“小便”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょうべん21.2%
せうべん15.2%
おしつこ9.1%
しよんべん6.1%
こよう6.1%
しつこ6.1%
ちょうず6.1%
しょんべ6.1%
シッコ6.1%
しゝ3.0%
しし3.0%
おしっこ3.0%
おしッこ3.0%
しっこ3.0%
はり3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
太郎たろうは、小便しょうべんきました。そして、けてそとますと、いつのまにか、そらはよくれていました。つきはなかったけれど、星影ほしかげるように、きらきらとひかっていました。
大きなかに (新字新仮名) / 小川未明(著)
ときたま音便たよりがあつたつて、蒙古もうこといふところは、みづとぼしいところで、あつときには徃來わうらい泥溝どぶみづくとかね、またはその泥溝どぶみづくなると、今度こんどうま小便せうべんくとか、したがつてはなはくさいとか
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
『山はこれでも可なり深いらしいですがね。どれ、小便おしつこでもして来るかな』
仏法僧鳥 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
小便しよんべんして犬は寂しく飛びゆけり火の如く野菜をかきわくる見ゆ
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
はい、おけなさいまし。僧「あまり寒いから一ぱいけておれ。亭「エかしこまりました、此方こつちへおけなさいまし。僧「一寸ちよつと小便こようきたいが、何処どこようところはあるまいか。 ...
詩好の王様と棒縛の旅人 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「馬鹿野郎、子供の小便しつこぢやあるまいし」
○「へえー、出たんでござえやすか、狼の眼は鏡のように光るてえから、貴方がうんと立止って小便ちょうずをなすったろう」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
あま邪鬼しゃぐ小便しょんべの音さ。」
十月の末 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
エエト……そうそう六の親父おやじのが「野垂のたれ死に」てえんで、あっしのが「鸚鵡おうむ小便シッコ」てんだそうで……笑いごとじゃねえんで……ヘエ。ノスタレジイ……ノスタルジヤにホーム・シックでゲスかい。
人間腸詰 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
かう言つて母親が閾際しきゐぎはに額を押しつけると、延宝も小便しゝに濡れた太守の着附のまゝで叮嚀に栗のやうな小さな頭を下げた。
それは粗相をした延宝で、小便ししがしたくなつても、じつと坐を立たないで、その儘袴のなかにもらしてそ知らぬ顔をしてゐたところに、たしかに五十四郡の太守たる貫目くわんめがある。
『山はこれでも可なり深いらしいですがね。どれ、小便おしっこでもして来るかな』
仏法僧鳥 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
母親はすぐ裏の野菜畑の端で、末の子を抱えて小便おしッこをさせていた。鶏が畠のウネを越えて、始終キョトキョトしながら餌をあさっている。
不在地主 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
「馬鹿野郎、子供の小便しっこじゃあるまいし」
われが死んだとっさまの達者の時分からの馴染なじみで、己が脊中でたり、脊中で小便はり垂れたりした娘子あまっこが、でかくなったゞが
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)