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朝
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あさ
ふりがな文庫
“
朝
(
あさ
)” の例文
ある
朝
(
あさ
)
のこと、
東
(
ひがし
)
の
空
(
そら
)
がやっとあかくなりはじめたころ、いつものごとく
舟
(
ふね
)
を
出
(
だ
)
そうと、
海岸
(
かいがん
)
をさして、
家
(
いえ
)
を
出
(
で
)
かけたのであります。
羽衣物語
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼
(
かれ
)
の
生活
(
せいくわつ
)
は
此
(
かく
)
の
如
(
ごと
)
くにして
過
(
す
)
ぎ
行
(
ゆ
)
いた。
朝
(
あさ
)
は八
時
(
じ
)
に
起
(
お
)
き、
服
(
ふく
)
を
着換
(
きか
)
へて
茶
(
ちや
)
を
呑
(
の
)
み、
其
(
そ
)
れから
書齋
(
しよさい
)
に
入
(
はひ
)
るか、
或
(
あるひ
)
は
病院
(
びやうゐん
)
に
行
(
ゆ
)
くかである。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
昨日
(
きのふ
)
の
朝
(
あさ
)
千葉
(
ちば
)
が
私
(
わたし
)
を
呼
(
よ
)
びまして、
奧樣
(
おくさま
)
が
此
(
この
)
四五
日
(
にち
)
御
(
お
)
すぐれ
無
(
な
)
い
樣
(
やう
)
に
見上
(
みあ
)
げられる、
何
(
ど
)
うぞ
遊
(
あそば
)
してかと
如何
(
いか
)
にも
心配
(
しんぱい
)
らしく
申
(
まをし
)
ますので
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
しかし、
夜
(
よる
)
になると、こっそりとはじめて、
朝
(
あさ
)
、
城
(
しろ
)
の
門
(
もん
)
があくまでうつしました。
顔
(
かお
)
ははれぼったくなり、
病人
(
びょうにん
)
のようにみえました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
「いや、
気
(
き
)
に
病
(
や
)
むほどのことでもなかろうが、
何
(
なん
)
せ
若
(
わか
)
い
女
(
おんな
)
の
急病
(
きゅうびょう
)
での。ちっとばかり、
朝
(
あさ
)
から
世間
(
せけん
)
が
暗
(
くら
)
くなったような
気
(
き
)
がするのさ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
▼ もっと見る
朝
(
あさ
)
つぱらに
成
(
な
)
つたらはあ
引
(
ひ
)
つ
懸
(
か
)
けたに
相違
(
さうゐ
)
ねえつちんでがすから、なにわしも
筵
(
むしろ
)
打
(
ぶ
)
つ
掛
(
か
)
けた
處
(
ところ
)
見
(
み
)
あんした、
筵
(
むしろ
)
で
分
(
わか
)
るから
駄目
(
だめ
)
でがす
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
景色
(
けしき
)
だ、とこれから、
前記
(
ぜんき
)
奥入瀬
(
おいらせ
)
の
奇勝
(
きしよう
)
を
説
(
と
)
くこと一
番
(
ばん
)
して、
此
(
こ
)
の
子
(
ね
)
の
口
(
くち
)
の
朝
(
あさ
)
ぼらけ、
汀
(
みぎは
)
の
松
(
まつ
)
はほんのりと、
島
(
しま
)
は
緑
(
みどり
)
に、
波
(
なみ
)
は
青
(
あを
)
い。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今でも朝げ夕げという名を使う人がすこしはあり、また神さまにさし上げるお
膳
(
ぜん
)
は、
朝
(
あさ
)
みけ
夕
(
ゆう
)
みけと昔から敬語をそえてとなえている。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
朝
(
あさ
)
になると
缺
(
か
)
かさず
通
(
とほ
)
る
納豆賣
(
なつとううり
)
の
聲
(
こゑ
)
が、
瓦
(
かはら
)
を
鎖
(
とざ
)
す
霜
(
しも
)
の
色
(
いろ
)
を
連想
(
れんさう
)
せしめた。
宗助
(
そうすけ
)
は
床
(
とこ
)
の
中
(
なか
)
で
其
(
その
)
聲
(
こゑ
)
を
聞
(
き
)
きながら、
又
(
また
)
冬
(
ふゆ
)
が
來
(
き
)
たと
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
その折左衛門尉は自分が毎朝馬で馬場先を運動する事を話したので、石黒氏は
父親
(
てゝおや
)
に
牽
(
ひ
)
かれて
朝
(
あさ
)
夙
(
はや
)
くから馬場先に出掛けて往つた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
東
(
ひがし
)
の
空
(
そら
)
のききょうの
花
(
はな
)
びらはもういつかしぼんだように
力
(
ちから
)
なくなり、
朝
(
あさ
)
の
白光
(
しろびか
)
りがあらわれはじめました。
星
(
ほし
)
が一つずつきえてゆきます。
いちょうの実
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
鉢
(
はち
)
かつぎは
朝
(
あさ
)
も
晩
(
ばん
)
もお
釜
(
かま
)
の
前
(
まえ
)
に
座
(
すわ
)
って、いぶり
臭
(
くさ
)
い
薪
(
まき
)
のにおいに目も
鼻
(
はな
)
も
痛
(
いた
)
めながら、
暇
(
ひま
)
さえあれば
涙
(
なみだ
)
ばかりこぼしていました。
鉢かつぎ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
〔譯〕
朝
(
あさ
)
にして
食
(
くら
)
はずば、
晝
(
ひる
)
にして
饑
(
う
)
う。
少
(
わか
)
うして學ばずば、壯にして
惑
(
まど
)
ふ。饑うるは猶
忍
(
しの
)
ぶ可し、
惑
(
まど
)
ふは奈何ともす可からず。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
風
(
かぜ
)
でも
吹
(
ふ
)
いて
栗
(
くり
)
の
枝
(
えだ
)
の
搖
(
ゆ
)
れるやうな
朝
(
あさ
)
に
父
(
とう
)
さんがお
家
(
うち
)
から
馳出
(
かけだ
)
して
行
(
い
)
つて
見
(
み
)
ますと『
誰
(
たれ
)
も
來
(
こ
)
ないうちに
早
(
はや
)
くお
拾
(
ひろ
)
ひ。』と
栗
(
くり
)
の
木
(
き
)
が
言
(
い
)
つて
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
鳩
(
はと
)
はお
腹
(
なか
)
が
空
(
す
)
いてゐました。
朝
(
あさ
)
でした。
羽蟲
(
はむし
)
を一つみつけるがはやいか、すぐ
屋根
(
やね
)
から
庭
(
には
)
へ
飛
(
と
)
びをりて、それを
捕
(
つか
)
まえました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
相手は藝子あがりのお
朝
(
あさ
)
といふ女。それは綺麗だといふことだが、三味線堀に
圍
(
かこ
)
つて三日に一日は家をあけるといふことだ。
銭形平次捕物控:305 美しき獲物
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
人差指はその
家婦
(
かみさん
)
だ。
干鱈
(
ひだら
)
のやうに
乾涸
(
ひから
)
びた男まさり、
朝
(
あさ
)
つぱらから女中を
打
(
ぶ
)
ちどほしだ、
嫉
(
や
)
けるのだらう、徳利は手を離さない、好きだから。
五本の指
(旧字旧仮名)
/
ルイ・ベルトラン
(著)
我国の雪
里地
(
さとち
)
は三月のころにいたれば
次第
(
しだい
)
々々に
消
(
きえ
)
、
朝
(
あさ
)
々は
凍
(
こほる
)
こと鉄石の如くなれども、
日中
(
ひなか
)
は上よりも下よりもきゆる。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
ロミオ
捕
(
とら
)
はれうと、
死罪
(
しざい
)
にならうと、
恨
(
うらみ
)
はない、
卿
(
そもじ
)
の
望
(
のぞみ
)
とあれば。あの
灰色
(
はひいろ
)
は
朝
(
あさ
)
の
眼
(
め
)
で
無
(
な
)
いとも
言
(
い
)
はう、ありゃ
嫦娥
(
シンシヤ
)
の
額
(
ひたひ
)
から
照返
(
てりかへ
)
す
白光
(
びゃくくわう
)
ぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
其
(
その
)
翌日
(
よくじつ
)
から、
私
(
わたくし
)
は
朝
(
あさ
)
は
東雲
(
しのゝめ
)
の
薄暗
(
うすくら
)
い
時分
(
じぶん
)
から、
夕
(
ゆふべ
)
は
星影
(
ほしかげ
)
の
海
(
うみ
)
に
落
(
お
)
つる
頃
(
ころ
)
まで、
眞黒
(
まつくろ
)
になつて
自動鐵檻車
(
じどうてつおりのくるま
)
の
製造
(
せいぞう
)
に
從事
(
じゆうじ
)
した。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
それはお
朝
(
あさ
)
という今年二十歳の女と、わたくしとの二人で、さびしい御下屋敷へ参るのはなんだか島流しにでも逢ったような心持も致しましたが
三浦老人昔話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「おいおい。いったい どうしたわけで、こんなに
朝
(
あさ
)
はやくから、はたけのなかを、うろちょろしているんだね。」
うさぎと はりねずみ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
が、その
冬
(
ふゆ
)
が
過
(
す
)
ぎ
去
(
さ
)
ってしまったとき、ある
朝
(
あさ
)
、
子家鴨
(
こあひる
)
は
自分
(
じぶん
)
が
沢地
(
たくち
)
の
蒲
(
がま
)
の
中
(
なか
)
に
倒
(
たお
)
れているのに
気
(
き
)
がついたのでした。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
いかにも、
暗
(
くら
)
い
夜
(
よる
)
の
朝
(
あさ
)
に
代
(
かは
)
つた
喜
(
よろこ
)
びが、『あけぬこの
夜
(
よ
)
は』といふ
簡單
(
かんたん
)
な
句
(
く
)
のうちに、
漲
(
みなぎ
)
つてゐるではありませんか。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
搖上
(
ゆりあ
)
げ
搖下
(
ゆりおろ
)
し
此方
(
こなた
)
へ
漂
(
たゞよ
)
ひ彼方へ
搖
(
ゆす
)
れ正月四日の
朝
(
あさ
)
巳
(
み
)
の
刻
(
こく
)
より翌五日の
申
(
さる
)
の
刻
(
こく
)
まで風は少しも
止
(
やま
)
ず
吹通
(
ふきとほ
)
しければ二十一人の者共は
食事
(
しよくじ
)
もせす
二日
(
ふつか
)
二夜
(
ふたよ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
例
(
たと
)
へば、それが
朝
(
あさ
)
の九
時
(
じ
)
であつたと
假定
(
かてい
)
して、
丁度
(
ちやうど
)
其時
(
そのとき
)
に
稽古
(
けいこ
)
を
初
(
はじ
)
める、
時々
(
とき/″\
)
何時
(
なんじ
)
になつたかと
思
(
おも
)
つて
見
(
み
)
る、
時計
(
とけい
)
の
針
(
はり
)
は
廻
(
めぐ
)
つて
行
(
ゆ
)
く!一
時半
(
じはん
)
に
晝食
(
ちうじき
)
!
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
十四
日
(
か
)
の
朝
(
あさ
)
僕
(
ぼく
)
は
支度
(
したく
)
も
匆々
(
そこ/\
)
に
宿
(
やど
)
を
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
した。
銀座
(
ぎんざ
)
で
半襟
(
はんえり
)
、
簪
(
かんざし
)
、
其他
(
そのた
)
娘
(
むすめ
)
が
喜
(
よろこ
)
びさうな
品
(
しな
)
を
買
(
か
)
ひ
整
(
とゝの
)
へて
汽車
(
きしや
)
に
乘
(
の
)
つた。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「ああ、この
頃
(
ごろ
)
は
耳
(
みみ
)
の
聞
(
き
)
こえる
日
(
ひ
)
と
聞
(
き
)
こえぬ
日
(
ひ
)
があってのオ。きんのは
朝
(
あさ
)
から
耳
(
みみ
)
ん
中
(
なか
)
で
蠅
(
はえ
)
が一
匹
(
ぴき
)
ぶんぶんいってやがって、いっこう
聞
(
き
)
こえんだった。」
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
五
月
(
がつ
)
五
日
(
か
)
の
朝
(
あさ
)
のうちですよ。
金魚
(
きんぎょ
)
をよこせといつてきたのが、その
前
(
まえ
)
の
日
(
ひ
)
の
夕方
(
ゆうがた
)
でしてね。どうしてだか、ひどくいそいでもつてこいつていうんでした。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
ちょうど、いのきちの
生
(
う
)
まれた
朝
(
あさ
)
、おじいさんが、うらの谷で大きなイノシシをうちとめたので、その
記念
(
きねん
)
に、いのきちという名をつけられたのだという。
ラクダイ横町
(新字新仮名)
/
岡本良雄
(著)
『胃の悪いのは喰過ぎだ。
朝
(
あさ
)
ツから煙草許り
喫
(
の
)
んでゐて、
躰屈
(
たいくつ
)
まぎれに
種々
(
いろん
)
な物を間食するから悪いんだよ。』
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
ああなつかしきかな余の生れ出し
北地
(
ほくち
)
僻郷
(
へきごう
)
の教会よ、
朝
(
あさ
)
に
夕
(
ゆう
)
に信徒相会し、木曜日の夜半の祈祷会、土曜日の山上の集会、日曜終日の談話、祈祷、聖書研究
基督信徒のなぐさめ
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
ただぼんやりしていたのでは
聴
(
き
)
き
漏
(
もら
)
しがありますので、
私
(
わたくし
)
は
朝
(
あさ
)
になればいつも
深
(
ふか
)
い
統一状態
(
とういつじょうたい
)
に
入
(
はい
)
り、そしてそのまま
御弊
(
ごへい
)
と一
緒
(
しょ
)
になって
了
(
しま
)
うのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
朝
(
あさ
)
須原峠の
嶮
(
けん
)
を
登
(
のぼ
)
る、
偶々
(
たま/\
)
行者三人の
来
(
きた
)
るに
逢
(
あ
)
ふ、身には幾日か
風雨
(
ふうう
)
に
晒
(
さら
)
されて
汚
(
けが
)
れたる白衣を
着
(
ちやく
)
し、
肩
(
かた
)
には
長
(
なが
)
き
珠数
(
じゆづ
)
を
懸垂
(
けんすゐ
)
し、三個の
鈴声
(
れいせい
)
歩
(
ほ
)
に従ふて
響
(
ひび
)
き
来
(
きた
)
る
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
彼等
(
かれら
)
は
朝
(
あさ
)
起
(
を
)
きて先づ火焚き塲の火を
熾
(
さかん
)
にし、
食物調理
(
しよくもつてうり
)
を爲し、
飮食
(
いんしよく
)
を終りたる後は、或は食物
原料採集
(
げんれうさいしう
)
に出掛け、或は器具製造に
從事
(
じうじ
)
し、日中の
時
(
とき
)
を
費
(
つひや
)
したる後
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
この歌の、「朝に」は時間をあらわすので、「
朝
(
あさ
)
に
日
(
け
)
に出で見る毎に」(巻八・一五〇七)、「朝な夕なに
潜
(
かづ
)
くちふ」(巻十一・二七九八)等の「に」と同じい。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
それからそのそばに、あみだ寺をたてて、
徳
(
とく
)
の高い
坊
(
ぼう
)
さんを、そこにすまわせ、
朝
(
あさ
)
に
夕
(
ゆう
)
にお
経
(
きょう
)
をあげていただいて、海の
底
(
そこ
)
にしずんだ人びとの
霊
(
れい
)
をなぐさめました。
壇ノ浦の鬼火
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
その
朝
(
あさ
)
学校で、お
祈
(
いの
)
りの前に、
講堂
(
こうどう
)
にいるシューラのそばへ、ミーチャ・クルイニンが
寄
(
よ
)
って
来
(
き
)
て
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
歸營
(
きえい
)
してから三
日目
(
かめ
)
の
朝
(
あさ
)
だつた。
中隊教練
(
ちうたいけうれん
)
が
濟
(
す
)
んで
一先
(
ひとま
)
づ
解散
(
かいさん
)
すると、
分隊長
(
ぶんたいちやう
)
の
高岡軍曹
(
たかをかぐんそう
)
は
我々
(
われわれ
)
を
銃器庫裏
(
ぢうきこうら
)
の
櫻
(
さくら
)
の
樹蔭
(
こかげ
)
に
連
(
つ
)
れて
行
(
い
)
つて、「
休
(
やす
)
めつ‥‥」と、
命令
(
めいれい
)
した。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
こういうところを
朝
(
あさ
)
未明
(
まだき
)
に旅をするのは実に旅行中の最大愉快である。湖辺に沿うて行くこと五里ばかりにして朝
五
(
九
)
時頃に山の間の小さな流れのところに着きました。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
赤城下
(
あかぎした
)
の邸で、新蔵が心配しているに違いないと、
翌
(
あく
)
る
朝
(
あさ
)
は、真っ先に起きて
戸外
(
おもて
)
へとび出した。
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
我
(
わ
)
が
朝日新聞社員
(
あさひしんぶんしやゐん
)
横川勇次氏
(
よこかはゆうじし
)
を送らんと、
朝
(
あさ
)
未明
(
まだき
)
に
起
(
おき
)
出
(
いで
)
て、
顔
(
かほ
)
洗
(
あら
)
ふ
間
(
ま
)
も心せはしく車を
急
(
いそが
)
せて
向島
(
むかふじま
)
へと
向
(
むか
)
ふ、
常
(
つね
)
にはあらぬ
市中
(
しちう
)
の
賑
(
にぎ
)
はひ、三々五々
勇
(
いさ
)
ましげに
語
(
かた
)
り
合
(
あ
)
ふて
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
B うゝ
極
(
きま
)
つてるよ。
毎日
(
まいにち
)
、
朝
(
あさ
)
と
晩
(
ばん
)
と一
枚
(
まい
)
づつ
來
(
く
)
る。
僕
(
ぼく
)
も
毎日
(
まいにち
)
、
朝
(
あさ
)
と
晩
(
ばん
)
と一
枚
(
まい
)
づつ
出
(
だ
)
してる。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
朝
(
あさ
)
六
(
む
)
つ
半
(
はん
)
に
立
(
た
)
つてから、
老人
(
らうじん
)
の
足
(
あし
)
だから、
池田
(
いけだ
)
へ
着
(
つ
)
いた
時
(
とき
)
は、もう
八
(
や
)
つであつた。おくれた
中食
(
ちうじき
)
をして、またぽつ/\と、
馬
(
うま
)
も
通
(
かよ
)
ひにくい
路
(
みち
)
を、
川
(
かは
)
に
添
(
そ
)
つて
山奧
(
やまおく
)
へと
進
(
すゝ
)
んで
行
(
い
)
つた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
は
今
(
いま
)
頑固
(
かたくな
)
な
朝
(
あさ
)
の
心
(
こゝろ
)
を
解
(
と
)
いて、その
晴
(
はれ
)
やかな
笑顏
(
ゑがほ
)
のうちに
何物
(
なにもの
)
をも
引
(
ひ
)
きずり
込
(
こ
)
まないでは
置
(
お
)
かないやうに、こゝを
開
(
あ
)
けよとばかり
閉
(
と
)
ぢられた
障子
(
しやうじ
)
の
外
(
そと
)
を
輝
(
かゞや
)
きをもつて
打
(
う
)
つてゐる。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
「こゝはいゝね。
高
(
たか
)
いし、庭は
広
(
ひろ
)
いし、
花
(
はな
)
はあるし、
朝
(
あさ
)
起きても日にあたれるし。」
美しい家
(新字旧仮名)
/
横光利一
(著)
一門の
頼
(
たより
)
、天下の望みを
繋
(
つな
)
ぐ御身なれば、さすがの
横紙
(
よこがみ
)
裂
(
やぶ
)
りける
入道
(
にふだう
)
も心を痛め、此日
朝
(
あさ
)
まだき西八條より
遙々
(
はる/″\
)
の見舞に、
内府
(
ないふ
)
も暫く
寢處
(
しんじよ
)
を出でて對面あり、
半晌計
(
はんときばか
)
り
經
(
へ
)
て還り去りしが
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
その
日
(
ひ
)
も、
朝
(
あさ
)
早
(
はや
)
く
彼女
(
かのぢよ
)
は
起
(
お
)
き
上
(
あが
)
らうとしたが、
自分
(
じぶん
)
にどう
鞭
(
むち
)
うつて
見
(
み
)
ても、
全身
(
ぜんしん
)
のひだるさには
勝
(
か
)
てなかつた。
立
(
た
)
ち
上
(
あが
)
ると
激
(
はげ
)
しい
眩暈
(
めまひ
)
がした。
周圍
(
しうゐ
)
がシーンとして
物音
(
ものおと
)
がきこえなくなつた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
どうしたつて
無
(
ね
)
えぢやア
無
(
ね
)
えか、
昨日
(
きのふ
)
は
年始𢌞
(
ねんしまは
)
りだ、
朝
(
あさ
)
家
(
うち
)
を出て
霊南坂
(
れいなんざか
)
を
上
(
あが
)
つて、
麻布
(
あざぶ
)
へ出たんだ、
麻布
(
あざぶ
)
から
高輪
(
たかなわ
)
へ出て、それから
芝
(
しば
)
へ
帰
(
かへ
)
つて
来
(
き
)
て、
新橋
(
しんばし
)
を渡り、
煉瓦通
(
れんがどほ
)
りを
𢌞
(
まは
)
つて
神田
(
かんだ
)
へ出て
年始まはり
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
我が国は当時の地理上の知識において、知りうる限りの世界の最東にあるが故に、所謂
日出処
(
ひいづるところ
)
、すなわち「
朝
(
あさ
)
」の国であり、これに対して西方なる支那は日の
没
(
い
)
る国、すなわち「
暮
(
くれ
)
」の国である。
国号の由来
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
“朝”の解説
朝(あさ、あした)は、陽が昇ってから正午までの間のある程度の範囲の時間帯のこと。時には午前と一致する。一般的に人間はこの時間帯に起き、活動を始める。また、この朝という概念は地球上のほとんどの民族に存在する。
(出典:Wikipedia)
朝
常用漢字
小2
部首:⽉
12画
“朝”を含む語句
明朝
翌朝
朝夕
朝飯
今朝
朝臣
朝食
朝鮮
朝廷
晨朝
毎朝
早朝
清朝
帰朝
一朝
後朝
朝餐
朝暮
万朝報
朝家
...