一風いつぷう)” の例文
このころ先輩せんぱいに、名高なだか西行法師さいぎようほうしといふひとがあります。御存ごぞんじのとほり、世捨よすびととして一風いつぷうかはつた、しづかな、さびしいうたつくつたといはれてゐます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
そのほかフランスの洞穴ほらあなには、これとよくや、すこおもむきことにするが、無數むすうにありますが、一風いつぷうかはつたかた舊石器時代きゆうせつきじだいみとめられるものは
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
上滝かうたきのお父さんの命名なりと言へば、一風いつぷう変りたる名を好むは遺伝的趣味の一つなるべし。書は中々たくみなり。歌も句も素人しろうと並みに作る。「新内しんない下見したみおろせば燈籠とうろかな」
学校友だち (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
西洋各國せいようかつこくにあるいろ/\の博物館はくぶつかんうちで、一風いつぷうかはつた特色とくしよくがあつて非常ひじよう面白おもしろかんじたのは、ヨーロッパのスエーデンこくのストックホルムにある民俗博物館みんぞくはくぶつかんであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)