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認
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みと
ふりがな文庫
“
認
(
みと
)” の例文
が、
彼
(
かれ
)
は
年月
(
としつき
)
の
經
(
た
)
つと
共
(
とも
)
に、
此事業
(
このじげふ
)
の
單調
(
たんてう
)
なのと、
明瞭
(
あきらか
)
に
益
(
えき
)
の
無
(
な
)
いのとを
認
(
みと
)
めるに
從
(
したが
)
つて、
段々
(
だん/\
)
と
厭
(
あ
)
きて
來
(
き
)
た。
彼
(
かれ
)
は
思
(
おも
)
ふたのである。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
牛込
見附
(
みつけ
)
迄
来
(
き
)
た
時
(
とき
)
、遠くの小石川の
森
(
もり
)
に数点の
灯影
(
ひかげ
)
を
認
(
みと
)
めた。代助は
夕飯
(
ゆふめし
)
を
食
(
く
)
ふ考もなく、三千代のゐる方角へ
向
(
む
)
いて
歩
(
ある
)
いて
行
(
い
)
つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
当時日本人は、
欧州人
(
おうしゅうじん
)
から見れば、まったく
眼中
(
がんちゅう
)
になかったのであります。日本という国さえも
認
(
みと
)
められてはいないくらいでした。
国際射的大競技
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
余
(
よ
)
は
曾
(
かつ
)
て
如此
(
かくのごと
)
き事を
試
(
こゝろ
)
みし事なし、
否
(
い
)
な
試
(
こゝろ
)
みて
其
(
その
)
甚
(
はなは
)
だ
馬鹿気
(
ばかげ
)
切
(
きつ
)
たる事を
認
(
みと
)
めたれば
全然
(
ぜん/\
)
之を
放棄
(
はうき
)
せり、
道
(
みち
)
を
行
(
おこな
)
ふ
事
(
こと
)
是
(
こ
)
れ
道
(
みち
)
を
説
(
と
)
く事なり
問答二三
(新字旧仮名)
/
内村鑑三
(著)
金持
(
かねも
)
ちは、
金色
(
こんじき
)
の
魚
(
うお
)
を
食
(
た
)
べれば、この
病気
(
びょうき
)
がなおるということを
聞
(
き
)
きますと、
絶望
(
ぜつぼう
)
のうちにかすかな
希望
(
きぼう
)
を
認
(
みと
)
めたのであります。
金の魚
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
これと
同時
(
どうじ
)
にその
論議
(
ろんぎ
)
を
具體化
(
ぐたいくわ
)
した
建築物
(
けんちくぶつ
)
の
實現
(
じつげん
)
が
更
(
さら
)
に
望
(
のぞ
)
ましいことである。
假令
(
たとひ
)
その
成績
(
せいせき
)
に
多少
(
たせう
)
の
缺點
(
けつてん
)
が
認
(
みと
)
められても
夫
(
それ
)
は
問題
(
もんだい
)
でない。
建築の本義
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
本船
(
ほんせん
)
より
射出
(
しやしゆつ
)
する
船燈
(
せんとう
)
の
光
(
ひかり
)
でチラと
認
(
みと
)
めたのは
其
(
その
)
船尾
(
せんび
)
に
記
(
しる
)
されてあつた「
海蛇丸
(
かいだまる
)
」の三
字
(
じ
)
、「
海蛇丸
(
かいだまる
)
」とはたしかにかの
船
(
ふね
)
の
名稱
(
めいしやう
)
である。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
死後
(
しご
)
幾年
(
いくねん
)
かをへて、それが
始
(
はじ
)
めて
舊石器時代
(
きゆうせつきじだい
)
の
繪
(
え
)
であることにきまり、
今更
(
いまさら
)
サウツオラの
手柄
(
てがら
)
を
人々
(
ひと/″\
)
が
認
(
みと
)
めるようになりました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
〔譯〕
游惰
(
いうだ
)
を
認
(
みと
)
めて以て
寛裕
(
かんゆう
)
と爲すこと
勿
(
なか
)
れ。
嚴刻
(
げんこく
)
を認めて以て
直諒
(
ちよくりやう
)
と爲すこと勿れ。
私欲
(
しよく
)
を認めて以て
志願
(
しぐわん
)
と爲すこと勿れ。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
抑
(
そもそ
)
も
此所
(
こゝ
)
千鳥窪
(
ちどりくぼ
)
が、
遺跡
(
ゐせき
)
として
認
(
みと
)
められたのは、
隨分
(
ずゐぶん
)
古
(
ふる
)
い
事
(
こと
)
で、
明治
(
めいぢ
)
二十一
年
(
ねん
)
の九
月
(
ぐわつ
)
には、
阿部正功
(
あべせいこう
)
若林勝邦
(
わかばやしかつくに
)
の二
氏
(
し
)
が
既
(
すで
)
に
發掘
(
はつくつ
)
をして
居
(
ゐ
)
る。
探検実記 地中の秘密:03 嶺の千鳥窪
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
突き付けられた手紙を、老番頭の太兵衞は呆氣に取られて眺めて居りましたが、やがて手代利吉の書いたものに相違ないことを
認
(
みと
)
めました。
銭形平次捕物控:080 捕物仁義
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
そううまく行くべきものだか、どうだか。むかしも今も席画というがある、席画に美術を求めることの無理で
愚
(
ぐ
)
なのは今は誰しも
認
(
みと
)
めている。
鵞鳥
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
ルイザはクラフト家の人たちの
優
(
すぐ
)
れていることを
文句
(
もんく
)
なしにいつも
認
(
みと
)
めていたから、
夫
(
おっと
)
と
舅
(
しゅうと
)
が
間違
(
まちが
)
っているなどとは
夢
(
ゆめ
)
にも思っていなかった。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
顏
(
かほ
)
を
入違
(
いれちが
)
ひに、
肩
(
かた
)
に
前髮
(
まへがみ
)
を
伏
(
ふ
)
せた
方
(
はう
)
は、
此方
(
こちら
)
向
(
む
)
きに、やゝ
俯向
(
うつむ
)
くやうに
紫
(
むらさき
)
の
袖
(
そで
)
で
蔽
(
おほ
)
ふ、がつくりとしたれば、
陰
(
かげ
)
に
成
(
な
)
つて、
髮
(
かみ
)
の
形
(
かたち
)
は
認
(
みと
)
められず。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
さうかと
思
(
おも
)
つて
居
(
ゐ
)
る
内
(
うち
)
に
村落中
(
むらぢう
)
が
復
(
ま
)
た
勘次
(
かんじ
)
のおつぎに
對
(
たい
)
する
態度
(
たいど
)
の
全
(
まつた
)
く
以前
(
いぜん
)
に
還
(
かへ
)
つたことを
認
(
みと
)
めずには
居
(
ゐ
)
られなくなつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
六年の田舎住居、多少は百姓の
真似
(
まね
)
もして見て、土に対する農の心理の幾分を
解
(
げ
)
しはじめて見ると、余は
否
(
いや
)
でも
曩昔
(
むかし
)
の
非
(
ひ
)
を
認
(
みと
)
めずには居られぬ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
こうした文学上の
活躍
(
かつやく
)
が
認
(
みと
)
められて、一九〇九年には女の人としてはじめての
名誉
(
めいよ
)
であるノーベル文学賞を受けました。
「ニールスのふしぎな旅 下」まえがき
(新字新仮名)
/
矢崎源九郎
(著)
日傭女
(
ひやとひをんな
)
は續けようとしてゐた。しかし、そこで、リアは振向いて私を
認
(
みと
)
めた。すると直ぐに彼女は相手を
突
(
つ
)
つついた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
斯
(
か
)
う
云
(
い
)
ふことが
明
(
あきらか
)
に
認
(
みと
)
められるのであつて、それを
整理
(
せいり
)
することは、
國
(
くに
)
の
利益
(
りえき
)
からして
當然
(
たうぜん
)
の
義
(
ぎ
)
と
考
(
かんが
)
へるのである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
無論
(
むろん
)
、そんなことで
筆頭
(
ひつとう
)
などゝ
認
(
みと
)
められても、
格別
(
かくべつ
)
嬉
(
うれ
)
しくもないが、そも/\
私
(
わたし
)
が
寫眞
(
しやしん
)
を
初
(
はじ
)
めたのは、十一二の時分のことで、年
號
(
ごう
)
にすれば、
明治
(
めいち
)
三十五六年
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
日本全國
(
にほんぜんこく
)
津々浦々
(
つゝうら/\
)
までも
行
(
ゆき
)
わたつて
居
(
ゐ
)
る
筈
(
はず
)
の
文明
(
ぶんめい
)
の
恩澤
(
おんたく
)
も
僕
(
ぼく
)
の
故郷
(
くに
)
には
其微光
(
そのびくわう
)
すら
認
(
みと
)
め
得
(
え
)
なかつたのです。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
極
(
きは
)
めて大なる物及び極めて
小
(
せう
)
なる
物
(
もの
)
に至つては實用有りしとは
認
(
みと
)
め難し或は
標章
(
へうしやう
)
玩具
(
ぐわんぐ
)
の類なりしならんか。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
十一時の
鐘
(
かね
)
が鳴ると同時に彼も教室を出て、
下駄
(
げた
)
をはいて友人と笑いながら話をしているのを僕は
認
(
みと
)
めた。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
車上
(
しやじやう
)
の
人
(
ひと
)
は
目早
(
めばや
)
く
認
(
みと
)
めて、オヽ
此處
(
こゝ
)
なり
此處
(
こゝ
)
へ
一寸
(
ちよつと
)
と
俄
(
にはか
)
の
指圖
(
さしづ
)
に
一聲
(
いつせい
)
勇
(
いさ
)
ましく
引入
(
ひきい
)
れる
車
(
くるま
)
門口
(
かどぐち
)
に
下
(
お
)
ろす
梶棒
(
かぢぼう
)
と
共
(
とも
)
にホツト
一息
(
ひといき
)
内
(
うち
)
には
女共
(
をんなども
)
が
口々
(
くち/″\
)
に
入
(
い
)
らつしやいまし。
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
それが
即
(
すなは
)
ち
煙
(
けむり
)
と
呼
(
よ
)
ばれる
以所
(
ゆえん
)
である。かういふふうに
噴出
(
ふんしゆつ
)
が
烈
(
はげ
)
しい
時
(
とき
)
は
電氣
(
でんき
)
の
火花
(
ひばな
)
が
現
(
あらは
)
れる。
性空上人
(
しようくうしようにん
)
が
霧島火山
(
きりしまかざん
)
の
神體
(
しんたい
)
と
認
(
みと
)
めたものは
以上
(
いじよう
)
の
現象
(
げんしよう
)
に
相違
(
そうい
)
なからう。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
これを
争
(
あらそ
)
う者あるべからず、
明
(
あきらか
)
に
認
(
みと
)
むるところなれども、日本の
武士道
(
ぶしどう
)
を以てすれば
如何
(
いか
)
にしても
忍
(
しの
)
ぶべからざるの場合を忍んで、あえてその
奇功
(
きこう
)
を
収
(
おさ
)
めたる以上は
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
なにしろ、ニールスの心は、ゆうべ見た、あの
華
(
はな
)
やかな
都
(
みやこ
)
のありさまで、いっぱいでしたので、目の前にあるものの美しさは、なにも
認
(
みと
)
めることができなかったのです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
夫
(
をつと
)
をして
三井
(
みつゐ
)
、
白木
(
しろき
)
、
下村
(
しもむら
)
の
売出
(
うりだ
)
し
広告
(
くわうこく
)
の前に立たしむればこれある
哉
(
かな
)
必要
(
ひつえう
)
の一
器械
(
きかい
)
なり。あれが
欲
(
ほ
)
しいの
愬
(
うつた
)
へをなすにあらざるよりは、
毫
(
がう
)
もアナタの存在を
認
(
みと
)
むることなし
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
今までの
悲哀
(
ひあい
)
や苦痛は
固
(
もと
)
より其によツて少しも
減
(
げん
)
ぜられたといふ
譯
(
わけ
)
ではないが、
蔽重
(
おつかさ
)
なツた
雲
(
くも
)
の
間
(
あひだ
)
から
突然
(
とつぜん
)
日の
光
(
ひかり
)
が
映
(
さ
)
したやうに、
前途
(
ぜんと
)
に
一抹
(
いちまつ
)
の
光明
(
くわうめう
)
が
認
(
みと
)
められたやうに感じて
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
働
(
はたら
)
き其場所に取落し置たるに
相違
(
さうゐ
)
有
(
ある
)
まじ尋常に白状せよ
特
(
こと
)
に長庵が申立に其方事前日長庵方へ
藥取
(
くすりとり
)
に參り合せ十兵衞が娘を吉原町へ
賣
(
うり
)
其金を持て歸りし時の
容子
(
ようす
)
を
認
(
みと
)
め其方
惡意
(
あくい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「入口で、三人、やっつけたばかりで、ここまで来ても、更に
敵影
(
てきえい
)
を
認
(
みと
)
めず、ですな」
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
王子
(
おうじ
)
は、ここまで
来
(
く
)
ると、どこからか、
聞
(
き
)
いたことのある
声
(
こえ
)
が
耳
(
みみ
)
に
入
(
はい
)
ったので、
声
(
こえ
)
のする
方
(
ほう
)
へ
進
(
すす
)
んで
行
(
ゆ
)
くと、ラプンツェルが
直
(
す
)
ぐに
王子
(
おうじ
)
を
認
(
みと
)
めて、いきなり
頸
(
くび
)
へ
抱着
(
だきつ
)
いて、
泣
(
な
)
きました。
ラプンツェル
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
殊
(
こと
)
に老人の
傷処
(
きずしょ
)
を
検
(
あらた
)
め見れば
咽
(
のど
)
を一突にて深く刺れ「
苦
(
あっ
)
」とも云わずに死せしとこそ思わるれ、
曲者
(
くせもの
)
の去りたる後まで
生存
(
いきながら
)
えしとは
認
(
みと
)
む可からず、笑の浮みしは実際にして又道理なり
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
が、もう一
度
(
ど
)
竹
(
たけ
)
五
郎
(
ろう
)
が、
鼻
(
はな
)
の
頭
(
あたま
)
を
引
(
ひ
)
ッこすって、ニヤリと
笑
(
わら
)
ったその
刹那
(
せつな
)
、
向
(
むこ
)
うから
来
(
き
)
かかった、八
丁堀
(
ちょうぼり
)
の
与力
(
よりき
)
井上藤吉
(
いのうえとうきち
)
の
用
(
よう
)
を
聞
(
き
)
いている
鬼
(
おに
)
七を
認
(
みと
)
めた千
吉
(
きち
)
は、
素速
(
すばや
)
く
相手
(
あいて
)
を
眼
(
め
)
で
制
(
せい
)
した。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
この
無頓著
(
むとんちやく
)
な
人
(
ひと
)
と、
道
(
みち
)
を
求
(
もと
)
める
人
(
ひと
)
との
中間
(
ちゆうかん
)
に、
道
(
みち
)
と
云
(
い
)
ふものゝ
存在
(
そんざい
)
を
客觀的
(
かくくわんてき
)
に
認
(
みと
)
めてゐて、それに
對
(
たい
)
して
全
(
まつた
)
く
無頓著
(
むとんちやく
)
だと
云
(
い
)
ふわけでもなく、さればと
云
(
い
)
つて
自
(
みづか
)
ら
進
(
すゝ
)
んで
道
(
みち
)
を
求
(
もと
)
めるでもなく
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
チチコフはマニーロフと入口でお辞儀ばかりしあっていたので、それまで少しも気がつかなかったが、この時はじめて一人の婦人の姿を
認
(
みと
)
めた。なかなか美人で、顔に相応しい服装をしていた。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
客は註文を通した
後
(
のち
)
、
横柄
(
おうへい
)
に煙草をふかし始めた。その姿は見れば見るほど、
敵役
(
かたきやく
)
の
寸法
(
すんぽう
)
に
嵌
(
はま
)
っていた。
脂
(
あぶら
)
ぎった
赭
(
あか
)
ら顔は勿論、
大島
(
おおしま
)
の羽織、
認
(
みと
)
めになる
指環
(
ゆびわ
)
、——ことごとく型を出でなかった。
魚河岸
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
国境論とは上越の国界なる
清水越
(
しみづごへ
)
より山脈の頂上を
常
(
つね
)
に
進行
(
しんこう
)
せんとするものにして、
遂
(
つひ
)
に頂上より水源を
認
(
みと
)
めなば水流を
逐
(
お
)
ふて漸次
下
(
くだ
)
らんとするなり、水源論とは
初
(
はじ
)
めより水流を
溯
(
さかのぼ
)
りて水源に
至
(
いた
)
り
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
これなどは、
人
(
ひと
)
も
認
(
みと
)
めまた
實際
(
じつさい
)
にねうちもあるものです。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
しかも
知
(
し
)
らうと
思
(
おも
)
ふ
事
(
こと
)
は
悉
(
こと/″\
)
く
知
(
し
)
る
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
なかつた。
己
(
おの
)
れの
弱點
(
じやくてん
)
に
付
(
つ
)
いては、
一言
(
ひとこと
)
も
彼
(
かれ
)
の
前
(
まへ
)
に
自白
(
じはく
)
するの
勇氣
(
ゆうき
)
も
必要
(
ひつえう
)
も
認
(
みと
)
めなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
が、
彼
(
かれ
)
は
年月
(
としつき
)
の
経
(
た
)
つと
共
(
とも
)
に、この
事業
(
じぎょう
)
の
単調
(
たんちょう
)
なのと、
明瞭
(
あきらか
)
に
益
(
えき
)
の
無
(
な
)
いのとを
認
(
みと
)
めるに
従
(
したが
)
って、
段々
(
だんだん
)
と
厭
(
あ
)
きて
来
(
き
)
た。
彼
(
かれ
)
は
思
(
おも
)
うたのである。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
ちょうど、このとき、
小鳥
(
ことり
)
は、
真
(
ま
)
っ
暗
(
くら
)
な、そして
猛
(
たけ
)
り
狂
(
くる
)
うすさまじい
海
(
うみ
)
のあちらから、
一筋
(
ひとすじ
)
の
明
(
あか
)
るい
光
(
ひかり
)
の
射
(
さ
)
すのを
認
(
みと
)
めたのです。
小さな金色の翼
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
貧乏
(
びんばふ
)
な
所帶
(
しよたい
)
であれば
彼等
(
かれら
)
は
幾
(
いく
)
ら
少量
(
せうりやう
)
でも
不足
(
ふそく
)
をいはぬ。
然
(
しか
)
し
多少
(
たせう
)
の
財産
(
ざいさん
)
を
有
(
いう
)
して
居
(
ゐ
)
ると
彼等
(
かれら
)
が
認
(
みと
)
めて
居
(
ゐ
)
る
家
(
うち
)
でそれを
惜
(
をし
)
めば
彼等
(
かれら
)
は
不平
(
ふへい
)
を
訴
(
うつた
)
へて
止
(
や
)
まぬ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
その
他
(
ほか
)
フランスの
洞穴
(
ほらあな
)
には、これとよく
似
(
に
)
た
繪
(
え
)
や、
少
(
すこ
)
し
趣
(
おもむき
)
を
異
(
こと
)
にする
繪
(
え
)
が、
無數
(
むすう
)
にありますが、
一風
(
いつぷう
)
變
(
かは
)
つた
描
(
か
)
き
方
(
かた
)
で
舊石器時代
(
きゆうせつきじだい
)
の
繪
(
え
)
と
認
(
みと
)
められるものは
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
此
(
この
)
魚族
(
ぎよぞく
)
は、
極
(
きわ
)
めて
性質
(
せいしつ
)
の
猛惡
(
まうあく
)
なもので、
一時
(
いちじ
)
に
斯
(
か
)
く
押寄
(
おしよ
)
せて
來
(
き
)
たのは、
疑
(
うたがひ
)
もなく、
吾等
(
われら
)
を
好
(
よ
)
き
餌物
(
えもの
)
と
認
(
みと
)
めたのであらう。
私
(
わたくし
)
も
其
(
その
)
群
(
ぐん
)
を
見
(
み
)
て
忽
(
たちま
)
ち
野心
(
やしん
)
が
起
(
おこ
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
戰爭
(
せんさう
)
が
濟
(
す
)
むと
其
(
そ
)
の
翌年
(
よくねん
)
から
再
(
ふたゝ
)
び
輸入超過
(
ゆにふてうくわ
)
に
變
(
へん
)
じ
經濟界
(
けいざいかい
)
の
状勢
(
じやうせい
)
は一
變
(
ぺん
)
したるに
拘
(
かゝは
)
らず
戰後
(
せんご
)
十
數年
(
すうねん
)
を
經
(
へ
)
た
今日
(
こんにち
)
に
於
(
おい
)
ても
更
(
さら
)
に
改善
(
かいぜん
)
の
曙光
(
しよくくわう
)
を
認
(
みと
)
むることを
得
(
え
)
ざる
状態
(
じやうたい
)
にある。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
「もう失敗しても
悔
(
く
)
いない。おれは昔の
怜悧者
(
りこうもの
)
ではない。おれは
明治
(
めいじ
)
の人間だ。明治の天子様は、たとえ若崎が今度失敗しても、
畢竟
(
ひっきょう
)
は
認
(
みと
)
めて下さることを疑わない」
鵞鳥
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
外国人はおのおのその
認
(
みと
)
むるところの政府に
左袒
(
さたん
)
して
干渉
(
かんしょう
)
の
端
(
たん
)
を開くの
恐
(
おそ
)
れありしといわんか。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
飛脚
(
ひきやく
)
は
大波
(
おほなみ
)
に
漾
(
たゞよ
)
ふ
如
(
ごと
)
く、
鬼門關
(
きもんくわん
)
で
泳
(
およ
)
がされて、
辛
(
から
)
くも
燈明臺
(
とうみやうだい
)
を
認
(
みと
)
めた
一基
(
いつき
)
、
路端
(
みちばた
)
の
古
(
ふる
)
い
石碑
(
せきひ
)
。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
然
(
しか
)
し、その内に
幾
(
いく
)
分倦きて來た。それに學校を出て、どうにか新
進作
(
しんさく
)
家などゝ
認
(
みと
)
められ出して、
仕
(
し
)
事が
相當
(
そうとう
)
に忙しくなつて來たとなると、さうさう
球突塲
(
たまつきば
)
通ひも出來なくなつた。
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
認
常用漢字
小6
部首:⾔
14画
“認”を含む語句
相認
認識
認印
承認
書認
認知
認可
確認
是認
見認
否認
認証
認知証
認置
証認
認識手段
認識標
非認
默認
黙認
...