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さつそく
ふりがな文庫
“
早速
(
さつそく
)” の例文
夏目
(
なつめ
)
先生はペン皿の代りに
煎茶
(
せんちや
)
の
茶箕
(
ちやみ
)
を使つてゐられた。僕は
早速
(
さつそく
)
その
智慧
(
ちゑ
)
を学んで、僕の家に伝はつた
紫檀
(
したん
)
の茶箕をペン皿にした。
身のまはり
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
牝牛
(
めうし
)
と
小鳥
(
ことり
)
は、どうしてこんなにうつかりしてゐたのでせう。
早速
(
さつそく
)
子守歌
(
こもりうた
)
を
習
(
なら
)
はなければなりません。ところで
誰
(
だれ
)
に
習
(
なら
)
つたものでせう。
お母さん達
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
得て
早速
(
さつそく
)
阿漕
(
あこぎ
)
が
浦
(
うら
)
へ到り見れば
案
(
あん
)
に
違
(
たが
)
はず
網
(
あみ
)
を
卸
(
おろ
)
す者あり與力
聲
(
こゑ
)
をかけ何者なれば
禁斷
(
きんだん
)
の場所に於て
殺生
(
せつしやう
)
いたすや
召捕
(
めしとる
)
べしと聲を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
権七
(
ごんしち
)
や、
主
(
ぬし
)
は
先
(
ま
)
づ、
婆様
(
ばあさま
)
が
店
(
みせ
)
へ
走
(
はし
)
れ、
旦那様
(
だんなさま
)
、
早速
(
さつそく
)
人
(
ひと
)
を
出
(
だ
)
しますで、お
案
(
あん
)
じなさりませんやうに。
主
(
ぬし
)
も
働
(
はたら
)
いてくれ、さあ、
来
(
こ
)
い
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そこで
早速
(
さつそく
)
、
理髪店
(
とこや
)
に
行
(
い
)
つてその
耳
(
みゝ
)
を
根元
(
ねもと
)
からぷつりと
切
(
き
)
つて
貰
(
もら
)
ひました。おもてへ
出
(
で
)
ると
指
(
ゆびさ
)
して、
逢
(
あ
)
ふもの
毎
(
ごと
)
に
笑
(
わら
)
ふのです。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
▼ もっと見る
此の説き樣は、只
當
(
あた
)
り前の看板のみにて、今日の用に益なく、
怠惰
(
たいだ
)
に落ち易し。
早速
(
さつそく
)
手を下すには、
慾
(
よく
)
を離るゝ處第一なり。
遺教
(旧字旧仮名)
/
西郷隆盛
(著)
乃
(
そこ
)
で
種々
(
いろ/\
)
押問答
(
おしもんだふ
)
しましたが、
愛
(
あい
)
ちやんの
方
(
はう
)
でも
別段
(
べつだん
)
巧
(
うま
)
い
理屈
(
りくつ
)
も
出
(
で
)
ず、
殊
(
こと
)
に
芋蟲
(
いもむし
)
が
非常
(
ひじよう
)
に
不興
(
ふきよう
)
げに
見
(
み
)
えたので、
愛
(
あい
)
ちやんは
早速
(
さつそく
)
戻
(
もど
)
りかけました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
いよ/\
大問題
(
だいもんだい
)
。
早速
(
さツそく
)
、
水谷氏
(
みづたにし
)
の
處
(
ところ
)
へ
報告
(
ほうこく
)
すると、
氏
(
し
)
は
大
(
おほ
)
いに
喜
(
よろこ
)
んで、
早速
(
さつそく
)
十二
月
(
ぐわつ
)
に
入
(
い
)
つて、
望蜀生
(
ばうしよくせい
)
と
共
(
とも
)
に
加瀬
(
かせ
)
に
行
(
ゆ
)
つた。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
早速
(
さつそく
)
停車場
(
ステエシヨン
)
から遠くない「
伊太利亜
(
イタリア
)
ホテル」へ
入
(
はひ
)
つて行つた。ベデカアで読んで置いた
中位
(
ちゆうぐらゐ
)
のホテルだ。
二日
(
ふつか
)
以上なら下宿
並
(
なみ
)
にすると主婦が言ふ。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
と、
僕
(
ぼく
)
早速
(
さつそく
)
呶鳴
(
どな
)
りはしたものの、口
邊
(
へん
)
には
微苦笑
(
びくせう
)
を
抑
(
おさ
)
へきれぬ
始末
(
しまつ
)
。
實
(
じつ
)
は二人の
對局振
(
たいきよくふり
)
を如何にも
評
(
へう
)
し得てゐるのだ。
下手の横好き:―将棋いろいろ―
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
櫻
(
さくら
)
の
皮
(
かは
)
を
剥
(
むか
)
されては
大變
(
たいへん
)
と、
兒童
(
こども
)
は
早速
(
さつそく
)
親父
(
おやぢ
)
の
言
(
い
)
ふ
通
(
とほ
)
りになつて
其
(
その
)
翌日
(
よくじつ
)
から
平常
(
いつも
)
の
如
(
ごと
)
く
學校
(
がくかう
)
へ
行
(
ゆ
)
く
風
(
ふう
)
で
家
(
うち
)
を
出
(
で
)
た。けれども
決
(
けつ
)
して
學校
(
がくかう
)
には
行
(
い
)
かない。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
主人
(
しゆじん
)
は
早速
(
さつそく
)
引
(
ひ
)
き
受
(
う
)
けて、ぱち/\と
手
(
て
)
を
鳴
(
な
)
らして、
召使
(
めしつかひ
)
を
呼
(
よ
)
んだが、
藏
(
くら
)
の
中
(
なか
)
に
仕舞
(
しま
)
つてあるのを
取
(
と
)
り
出
(
だ
)
して
來
(
く
)
る
樣
(
やう
)
に
命
(
めい
)
じた。さうして
宗助
(
そうすけ
)
の
方
(
はう
)
を
向
(
む
)
いて
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
其
(
それ
)
と
与
(
とも
)
に
一方
(
いつぱう
)
には小説雑誌の
気運
(
きうん
)
が
日増
(
ひまし
)
に
熟
(
じゆく
)
して来たので、
此際
(
このさい
)
何
(
なに
)
か発行しやうと
云
(
い
)
ふ
金港堂
(
きんこうどう
)
の
計画
(
けいくわく
)
が有つたのですから、
早速
(
さつそく
)
山田
(
やまだ
)
へ
密使
(
みつし
)
が
向
(
むか
)
つたものと見える
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
よく
早速
(
さつそく
)
おわかりになりましたな、
昨日
(
きのふ
)
まで
大塚
(
おほつか
)
にお
置
(
お
)
き
申
(
まを
)
したので
御座
(
ござ
)
りますが
何分
(
なにぶん
)
もう、その
何
(
なん
)
だか
頻
(
しき
)
に
嫌
(
いや
)
におなりなされて
何處
(
どこ
)
へか
行
(
ゆ
)
かう
行
(
ゆ
)
かうと
仰
(
おつ
)
しやる
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
小さな
朝食堂
(
ブレーク・フアスト・ルーム
)
が、客間の隣にあつた。私は、こつそり、そちらへいつた。その室には、本箱があつた。私は、
早速
(
さつそく
)
揷繪
(
さしゑ
)
の澤山ついてるのを選んで、一册取り出した。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
懼
(
おそ
)
る
可
(
べ
)
き
野蠻人
(
やばんじん
)
の
巣窟
(
さうくつ
)
でゞもあればそれこそ
一大事
(
いちだいじ
)
、
早速
(
さつそく
)
遁出
(
にげだ
)
す
工夫
(
くふう
)
を
廻
(
めぐ
)
らさねばならぬ、それを
知
(
し
)
るには
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
も
此
(
この
)
島
(
しま
)
を
一周
(
いつしう
)
して
見
(
み
)
なければならぬと
考
(
かんが
)
へたので
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
私は
早速
(
さつそく
)
、其の人たちの中へ入れて貰つて練習した。其の人たちは皆、さう金持らしくない月給取りばかりだつたので、私も大変親しい気持で、仲間に入れて貰つた。
私の社交ダンス
(新字旧仮名)
/
久米正雄
(著)
其時
(
そのとき
)
には
頑固
(
ぐわんこ
)
な
教頭自身
(
けうとうじしん
)
もモウ
好
(
い
)
い
加減不安
(
かげんふあん
)
を
感
(
かん
)
じてゐたのだから、お
前
(
まへ
)
までがソウ
云
(
い
)
ふならと
云
(
い
)
ふ
樣
(
やう
)
な
譯
(
わけ
)
で、それをキツカケにして
早速
(
さつそく
)
校長
(
かうちやう
)
の
手元
(
てもと
)
に
辭表
(
じへう
)
を
出
(
だ
)
した。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
燗鍋
(
かんなべ
)
を
囲炉裡
(
ゐろり
)
にかけて玉子を二ツ三ツポン/\と中に入れましたが
早速
(
さつそく
)
玉子酒
(
たまござけ
)
が
出来
(
でき
)
ました。女
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
早速
(
さつそく
)
藥
(
くすり
)
を
調合
(
てうがふ
)
し、
土地
(
とち
)
の
醫者
(
いしや
)
に
方劑
(
はうざい
)
を
授
(
さづ
)
けたが、
其
(
そ
)
の
夜
(
よ
)
玄竹
(
げんちく
)
は、
塔頭
(
たつちう
)
の
梅
(
うめ
)
の
坊
(
ばう
)
といふのへ
案内
(
あんない
)
されて、
精進料理
(
しやうじんれうり
)
の
饗應
(
きやうおう
)
を
受
(
う
)
け、
下男
(
げだん
)
とともに一
泊
(
ぱく
)
して、
翌朝
(
よくてう
)
歸
(
かへ
)
ることになつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
歳
(
とし
)
も十七なればかねて
聟
(
むこ
)
をと思ひをりたるをりからなれば、かのしのび男が
実心
(
まごゝろ
)
に
愛
(
めで
)
て
早速
(
さつそく
)
媒
(
なかだち
)
の
橋
(
はし
)
をわたし、
姻礼
(
こんれい
)
もめでたくとゝのひて
程
(
ほど
)
なく男子をまうけけり。
其家
(
そのいへ
)
今
猶
(
なほ
)
栄
(
さか
)
ゆ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
閭
(
りよ
)
は
前日
(
ぜんじつ
)
に
下役
(
したやく
)
のものに
言
(
い
)
つて
置
(
お
)
いて、
今朝
(
けさ
)
は
早
(
はや
)
く
起
(
お
)
きて、
天台縣
(
てんだいけん
)
の
國清寺
(
こくせいじ
)
をさして
出掛
(
でか
)
けることにした。これは
長安
(
ちやうあん
)
にゐた
時
(
とき
)
から、
台州
(
たいしう
)
に
著
(
つ
)
いたら
早速
(
さつそく
)
往
(
ゆ
)
かうと
極
(
き
)
めてゐたのである。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
そこでこちらも
早速
(
さつそく
)
に「君が
色香
(
いろか
)
もかんばせも」と
鸚鵡返
(
あうむがへし
)
をしておいた。したが、あらしに打たれる花は、さぞ色褪せることだらう。……ぴかりと
稻妻
(
いなづま
)
はたたがみ、はつとばかりに氣がついた。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
「
早速
(
さつそく
)
飯にして、床へ入つたが、さて寢付かれねえ、しよんぼり歸つていつたお品さんのことが氣になつて——お節介なやうだが、飛び起きて、龜澤町へいつてみましたよ、もう
亥刻半
(
よつはん
)
(十一時)過ぎ
子刻
(
こゝのつ
)
近かつたでせう」
銭形平次捕物控:247 女御用聞き
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
早速
(
さつそく
)
庭
(
には
)
の
木
(
き
)
にとまる。
鸚鵡:(フランス)
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
所がその内にどう云ふ
拍子
(
ひやうし
)
か、彼のついた
金羽根
(
きんばね
)
が、
長押
(
なげ
)
しの
溝
(
みぞ
)
に落ちこんでしまつた。彼は
早速
(
さつそく
)
勝手から、大きな踏み台を運んで来た。
点心
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
聞
(
きゝ
)
成程
(
なるほど
)
何時
(
いつ
)
迄當院の
厄介
(
やくかい
)
に
成
(
なつ
)
ても居られず何分にも宜しくと頼みければ感應院も承知なして
早速
(
さつそく
)
彼
(
かの
)
片町の醫師方へ
往
(
ゆき
)
右
(
みぎ
)
の
咄
(
はなし
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
殿
(
との
)
、
御覽
(
ごらう
)
じ、
早速
(
さつそく
)
の
伺候
(
しこう
)
過分々々
(
くわぶん/\
)
と
御召
(
おめ
)
しの
御用
(
ごよう
)
が
御用
(
ごよう
)
だけ、
一寸
(
ちよつと
)
お
世辭
(
せじ
)
を
下
(
くだ
)
し
置
(
お
)
かれ、
扨
(
さ
)
てしか/″\の
仔細
(
しさい
)
なり。
妙齢
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
老爺
(
おやぢ
)
は日本服を着けた晶子の来たのを喜んで、
早速
(
さつそく
)
ギタルの調子を合せてヹルレエヌの短詩を三つ続けざまに歌つた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
支那語
(
しなご
)
の
達者
(
たつしや
)
な
友人
(
いうじん
)
は
早速
(
さつそく
)
笑
(
わら
)
ひ
聲
(
ごゑ
)
を
交
(
まじ
)
へながら
女
(
をんな
)
と
何
(
なに
)
やら
話
(
はな
)
しはじめたが、
僕
(
ぼく
)
は
至極
(
しごく
)
手持
(
ても
)
ち
無沙汰
(
ぶさた
)
である。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
言
(
い
)
ふまでもなく
馬
(
うま
)
を
打
(
う
)
つ
策
(
むち
)
は
僕
(
ぼく
)
の
頭上
(
づじやう
)
に
霰
(
あられ
)
の如く
落
(
お
)
ちて來た。
早速
(
さつそく
)
金
(
かね
)
で
傭
(
やと
)
はれた
其邊
(
そこら
)
の
舟子
(
ふなこ
)
共
(
ども
)
幾人
(
いくにん
)
は
魚
(
うを
)
の如く
水底
(
すゐてい
)
を
潛
(
くゞ
)
つて手に
觸
(
ふ
)
れる石といふ石は
悉
(
こと/″\
)
く
岸
(
きし
)
に
拾
(
ひろ
)
ひ
上
(
あげ
)
られた。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
梅廼屋
(
うめのや
)
は前にも
申
(
まう
)
しました
通
(
とほ
)
り、
落語家
(
らくごか
)
一
統
(
とう
)
の
寄合茶屋
(
よりあひぢやや
)
で、
殊
(
こと
)
に
当時
(
たうじ
)
私
(
わたくし
)
は
落語家
(
らくごか
)
の
頭取
(
とうどり
)
をして
居
(
を
)
りましたから、
為
(
ため
)
になるお客と思ひもしまいが、
早速
(
さつそく
)
其車
(
そのくるま
)
で
来
(
き
)
てくれました。
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
彼
(
かれ
)
は
此
(
この
)
手紙
(
てがみ
)
に
切手
(
きつて
)
を
貼
(
は
)
つて、ポストに
入
(
い
)
れなければならない
口實
(
こうじつ
)
を
求
(
もと
)
めて、
早速
(
さつそく
)
山
(
やま
)
を
下
(
くだ
)
つた。さうして
父母
(
ふぼ
)
未生
(
みしやう
)
以前
(
いぜん
)
と、
御米
(
およね
)
と、
安井
(
やすゐ
)
に、
脅
(
おびや
)
かされながら、
村
(
むら
)
の
中
(
なか
)
をうろついて
歸
(
かへ
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
所
(
ところ
)
が
不圖
(
ふと
)
傍
(
わき
)
を
見
(
み
)
ると
自分
(
じぶん
)
の
身長
(
せい
)
くらゐもある
大
(
おほ
)
きな
菌
(
きのこ
)
が
出
(
で
)
て
居
(
ゐ
)
るのに
氣
(
き
)
がつくや、
早速
(
さつそく
)
其兩面
(
そのりやうめん
)
と
後
(
うし
)
ろとを
見終
(
みをは
)
つたので、
次
(
つぎ
)
には
其頂
(
そのいたゞ
)
きに
何
(
なに
)
があるかを
能
(
よ
)
く
檢査
(
けんさ
)
する
必要
(
ひつえう
)
が
起
(
おこ
)
つて
來
(
き
)
ました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
語れば彌次六は先年の事を思出し
早速
(
さつそく
)
出
迎
(
むか
)
へ能こそ御
尋
(
たづ
)
ね下されしと夫より
種々
(
しゆ/″\
)
の
饗應
(
きやうおう
)
に手を
盡
(
つく
)
しける天一坊は大膳を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
慾張抜
(
よくばりぬ
)
いて
大急
(
おほいそ
)
ぎで
歩
(
ある
)
いたから
咽
(
のど
)
が
渇
(
かは
)
いて
為様
(
しやう
)
があるまい
早速
(
さつそく
)
茶
(
ちや
)
を
飲
(
のま
)
うと
思
(
おも
)
ふたが、まだ
湯
(
ゆ
)
が
沸
(
わ
)
いて
居
(
を
)
らぬといふ。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
早速
(
さつそく
)
一緒に行つた諸君も画架に
向
(
むか
)
ひ始めた。四方の壁には天井に沿うて競技に一等賞を得た生徒の絵が掛つて居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
僕は
早速
(
さつそく
)
三箇の白銅の代りに、薄つぺらな本を受け取つた。それが今僕の机の上に、古ぼけた表紙を
曝
(
さら
)
してゐる。
点心
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
宅
(
たく
)
の
物置
(
ものおき
)
に
曾
(
かつ
)
て
自分
(
じぶん
)
が
持
(
もち
)
あるいた
畫板
(
ゑばん
)
が
有
(
あ
)
つたの
見
(
み
)
つけ、
同時
(
どうじ
)
に
志村
(
しむら
)
のことを
思
(
おも
)
ひだしたので、
早速
(
さつそく
)
人
(
ひと
)
に
聞
(
き
)
いて
見
(
み
)
ると、
驚
(
おどろ
)
くまいことか、
彼
(
かれ
)
は十七の
歳
(
とし
)
病死
(
びやうし
)
したとのことである。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
シロクシナスを
牢舎
(
らうや
)
に
入
(
い
)
れたのは、
我
(
わ
)
が
誤
(
あやま
)
り、第一
国内
(
こくない
)
で一
等
(
とう
)
の
学者
(
がくしや
)
といふ
立派
(
りつぱ
)
の人物を
押込
(
おしこ
)
めて置くといふは悪かつた、とお
心附
(
こゝろづ
)
きになりましたから、
早速
(
さつそく
)
シロクシナスを
許
(
ゆる
)
して
詩好の王様と棒縛の旅人
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
多勢
(
おほぜい
)
のものは
殘
(
のこ
)
らず
言下
(
ごんか
)
に、
鼠
(
ねずみ
)
を
中心
(
まんなか
)
にして
大
(
おほ
)
きな
輪
(
わ
)
を
作
(
つく
)
つて
坐
(
すわ
)
りました。
愛
(
あい
)
ちやんは
怪訝
(
けゞん
)
な
顏
(
かほ
)
しながら
眼
(
め
)
を
離
(
はな
)
さず
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
ました、でも
早速
(
さつそく
)
乾燥
(
かわか
)
さなければ
屹度
(
きつと
)
惡
(
わる
)
い
風邪
(
かぜ
)
を
引
(
ひ
)
くと
思
(
おも
)
ひましたから。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
「まだ片付きませんよ」と与次郎が
早速
(
さつそく
)
云ふ。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
...
手前等
(
てまへら
)
より
役儀
(
やくぎ
)
申付
(
まをしつ
)
け
候
(
さふらふ
)
こと、お
易
(
やす
)
き
御用
(
ごよう
)
に
候
(
さふらふ
)
、
先
(
ま
)
づ
何
(
なに
)
はしかれ
其
(
その
)
杢
(
もく
)
とやらむ
御呼寄
(
およびよ
)
せあひなるべし」「
早速
(
さつそく
)
の
御承引
(
ごしよういん
)
難有候
(
ありがたくさふらふ
)
」と
其日
(
そのひ
)
は
館
(
やかた
)
に
歸
(
かへ
)
らせ
給
(
たま
)
ふ。
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
T先生は
基督
(
キリスト
)
教的色彩を帯びた、やはり名高い小説家だつた。武さんは
早速
(
さつそく
)
その日のうちにT先生を訪問した。
素描三題
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
雲飛
(
うんぴ
)
先生
(
せんせい
)
涙
(
なみだ
)
の出るほど
嬉
(
うれ
)
しがり、
早速
(
さつそく
)
家
(
いへ
)
に
持
(
も
)
ち
歸
(
かへ
)
つて、
紫檀
(
したん
)
の
臺
(
だい
)
を
造
(
こしら
)
え之を
安置
(
あんち
)
した。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
さア
大
(
おほ
)
いに
驚
(
おどろ
)
いて、
早速
(
さつそく
)
多助
(
たすけ
)
の
家
(
うち
)
へ
行
(
い
)
つて、
番頭
(
ばんとう
)
に
掛合
(
かけあ
)
ふと、
番頭
(
ばんとう
)
は
狡
(
ずる
)
い
奴
(
やつ
)
だから、そんなものはお
預
(
あづか
)
り
申
(
まう
)
した
覚
(
おぼ
)
えはござりませぬ、
大旦那様
(
おほだんなさま
)
お
亡
(
かく
)
れの時お
遺言
(
ゆゐごん
)
もございませぬから
上
(
あげ
)
る事は
出来
(
でき
)
ない
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
枕
(
まくら
)
を
並
(
なら
)
べた
上人
(
しやうにん
)
の
姿
(
すがた
)
も
朧
(
おぼろ
)
げに
明
(
あかり
)
は
暗
(
くら
)
くなつて
居
(
ゐ
)
た、
早速
(
さつそく
)
燈心
(
とうしん
)
を
明
(
あかる
)
くすると、
上人
(
しやうにん
)
は
微笑
(
ほゝゑ
)
みながら
続
(
つゞ
)
けたのである。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
すると菊池は
苦笑
(
くせう
)
しながら、
鄰
(
となり
)
にゐた奥さんにパラソルを返した。僕は
早速
(
さつそく
)
文芸論の代りに
菊池
(
きくち
)
の放心を攻撃した。菊池の降参したのはこの時だけである。
続澄江堂雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
雲飛の
妻
(
つま
)
は
早速
(
さつそく
)
子
(
こ
)
と
相談
(
さうだん
)
し石を
某
(
なにがし
)
權官
(
けんくわん
)
に
獻
(
けん
)
じたところ、雲飛は
間
(
ま
)
もなく
獄
(
ごく
)
を出された。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
早速
(
さつそく
)
王
(
わう
)
は
御自分
(
ごじぶん
)
の作つた詩を見せたいと
思召
(
おぼしめ
)
したから、王
詩好の王様と棒縛の旅人
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“早速”の意味
《形容動詞》
早速(さっそく、古:そうそく)
すぐに。すぐさま。速やかに。
《名詞・形容動詞》
速やかなこと。また、そのようなさま。
(出典:Wiktionary)
早
常用漢字
小1
部首:⽇
6画
速
常用漢字
小3
部首:⾡
10画
“早”で始まる語句
早
早々
早業
早晩
早稲田
早熟
早合点
早鐘
早苗
早稲