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語氣
手に
持つた
號外を
御米のエプロンの
上に
乘せたなり
書齋へ
這入つたが、
其語氣からいふと、
寧ろ
落ち
付いたものであつた。
あなたが(このあなたがは、とても
字では
表はせないけれど、
語氣を
強めて
言つているのですよ)
兎角まあちやんの
聲に
母親らしい
注意をひかれがちなのを
宗助は
抱一の
屏風を
辯護すると
共に、
道具屋をも
辯護する
樣な
語氣を
洩らした。さうしてたゞ
自分丈が
辯護に
價しないものゝ
樣に
感じた。
御米も
少し
氣を
腐らした
氣味で、
屏風の
話は
夫なりにした。