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閾際
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しきゐぎは
ふりがな文庫
“
閾際
(
しきゐぎは
)” の例文
自分
(
じぶん
)
の
蒲團
(
ふとん
)
の
側
(
そば
)
まで
射
(
さ
)
し
込
(
こ
)
む
日
(
ひ
)
に
誘
(
さそ
)
ひ
出
(
だ
)
されたやうに、
雨戸
(
あまど
)
の
閾際
(
しきゐぎは
)
まで
出
(
で
)
て
與吉
(
よきち
)
を
抱
(
だ
)
いては
倒
(
たふ
)
して
見
(
み
)
たり、
擽
(
くすぐ
)
つて
見
(
み
)
たりして
騷
(
さわ
)
がした。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
かう言つて母親が
閾際
(
しきゐぎは
)
に額を押しつけると、延宝も
小便
(
しゝ
)
に濡れた太守の着附のまゝで叮嚀に栗のやうな小さな頭を下げた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
ふつと横を見ると
閾際
(
しきゐぎは
)
に誰やら手をついてお辞儀をして居るので、おつかさまは初めて新たに人が来たのを感付いた。それでもまさか儀平の女房であらうとは思ひ寄らなかつた。
夜烏
(新字旧仮名)
/
平出修
(著)
その時
襖
(
ふすま
)
が
開
(
あ
)
いて、小倉の
袴
(
はかま
)
を
穿
(
は
)
いた書生が
閾際
(
しきゐぎは
)
に手を突いた。
魔睡
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
「さあそんぢや
又
(
また
)
、みんな
上
(
あが
)
れ」と
婆
(
ばあ
)
さん
等
(
ら
)
がいふと
閾際
(
しきゐぎは
)
に
迫
(
せま
)
つて
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
た
子供等
(
こどもら
)
は
爭
(
あらそ
)
うて
席
(
せき
)
をとつた。
彼等
(
かれら
)
は
今日
(
けふ
)
も
狹
(
せま
)
い
寮
(
れう
)
の
内側
(
うちがは
)
にぎつしりと
膝
(
ひざ
)
を
窄
(
すぼ
)
めて
坐
(
すわ
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
お伴の小さい政治家二人は苦り切つた顔をして
閾際
(
しきゐぎは
)
に
衝立
(
つゝた
)
つてゐたさうだ。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
彼が
閾際
(
しきゐぎは
)
近く来たとき、村の女房達らしい者が二三人高声で話し合ひながら、往来を通つて行くのが彼の目にも見えた。これはさつき御堂に上つてから初めて彼の知覚にとまつた人の気勢である。
夜烏
(新字旧仮名)
/
平出修
(著)
教師はそれを持つて、何かまた
事業
(
しごと
)
を
目論
(
もくろ
)
んだらしかつたが、それも結果が悪かつたかして、また馬左也氏の応接間へひよつくり出て来た。そして
閾際
(
しきゐぎは
)
に立つて
鄭寧
(
ていねい
)
に
胡麻白頭
(
ごまじろあたま
)
を下げてお辞儀をした。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
と言つたが、亭主は
閾際
(
しきゐぎは
)
にかいつくばつて
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
閾
漢検1級
部首:⾨
16画
際
常用漢字
小5
部首:⾩
14画
“閾”で始まる語句
閾
閾越
閾口
閾上
閾内
閾外