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考
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かんが
ふりがな文庫
“
考
(
かんが
)” の例文
お
花
(
はな
)
が、
東京
(
とうきょう
)
へ
奉公
(
ほうこう
)
にくるときに、
姉
(
ねえ
)
さんはなにを
妹
(
いもうと
)
に
買
(
か
)
ってやろうかと
考
(
かんが
)
えました。
二人
(
ふたり
)
は
遠
(
とお
)
く
離
(
はな
)
れてしまわなければなりません。
赤いえり巻き
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
忘
(
わす
)
れてゐることはないかと
考
(
かんが
)
へて見るが、萬事手
筈
(
はづ
)
は
整
(
とゝの
)
つてゐる。そこで金太郎は、二時間といふ
僅
(
わづ
)
かな時間をもてあましてしまふ。
坂道
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
しかしあの
逞
(
たくま
)
しいムツソリニも一
椀
(
わん
)
の「しるこ」を
啜
(
すゝ
)
りながら、
天下
(
てんか
)
の
大勢
(
たいせい
)
を
考
(
かんが
)
へてゐるのは
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
想像
(
さうぞう
)
するだけでも
愉快
(
ゆくわい
)
であらう。
しるこ
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
だから
稱
(
とな
)
へ
言
(
ごと
)
のうちにも、
神
(
かみ
)
のお
言葉
(
ことば
)
があり、ものがたりのうちにも、
神
(
かみ
)
のお
言葉
(
ことば
)
が
挿
(
はさ
)
まれてゐるもの、と
考
(
かんが
)
へ
出
(
だ
)
したのであります。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
此
(
こ
)
の
按摩
(
あんま
)
杖
(
つゑ
)
を
力
(
ちから
)
に、
川
(
かは
)
べりの
水除
(
みづよ
)
け
堤
(
づゝみ
)
へ
来
(
く
)
ると、
杖
(
つゑ
)
の
先
(
さき
)
へ
両手
(
りやうて
)
をかけて、ズイと
腰
(
こし
)
を
伸
(
の
)
ばし、
耳
(
みゝ
)
欹
(
そばだ
)
てゝ
考
(
かんが
)
えて
居
(
ゐ
)
る
様子
(
やうす
)
、——と
言
(
い
)
ふ。
怪力
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
そんな
素直
(
すなお
)
な
考
(
かんが
)
えも
心
(
こころ
)
のどこかに
囁
(
ささや
)
かないでもなかったのですが、
次
(
つ
)
ぎの
瞬間
(
しゅんかん
)
には
例
(
れい
)
の
負
(
ま
)
けぎらいが
私
(
わたくし
)
の
全身
(
ぜんしん
)
を
包
(
つつ
)
んで
了
(
しま
)
うのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
曲
(
まが
)
つた
社會
(
しやくわい
)
の
正當防衞
(
せいたうばうゑい
)
、
腐
(
くさ
)
つた
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
の
大清潔法
(
だいせいけつはふ
)
、それらを
完全
(
くわんぜん
)
に
近
(
ちか
)
く
執行
(
しつかう
)
するには、
死刑
(
しけい
)
を
多
(
おほ
)
く
利用
(
りよう
)
するよりほかにないと
考
(
かんが
)
へた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
どうぞ
是非
(
ぜひ
)
一つ
聴
(
き
)
いて
頂
(
いただ
)
きたい、と
云
(
い
)
うのは、
実
(
じつ
)
はそう
云
(
い
)
う
訳
(
わけ
)
であるから、
寧
(
むしろ
)
君
(
きみ
)
は
病院
(
びょういん
)
に
入
(
はい
)
られた
方
(
ほう
)
が
得策
(
とくさく
)
であろうと
考
(
かんが
)
えたのです。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
申さば父の
越度
(
をちど
)
となり
又
(
また
)
云
(
いは
)
ずば吉三郎は殺さるべし兩方
全
(
まつた
)
きやうには何事も
行
(
ゆか
)
ざれども
能々
(
よく/\
)
考
(
かんが
)
へて
心
(
こゝろ
)
靜
(
しづ
)
かに
双方
(
さうはう
)
無事に
成
(
なる
)
やうの
御答
(
おこたへ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
丁度
(
ちようど
)
イタリーの
南方
(
なんぱう
)
リパリ
群島中
(
ぐんとうちゆう
)
の
一火山島
(
いちかざんとう
)
たるヴルカーノ
島
(
とう
)
をローマの
鍛冶
(
かじ
)
の
神
(
かみ
)
たるヴルカーノの
工場
(
こうじよう
)
と
考
(
かんが
)
へたのと
同樣
(
どうよう
)
である。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
「ふん、
坊主
(
ばうず
)
か」と
云
(
い
)
つて
閭
(
りよ
)
は
暫
(
しばら
)
く
考
(
かんが
)
へたが、「
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
逢
(
あ
)
つて
見
(
み
)
るから、こゝへ
通
(
とほ
)
せ」と
言
(
い
)
ひ
附
(
つ
)
けた。そして
女房
(
にようばう
)
を
奧
(
おく
)
へ
引
(
ひ
)
つ
込
(
こ
)
ませた。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
同
(
おな
)
じ
式
(
しき
)
、
同
(
おな
)
じ
紋
(
もん
)
。
瓜
(
うり
)
を
二
(
ふた
)
ツの
類型土器
(
るゐけいどき
)
が
各地
(
かくち
)
から
出
(
で
)
るのである。それ
等
(
ら
)
の
數
(
すう
)
から
考
(
かんが
)
へても、
大仕掛
(
おほじかけ
)
を
以
(
もつ
)
て
土器
(
どき
)
を
製造
(
せいざう
)
したと
云
(
い
)
へる。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
これならば
姫
(
ひめ
)
の
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
るに
違
(
ちが
)
ひない、きっと
自分
(
じぶん
)
は
姫
(
ひめ
)
のお
婿
(
むこ
)
さんになれるだらうなどゝ
考
(
かんが
)
へて、
大
(
おほ
)
めかしにめかし
込
(
こ
)
んで
出
(
で
)
かけました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
この
遷都
(
せんと
)
は、しかし、
今日
(
こんにち
)
吾人
(
ごじん
)
の
考
(
かんが
)
へるやうな
手重
(
ておも
)
なものでなく、一
屋
(
をく
)
一
代
(
だい
)
の
慣習
(
くわんしふ
)
によつて、
轉轉
(
てん/\
)
近所
(
きんじよ
)
へお
引越
(
ひきこし
)
になつたのである。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
さう
云
(
い
)
ふ
時
(
とき
)
には
彼
(
かれ
)
は
急
(
きふ
)
に
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
した
樣
(
やう
)
に
町
(
まち
)
へ
出
(
で
)
る。
其上
(
そのうへ
)
懷
(
ふところ
)
に
多少
(
たせう
)
餘裕
(
よゆう
)
でもあると、
是
(
これ
)
で
一
(
ひと
)
つ
豪遊
(
がういう
)
でもして
見樣
(
みやう
)
かと
考
(
かんが
)
へる
事
(
こと
)
もある。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
自分
(
じぶん
)
の
同年齡
(
おないどし
)
で
自分
(
じぶん
)
の
知
(
し
)
つてる
子供
(
こども
)
を
殘
(
のこ
)
らず
片
(
かた
)
ッ
端
(
ぱし
)
から
考
(
かんが
)
へ
始
(
はじ
)
めました、
若
(
も
)
しも
自分
(
じぶん
)
が
其中
(
そのかな
)
の
誰
(
だれ
)
かと
變
(
か
)
へられたのではないかと
思
(
おも
)
つて。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
犬
(
いぬ
)
の
皮
(
かわ
)
をかぶって、おせんの
裸
(
はだか
)
を
思
(
おも
)
う
存分
(
ぞんぶん
)
見
(
み
)
た
上
(
うえ
)
に
写
(
うつ
)
し
取
(
と
)
って
来
(
く
)
るなんざ、
素人
(
しろうと
)
にゃ、
鯱鉾立
(
しゃちほこだち
)
をしても、
考
(
かんが
)
えられる
芸
(
げい
)
じゃねえッてのよ
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
月野
博士
(
はかせ
)
はロウエル
教授
(
けうじゆ
)
と
同
(
おな
)
じ
考
(
かんが
)
へで
火星
(
くわせい
)
は水が
少
(
すく
)
ない そこで
運河
(
うんが
)
へは火星
人
(
じん
)
が大
仕掛
(
じかけ
)
の
給水
(
きふすゐ
)
ポンプで水をくばるといふのぢや
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
それは、そのころ、ふるい
考
(
かんが
)
えをもつ
人
(
ひと
)
が、
西洋
(
せいよう
)
のあたらしい
学問
(
がくもん
)
をしているゆうめいな
人
(
ひと
)
をころすことがはやっていたからです。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
それで、
天皇
(
てんのう
)
は
殉死
(
じゆんし
)
の
風俗
(
ふうぞく
)
は
甚
(
はなは
)
だ
人情
(
にんじよう
)
にそむいた
殘酷
(
ざんこく
)
なことであるから、これはどうしてもやめなければならぬとお
考
(
かんが
)
へになりました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
何
(
なん
)
が
故
(
ゆえ
)
に
私宅教授
(
したくけふじゆ
)
の口がありても
錢取道
(
ぜにとるみち
)
を
考
(
かんが
)
へず、
下宿屋
(
げしゆくや
)
の
婢
(
ひ
)
に、
何
(
なに
)
を
爲
(
し
)
て
居
(
ゐ
)
ると
問
(
と
)
はれて
考
(
かんが
)
へる
事
(
こと
)
を
爲
(
し
)
て
居
(
ゐ
)
ると
驚
(
おどろ
)
かしたるや。
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
などと
年甲斐
(
としがひ
)
もなく
男
(
をとこ
)
一
匹
(
ぴき
)
がそんな
下
(
くだ
)
らないことを
考
(
かんが
)
へたりするのも、
麻雀
(
マアジヤン
)
に
苦勞
(
くらう
)
した
人間
(
にんげん
)
でなければ
分
(
わか
)
らない
味
(
あぢ
)
かも
知
(
し
)
れない。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
とふくろうは
請
(
う
)
け
合
(
あ
)
って、さんざん
首
(
くび
)
をひねって
考
(
かんが
)
えていましたが、やがて
烏
(
からす
)
をどっぷり、
真
(
ま
)
っ
黒
(
くろ
)
な
墨
(
すみ
)
のつぼにつっ
込
(
こ
)
みました。
物のいわれ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
『いや、いや、
如何
(
どう
)
考
(
かんが
)
へても
今時分
(
いまじぶん
)
あんな
船
(
ふね
)
に
此
(
この
)
航路
(
かうろ
)
で
追越
(
おひこ
)
される
筈
(
はづ
)
はないのだ。』と
見
(
み
)
る/\
内
(
うち
)
に
不安
(
ふあん
)
の
顏色
(
いろ
)
が
現
(
あら
)
はれて
來
(
き
)
た。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
如何
(
どう
)
考
(
かんが
)
へても
聖書
(
バイブル
)
よりは
小説
(
せうせつ
)
の
方
(
はう
)
が
面白
(
おもしろ
)
いには
違
(
ちが
)
ひなく、
教師
(
けうし
)
の
眼
(
め
)
を
窃
(
ぬす
)
んでは「よくッてよ」
派
(
は
)
小説
(
せうせつ
)
に
現
(
うつゝ
)
を
抜
(
ぬ
)
かすは
此頃
(
このごろ
)
の
女生徒
(
ぢよせいと
)
気質
(
かたぎ
)
なり。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
六
箇月
(
かげつ
)
足
(
た
)
らずの
短時日
(
たんじじつ
)
に
於
(
おい
)
て
斯
(
かく
)
の
如
(
ごと
)
く
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
に
好結果
(
かうけつくわ
)
を
現
(
あらは
)
したと
云
(
い
)
ふことを
考
(
かんが
)
へると、
國民自體
(
こくみんじたい
)
も
非常
(
ひじやう
)
に
喜
(
よろこ
)
んで
宜
(
よ
)
いことであらうと
考
(
かんが
)
へる。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
お
品
(
しな
)
はどうかして
少
(
すこ
)
しでも
蒟蒻
(
こんにやく
)
を
減
(
へ
)
らして
置
(
お
)
きたいと
思
(
おも
)
つた。お
品
(
しな
)
は
其
(
その
)
内
(
うち
)
に
起
(
お
)
きられるだらうと
考
(
かんが
)
へつゝ
時々
(
とき/″\
)
うと/\と
成
(
な
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
みなさんはじり/\と
燒
(
や
)
きつけるような
海岸
(
かいがん
)
の
砂濱
(
すなはま
)
に
出
(
で
)
たり、
汗
(
あせ
)
を
流
(
なが
)
しながら
登山
(
とざん
)
をされるときのことを
考
(
かんが
)
へてごらんなさい。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
しかしわたしには、また
考
(
かんが
)
えがあるから、そんなに
心配
(
しんぱい
)
しないでもいいよ。お前たちは
霧
(
きり
)
でお
互
(
たが
)
いに顔も見えずさびしいだろう
シグナルとシグナレス
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
『
本
(
ほん
)
なら
僕
(
ぼく
)
に
考
(
かんが
)
へがある。
今度
(
こんど
)
會社
(
くわいしや
)
で
世界航海圖
(
せかいかうかいづ
)
の
新
(
あたら
)
しいのが
出來
(
でき
)
たから、あれを
貰
(
もら
)
つて
送
(
おく
)
らう
如何
(
どう
)
だね、』と
郵船會社員
(
いうせんぐわいしやゐん
)
が
一案
(
いちあん
)
を
出
(
だ
)
した。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
そののち世の中の
腐敗
(
ふはい
)
を聞き宗教家にならんとまで
考
(
かんが
)
え込んだことあり、また学者となって身を立てようという考えを起こしたこともある。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
近所
(
きんじょ
)
の人もみんな、こういった。けれども、ただ、みよこのうちのおじさんだけが、いのきちの
考
(
かんが
)
えにさんせいしてくれた。
ラクダイ横町
(新字新仮名)
/
岡本良雄
(著)
甲斐
(
かひ
)
のない
一生
(
いつしやう
)
を
送
(
おく
)
るは
眞實
(
しんじつ
)
情
(
なさけ
)
ない
事
(
こと
)
と
考
(
かんが
)
へられ、
我身
(
わがみ
)
の
心
(
こゝろ
)
をため
直
(
なほ
)
さうとはしないで
人
(
ひと
)
ごとばかり
恨
(
うら
)
めしく
思
(
おも
)
はれました。
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
勢
(
いきほひ
)
の
自然
(
しぜん
)
と言つては
堅過
(
かたす
)
ぎるが、
成程
(
なるほど
)
江戸時代
(
えどじだい
)
から
考
(
かんが
)
へて見ても、
湯屋
(
ゆや
)
と
与太郎
(
よたらう
)
とは
横町
(
よこちやう
)
の
方
(
ほう
)
が
語呂
(
ごろ
)
がいゝ。(十八日)
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
今後女子にして
遮光器
(
しやくわうき
)
を着けるが如き形の土偶
發見
(
はつけん
)
さるる事有るやも知らざれど、余は
前項
(
ぜんかう
)
の覆面が
充分
(
じうぶん
)
遮光器の用を爲せしならんと
考
(
かんが
)
ふるなり。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
子家鴨
(
こあひる
)
はあのきれいな
鳥達
(
とりたち
)
を
嫉
(
ねた
)
ましく
思
(
おも
)
ったのではありませんでしたけれども、
自分
(
じぶん
)
もあんなに
可愛
(
かわい
)
らしかったらなあとは、しきりに
考
(
かんが
)
えました。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「わしもさ、
晝間
(
ひるま
)
はそれでも
見物人
(
けんぶつにん
)
にまぎれてわすれてゐるが、
夜
(
よる
)
はしみじみと
考
(
かんが
)
えるよ。
嬶
(
かゝあ
)
や
子
(
こ
)
ども
等
(
ら
)
のことを……どうしてゐるかと
思
(
おも
)
つてね」
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
本當
(
ほんたう
)
に
考
(
かんが
)
へて
見
(
み
)
れば、
一寸
(
ちよつと
)
した
機會
(
チヤンス
)
、また一
秒間
(
びやうかん
)
の
時
(
とき
)
の
爲
(
た
)
めに、
未來
(
みらい
)
のどんな
運命
(
うんめい
)
が
湧
(
わ
)
き
出
(
で
)
ないともかぎらないのだ。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
それからは、
見
(
み
)
えない
眼
(
め
)
で、
森
(
もり
)
の
中
(
なか
)
を
探
(
さぐ
)
り
廻
(
まわ
)
り、
木
(
き
)
の
根
(
ね
)
や
草
(
くさ
)
の
実
(
み
)
を
食
(
た
)
べて、ただ
失
(
な
)
くした
妻
(
つま
)
のことを
考
(
かんが
)
えて、
泣
(
な
)
いたり、
嘆
(
なげ
)
いたりするばかりでした。
ラプンツェル
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
ただ
考
(
かんが
)
え
性
(
しょう
)
な主人の頭には、花前のように、きのうときょうとの
連絡
(
れんらく
)
もなく、もちろんきょうとあすとの連絡もない。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
それで、彼はしつっこく
怨
(
うら
)
んではいたものの、
作曲
(
さっきょく
)
をする時には、今ではいつもゴットフリートのことを
考
(
かんが
)
えていた。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
晝のうちはあんなにほか/\と
暖
(
あたゝ
)
かくしてゐながら、なんとなく
袂
(
たもと
)
をふく
風
(
かぜ
)
がうそ
寒
(
さむ
)
く、
去年
(
きよねん
)
のシヨールの
藏
(
しま
)
ひ
場所
(
ばしよ
)
なぞを
考
(
かんが
)
へさせられたりしました。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
假
(
か
)
りに
俺
(
おれ
)
が
其
(
そ
)
の
地位
(
ちゐ
)
に
立
(
た
)
つたとして
考
(
かんが
)
へて
見
(
み
)
ても、
事柄
(
ことがら
)
の
如何
(
いかん
)
に
係
(
かゝ
)
はらず、
毎日
(
まいにち
)
葉書
(
はがき
)
で
何
(
なん
)
のかのと
云
(
い
)
つて
來
(
こ
)
られた
日
(
ひ
)
にや、
實際
(
じつさい
)
やり
切
(
き
)
れまいと
思
(
おも
)
ふよ。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
彼
(
かれ
)
はじつとしてゐられなかつた。
失
(
うしな
)
はれようとする
人気
(
にんき
)
を
取返
(
とりか
)
へさうとして、
彼
(
かれ
)
は
更
(
さ
)
らに
世界的
(
せかいてき
)
に
自己
(
じこ
)
を
宣伝
(
せんでん
)
して、
圧倒的
(
あつたうてき
)
に
名声
(
めいせい
)
を
盛返
(
もりか
)
へさうと
考
(
かんが
)
へた。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
おれはこんど乗っていく船や、ゆく先の
港
(
みなと
)
のことを
考
(
かんが
)
えて歩いていた。その時、どういうきっかけだったかわからないが、ひょいとよこの
壁
(
かべ
)
に目をやった
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
そして、
一
(
ひと
)
かど、
考
(
かんが
)
へ
込
(
こ
)
んで、
眞面目
(
まじめ
)
な
顏
(
かほ
)
をして、
一寸
(
ちよつと
)
、
待
(
ま
)
つて
頂戴
(
ちやうだい
)
、
待
(
ま
)
つて
頂戴
(
ちやうだい
)
つたら、と
喧嘩
(
けんくわ
)
してゐる。
長谷川時雨が卅歳若かつたら
(旧字旧仮名)
/
直木三十五
(著)
あとで
考
(
かんが
)
えてみた
時
(
とき
)
、
事件発見者
(
じけんはっけんしゃ
)
としての
私
(
わたし
)
は、
何一
(
なにひと
)
つやりそこないをしなかつたという
自信
(
じしん
)
がありました。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
ことに、こどもの
道徳教育
(
どうとくきょういく
)
が、
真剣
(
しんけん
)
に
考
(
かんが
)
えられている
今日
(
こんにち
)
、こういう、
道徳的教訓
(
どうとくてききょうくん
)
のふくんだ
物語
(
ものがたり
)
は、お
子
(
こ
)
さんのために、ぜひおすすめしたいものと
思
(
おも
)
います。
先生と父兄の皆さまへ
(新字新仮名)
/
五十公野清一
(著)
父
(
とう
)
さんは
袖子
(
そでこ
)
の
兄
(
にい
)
さん
達
(
たち
)
が
学校
(
がっこう
)
から
帰
(
かえ
)
って
来
(
く
)
る
場合
(
ばあい
)
を
予想
(
よそう
)
して、
娘
(
むすめ
)
のためにいろいろ
口実
(
こうじつ
)
を
考
(
かんが
)
えた。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「けれども……、」と友は
少
(
すこ
)
し
考
(
かんが
)
へて、「僕等は
迚
(
とて
)
も勞働者を
以
(
もつ
)
て
滿足
(
まんぞく
)
することは
出來
(
でき
)
ない。 ...
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
考
常用漢字
小2
部首:⽼
6画
“考”を含む語句
考慮
思考
勘考
考案
無考
熟考
御考
考違
考妣
推考
支考
考込
被考
参考
參考
考深
思考力
考究
考事
一考
...