“一風”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いっぷう42.9%
ひとかぜ28.6%
いつぷう21.4%
いちかぜ7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
後に希臘ギリシャ人がスキュテイア人と呼んだ未開の人種の中でも、この種族は特に一風いっぷう変っている。彼等かれらは湖上に家を建てて住む。野獣やじゅう襲撃しゅうげきけるためである。
狐憑 (新字新仮名) / 中島敦(著)
しかも湯滝ゆだきのあとを踏むように熱く汗ばんだのが、さっ一風ひとかぜ、ひやひやとなった。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
このころ先輩せんぱいに、名高なだか西行法師さいぎようほうしといふひとがあります。御存ごぞんじのとほり、世捨よすびととして一風いつぷうかはつた、しづかな、さびしいうたつくつたといはれてゐます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
……(寒い風だよ、ちょぼ一風いちかぜは、しわりごわりと吹いて来る)と田越村たごえむら一番の若衆わかいしゅうが、泣声を立てる、大根の煮える、富士おろし、西北風ならいの烈しい夕暮に、いそがしいのと、寒いのに、向うみずに
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)