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した
ふりがな文庫
“
下
(
した
)” の例文
青
(
あお
)
い、
美
(
うつく
)
しい
空
(
そら
)
の
下
(
した
)
に、
黒
(
くろ
)
い
煙
(
けむり
)
の
上
(
あ
)
がる、
煙突
(
えんとつ
)
の
幾本
(
いくほん
)
か
立
(
た
)
った
工場
(
こうじょう
)
がありました。その
工場
(
こうじょう
)
の
中
(
なか
)
では、
飴
(
あめ
)
チョコを
製造
(
せいぞう
)
していました。
飴チョコの天使
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
夜
(
よる
)
もうっかり
流
(
なが
)
しの
下
(
した
)
や、
台所
(
だいどころ
)
の
隅
(
すみ
)
に
食
(
た
)
べ
物
(
もの
)
をあさりに出ると、
暗
(
くら
)
やみに目が
光
(
ひか
)
っていて、どんな目にあうか
分
(
わ
)
からなくなりました。
猫の草紙
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
さて、
聞
(
き
)
かつしやい、
私
(
わし
)
はそれから
檜
(
ひのき
)
の
裏
(
うら
)
を
抜
(
ぬ
)
けた、
岩
(
いは
)
の
下
(
した
)
から
岩
(
いは
)
の
上
(
うへ
)
へ
出
(
で
)
た、
樹
(
き
)
の
中
(
なか
)
を
潜
(
くゞ
)
つて
草深
(
くさふか
)
い
径
(
こみち
)
を
何処
(
どこ
)
までも、
何処
(
どこ
)
までも。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そして小さいランプの
下
(
した
)
で、これまでお玉と世間話をして過した水入らずの晩が、過ぎ去った、美しい夢のように恋しくてならない。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
馬方
(
うまかた
)
と
馬方
(
うまかた
)
が
喧嘩
(
けんくわ
)
をはじめました。
砂
(
すな
)
ツぽこりの
大道
(
だいどう
)
の
地
(
ぢ
)
べたで、
上
(
うへ
)
になつたり
下
(
した
)
になつたり、まるであんこ の
中
(
なか
)
の
團子
(
だんご
)
のやうに。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
▼ もっと見る
どるめんといふ
語
(
ご
)
も、
石
(
いし
)
の
机
(
つくゑ
)
といふ
意味
(
いみ
)
の
言葉
(
ことば
)
であります。このてーぶるの
下
(
した
)
に
人間
(
にんげん
)
を
葬
(
はうむ
)
つたので、これは
疑
(
うたが
)
ひもなく
墓
(
はか
)
であります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
雜木林
(
ざふきばやし
)
の
間
(
あひだ
)
には
又
(
また
)
芒
(
すゝき
)
の
硬直
(
かうちよく
)
な
葉
(
は
)
が
空
(
そら
)
を
刺
(
さ
)
さうとして
立
(
た
)
つ。
其
(
その
)
麥
(
むぎ
)
や
芒
(
すゝき
)
の
下
(
した
)
に
居
(
きよ
)
を
求
(
もと
)
める
雲雀
(
ひばり
)
が
時々
(
とき/″\
)
空
(
そら
)
を
占
(
し
)
めて
春
(
はる
)
が
深
(
ふ
)
けたと
喚
(
よ
)
びかける。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
暫
(
しばら
)
くの
間
(
あひだ
)
全
(
まつた
)
く
法廷
(
ほふてい
)
は
上
(
うへ
)
を
下
(
した
)
への
大騷
(
おほさわ
)
ぎでした。
福鼠
(
ふくねずみ
)
を
逐
(
お
)
ひ
出
(
だ
)
して
了
(
しま
)
ひ、
皆
(
みん
)
なが
再
(
ふたゝ
)
び
落着
(
おちつ
)
いた
時
(
とき
)
迄
(
まで
)
に、
料理人
(
クツク
)
は
行方
(
ゆきがた
)
知
(
し
)
れずなりました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
本艦
(
ほんかん
)
は
一令
(
いちれい
)
の
下
(
した
)
に
推進螺旋
(
スクルー
)
波
(
なみ
)
を
蹴
(
け
)
つて
進航
(
しんかう
)
を
始
(
はじ
)
めた。
規律
(
きりつ
)
正
(
たゞ
)
しき
軍艦
(
ぐんかん
)
の
甲板
(
かんぱん
)
、かゝる
活劇
(
さわぎ
)
の
間
(
あひだ
)
でも
决
(
けつ
)
して
其
(
その
)
態度
(
たいど
)
を
亂
(
みだ
)
す
樣
(
やう
)
な
事
(
こと
)
はない。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「こいづば
鹿
(
しか
)
さ
呉
(
け
)
でやべか。それ、
鹿
(
しか
)
、
来
(
き
)
て
喰
(
け
)
」と
嘉十
(
かじふ
)
はひとりごとのやうに
言
(
い
)
つて、それをうめばちさうの
白
(
しろ
)
い
花
(
はな
)
の
下
(
した
)
に
置
(
お
)
きました。
鹿踊りのはじまり
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
桟橋
(
さんばし
)
に
出
(
で
)
て
見
(
み
)
ると、がらんとした
大桟橋
(
だいさんばし
)
の
上屋
(
うはや
)
の
下
(
した
)
に、三つ四つ
卓子
(
テーブル
)
を
列
(
なら
)
べて、
税関
(
ぜいくわん
)
の
役人
(
やくにん
)
が
蝋燭
(
らふそく
)
の
光
(
ひかり
)
で
手荷物
(
てにもつ
)
の
検査
(
けんさ
)
をして
居
(
ゐ
)
る。
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
此返事
(
このへんじ
)
を
聞
(
き
)
いて、むつと
腹
(
はら
)
が
立
(
た
)
つた。
頭巾
(
づきん
)
の
下
(
した
)
に
歯
(
は
)
を
剥出
(
むきだ
)
して、
血色
(
けつしよく
)
の
好
(
い
)
い
頸元
(
えりもと
)
に
伸
(
の
)
し
掛
(
かゝ
)
ると
向
(
むかう
)
は
後退
(
あとすざり
)
もしない。また
質
(
き
)
いて
見
(
み
)
た。
癩病やみの話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
三四郎は「えゝ、
難有
(
ありがと
)
う、御蔭さまで」と云ふ様な事を
真面目
(
まじめ
)
に答へながら、
下
(
した
)
を向いて、
御猪口
(
おちよく
)
の葡萄
豆
(
まめ
)
をしきりに突つつき出した。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
しかし、之を
聞
(
き
)
いてゐる中に、下人の心には、
或
(
ある
)
勇氣
(
ゆうき
)
が生まれて來た。それは、さつき、
門
(
もん
)
の
下
(
した
)
でこの男に缺けてゐた勇氣である。
羅生門
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
可哀
(
かわい
)
そうな
子家鴨
(
こあひる
)
がどれだけびっくりしたか!
彼
(
かれ
)
が
羽
(
はね
)
の
下
(
した
)
に
頭
(
あたま
)
を
隠
(
かく
)
そうとした
時
(
とき
)
、一
匹
(
ぴき
)
の
大
(
おお
)
きな、
怖
(
おそ
)
ろしい
犬
(
いぬ
)
がすぐ
傍
(
そば
)
を
通
(
とお
)
りました。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
下
(
した
)
には
小石
(
こいし
)
が一
面
(
めん
)
に
敷詰
(
しきづ
)
めてある。
天井
(
てんぜう
)
の
高
(
たか
)
さは
中央部
(
ちうわうぶ
)
は五
尺
(
しやく
)
四
寸
(
ずん
)
あるが。
蒲鉾式
(
かまぼこしき
)
に
圓
(
まる
)
く
張
(
は
)
つて
居
(
ゐ
)
るので、四
隅
(
すみ
)
はそれより
自然
(
しぜん
)
に
低
(
ひく
)
い。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
諭吉
(
ゆきち
)
は、そのお
父
(
とう
)
さんのすえっ
子
(
こ
)
として
大阪
(
おおさか
)
で
生
(
う
)
まれました。いちばん
上
(
うえ
)
が
兄
(
にい
)
さんの
三之助
(
さんのすけ
)
で、その
下
(
した
)
に三
人
(
にん
)
のねえさんがありました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
「
鹿島
(
かじま
)
一日、
下
(
した
)
はん
半日
(
ひなか
)
。休み嫌ひの仙藏はん、なほも嫌ひの
絲瓜
(
へちま
)
はん。」と定吉は、村の草刈童のよく唄ふ歌を高い聲で唄つた。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
重仁
五八
国しらすべき才あり。雅仁何らのうつは物ぞ。人の徳をえらばずも、
天
(
あめ
)
が
下
(
した
)
の事を
五九
後宮
(
こうきゆう
)
にかたらひ給ふは
父帝
(
ちちみかど
)
の罪なりし。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
ここを通るは
白雲
(
しらくも
)
の
眞珠船
(
しんじゆぶね
)
、ついそのさきを滑りゆく
水枝
(
みづえ
)
の
筏
(
いかだ
)
……それ、眼の
下
(
した
)
に
堰
(
せき
)
の波、渦卷く
靄
(
もや
)
のその
中
(
なか
)
に、船も
筏
(
いかだ
)
もあらばこそ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
よろめくように
立上
(
たちあが
)
ったおせんは、
窓
(
まど
)
の
障子
(
しょうじ
)
に
手
(
て
)
をかけた。と、その
刹那
(
せつな
)
、
低
(
ひく
)
いしかも
聞
(
き
)
き
慣
(
な
)
れない
声
(
こえ
)
が、
窓
(
まど
)
の
下
(
した
)
から
浮
(
う
)
き
上
(
あが
)
った。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
然し、
下
(
した
)
っ
端
(
ぱ
)
の図書館員の仕事はいつも機械的であり、あてがわれるままを甘受する飜訳はいつも機械的であった。それも生活のためだ。
溺るるもの
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
松源
(
まつげん
)
か
伊予紋
(
いよもん
)
へ
申付
(
まうしつけ
)
ます、おや
御両人様
(
おふたりさん
)
からお
年玉
(
としだま
)
を
有難
(
ありがた
)
うございます、
只今
(
たゞいま
)
直
(
すぐ
)
に、
私
(
わたし
)
は
元日
(
ぐわんじつ
)
からふく/\です事よ。と
下
(
した
)
へ
降
(
お
)
りて
行
(
ゆ
)
く。
七福神詣
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
金
(
きん
)
の
小鳥
(
ことり
)
のやうないたいけな
姫君
(
ひめぎみ
)
は、
百日鬘
(
ひやくにちかつら
)
の
山賊
(
さんぞく
)
がふりかざした
刃
(
やいば
)
の
下
(
した
)
に
手
(
て
)
をあはせて、
絶
(
た
)
えいる
声
(
こえ
)
にこの
世
(
よ
)
の
暇乞
(
いとまごひ
)
をするのであつた。
桜さく島:見知らぬ世界
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
平次は
三圍
(
みめぐり
)
の前に來た時、
堤
(
どて
)
の下を覗きました。其處に繋いだ一艘の屋根船の中には、上を
下
(
した
)
への大騷動が始まつて居るのです。
銭形平次捕物控:040 兵庫の眼玉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
もう
忍耐
(
にんたい
)
が
出來
(
でき
)
ない、
萬年
(
まんねん
)
ペンをとつて
振
(
ふ
)
りあげた、その
恐
(
おそ
)
ろしい
笞
(
しもと
)
の
下
(
した
)
で
憐
(
あわれ
)
みを
乞
(
こ
)
ふかのように
鳴
(
な
)
いてゐる、それが
毆
(
たゝ
)
けるか。
ねこ
(旧字旧仮名)
/
北村兼子
(著)
夏の炎天
神田
(
かんだ
)
の
鎌倉河岸
(
かまくらがし
)
、
牛込揚場
(
うしごめあげば
)
の
河岸
(
かし
)
などを通れば、荷車の馬は馬方と共につかれて、
河添
(
かはぞひ
)
の大きな柳の木の
下
(
した
)
に居眠りをしてゐる。
水 附渡船
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
汝
(
ンガ
)
の
夫
(
オド
)
ア
何歳
(
ナンボ
)
だバ。
吾
(
ワイ
)
のナ
今歳
(
コドシ
)
二十六だネ。
何
(
なに
)
、
笑
(
わら
)
ふんダバ。
汝
(
ンガ
)
の
阿母
(
オガ
)
の
姉
(
あね
)
ダテ
二十歳
(
ハダヂ
)
も
下
(
した
)
の
男
(
ヲドゴ
)
有
(
も
)
たけアせ。
吾
(
ワ
)
だけアそれ
程
(
ほど
)
違
(
チガ
)
はねエネ。
地方主義篇:(散文詩)
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
皺
(
しか
)
めテも左樣の毒藥にて候かと恐れし色をぞ
示
(
しめ
)
したり
折節
(
をりふし
)
下
(
した
)
より午飯の
案内
(
あんない
)
に半兵衞は
暫
(
しば
)
し頼みまする
緩々
(
ゆる/\
)
見物せられよと寶澤を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
柿
(
かき
)
の
木
(
き
)
はまた
梨
(
なし
)
や
桐
(
きり
)
の
木
(
き
)
とちがつて、にぎやかな
木
(
き
)
で、
父
(
とう
)
さんが
遊
(
あそ
)
びに
行
(
ゆ
)
く
度
(
たび
)
に
何
(
なに
)
かしら
集
(
あつ
)
めたいやうなものが
木
(
き
)
の
下
(
した
)
に
落
(
お
)
ちて
居
(
ゐ
)
ました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「……とすれば、
美
(
い
)
い女などは、
天
(
あめ
)
が
下
(
した
)
、二人に限ったものではない。またさほど、女ひでりに
渇
(
かわ
)
いている道誉でもなかろうが」
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その空気が一番多く侵入する所は
腋
(
わき
)
の
下
(
した
)
か腰の附け根だからそこを押えてみると空気の吹込んであるのはブクブクと
気泡
(
あわ
)
が動く。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
湊合
(
そうがふ
)
がなんだ。
天
(
あめ
)
が
下
(
した
)
に新しい事は決してない。ふん。己の前にあるやうな永遠が己の背後にもあるといふことは、己も
慥
(
たし
)
かに知つてゐる。
笑
(新字旧仮名)
/
ミハイル・ペトローヴィチ・アルチバシェッフ
(著)
「うん、あそこなら、
出
(
で
)
ようて、
前
(
まえ
)
の
山
(
やま
)
で
清水
(
しみず
)
が
湧
(
わ
)
くくらいだから、あの
下
(
した
)
なら
水
(
みず
)
は
出
(
で
)
ようが、あんなところへ
井戸
(
いど
)
を
掘
(
ほ
)
って
何
(
なに
)
にするや。」
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
病人
(
びやうにん
)
はK
夫人
(
ふじん
)
の
顏
(
かほ
)
の
下
(
した
)
で、
小兒
(
こども
)
のやうに
顎
(
あご
)
で
頷
(
うなづ
)
いて
見
(
み
)
せた。
上
(
うへ
)
の
方
(
はう
)
へ
一束
(
ひとたば
)
にした
髮
(
かみ
)
が、
彼女
(
かのぢよ
)
を一
層
(
そう
)
少女
(
せうぢよ
)
らしく
痛々
(
いた/\
)
しく
見
(
み
)
せた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
折
(
おり
)
から
下坐敷
(
したざしき
)
より
杯盤
(
はいばん
)
を
運
(
はこ
)
びきし
女
(
おんな
)
の
何
(
なに
)
やらお
力
(
りき
)
に
耳打
(
みゝうち
)
して
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
も
下
(
した
)
までお
出
(
いで
)
よといふ、いや
行
(
ゆ
)
き
度
(
たく
)
ないからよしてお
呉
(
く
)
れ
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
左の手に
縄尻
(
なわじり
)
をとりて舞台へ来り「
下
(
した
)
に居ろ」といひて
縄付
(
なわつき
)
を坐らせ、自分も下手に坐り、鮨桶を置き、肌を入れ鉢巻をとり
いがみの権太:(明治二十九年一月、明治座)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
午睡
(
ひるね
)
する
人達
(
ひとたち
)
もあわててとび
起
(
お
)
き、
上
(
うえ
)
を
下
(
した
)
への
大騒
(
おおさわ
)
ぎを
演
(
えん
)
じたのも
道理
(
どうり
)
、その
来客
(
らいきゃく
)
と
申
(
もう
)
すのは、
誰
(
だれ
)
あろう、
時
(
とき
)
の
帝
(
みかど
)
の
珍
(
うず
)
の
皇子
(
みこ
)
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
白絣
(
しろがすり
)
を着てメリンスの帯を
緊
(
し
)
めた子は、それにも頓着せず、急いで川の
下
(
した
)
の方に
下
(
お
)
りて行つた。
其処
(
そこ
)
にはもう十六になる兄が先に行つて居た。
朝
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
『ほんとに、さうでしたねえ』と
誰
(
だれ
)
か
合槌
(
あひづち
)
を
打
(
うつ
)
て
呉
(
く
)
れた、と
思
(
おも
)
ふと
大違
(
おほちがひ
)
の
眞中
(
まんなか
)
。
義母
(
おつかさん
)
は
今
(
いま
)
しも
下
(
した
)
を
向
(
むい
)
て
蒲鉾
(
かまぼこ
)
を
食
(
く
)
ひ
欠
(
か
)
いで
居
(
を
)
らるゝ
所
(
ところ
)
であつた。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
ここにヒコホノニニギの命が天からお
降
(
くだ
)
りになろうとする時に、道の
眞中
(
まんなか
)
にいて上は天を
照
(
て
)
らし、
下
(
した
)
は葦原の中心の國を照らす神がおります。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
その取巻や
下
(
した
)
っ
端
(
ぱ
)
、現に自分のところへ、親玉を置いてた時分に、よく秘密の使者にやって来た若いのも、現在ここにいる。
大菩薩峠:31 勿来の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
さてこの
夫婦
(
ふうふ
)
の
家
(
うち
)
の
前
(
まえ
)
の
庭
(
にわ
)
に、一
本
(
ぽん
)
の
杜松
(
としょう
)
がありました。
或
(
あ
)
る
日
(
ひ
)
、
冬
(
ふゆ
)
のことでしたが、おかみさんはこの
樹
(
き
)
の
下
(
した
)
で、
林檎
(
りんご
)
の
皮
(
かわ
)
を
剥
(
む
)
いていました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
やはり
天
(
あめ
)
が
下
(
した
)
に新しいものは一つもないと思ってひとりで感心して帰って来たのであった。(昭和九年六月『中央公論』)
マーカス・ショーとレビュー式教育
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
まち
子
(
こ
)
は
疲
(
つか
)
れた
身體
(
からだ
)
をそつと
椅子
(
いす
)
にもたれて、
靜
(
しづ
)
かな
下
(
した
)
の
道
(
みち
)
をのぞこふと
窓
(
まど
)
をのぞくと、
窓際
(
まどぎは
)
に
川柳
(
かはやなぎ
)
の
青白
(
あをしろ
)
い
細
(
ほそ
)
い
葉
(
は
)
が
夜
(
よる
)
の
空
(
まど
)
に
美
(
うつく
)
しくのびてた。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
教場内
(
きようじようない
)
に
於
(
おい
)
ては
机
(
つくゑ
)
の
下
(
した
)
が
最
(
もつと
)
も
安全
(
あんぜん
)
であるべきことは
説明
(
せつめい
)
を
要
(
よう
)
しないであらう。
下敷
(
したじき
)
になつた
場合
(
ばあひ
)
に
於
(
おい
)
て、
致命傷
(
ちめいしよう
)
を
與
(
あた
)
へるものは
梁
(
はり
)
と
桁
(
けた
)
とである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
ところ/″\に
温帶林
(
おんたいりん
)
の
特徴樹
(
とくちようじゆ
)
であるぶなの
巨木
(
きよぼく
)
が
茂
(
しげ
)
り、
木
(
き
)
の
下
(
した
)
には
種々
(
しゆ/″\
)
な
灌木
(
かんぼく
)
、
草本
(
そうほん
)
、
蔓生植物
(
まんせいしよくぶつ
)
が
盛
(
さか
)
んに
生
(
は
)
えてゐるのを
見
(
み
)
ることが
出來
(
でき
)
ます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
その足
下
(
した
)
なる
深處
(
ふかみ
)
の底にふれしころには彼等はやくも我等の上なる
頂
(
いただき
)
にありき、されどこゝには恐れあるなし 五二—五四
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
「はい。」と浅之丞は
下
(
した
)
つ
腹
(
ぱら
)
を撫でながら、じつと
聴耳
(
きゝみゝ
)
を澄ませた。腹のなかでは猫の啼き声どころか、鼠一匹潜つてゐる
容子
(
ようす
)
も見えなかつた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
わたしは開いた口がふさがらなかった、するとマチアは
片手
(
かたて
)
でくつ
下
(
した
)
をつかんで、
片手
(
かたて
)
でわたしを
路地口
(
ろじぐち
)
から
引
(
ひ
)
っ
張
(
ぱ
)
った。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“下”を含む語句
上下
下手
下婢
足下
目下
下女
下袴
地下
放下
直下
下流
下々
下男
垂下
閣下
樹下
天下
下僕
御下
見下
...