トップ
>
實
>
じつ
ふりがな文庫
“
實
(
じつ
)” の例文
新字:
実
尤
(
もつと
)
も、負けても
實
(
じつ
)
はおごつて
頂
(
いたゞ
)
く方が
多
(
おほ
)
かつたがどういふのかこの
師弟
(
してい
)
の
勝負
(
せうふ
)
はとかくだれ
勝
(
か
)
ちで、
仕舞
(
しま
)
ひには
兩
(
れう
)
方
共
(
とも
)
憂鬱
(
ゆううつ
)
になつて
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
飛
(
と
)
ぶときはその
翅
(
はね
)
が
實
(
じつ
)
に
美
(
うつく
)
しい
色
(
いろ
)
に
閃
(
ひらめ
)
きます。この
鳥
(
とり
)
は
羽
(
はね
)
も
綺麗
(
きれい
)
ですが、
鳴
(
な
)
き
聲
(
ごゑ
)
も
美
(
うつく
)
しく、「ぶっ、ぽう、そう」と
鳴
(
な
)
きつゞけます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
眼
(
まなこ
)
を
放
(
はな
)
たず
睥睨
(
へいげい
)
して
居
(
を
)
る、
猛狒
(
ゴリラ
)
も
益々
(
ます/\
)
猛
(
たけ
)
く
此方
(
こなた
)
を
窺
(
うかゞ
)
つて
居
(
を
)
る、
此
(
この
)
九死一生
(
きうしいつしやう
)
の
分
(
わか
)
れ
目
(
め
)
、
不意
(
ふい
)
に、
實
(
じつ
)
に
不意
(
ふい
)
に、
何處
(
どこ
)
ともなく
一發
(
いつぱつ
)
の
銃聲
(
じうせい
)
。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
説
(
と
)
く
所
(
ところ
)
、
實
(
じつ
)
は
厚利
(
こうり
)
を
爲
(
な
)
さんとして
顯
(
あらは
)
に
名高
(
めいかう
)
を
爲
(
な
)
す
者
(
もの
)
なるに、
之
(
これ
)
に
説
(
と
)
くに
名高
(
めいかう
)
を
以
(
もつ
)
てせば、
則
(
すなは
)
ち
陽
(
あらは
)
に
其身
(
そのみ
)
を
收
(
をさ
)
めて
實
(
じつ
)
は
之
(
これ
)
を
疏
(
うと
)
んぜん。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
實
(
じつ
)
を
申
(
まを
)
すと
私
(
わたし
)
も
疑
(
うたが
)
つてゐるのです。
然
(
しか
)
し
尤
(
もつと
)
も、
私
(
わたくし
)
は
或時
(
あるとき
)
は
死
(
し
)
なん
者
(
もの
)
のやうな
感
(
かんじ
)
もするですがな。
其
(
そ
)
れは
時時
(
とき/″\
)
恁
(
か
)
う
思
(
おも
)
ふ
事
(
こと
)
があるです。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
新年
(
しんねん
)
が
停滯
(
もたれ
)
てゐるのは
實
(
じつ
)
に
苦
(
くる
)
しいですよ。
夫
(
それ
)
で
今日
(
けふ
)
の
午
(
ひる
)
から、とう/\
塵世
(
ぢんせい
)
を
遠
(
とほ
)
ざけて、
病氣
(
びやうき
)
になつてぐつと
寐込
(
ねこ
)
んぢまいました。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
實
(
じつ
)
は
博士
(
はかせ
)
をわざ/\
勞
(
ろう
)
するまでも
無
(
な
)
かつたので、これは
古代
(
こだい
)
の
葬坑
(
さうかう
)
で、
横穴
(
よこあな
)
と
通稱
(
つうしよう
)
するもの。
能
(
よ
)
く
調
(
しら
)
べたら
全國
(
ぜんこく
)
到
(
いた
)
る
處
(
ところ
)
に
有
(
あ
)
るかも
知
(
し
)
れぬ。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
實
(
じつ
)
に
著者
(
ちよしや
)
の
如
(
ごと
)
きは、
地震學
(
ぢしんがく
)
が
今日
(
こんにち
)
以上
(
いじよう
)
に
進歩
(
しんぽ
)
しなくとも、
震災
(
しんさい
)
の
殆
(
ほと
)
んど
全部
(
ぜんぶ
)
はこれを
免
(
まぬか
)
れ
得
(
う
)
る
手段
(
しゆだん
)
があると
考
(
かんが
)
へてゐるものゝ
一人
(
ひとり
)
である。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
『ボズさん!』と
僕
(
ぼく
)
は
思
(
おも
)
はず
涙聲
(
なみだごゑ
)
で
呼
(
よ
)
んだ。
君
(
きみ
)
、
狂氣
(
きちがひ
)
の
眞似
(
まね
)
をすると
言
(
い
)
ひ
玉
(
たま
)
ふか。
僕
(
ぼく
)
は
實
(
じつ
)
に
滿眼
(
まんがん
)
の
涙
(
なんだ
)
を
落
(
お
)
つるに
任
(
ま
)
かした。(畧)
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
彼は表面はきちんとして、生眞面目で、見たところ
實
(
じつ
)
がありそうであったが、ほんとはこすくて、高慢ちきで、しばしば粗暴でもあった。
ユダヤ人のブナの木:山深きヴェストファーレンの風俗画
(旧字新仮名)
/
ドロステ=ヒュルスホフアネッテ・フォン
(著)
國許
(
くにもと
)
にござります
其
(
そ
)
の
話
(
はなし
)
につきまして、
其
(
それ
)
を
饒舌
(
しやべ
)
りますのに
實
(
じつ
)
にこまりますことには、
事柄
(
ことがら
)
の
續
(
つゞき
)
の
中
(
うち
)
に
歌
(
うた
)
が
一
(
ひと
)
つござりますので。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
これを
竪穴式石室
(
たてあなしきせきしつ
)
と
呼
(
よ
)
んでゐる
人
(
ひと
)
がありますが、
實
(
じつ
)
は
石
(
いし
)
の
部屋
(
へや
)
といふほどのものではなく、たゞ
簡單
(
かんたん
)
な
石
(
いし
)
の
圍
(
かこ
)
ひにすぎないのであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
これはキネマトグラフの
譯
(
やく
)
であらうが、
何
(
なん
)
といふ
惡譯
(
あくやく
)
であらう。
支那
(
しな
)
はさすがに
文字
(
もじ
)
の
國
(
くに
)
で、これを影戯と
譯
(
やく
)
してゐるが、
實
(
じつ
)
に
輕妙
(
けいめう
)
である。
国語尊重
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
不運
(
ふうん
)
なりとは何故ぞと仰せければ女中ども
若君
(
わかぎみ
)
には
實
(
じつ
)
は
太守
(
たいしゆ
)
光貞卿の御子にておはし候へ共四十二の
御厄年
(
おやくどし
)
の御子なりとて
御捨遊
(
おすてあそ
)
ばされしを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
がこの
人
(
ひと
)
の
功勞
(
こうろう
)
は、それには
限
(
かぎ
)
りません。
實
(
じつ
)
のところは、
人麿
(
ひとまろ
)
が
出
(
で
)
て、
短歌
(
たんか
)
といふものが、
非常
(
ひじよう
)
に
盛
(
さか
)
んになつたのであります。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
特
(
こと
)
に
青年輩
(
せいねんはい
)
身心
(
しん/\
)
發育
(
はついく
)
の
時代
(
じだい
)
にあるものには、
今
(
いま
)
より
此
(
この
)
法
(
はふ
)
を
實行
(
じつかう
)
して
體力
(
たいりよく
)
を
培養
(
ばいやう
)
し、
將來
(
しやうらい
)
の
大成
(
たいせい
)
を
謀
(
はか
)
る
事
(
こと
)
、
實
(
じつ
)
に
肝要
(
かんえう
)
ならずや。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
コロボツクルの男子中
果
(
はた
)
して衣服を
着
(
つけ
)
ざる者有りとせばアイヌは
實
(
じつ
)
に其
無作法
(
ぶさはふ
)
に
驚
(
おどろ
)
きしならん。氣候の
寒暖
(
かんだん
)
は衣服の有無を
决定
(
けつてい
)
するものに
非
(
あら
)
ず。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
此時節
(
このじせつ
)
より
通
(
かよ
)
ひ
初
(
そむ
)
るは
浮
(
う
)
かれ
浮
(
う
)
かるゝ
遊客
(
ゆふかく
)
ならで、
身
(
み
)
にしみ/″\と
實
(
じつ
)
のあるお
方
(
かた
)
のよし、
遊女
(
つとめ
)
あがりの
去
(
さ
)
る
女
(
ひと
)
が
申
(
まうし
)
き
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ロミオ マーキューシオーどの、
恕
(
ゆる
)
して
下
(
くだ
)
され、
實
(
じつ
)
は
是非
(
ぜひ
)
ない
所用
(
しょよう
)
があったからぢゃ。あんな
際
(
をり
)
には、つい、その、
禮
(
れい
)
を
曲
(
ま
)
ぐることがある
習
(
なら
)
ひぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
「
罪
(
つみ
)
と
罰
(
ばつ
)
」は
實
(
じつ
)
にこの
險惡
(
けんあく
)
なる
性質
(
せいしつ
)
、
苦慘
(
くさん
)
の
實况
(
じつけう
)
を、
一個
(
いつこ
)
のヒポコンデリア
漢
(
かん
)
の
上
(
うへ
)
に
直寫
(
ちよくしや
)
したるものなるべし。
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
『
否
(
いゝ
)
え、
然
(
さ
)
うではありません』と
云
(
い
)
つて
白兎
(
しろうさぎ
)
は、『
實
(
じつ
)
に
不思議
(
ふしぎ
)
だ』(
陪審官
(
ばいしんくわん
)
は
皆
(
みん
)
な
途方
(
とはう
)
に
暮
(
く
)
れて
了
(
しま
)
ひました)
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
合同資本と謂ツても、其の
實
(
じつ
)
田舍から出たての叔父と綾さんの父とが幾らか金を持ツてゐたゞけて、
後
(
あと
)
は
他
(
ひと
)
の
懐中
(
ふところ
)
を
的
(
あて
)
の、ヤマを
打當
(
ぶちあて
)
やうといふ連中の仕事だ。
昔の女
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
其
(
そ
)
の
特權
(
とくけん
)
を
利用
(
りよう
)
して、
其
(
そ
)
の
方
(
はう
)
は
不當
(
ふたう
)
の
袖
(
そで
)
の
下
(
した
)
を
取
(
と
)
るのだらうと、
實
(
じつ
)
は
當地
(
たうち
)
へ
勤役
(
きんやく
)
の
初
(
はじ
)
めに
睨
(
にら
)
んでおいた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
あれで
若
(
も
)
しいつまでゞも
放
(
はふ
)
つて
置
(
お
)
かれた
日
(
ひ
)
にや、
僕
(
ぼく
)
たる
者
(
もの
)
、
實
(
じつ
)
に
進退
(
しんたい
)
きはまる
所
(
ところ
)
だつたんだが。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
國清寺
(
こくせいじ
)
に
拾得
(
じつとく
)
と
申
(
まを
)
すものがをります。
實
(
じつ
)
は
普賢
(
ふげん
)
でございます。それから
寺
(
てら
)
の
西
(
にし
)
の
方
(
はう
)
に、
寒巖
(
かんがん
)
と
云
(
い
)
ふ
石窟
(
せきくつ
)
があつて、そこに
寒山
(
かんざん
)
と
申
(
まを
)
すものがをります。
實
(
じつ
)
は
文殊
(
もんじゆ
)
でございます。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
又
(
また
)
あの
藪
(
やぶ
)
の
茂
(
しげ
)
つてゐるのを
見
(
み
)
ては、さう
云
(
い
)
ふのも
無理
(
むり
)
はありますまい。わたしはこれも
實
(
じつ
)
を
云
(
い
)
へば、
思
(
おも
)
ふ
壺
(
つぼ
)
にはまつたのですから、
女
(
をんな
)
一人
(
ひとり
)
を
殘
(
のこ
)
した
儘
(
まま
)
、
男
(
をとこ
)
と
藪
(
やぶ
)
の
中
(
なか
)
へはひりました。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
されどこの怪しき身の
虚
(
むなし
)
き影にあらずして、
實
(
じつ
)
なる形なるは
明
(
あきらか
)
なりき。我は疲れたる腦髓に鞭うちて、強ひて思議せしめんとしたり。われは眞に既に死したるか、又或は猶生けるか。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
義太夫聲に
雜
(
まじ
)
る
實
(
じつ
)
の女の鼻がかる音聲で「これまで居たのがお身のあだ……」と云ひながら輕く右手の扇子で左の掌を打ち、膝の上に身を立たせるやうにして目を不定につぶりながら
京阪聞見録
(旧字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
「薄情な女だな。それに比べると、物を言はないお桃の方が餘つぽど
實
(
じつ
)
があるぜ」
銭形平次捕物控:107 梅吉殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
一は
纖
(
ほそ
)
い線、巖の樣子もまた二者の間に相應した差があつて、霧降の瀧の美しさは、瀑布の形容によく
素練
(
それん
)
などといふ字を使ふが、素練などといつたのでは端的にその
實
(
じつ
)
は寫し得ない。
華厳滝
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
此度
(
このたび
)
の
改暦
(
かいれき
)
にても
其譯
(
そのわけ
)
を
知
(
し
)
らずして十二月の三日が正月の
元日
(
ぐわんじつ
)
になると
計
(
ばか
)
りいふて、
夢中
(
むちう
)
にこれを
聞
(
き
)
き
夢中
(
むちう
)
にこれを
傳
(
つた
)
へなば
實
(
じつ
)
に
驚
(
おどろ
)
くべき
事
(
こと
)
なれども、
平生
(
へいぜい
)
より
人
(
ひと
)
の
讀
(
よ
)
むべき
書物
(
しよもつ
)
を
讀
(
よ
)
み
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
〔譯〕徳性を尊ぶ、是を以て
問學
(
ぶんがく
)
に
道
(
よ
)
る、即ち是れ徳性を尊ぶなり。先づ其の大なる者を立つれば、則ち其知や
眞
(
しん
)
なり。能く其の知を
迪
(
ふ
)
めば、則ち其功や
實
(
じつ
)
なり。
畢竟
(
ひつきやう
)
一條
(
いちでう
)
路
(
ろ
)
の往來のみ。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
夜中
(
よなか
)
にあの
蜀黍
(
もろこし
)
伐
(
き
)
らせたことだがね、
實
(
じつ
)
はあの
時
(
とき
)
はね、
警察
(
けいさつ
)
の
方
(
はう
)
が
間
(
ま
)
に
合
(
あ
)
はなければお
前
(
まへ
)
に
盜
(
と
)
らないと
何處
(
どこ
)
までもいはして
置
(
お
)
いて、さうして
旦那
(
だんな
)
が
歸
(
かへ
)
つてからのことと
思
(
おも
)
つたもんだから
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
是
(
これ
)
では
實
(
じつ
)
に
仕方
(
しかた
)
がない、
其故
(
それゆゑ
)
私
(
わたくし
)
は
生徒
(
せいと
)
に
向
(
むか
)
つて
常々
(
つね/″\
)
斯
(
か
)
う
申
(
まを
)
して
居
(
を
)
ります。
何事
(
なにこと
)
も
自分
(
じぶん
)
で
研究
(
けんきう
)
して
御覽
(
ごらん
)
なさい、
研究
(
けんきう
)
して
見
(
み
)
て
自分
(
じぶん
)
で
難問
(
なんもん
)
を
解釋
(
かいし
)
するやうに
爲
(
な
)
さい。これは
強
(
あなが
)
ち
讀書
(
どくしよ
)
のみに
限
(
かぎ
)
りません。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
第二番
(
だいにばん
)
に、
車持皇子
(
くらもちのみこ
)
は、
蓬莱
(
ほうらい
)
の
玉
(
たま
)
の
枝
(
えだ
)
を
取
(
と
)
りに
行
(
ゆ
)
くといひふらして
船出
(
ふなで
)
をするにはしましたが、
實
(
じつ
)
は
三日目
(
みつかめ
)
にこっそりと
歸
(
かへ
)
つて、かね/″\たくんで
置
(
お
)
いた
通
(
とほ
)
り、
上手
(
じようず
)
の
玉職人
(
たましよくにん
)
を
多
(
おほ
)
く
召
(
め
)
し
寄
(
よ
)
せて
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
このひとは、きつと、
實
(
じつ
)
のあるひとだわ。
お伽草紙
(旧字旧仮名)
/
太宰治
(著)
樂土は
實
(
じつ
)
となるべしや
天地有情
(旧字旧仮名)
/
土井晩翠
(著)
自分
(
じぶん
)
が
大學
(
だいがく
)
にゐた
時分
(
じぶん
)
は、
醫學
(
いがく
)
も
猶且
(
やはり
)
、
錬金術
(
れんきんじゆつ
)
や、
形而上學
(
けいじゝやうがく
)
などと
同
(
おな
)
じ
運命
(
うんめい
)
に
至
(
いた
)
るものと
思
(
おも
)
ふてゐたが、
實
(
じつ
)
に
驚
(
おどろ
)
く
可
(
べ
)
き
進歩
(
しんぽ
)
である。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
春枝夫人
(
はるえふじん
)
は
痛
(
いた
)
く
心配
(
しんぱい
)
して『あまりに
御身
(
おんみ
)
を
輕
(
かろ
)
んじ
玉
(
たま
)
ふな。』と
明眸
(
めいぼう
)
に
露
(
つゆ
)
を
帶
(
お
)
びての
諫言
(
いさめごと
)
、
私
(
わたくし
)
は
實
(
じつ
)
に
殘念
(
ざんねん
)
であつたが
其儘
(
そのまゝ
)
思
(
おも
)
ひ
止
(
とゞま
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
何
(
なに
)
實
(
じつ
)
を
云
(
い
)
ふと、二十
年
(
ねん
)
も三十
年
(
ねん
)
も
夫婦
(
ふうふ
)
が
皺
(
しわ
)
だらけになつて
生
(
い
)
きてゐたつて、
別
(
べつ
)
に
御目出度
(
おめでたく
)
もありませんが、
其所
(
そこ
)
が
物
(
もの
)
は
比較的
(
ひかくてき
)
な
所
(
ところ
)
でね。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
望蜀生
(
ぼうしよくせい
)
と
余
(
よ
)
とは、
夢中
(
むちう
)
に
成
(
な
)
つて、それを
採集
(
さいしふ
)
した。
其數
(
そのすう
)
實
(
じつ
)
に二
百
(
ひやく
)
七十六
本
(
ほん
)
。それを四
箇
(
こ
)
の
大布呂敷
(
おほふろしき
)
に
包
(
つゝ
)
み、二
箇
(
こ
)
宛
(
づゝ
)
を
分
(
わ
)
けて
持
(
も
)
つ
事
(
こと
)
にした。
探検実記 地中の秘密:05 深大寺の打石斧
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
とにかくその
初
(
はじ
)
めは切
實
(
じつ
)
な人間生
活
(
くわつ
)
の
慰樂
(
いらく
)
として
遊
(
あそ
)
びとして
創
(
つく
)
り成された
將棋
(
せうき
)
に
違
(
ちが
)
ひないと
思
(
おも
)
ふが、それを
慰樂
(
いらく
)
や
遊
(
あそ
)
びの
域
(
いき
)
を遙に
越
(
こ
)
えて
下手の横好き:―将棋いろいろ―
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
初
(
はじ
)
めは
俳畫
(
はいぐわ
)
のやうだと
思
(
おも
)
つて
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
たが、これ
實
(
じつ
)
に
畫
(
ゑ
)
でも
何
(
なん
)
でもない。
細雨
(
さいう
)
に
暮
(
く
)
れなんとする
山間村落
(
さんかんそんらく
)
の
生活
(
せいくわつ
)
の
最
(
もつと
)
も
靜
(
しづ
)
かなる
部分
(
ぶゝん
)
である。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
實
(
じつ
)
の
親
(
おや
)
の如く
敬
(
うやま
)
ひ給ひしが其後は將監々々と
御呼
(
および
)
なさるゝ
故
(
ゆゑ
)
加納將監も是よりして徳太郎君を
主人
(
しゆじん
)
の如くに
敬
(
うや
)
まひ
侍
(
かし
)
づき
養育
(
やういく
)
なし奉つりける
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
平生
(
へいぜい
)
よく
事
(
つか
)
へくれ、
惡
(
あ
)
しきこととて
更
(
さら
)
に
無
(
な
)
し、
此度
(
このたび
)
鳥
(
とり
)
を
勸
(
すゝ
)
めしも、
予
(
よ
)
を
思
(
おも
)
うての
眞心
(
まごころ
)
なるを、
何
(
なに
)
とてあだに
思
(
おも
)
ふべき。
實
(
じつ
)
は
嬉
(
うれ
)
しく
思
(
おも
)
ひしぞよ。
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
右
(
みぎ
)
の
通
(
とほ
)
り、
津浪
(
つなみ
)
は
事實上
(
じじつじよう
)
に
於
(
おい
)
て
港
(
みなと
)
の
波
(
なみ
)
である。われ/\は
學術的
(
がくじゆつてき
)
にもこの
名前
(
なまへ
)
を
用
(
もち
)
ひてゐる。
實
(
じつ
)
に
津浪
(
つなみ
)
なる
語
(
ご
)
は、
最早
(
もはや
)
國際語
(
こくさいご
)
となつた
觀
(
かん
)
がある。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
彼のアウストラリヤのクヰンスランド土人の如きは
實
(
じつ
)
に食人人種の
好標本
(
こうへうほん
)
なり。人肉は
固
(
もと
)
より常食とすべき物には
非
(
あら
)
ず。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
この
形
(
かたち
)
の
塚
(
つか
)
は
日本
(
にほん
)
に
近
(
ちか
)
い
朝鮮
(
ちようせん
)
や
支那
(
しな
)
においても、けっして
見
(
み
)
ることの
出來
(
でき
)
ない、
實
(
じつ
)
に
日本獨特
(
につぽんどくとく
)
のものといつてよろしい。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
此方
(
このはう
)
から
行
(
ゆ
)
くと
家
(
いへ
)
の
恥辱
(
ちじよく
)
にもなる
實
(
じつ
)
に
憎
(
にく
)
むべき
奴
(
やつ
)
ではあるが、
情實
(
じやうじつ
)
を
酌
(
く
)
んでな、これほどまで
操
(
みさを
)
といふものを
取止
(
とりと
)
めて
置
(
お
)
いただけ
憐
(
あはれ
)
んで
遣
(
や
)
つて
呉
(
く
)
れ
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
みゝづくはとらふづくの
類
(
るい
)
で、
獸
(
けもの
)
のような
顏
(
かほ
)
で、
耳
(
みゝ
)
のようなものが
立
(
た
)
つてゐます。しかしこれは
耳
(
みゝ
)
たぶではなく、
實
(
じつ
)
は
毛
(
け
)
が
立
(
た
)
つてゐるだけなのです。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
實
部首:⼧
14画
“實”を含む語句
眞實
事實
忠實
果實
現實
充實
信實
實家
情實
老實
實際
實行
實驗
瓜實顏
實例
實體
誠實
口實
現實的
實情
...