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小
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ちひ
ふりがな文庫
“
小
(
ちひ
)” の例文
丁度
(
ちようど
)
普通
(
ふつう
)
の
小
(
ちひ
)
さな
波
(
なみ
)
について
濱
(
はま
)
に
於
(
おい
)
て
經驗
(
けいけん
)
する
通
(
とほ
)
りであるから、
此状態
(
このじようたい
)
になつてからは、
浪
(
なみ
)
といふよりも
寧
(
むし
)
ろ
流
(
なが
)
れといふべきである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
例
(
たと
)
へば
越中
(
えつちゆう
)
氷見
(
ひみ
)
の
大洞穴
(
だいどうけつ
)
の
中
(
なか
)
には、
今
(
いま
)
は
小
(
ちひ
)
さい
社
(
やしろ
)
が
祀
(
まつ
)
られてありますが、その
穴
(
あな
)
の
中
(
なか
)
から
石器時代
(
せつきじだい
)
の
遺物
(
いぶつ
)
がたくさんに
出
(
で
)
て
來
(
き
)
ました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
お
品
(
しな
)
は
復
(
ま
)
た
天秤
(
てんびん
)
を
卸
(
おろ
)
した。お
品
(
しな
)
は
竹
(
たけ
)
の
短
(
みじか
)
い
天秤
(
てんびん
)
の
先
(
さき
)
へ
木
(
き
)
の
枝
(
えだ
)
で
拵
(
こしら
)
へた
小
(
ちひ
)
さな
鍵
(
かぎ
)
の
手
(
て
)
をぶらさげてそれで
手桶
(
てをけ
)
の
柄
(
え
)
を
引
(
ひ
)
つ
懸
(
か
)
けて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
すると
遠
(
とほ
)
くの
方
(
はう
)
でパタ/\と
小
(
ちひ
)
さな
跫音
(
あしおと
)
のするのが
聞
(
きこ
)
えました、
愛
(
あい
)
ちやんは
急
(
いそ
)
いで
眼
(
め
)
を
拭
(
ふ
)
いて
何
(
なに
)
か
來
(
き
)
たのだらうかと
見
(
み
)
てゐました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
そこへ
來
(
く
)
ると
最早
(
もはや
)
寒帶林
(
かんたいりん
)
の
終
(
をは
)
りに
近
(
ちか
)
づいたことがわかります。すなはち
落葉松林
(
からまつばやし
)
の
幅
(
はゞ
)
はごく
狹
(
せま
)
くなつてをり、
木
(
き
)
も
小
(
ちひ
)
さくなつてゐます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
▼ もっと見る
蛙
(
かへる
)
の
肉
(
にく
)
を
食
(
た
)
べに
來
(
き
)
た
蜂
(
はち
)
は
餌
(
え
)
をくはへて
巣
(
す
)
の
方
(
はう
)
へ
飛
(
と
)
んで
行
(
い
)
きますが、その
小
(
ちひ
)
さな
蛙
(
かへる
)
の
肉
(
にく
)
についた
紙
(
かみ
)
の
片
(
きれ
)
で
巣
(
す
)
の
行衛
(
ゆくゑ
)
を
見定
(
みさだ
)
めるのです。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「
厭
(
いや
)
だよ。
御父
(
おと
)
つちやんべい。
大
(
おほ
)
きい
御馬
(
おむま
)
買
(
か
)
つて
呉
(
く
)
れなくつちや、
彼方
(
あつち
)
へ
行
(
い
)
かないよ」と
答
(
こた
)
へた。
聲
(
こゑ
)
は
小
(
ちひ
)
さい
男
(
をとこ
)
の
子
(
こ
)
の
聲
(
こゑ
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
視力
舊
(
もと
)
に
復
(
かへ
)
りて
小
(
ちひ
)
さき
輝
(
かゞやき
)
に堪ふるに及び(わがこれを小さしといへるはしひてわが目を離すにいたれる大いなる輝に比ぶればなり)
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
石疊
(
いしだたみ
)
で
穿下
(
ほりおろ
)
した
合目
(
あはせめ
)
には、
此
(
こ
)
のあたりに
産
(
さん
)
する
何
(
なん
)
とかいふ
蟹
(
かに
)
、
甲良
(
かふら
)
が
黄色
(
きいろ
)
で、
足
(
あし
)
の
赤
(
あか
)
い、
小
(
ちひ
)
さなのが
數限
(
かずかぎり
)
なく
群
(
むらが
)
つて
動
(
うご
)
いて
居
(
ゐ
)
る。
星あかり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
けれども
貴殿
(
あなた
)
がそういふことを
申
(
まう
)
されるのも
要之
(
つまり
)
、
僕
(
ぼく
)
が一の
小
(
ちひ
)
さな
小學校
(
せうがくかう
)
の
出身
(
しゆつしん
)
であることを
誇
(
ほこ
)
るとか、
感謝
(
かんしや
)
するとか
言
(
い
)
ふのは
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「はい。そればかりではありません。
世界
(
せかい
)
には
私
(
わたし
)
どもの
知
(
し
)
らないことが
數限
(
かずかぎ
)
りなくあります。——
小
(
ちひ
)
さなところで
獨
(
ひと
)
り
威張
(
ゐば
)
つてゐることの」
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
「さうですね、その
辺
(
へん
)
に
立
(
た
)
つてゐるやうな
小
(
ちひ
)
さな
石
(
いし
)
でも、
戦争後
(
せんさうご
)
は
物価
(
ぶつか
)
がちがひますからな、五六
千円
(
せんゑん
)
はかゝるつもりでないと
出来
(
でき
)
ません。」
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
この
二首
(
にしゆ
)
の
歌
(
うた
)
は、
疑
(
うたが
)
ひもなく、
景色
(
けしき
)
を
詠
(
よ
)
んだ
歌
(
うた
)
であります。
畝傍山
(
うねびやま
)
附近
(
ふきん
)
の、
小
(
ちひ
)
さな
範圍
(
はんい
)
の
自然
(
しぜん
)
を
歌
(
うた
)
つた、いはゆる
敍景詩
(
じよけいし
)
といふものであります。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
眼
(
め
)
は
小
(
ちひ
)
さく、
鼻
(
はな
)
は
赤
(
あか
)
く、
肩幅
(
かたはゞ
)
廣
(
ひろ
)
く、
脊
(
せい
)
高
(
たか
)
く、
手足
(
てあし
)
が
圖※
(
づぬ
)
けて
大
(
おほ
)
きい、
其手
(
そのて
)
で
捉
(
つか
)
まへられやうものなら
呼吸
(
こきふ
)
も
止
(
と
)
まりさうな。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
只
(
た
)
だ
舊藩
(
きうはん
)
の
因縁
(
いんねん
)
に
執着
(
しふちやく
)
する
元氣
(
げんき
)
な
豪傑連
(
がうけつれん
)
や、
小
(
ちひ
)
さな
愛國者達
(
あいこくしやたち
)
が、
他
(
た
)
の
墮落
(
だらく
)
したコスモポリタンを
批難
(
ひなん
)
するのであつた。
桜と狆と愛国心:コスモポリタンの心理
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
お深は傍邊よりモシ九郎兵衞殿其
彫物
(
ほりもの
)
は此
間
(
あひだ
)
ソレ
小
(
ちひ
)
さく有たと云れたではないかと九郎兵衞へ
眼
(
め
)
で知らせる樣子なるを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
わが
身
(
み
)
はちやうど
蝗虫
(
いなご
)
のやうだ、こゝよ、かしこよと
跳回
(
はねまは
)
る、
唸
(
うな
)
つて
歩
(
ある
)
く、また
或時
(
あるとき
)
は
色入
(
いろいり
)
の
翅
(
はね
)
を
拡
(
ひろ
)
げて、
小
(
ちひ
)
さな
頸
(
くび
)
の
透
(
す
)
きとほつて、
空
(
から
)
な
処
(
ところ
)
をみせもする。
浮浪学生の話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
門
(
もん
)
の
戸
(
と
)
が
開
(
あ
)
いたと思ふと
小
(
ちひ
)
さな
足音
(
あしおと
)
がして、いきなりお
縁側
(
えんがは
)
のところで「さいなら!」などゝ言つてゐます。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
一人
(
ひとり
)
は
妻
(
つま
)
なるべし
對
(
つゐ
)
するほどの
年輩
(
ねんぱい
)
にてこれは
實法
(
じつぱふ
)
に
小
(
ちひ
)
さき
丸髷
(
まるまげ
)
をぞ
結
(
ゆ
)
ひける、
病
(
や
)
みたる
人
(
ひと
)
は
來
(
く
)
るよりやがて
奧深
(
おくふか
)
に
床
(
とこ
)
を
敷
(
し
)
かせて、
括
(
くゝ
)
り
枕
(
まくら
)
に
頭
(
つむり
)
を
落
(
おち
)
つかせけるが
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
どうぢゃ!
噴水像
(
みづふき
)
どの! え、まだ
泣
(
な
)
いておぢゃるか? え、いつまでも
雨天
(
しけ
)
つゞきか?
其許
(
おぬし
)
は
只
(
たんだ
)
一
(
ひと
)
つの
小
(
ちひ
)
さい
身體
(
からだ
)
で、
船
(
ふね
)
にもなれば、
海
(
うみ
)
にも
風
(
かぜ
)
にもなりゃる。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
それは
猫
(
ねこ
)
のため、
兒猫
(
こねこ
)
のため、五
寸
(
すん
)
にたらぬ
小
(
ちひ
)
さな
猫
(
ねこ
)
一
匹
(
ぴき
)
で、五
尺
(
しやく
)
に
近
(
ちか
)
い
體
(
からだ
)
を
持
(
も
)
てあます。
苦
(
くる
)
しい。
ねこ
(旧字旧仮名)
/
北村兼子
(著)
さうして街の水路から樋をくぐつて來るかの
小
(
ちひ
)
さい
流
(
ながれ
)
は隱居屋の涼み臺の下を流れ、泉水に分れ注ぎ、酒桶を洗ひ眞白な米を流す水となり、同じ屋敷内の瀦水に落ち
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
と
受
(
う
)
け
答
(
こた
)
へて、
茶色
(
ちやいろ
)
のスエエタアを
着
(
き
)
た、まるまる
肥
(
ふと
)
つた
體
(
からだ
)
をよちよちさせながら、
敏樹
(
としき
)
は
別
(
べつ
)
の
小
(
ちひ
)
さな
鞠
(
まり
)
を
投
(
な
)
げた。が、
見當
(
けんたう
)
はづれて、それは
夫
(
をつと
)
の
横
(
よこ
)
へそれてしまつた。
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
そして、
相手
(
あひて
)
の
鳥
(
とり
)
が
下
(
した
)
の
方
(
ほう
)
へとだんだん
小
(
ちひ
)
さくなつて
墜
(
お
)
ちてゆき、
見
(
み
)
えなくなつてしまふと、その
時
(
とき
)
こそ
得意
(
とくい
)
さうに
羽
(
はね
)
を
反
(
そ
)
らして、カラカラと
空
(
そら
)
のまん
中
(
なか
)
で、
笑
(
わら
)
ふのだつた。
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
そして
小
(
ちひ
)
さな聲ですぐ眼の前の人を呼ぶやうに、しかしながら遠い我子と
我
(
わが
)
夫
(
をつと
)
とを見つめて
珠
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
雛罌粟色
(
ひなげしいろ
)
の
薔薇
(
ばら
)
の花、
雛形娘
(
ひながたむすめ
)
の
飾紐
(
かざりひも
)
、
雛罌粟色
(
ひなげしいろ
)
の
薔薇
(
ばら
)
の花、
小
(
ちひ
)
さい
人形
(
にんぎやう
)
のやうに立派なので
兄弟
(
きやうだい
)
の
玩弄
(
おもちや
)
になつてゐる、おまへは
全體
(
ぜんたい
)
愚
(
おろか
)
なのか、
狡
(
こす
)
いのか、
僞善
(
ぎぜん
)
の花よ、
無言
(
むごん
)
の花よ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
されば
此
(
こ
)
の
家塾
(
かじゆく
)
で
放任主義
(
はうにんしゆぎ
)
を
行
(
おこな
)
ふのは
畢竟
(
ひつきやう
)
獨立心
(
どくりつしん
)
を
養
(
やしな
)
ふ
爲
(
ため
)
であつて、この
狹
(
せま
)
い
小
(
ちひ
)
さな
家塾
(
かじゆく
)
で
其
(
そ
)
の
習慣
(
しふくわん
)
をつけて
置
(
お
)
くのは
他日
(
たじつ
)
大
(
おほひ
)
なる
社會
(
しやくわい
)
、
廣
(
ひろ
)
き
世界
(
せかい
)
へ
出
(
い
)
て
事
(
こと
)
の
缺
(
か
)
けない
仕度
(
したく
)
で
御在
(
ござい
)
ます。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
一
體
(
たい
)
日本
(
にほん
)
で
縣
(
けん
)
より
小
(
ちひ
)
さいものに
郡
(
ぐん
)
の
名
(
な
)
を
附
(
つ
)
けてゐるのは
不都合
(
ふつがふ
)
だと、
吉田東伍
(
よしだとうご
)
さんなんぞは
不服
(
ふふく
)
を
唱
(
とな
)
へてゐる。
閭
(
りよ
)
が
果
(
はた
)
して
台州
(
たいしう
)
の
主簿
(
しゆぼ
)
であつたとすると
日本
(
にほん
)
の
府縣知事
(
ふけんちじ
)
位
(
くらゐ
)
の
官吏
(
くわんり
)
である。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
小
(
ちひ
)
さな
杉
(
すぎ
)
や、
丈
(
たけ
)
よりも
長
(
なが
)
い
枯萱
(
かれかや
)
が
繁
(
しげ
)
つて
居
(
ゐ
)
るので、
誰
(
たれ
)
が
何處
(
どこ
)
に
居
(
ゐ
)
るのやら
分
(
わか
)
らぬ。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
が、
重
(
おも
)
い
硝子戸
(
ガラスど
)
は
中中
(
なかなか
)
思
(
おも
)
ふやうにあがらないらしい。あの
皸
(
ひび
)
だらけの
頬
(
ほほ
)
は
愈
(
いよいよ
)
、
赤
(
あか
)
くなつて、
時時
(
ときどき
)
鼻洟
(
はな
)
をすすりこむ
音
(
おと
)
が、
小
(
ちひ
)
さな
息
(
いき
)
の
切
(
き
)
れる
聲
(
こゑ
)
と一しよに、せはしなく
耳
(
みみ
)
へはひつて
來
(
く
)
る。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
小
(
ちひ
)
さな
土橋
(
どばし
)
が
一
(
ひと
)
つ、
小川
(
をがは
)
が
山川
(
やまがは
)
へ
注
(
そゝ
)
ぐところに
架
(
かゝ
)
つてゐた。
山川
(
やまがは
)
には
橋
(
はし
)
がなくて、
香魚
(
あゆ
)
の
棲
(
す
)
みさうな
水
(
みづ
)
が、
京
(
きやう
)
の
鴨川
(
かもがは
)
のやうに、あれと
同
(
おな
)
じくらゐの
幅
(
はゞ
)
で、
淺
(
あさ
)
くちよろ/\と
流
(
なが
)
れてゐた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
まるで
狂暴
(
きやうばう
)
な
鷲
(
わし
)
の
前
(
まへ
)
にすゑられた
小鳥
(
ことり
)
のやうに、おとなしく
小
(
ちひ
)
さくなつてゐた。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
娘は涙に濡れた顏を、無造作に袂で拭いて、部屋の隅に
行膝
(
ゐざ
)
り寄りました。外から歸つたばかりの、晴着らしい赤い帶、頬が涙に濡れて、
小
(
ちひ
)
さめの顏が、本當に花のやうに匂ひさうです。
銭形平次捕物控:275 五月人形
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
春の眺めは一目千両とは
小
(
ちひ
)
せえ/\! などゝ声を合せたがつたが、いつかの晩に耳にした太十等の歌声の素晴しさに比べると、
月鼈
(
げつべつ
)
の相違であることが益々明らかに想はれるだけだつた。
武者窓日記
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
此処
(
こゝ
)
でさん/″\
待
(
ま
)
たせられて、
彼此
(
かれこれ
)
三四十
分
(
ぷん
)
暗黒
(
くらやみ
)
の
中
(
なか
)
に
立
(
た
)
つた
後
(
のち
)
、
漸
(
やうや
)
く
桟橋
(
さんばし
)
の
外
(
そと
)
に
出
(
で
)
ることが
出来
(
でき
)
た。
持
(
も
)
ち
出
(
だ
)
したのは
形
(
かた
)
ばかりの
小
(
ちひ
)
さな
手荷物
(
てにもつ
)
で、
大
(
おほ
)
きなトランクは
明朝
(
みやうてう
)
取
(
と
)
りに
来
(
こ
)
いとのことだ。
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
ある時はフィリップのごと
小
(
ち
)
さき町に
小
(
ちひ
)
さき
人々
(
ひと
)
を愛せむと思ふ
和歌でない歌
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
小
(
ちひ
)
さい
問題
(
もんだい
)
のやうで
實
(
じつ
)
は
重大
(
ぢうだい
)
なる
問題
(
もんだい
)
である。
誤まれる姓名の逆列
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
お前たちの手はまだ
小
(
ちひ
)
さいけれど——。
ゆづり葉
(新字旧仮名)
/
河井酔茗
(著)
小
(
ちひ
)
さき鳥に滅亡を齎らす鷹の近づくを
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
その
面
(
つら
)
を、
小
(
ちひ
)
せエ声してブツクサ呟く
ランボオ詩集
(新字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
小
(
ちひ
)
さき魚は
瞳
(
め
)
にもとまらず。
氷島
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
そのかみ
誰
(
た
)
れに
小
(
ちひ
)
さなる
夏の日
(新字旧仮名)
/
末吉安持
(著)
父
(
とう
)
さん
小
(
ちひ
)
さいその
時
(
とき
)
は
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
小
(
ちひ
)
さ姿をみいる時。
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
きつと
小
(
ちひ
)
ちやい
歌時計:童謡集
(旧字旧仮名)
/
水谷まさる
(著)
「
一寸
(
ちよつと
)
待
(
ま
)
ち
給
(
たま
)
へ」と
云
(
い
)
つて、
燐寸
(
まつち
)
で
瓦斯
(
ガス
)
煖爐
(
だんろ
)
を
焚
(
た
)
いた。
瓦斯
(
ガス
)
煖爐
(
だんろ
)
は
室
(
へや
)
に
比例
(
ひれい
)
した
極
(
ごく
)
小
(
ちひ
)
さいものであつた。
坂井
(
さかゐ
)
はしかる
後
(
のち
)
蒲團
(
ふとん
)
を
薦
(
すゝ
)
めた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
道
(
みち
)
のゆく
手
(
て
)
には、
藁屋
(
わらや
)
が
小
(
ちひ
)
さく、ゆる/\
畝
(
うね
)
る
路
(
みち
)
に
顕
(
あら
)
はれた
背戸
(
せど
)
に、
牡丹
(
ぼたん
)
を
植
(
う
)
ゑたのが、あの
時
(
とき
)
の、
子爵夫人
(
ししやくふじん
)
のやうに
遥
(
はるか
)
に
覗
(
のぞ
)
いて
見
(
み
)
えた。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それから
乾菓子
(
ひぐわし
)
を
食
(
た
)
べました。
大
(
おほ
)
きな
鳥
(
とり
)
は
其味
(
そのあぢ
)
が
解
(
わか
)
らないと
云
(
い
)
つて
訴
(
こぼ
)
す、
小
(
ちひ
)
さな
鳥
(
とり
)
は
哽
(
む
)
せて
背中
(
せなか
)
を
叩
(
たゝ
)
いて
貰
(
もら
)
う、それは/\
大騷
(
おほさわ
)
ぎでした。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
おつぎは
默
(
だま
)
つて
草履
(
ざうり
)
を
脱棄
(
ぬぎす
)
てゝ
座敷
(
ざしき
)
へ
駈
(
か
)
けあがつて、
戸棚
(
とだな
)
から
小
(
ちひ
)
さな
古
(
ふる
)
い
新聞紙
(
しんぶんし
)
の
袋
(
ふくろ
)
を
探
(
さが
)
し
出
(
だ
)
して、
自分
(
じぶん
)
の
手
(
て
)
の
平
(
ひら
)
へ
少
(
すこ
)
し
砂糖
(
さたう
)
をつまみ
出
(
だ
)
して
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
そこから
上
(
うへ
)
は
再
(
ふたゝ
)
び
落葉濶葉樹
(
らくようかつようじゆ
)
のかば
類
(
るい
)
とかはんのき
類
(
るい
)
とか、
美
(
うつく
)
しい
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
くしゃくなげ
等
(
など
)
の
小
(
ちひ
)
さく
低
(
ひく
)
い
植物
(
しよくぶつ
)
が
生育
(
せいいく
)
してゐます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
“小”の意味
《名詞》
(ショウ)ちいさいこと。
(出典:Wiktionary)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
“小”を含む語句
小便
小女
小刀
小屋
小僧
小路
小児
小舟
小童
小人
小竹
矮小
小兒
小娘
小角
小波
小野
小説
小婢
小字
...