“綿服”の読み方と例文
読み方割合
めんぷく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これらの事は他家と何のことなることもなかったが、女中がことごと綿服めんぷくであったのが、五百の目に留まった。二十四万二千石の大名の奥の質素なのを、五百は喜んだ。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
其の時庭の柴折戸を開けて、父よりはもつと年取つて居るらしい老人が、質素な綿服めんぷくに夏中海水浴でかぶる麥藁の帽子を冠つて、弓の折れを杖にしながら這入つて來る。
新帰朝者日記 拾遺 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
うちにいる時は何うか綿服めんぷくにして下さいと申し、頭も飾らず、白粉おしろいなどは更につけず、誠にさっぱりとした娘でございますが、自ずと気象が気高くても強味こわみはありません
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)