“不明”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふめい61.5%
しれず15.4%
しれな7.7%
わか7.7%
わから7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると二日ふつかめのよるのこと、おもいがけなく暴風雨ぼうふううあいまして、みんなまったくゆくえ不明ふめいになってしまいました。
つばめの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「角の酒屋の女隱居が、三毛猫が行方不明しれずになつたから、搜してくれと涙ながら頼んで來たよ。こつちはお禮が二分だが、それさへ斷わつたくらゐだ。百兩の搜し物を引受けて濟むと思ふか、八」
中斎先生に退治られた、京都の妖巫みつぎうば、その高足のお久美という女、網の目を逃がれて行方が不明しれない。その後も中斎先生には、心にかけられ居られたが、江戸にいようとは思わなかったぞ。
前記天満焼 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
かれはこうした予期はしなかったが、このふしぎな自動車のなかに女の肉顔を見いだしただけでも、かれの靡爛びらんしつくしたような心をどれだけ強くゆすぶったか不明わからなかった。
幻影の都市 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
気が落ちつくと、だんだん瓦の数が不明わからなくなった。眼が一杯な涙をためていた。
幼年時代 (新字新仮名) / 室生犀星(著)