)” の例文
いながら、まさかりをほうりして、いきなりくまみつきました。そしてあしがらをかけて、どしんとびたにげつけました。
金太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
と、子家鴨達あひるたちは、いままでたまごからんでいたときよりも、あたりがぐっとひろびろしているのをおどろいていました。すると母親ははおや
按摩あんまつゑちからに、かはべりの水除みづよづゝみると、つゑさき両手りやうてをかけて、ズイとこしばし、みゝそばだてゝかんがえて様子やうす、——とふ。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「ねえ、」とおかあさんがった。「あの田舎いなかきましたの、ミュッテンの大伯父おおおじさんのとこへ、しばらとまってるんですって。」
「うん、けれどもカムパネルラなんかけっしてわない。カムパネルラはみんながそんなことをうときはきのどくそうにしているよ」
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
それがまへつたように人間にんげんおほくなるにつれて木材もくざいがいよ/\おほ必要ひつようとなり、どんどんるため、村落そんらくちかやまはもとより
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
って、あたりを見𢌞みまわしたとき袖子そでこなにがなしにかなしいおもいにたれた。そのかなしみはおさなわかれをげてかなしみであった。
伸び支度 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
老人としより子供こどもだから馬鹿ばかにしておもふやうにはうごいてれぬと祖母おばあさんがつてたつけ、れがすこ大人おとなると質屋しちやさして
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
わば第一期の初等教育で、ここで簡単なる任務を遂行すべく教えられ、一層進歩せる死後の世界の高等教育に対する準備を整える。
で、貴方あなた時代じだいやうとすましてもゐられるでせうが、いや、わたくしふことはいやしいかもれません、笑止をかしければおわらください。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
すると良人おっとわたくし意見いけんちがいまして、それはあま面白おもしろくない、是非ぜひ若月わかつき』にせよとって、なんもうしてもれないのです。
「ふん、坊主ばうずか」とつてりよしばらかんがへたが、「かくつてるから、こゝへとほせ」とけた。そして女房にようばうおくませた。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
そして二まい大畫たいぐわ今日けふ所謂いはゆ大作たいさく)がならべてかゝげてあるまへもつと見物人けんぶつにんたかつてる二まい大畫たいぐわはずとも志村しむらさく自分じぶんさく
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
自然しぜん、そこが麻雀マージヤン長所ちやうしよでもあり短所たんしよでもあつて、どつちかとへば玄人筋くろうとすぢのガンブラアには輕蔑けいべつされる勝負事しようぶごとのやうにおもはれる。
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
『もつとちかうおりなさい。それで檢死けんし役目やくめみますか。』とひ/\、玄竹げんちくくさつた死體したいみぎひだりに、幾度いくたびもひつくりかへした。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
顏中かほぢゅうのどこも/\釣合つりあひれて、何一なにひと不足ふそくはないが、まん一にも、呑込のみこめぬ不審ふしんがあったら、傍註わきちゅうほどにもの眼附めつきや。
『まァ、大層たいそうよろこんでること』あいちやんはおもつてほもつゞけました。『をしへて頂戴てうだいな、ね、わたし此處こゝから何方どつちけばいの?』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
吸物のふたを取ると走りの松蕈まつたけで、かうばしい匂がぷんと鼻にこたへる。給持きうぢ役僧やくそうは『如何どうだ』といつた風に眼で笑つて、してつた。
茸の香 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
あらためてこゝふ。意味いみおいての大怪窟だいくわいくつが、學術がくじゆつひかり如何どうらされるであらうか。ふか興味きようみもつ此大發掘このだいはつくつむかへざるをない。
しよめしなぞべると、かれはいつでもこゝろ空虚くうきようつたへるやうな調子てうしでありながら、さうつてさびしいかほ興奮こうふんいろうかべてゐた。
彼女の周囲 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
猟人かりうど鸚鵡あうむがゐないので「おまへはどこへいつた」とひますと、鸚鵡あうむ子供こどものポツケツトのなかで「わたしはこ〻にゐる」とこたへました。
ハテ、めうことをんなだとわたくしまゆひそめたが、よくると、老女らうぢよは、何事なにごとにかいたこゝろなやまして樣子やうすなので、わたくしさからはない
こいつはわたしいそこないだ。が、ともかく、おれいのつもりで、いいものをつてきましたよ。旦那だんな金魚きんぎょきだそうですね。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
今でも日下くさか蓼津たでつつております。かくてナガスネ彦と戰われた時に、イツセの命が御手にナガスネ彦の矢の傷をお負いになりました。
宵を過ぐればこの晩に限り人々決して戸の外に出づることなし。小正月の夜半過ぎは山の神出でて遊ぶとい伝えてあればなり。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
あげられしにぞ私し始め皆々ソレとつて馳付はせつき候ひしにおいたましや深何ヶ所もおひ給ひ御養生ごやうじやうかなふべくも候はず其時喜内樣には私しを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さうさ一寸豆腐糟きらずのやうなものが一番兩爲さ。うまく煎ればなか/\おいしいものだし、それで御飯には直ぐ響くからね。
國民こくみん消費節約せうひせつやく程度ていど此儘このまゝ持續ぢぞくすれば、はじめ日本にほん經濟界けいざいかい基礎きそ安固あんこなものになる、ことつていのである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
「だまれ。僕なんか殺されて一向さしつかえないとは、何というぐさだ。おせっかいにもほどがある、何というあきれた——」
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)
いたずらな魔もの達は、さんざん言いたいことをはやして、それぞれ皆、温室の蔭と植物の葉の中に、その首を沈めこんだ。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
沈痛ちんつう悲慘ひさん幽悽ゆうせいなる心理的小説しんりてきせうせつつみばつ」は奇怪きくわいなる一大巨人いちだいきよじん露西亞ロシア)の暗黒あんこくなる社界しやくわい側面そくめん暴露ばくろしてあますところなしとふべし。
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
いや勿論もちろん、これには御主おんあるじ擁護おうごもあらうて。自分じぶんふことは、兎角とかく出放題ではうだいになる、胸一杯むねいつぱいよろこびがあるので、いつもくちからまかせを饒舌しやべる。
まづ書物しよもつへば一をしへたところは二をしへない、熟讀じゆくどくさせてて、どうしてもわからなかつたならば、ときをしへやう。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
「あなたがたあかちやんがもうぢきうまれるといふのに、子守歌こもりうたならひもしないで、そんな暢氣のんきなことをつていらつしやる。」
お母さん達 (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
綱雄さんが来たらばっつけて上げるからいい。ほんとに憎らしい父様だよ。と光代はいよいよむつかる。いやはや御機嫌ごきげんそこねてしもうた。
書記官 (新字新仮名) / 川上眉山(著)
土屋文明氏の万葉集年表に、巻十二(三〇九八)に関するつたえを参照し、恋人の高安王たかやすのおおきみが伊豫に左遷せられた時の歌だろうかと考えている。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
お角はさうつてサメザメと泣くのです。次の間ではあの晩から風邪かぜを引いた幸三郎が、弱々しくもき込んで居ります。
すなら御米およねてゐるいまである。いまならどんな氣不味きまづいことを双方さうはうつのつたつて、御米およね神經しんけいさは氣遣きづかひはない
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
切言せつげんすれば宇宙のうべからざる一種異様なる力と交わり、時の要求と共に推移おしうつり活社会に活動するの人格をやしなうを教育の最大目的とせねばならぬ。
教育の最大目的 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
そうしてわけのように弱々しい微笑をして見せながら、ふいと思い出したように、いくぶんせの目立つ手で、すこしもつれた髪を直しはじめた。
風立ちぬ (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
それをおとよはどうしても、ようございますといわないから、父のじょうが少しも立たない。それが無念でたまらぬのだ。
春の潮 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
では、如何いかんだらいゝかとへば、これも、多少たせうひとつてちがふかもれないが、かく何者なにものにもわづらはされずに、正直しやうぢき態度たいどむがいゝ。
読書の態度 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ところもの其人そのひとほねみなすでちたり、ひと其言そのげんのみ君子くんしは、其時そのときればすなは(二)し、其時そのときざればすなは(三)蓬累ほうるゐしてる。
すなはわたしふばけものは、餘程よほど範圍はんゐひろ解釋かいしやくであつて、世間せけん所謂いはゆる化物ばけものは一の分科ぶんくわぎないこととなるのである。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
〔評〕南洲人にせつして、みだりまじへず、人之をはゞかる。然れども其の人を知るに及んでは、則ち心をかたむけて之をたすく。其人に非ざれば則ち終身しゆうしんはず。
多分たぶんくちまねが拙手へたなので、だらうとおもひまして、それからとふものは滅茶苦茶めちやくちやにしやべりつゞけました。しかられればしかられるほどしやべりました。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
きみきらひだつたいぬ寢室しんしつにはれないでくから。いぬへばきみは、犬好いぬずきのぼつちやんの名前なまへぼく使つかつたね。
「三つの宝」序に代へて (旧字旧仮名) / 佐藤春夫(著)
「あつちとおなじでいゝのよ。おねがひするわ。宿賃やどちんだけ余計よけいになるけど。」とひながら、道子みちこ一歩一歩ひとあしひとあしをとこ橋向はしむかうくらはうへとつてかうとする。
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
あなたが(このあなたがは、とてもではあらはせないけれど、語氣ごきつよめてつているのですよ)兎角とかくまあちやんのこゑ母親はゝおやらしい注意ちういをひかれがちなのを
冬を迎へようとして (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
わが國民こくみん今後こんご責任せきにんます/\重大ぢうだいならんとするのとき活動くわつどう根本機關こんぽんきくわんとも身體しんたい攝養せつやうにはもつと注意ちゆういえうす。
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)