語氣ごき)” の例文
新字:語気
つた號外がうぐわい御米およねのエプロンのうへせたなり書齋しよさい這入はいつたが、その語氣ごきからいふと、むしいたものであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
あなたが(このあなたがは、とてもではあらはせないけれど、語氣ごきつよめてつているのですよ)兎角とかくまあちやんのこゑ母親はゝおやらしい注意ちういをひかれがちなのを
冬を迎へようとして (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
傲慢な樣子、冷やかな態度、冷淡な語氣ごきなどが、いくら言葉や行爲に表はした無禮をしなくても、そんな點で自分達の氣持ちを十分に表はしてゐるのであつた。
語氣ごきつよ沈痛ちんつうひゞきをびた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
「なにうでもありません」ぐらゐにしてくと、その語氣ごきがからりとんでゐないので、御米およねはうでは、自分じぶん待遇たいぐうわる所爲せゐかと解釋かいしやくすることもあつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「あなたの眼に私は嘘つきに見えますか?」と彼は熱した語氣ごきたづねた。