“餌物”の読み方と例文
読み方割合
えもの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この魚族ぎよぞくは、きわめて性質せいしつ猛惡まうあくなもので、一時いちじ押寄おしよせてたのは、うたがひもなく、吾等われら餌物えものみとめたのであらう。わたくしそのぐんたちま野心やしんおこつた。
彼は餌物えものをつかんでるふくろうのように暗闇くらやみに満足して、手探りに階段を上がってゆき、静かに戸を開いてまた閉ざし、何か物音が聞こえはしないかと耳を澄まし
運命の鬼奴おにめは、甘い餌物えものを与えて、人の心をためすのだ。そして、ちょっとでも心に隙があったなら、大きな真黒な口を開いて、ガブリと人を呑んでしまうのだ。
白髪鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)