“閾際”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しきいぎわ80.0%
しきゐぎは20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お銀が一畳ばかり離れて、玄関の閾際しきいぎわに、足を崩して坐っていた。意味を読もうとするような笹村の目が、ちろりと女の顔に落ちた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
と、直ぐ閾際しきいぎわひざいてライカを向けた。そしてつづけざまに、前から、後から、右から、左から、等々五六枚シャッターを切った。
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
自分じぶん蒲團ふとんそばまでさそされたやうに、雨戸あまど閾際しきゐぎはまで與吉よきちいてはたふしてたり、くすぐつてたりしてさわがした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
かう言つて母親が閾際しきゐぎはに額を押しつけると、延宝も小便しゝに濡れた太守の着附のまゝで叮嚀に栗のやうな小さな頭を下げた。