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ひろ
ふりがな文庫
“
擴
(
ひろ
)” の例文
新字:
拡
それからいよ/\
問題
(
もんだい
)
が
大
(
おほ
)
きく
擴
(
ひろ
)
がつて、
大學人類學教室
(
だいがくじんるゐがくけうしつ
)
で『
彌生式研究會
(
やよひしきけんきうくわい
)
』が
開
(
ひら
)
かれ、
其結果
(
そのけつくわ
)
として、
加瀬探檢
(
かせたんけん
)
の
遠足會
(
えんそくくわい
)
が
催
(
もよほ
)
された。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
その場で斬られるのが落ちで、怨嗟と恐怖が、下町一パイに、夕立雲のやうに
擴
(
ひろ
)
がつて行くのを、どうすることも出來ない有樣でした。
銭形平次捕物控:077 八五郎の恋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
捨
(
す
)
てた
燐寸
(
マツチ
)
の
燃
(
も
)
えさしが
道端
(
みちばた
)
の
枯草
(
かれくさ
)
に
火
(
ひ
)
を
點
(
つ
)
けて
愚弄
(
ぐろう
)
するやうな
火
(
ひ
)
がべろ/\と
擴
(
ひろ
)
がつても、
見向
(
みむ
)
かうともせぬ
程
(
ほど
)
彼
(
かれ
)
は
懶
(
ものう
)
げである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
火
(
ひ
)
が
天井
(
てんじよう
)
まで
燃
(
も
)
え
上
(
あが
)
つたならば、
屋根
(
やね
)
まで
打拔
(
うちぬ
)
いて
火氣
(
かき
)
を
拔
(
ぬ
)
くこと。これは
焔
(
ほのほ
)
が
天井
(
てんじよう
)
を
這
(
は
)
つて
燃
(
も
)
え
擴
(
ひろ
)
がるのを
防
(
ふせ
)
ぐに
效力
(
こうりよく
)
がある。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
と
如何
(
いか
)
なる
企
(
くはだて
)
か、
内證
(
ないしよう
)
の
筈
(
はず
)
と
故
(
わざ
)
と
打明
(
うちあ
)
けて
饒舌
(
しやべ
)
つて、
紅筆
(
べにふで
)
の
戀歌
(
こひうた
)
、
移香
(
うつりが
)
の
芬
(
ぷん
)
とする、
懷紙
(
ふところがみ
)
を
恭
(
うや/\
)
しく
擴
(
ひろ
)
げて
人々
(
ひと/″\
)
へ
思入
(
おもひいれ
)
十分
(
じふぶん
)
で
見
(
み
)
せびらかした。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
言寄
(
いひよ
)
る
語
(
ことば
)
に
圍
(
かこ
)
まれても、
戀
(
こひ
)
する
眼
(
まなこ
)
に
襲
(
おそ
)
はれても、いっかな
心
(
こゝろ
)
を
動
(
うご
)
かさぬ、
賢人
(
けんじん
)
を
墮落
(
だらく
)
さする
黄金
(
こがね
)
にも
前垂
(
まへだれ
)
をば
擴
(
ひろ
)
げぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
どし/\
各地
(
かくち
)
へ
植民
(
しよくみん
)
をしだしたと
共
(
とも
)
に、
今
(
いま
)
まですでに
用
(
もち
)
ひてゐたところの
金屬
(
きんぞく
)
、
銅
(
どう
)
や
青銅
(
せいどう
)
で
造
(
つく
)
つた
器物
(
きぶつ
)
の
使用
(
しよう
)
が
東亞
(
とうあ
)
の
諸國
(
しよこく
)
へ
擴
(
ひろ
)
められることになりました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
不幸は靜かな湖面に石を投げたやうなものであらう、一點から起つて次第に四邊に同じ波紋を
擴
(
ひろ
)
げて行く。
古い村
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
たゞ
多
(
おほ
)
く
子
(
こ
)
どもたちが、さういふ
歌
(
うた
)
を、
無心
(
むしん
)
で
謠
(
うた
)
ひ
擴
(
ひろ
)
げて
行
(
ゆ
)
くところから、あて
字
(
じ
)
をしたのでありませう。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
そこで大殿樣が良秀の娘に懸想なすつたなどと申す噂が、愈々
擴
(
ひろ
)
がるやうになつたのでございませう。
地獄変
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
入梅
(
つゆ
)
になッてからは
毎日
(
まいにち
)
の
雨降
(
あめふり
)
、
其
(
それ
)
が
辛
(
やつ
)
と
昨日
(
きのふ
)
霽
(
あが
)
ツて、庭
柘榴
(
ざくろ
)
の花に
今朝
(
けさ
)
は
珍
(
めづ
)
らしく
旭
(
あさひ
)
が
紅々
(
あか/\
)
と
映
(
さ
)
したと
思
(
おも
)
ツたも
束
(
つか
)
の
間
(
ま
)
、
午後
(
ごゝ
)
になると、また
灰色
(
はいいろ
)
の
雲
(
くも
)
が
空
(
そら
)
一面
(
いちめん
)
に
擴
(
ひろ
)
がり
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
權力を得よう、この
慘
(
みじ
)
めな自分自身の爲めに力と名聲を得ようといふ
野心
(
やしん
)
から、
吾主
(
わがしゆ
)
、神の王國を
擴
(
ひろ
)
めようと云ふ野心を
形造
(
かたちづく
)
りました。十字架の
旗印
(
はたじるし
)
の勝利を得る爲めに。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
一
(
ひと
)
つはあをぎりの
木
(
き
)
の
葉
(
は
)
のように、
擴
(
ひろ
)
がつた
大
(
おほ
)
きな
形
(
かたち
)
のもので、これを『
濶葉樹
(
かつようじゆ
)
』とよび、もう
一
(
ひと
)
つは
松
(
まつ
)
の
葉
(
は
)
のように
針
(
はり
)
の
形
(
かたち
)
をした
葉
(
は
)
を
持
(
も
)
つた
木
(
き
)
でこれを『
針葉樹
(
しんようじゆ
)
』とよびます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
こんな
噂
(
うはさ
)
が、
市中
(
しちう
)
いツぱいに
擴
(
ひろ
)
がつて、
町々
(
まち/\
)
は
火
(
ひ
)
の
消
(
き
)
えたやうに
靜
(
しづ
)
かだ。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
兩手
(
りやうて
)
を
擴
(
ひろ
)
げて、
歌
(
うた
)
ひ
初
(
はじ
)
めました。——
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
ナイル河のごとく、わが心の
擴
(
ひろ
)
がれる
生けるものと死せるものと
(旧字旧仮名)
/
アンナ・ド・ノアイユ
(著)
あな
擴
(
ひろ
)
げたりこと/″\く
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
環
(
わ
)
になれ
擴
(
ひろ
)
がれ
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
さうして
自分
(
じぶん
)
の
天地
(
てんち
)
に
其
(
その
)
羽
(
はね
)
を一
杯
(
ぱい
)
に
擴
(
ひろ
)
げる。
何處
(
どこ
)
を
見
(
み
)
ても
只
(
たゞ
)
深
(
ふか
)
い
緑
(
みどり
)
に
鎖
(
とざ
)
された
林
(
はやし
)
の
中
(
なか
)
に
彼等
(
かれら
)
は
唄
(
うた
)
ふ
聲
(
こゑ
)
に
依
(
よ
)
つて
互
(
たがひ
)
の
所在
(
ありか
)
を
知
(
し
)
つたり
知
(
し
)
らせたりする。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
腹を抱へて笑ひ出すと、その
洞
(
うつ
)
ろな笑ひが、水を渡り闇を縫つて、ケラケラケラと川面一パイに
擴
(
ひろ
)
がつて行きました。
銭形平次捕物控:091 笑い茸
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それにあるこーる、えーてる
等
(
とう
)
の
如
(
ごと
)
く
一時
(
いちじ
)
に
燃
(
も
)
え
擴
(
ひろ
)
がるものが
近
(
ちか
)
くにあるとき、
直
(
すぐ
)
に
大事
(
だいじ
)
を
惹起
(
ひきおこ
)
すに
至
(
いた
)
ることが
多
(
おほ
)
い。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
さて
足駄
(
あしだ
)
を
引摺
(
ひきず
)
つて、つい、
四角
(
よつかど
)
へ
出
(
で
)
て
見
(
み
)
ると、
南寄
(
みなみより
)
の
方
(
はう
)
の
空
(
そら
)
に
濃
(
こ
)
い
集團
(
しふだん
)
が
控
(
ひか
)
へて、
近
(
ちか
)
づくほど
幅
(
はゞ
)
を
擴
(
ひろ
)
げて、
一面
(
いちめん
)
に
群
(
むらが
)
りつゝ、
北
(
きた
)
の
方
(
かた
)
へ
伸
(
の
)
すのである。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
短歌
(
たんか
)
の
出來
(
でき
)
るまでには、いろんな
形
(
かたち
)
をとほつて
來
(
き
)
てゐます。
第一
(
だいゝち
)
に、
世間
(
せけん
)
の
人
(
ひと
)
は、
短
(
みじか
)
い
單純
(
たんじゆん
)
なものが
初
(
はじ
)
めで、それが
擴
(
ひろ
)
がつて、
長
(
なが
)
い
複雜
(
ふくざつ
)
なものとなるといふ
考
(
かんが
)
へ
方
(
かた
)
の、
癖
(
くせ
)
を
持
(
も
)
つてゐます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
此所
(
こゝ
)
で
水谷氏
(
みづたにし
)
と
飯田氏
(
いひだし
)
とはすツかり
懇意
(
こんい
)
に
成
(
な
)
つて
了
(
しま
)
つたので、
今度
(
こんど
)
は
僕
(
ぼく
)
の
弟子
(
でし
)
を
連
(
つ
)
れて
來
(
き
)
ますから、一
處
(
しよ
)
に
發掘
(
はつくつ
)
しませうと、
大採集袋
(
だいさいしふぶくろ
)
を
擴
(
ひろ
)
げた
結果
(
けつくわ
)
、七
月
(
ぐわつ
)
十八
日
(
にち
)
に
水谷氏
(
みづたにし
)
は
余
(
よ
)
と
高橋佛骨氏
(
たかはしぶつこつし
)
と
探検実記 地中の秘密:03 嶺の千鳥窪
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
眞紅な花が咲き
擴
(
ひろ
)
がつた。
樹木とその葉:11 夏の寂寥
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
尾羽
(
をば
)
を
擴
(
ひろ
)
げて
立
(
た
)
てるなり
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
兩國橋を中心に、大川の水の上にくり
擴
(
ひろ
)
げられた夏の夜の大歡樂の中を、龜澤町の家主里見屋吉兵衞の凉み船は、上手へ、上手へと漕いで行きました。
銭形平次捕物控:201 凉み船
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
さうして
地震
(
ぢしん
)
が
大
(
おほ
)
きければ
大
(
おほ
)
きい
程
(
ほど
)
地震波
(
ぢくんぱ
)
も
大
(
おほ
)
きいので、これが
地球
(
ちきゆう
)
の
表面
(
ひようめん
)
を
沿
(
そ
)
うて
四方八方
(
しほうはつぽう
)
に
擴
(
ひろ
)
がり、
或
(
あるひ
)
は
地球
(
ちきゆう
)
を
一廻
(
ひとまは
)
りも
二廻
(
ふたまは
)
りもすることもあるが
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
尾
(
を
)
と
頭
(
あたま
)
を
以
(
も
)
つて
撃
(
う
)
つた
炎
(
ほのほ
)
の
大蛇
(
おろち
)
は、
黒蛇
(
くろへび
)
に
變
(
へん
)
じて
剩
(
あまつさ
)
へ
胴中
(
どうなか
)
を
蜿
(
うね
)
らして
家々
(
いへ/\
)
を
卷
(
ま
)
きはじめたのである。それから
更
(
さら
)
に
燃
(
も
)
え
續
(
つゞ
)
け、
焚
(
や
)
け
擴
(
ひろ
)
がりつゝ
舐
(
な
)
め
近
(
ちか
)
づく。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
暫
(
しばら
)
くして
短
(
みじか
)
い
日
(
ひ
)
が
傾
(
かたむ
)
いた。
社
(
やしろ
)
の
森
(
もり
)
を
包
(
つゝ
)
んで
時雨
(
しぐれ
)
の
雲
(
くも
)
が
東
(
ひがし
)
の
空
(
そら
)
一
杯
(
ぱい
)
に
擴
(
ひろ
)
がつた。
濃厚
(
のうこう
)
な
鼠色
(
ねずみいろ
)
の
雲
(
くも
)
は
凄
(
すご
)
く
人
(
ひと
)
に
迫
(
せま
)
つて
來
(
く
)
るやうで、
然
(
しか
)
もくつきりと
森
(
もり
)
を
浮
(
う
)
かした。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
なんだかはじめての
方
(
かた
)
には、
外國語
(
がいこくご
)
でも
聞
(
き
)
いてゐる
感
(
かん
)
じがするかも
知
(
し
)
れません。
印南野
(
いなびぬ
)
といふのは、
播州
(
ばんしゆう
)
の
海岸
(
かいがん
)
に
廣
(
ひろ
)
く
亙
(
わた
)
つた
地名
(
ちめい
)
で、
加古川
(
かこがは
)
を
中心
(
ちゆうしん
)
として、
印南郡
(
いなぐん
)
、
加古郡
(
かこぐん
)
に
擴
(
ひろ
)
がつてゐます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
尾羽
(
をば
)
擴
(
ひろ
)
ぐるよあなや
今
(
いま
)
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
怪盜風太郎と言ふのは、若くて美しい女ださうだ——といふ噂は、その日のうちに江戸中に
擴
(
ひろ
)
がつてしまひました。
銭形平次捕物控:003 大盗懺悔
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
で、
庭
(
には
)
が
尖
(
とが
)
つて、あとが
座敷
(
ざしき
)
つゞきに、むかうへすつと
擴
(
ひろ
)
がつた
工合
(
ぐあひ
)
が、
友禪切
(
いうぜんぎれ
)
の
衽前
(
おくみさき
)
と
言
(
い
)
ふ
體
(
てい
)
がある。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
即
(
すなは
)
ちその
直徑
(
ちよつけい
)
は
東西
(
とうざい
)
四里
(
より
)
南北
(
なんぼく
)
五里
(
ごり
)
に
及
(
およ
)
び、こゝに
阿蘇
(
あそ
)
一郡
(
いちぐん
)
四萬
(
しまん
)
の
人
(
ひと
)
が
住
(
す
)
まつてゐる。
但
(
たゞ
)
し
噴火
(
ふんか
)
はこの
火口
(
かこう
)
全體
(
ぜんたい
)
から
起
(
おこ
)
つたのではなく、
周圍
(
しゆうい
)
の
土地
(
とち
)
の
陷沒
(
かんぼつ
)
によつて
斯
(
か
)
く
擴
(
ひろ
)
がつたものだといふ。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
半面
紅
(
あけ
)
に染んだ顏は、恐ろしい苦痛に引吊つて、クワツと見開いた眼には次第に死の影が
擴
(
ひろ
)
がるのです。
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
と、
恁
(
か
)
う
言
(
い
)
ひます
内
(
うち
)
にも、
其
(
そ
)
の
沼
(
ぬま
)
が
伸
(
の
)
びたり
縮
(
ちゞ
)
んだり、すぼまつたり、
擴
(
ひろ
)
がつたり、
動
(
うご
)
いて
居
(
ゐ
)
るやうでせう。——
居
(
ゐ
)
ますか、
結構
(
けつこう
)
です——
其
(
そ
)
のつもりでお
聞
(
き
)
き
下
(
くだ
)
さい。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
岩漿
(
がんしよう
)
は
非常
(
ひじよう
)
な
高
(
たか
)
い
熱
(
ねつ
)
と
壓力
(
あつりよく
)
との
下
(
もと
)
に
極
(
きは
)
めて
多量
(
たりよう
)
の
水
(
みづ
)
を
含有
(
がんゆう
)
することが
出來
(
でき
)
るから、
外界
(
がいかい
)
に
現
(
あらは
)
れて
來
(
き
)
た
鎔岩
(
ようがん
)
は
多量
(
たりよう
)
の
蒸氣
(
じようき
)
を
吐
(
は
)
くのである。この
蒸氣
(
じようき
)
の
擴
(
ひろ
)
がる
力
(
ちから
)
が
火山
(
かざん
)
の
爆發力
(
ばくはつりよく
)
となるのである。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
と
紅筆
(
べにふで
)
の
戀歌
(
こひか
)
、
移香
(
うつりが
)
の
芬
(
ぷん
)
とする
懷紙
(
くわいし
)
を
恭
(
うや/\
)
しく
擴
(
ひろ
)
げて、
人々
(
ひと/″\
)
へ
思入
(
おもひいれ
)
十分
(
じふぶん
)
に
見
(
み
)
せびらかした。
片しぐれ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「どんな風に? 疊んだまゝか、それとも
擴
(
ひろ
)
げて何か載せて——」
銭形平次捕物控:072 買つた遺書
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
茶
(
ちや
)
の
鳥打
(
とりうち
)
をずぼりと
深
(
ふか
)
く、
身
(
み
)
の
丈
(
たけ
)
を
上
(
うへ
)
から
押込
(
おしこ
)
んだ
體
(
てい
)
に
被
(
かぶ
)
つたのでさへ、
見上
(
みあ
)
げるばかり
脊
(
せ
)
が
高
(
たか
)
い。
茶羅紗
(
ちやらしや
)
霜降
(
しもふり
)
の
大外套
(
おほぐわいたう
)
を、
風
(
かぜ
)
に
向
(
むか
)
つた
蓑
(
みの
)
よりも
擴
(
ひろ
)
く
裾
(
すそ
)
一杯
(
いつぱい
)
に
着
(
き
)
て、
赤革
(
あかゞは
)
の
靴
(
くつ
)
を
穿
(
は
)
いた。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
鍋鑄掛が一とわたり濟んで、空地に
擴
(
ひろ
)
げた店を
銭形平次捕物控:140 五つの命
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
合
(
あは
)
せ
目
(
め
)
を
細目
(
ほそめ
)
に
開
(
あ
)
けて、
其處
(
そこ
)
に
立
(
た
)
つて、
背後
(
うしろ
)
に、
月
(
つき
)
の
影
(
かげ
)
さへ
屆
(
とゞ
)
かぬ、
山
(
やま
)
又
(
また
)
山
(
やま
)
の
谷々
(
たに/″\
)
を、
蜘蛛
(
くも
)
の
圍
(
い
)
の
如
(
ごと
)
く
控
(
ひか
)
へた、
星
(
ほし
)
に
屆
(
とゞ
)
く
黒
(
くろ
)
き
洞穴
(
ほらあな
)
の
如
(
ごと
)
き
大
(
おほい
)
なる
暗闇
(
くらがり
)
を
翼
(
つばさ
)
に
擴
(
ひろ
)
げて、
姿
(
すがた
)
は
細
(
ほそ
)
き
障子
(
しやうじ
)
の
立棧
(
たちざん
)
。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
八五郎は大手を
擴
(
ひろ
)
げて立塞がりました。
銭形平次捕物控:024 平次女難
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
立處
(
たちどころ
)
其
(
そ
)
の
手足
(
てあし
)
を
炙
(
あぶ
)
るべく、
炎々
(
えん/\
)
たる
炭火
(
すみび
)
を
熾
(
おこ
)
して、やがて、
猛獸
(
まうじう
)
を
拒
(
ふせ
)
ぐ
用意
(
ようい
)
の、
山刀
(
やまがたな
)
と
斧
(
をの
)
を
揮
(
ふる
)
つて、あはや、
其
(
その
)
胸
(
むね
)
を
開
(
ひら
)
かむとなしたる
處
(
ところ
)
へ、
神
(
かみ
)
の
御手
(
みて
)
の
翼
(
つばさ
)
を
擴
(
ひろ
)
げて、
其
(
その
)
膝
(
ひざ
)
、
其
(
その
)
手
(
て
)
、
其
(
その
)
肩
(
かた
)
、
其
(
その
)
脛
(
はぎ
)
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
此
(
これ
)
が
禁厭
(
まじなひ
)
に
成
(
な
)
るのと
見
(
み
)
えます。
窓
(
まど
)
を
透
(
とほ
)
して
手
(
て
)
のやうに
擴
(
ひろ
)
がります、
其
(
そ
)
の
黒雲
(
くろくも
)
が、じり/\と
來
(
き
)
ては、
引返
(
ひきかへ
)
し、じり/\と
來
(
き
)
ては、
引返
(
ひきかへ
)
し、
仙人
(
せんにん
)
の
背
(
せ
)
は
波打
(
なみう
)
つやうに、
進退
(
かけひき
)
するのが
見
(
み
)
えました。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
禪師
(
ぜんじ
)
、
斬
(
き
)
られたる
其
(
そ
)
の
首
(
くび
)
を
我手
(
わがて
)
に
張子
(
はりこ
)
の
面
(
めん
)
の
如
(
ごと
)
く
捧
(
さゝ
)
げて、チヨンと、わけもなしに
項
(
うなじ
)
のよき
處
(
ところ
)
に
乘
(
の
)
せて、
大手
(
おほで
)
を
擴
(
ひろ
)
げ、
逃
(
に
)
ぐる
數十
(
すうじふ
)
の
賊
(
ぞく
)
を
追
(
お
)
うて
健
(
すこやか
)
なること
鷲
(
わし
)
の
如
(
ごと
)
し。
尋
(
つい
)
で
瘡
(
きず
)
癒
(
い
)
えて
死
(
し
)
せずと
云
(
い
)
ふ。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
小母
(
をば
)
さん
頂戴
(
ちやうだい
)
な」「
其蟲
(
そのむし
)
頂戴
(
ちやうだい
)
な」と
聞
(
き
)
くうちに、
蟲
(
むし
)
は、
美
(
うつく
)
しい
羽
(
はね
)
も
擴
(
ひろ
)
げず、
靜
(
しづ
)
かに、
鷹揚
(
おうやう
)
に、そして
輕
(
かる
)
く
縱
(
たて
)
に
姿
(
すがた
)
を
捌
(
さば
)
いて、
水馬
(
みづすまし
)
が
細波
(
さゝなみ
)
を
駈
(
かけ
)
る
如
(
ごと
)
く、ツツツと
涼傘
(
ひがさ
)
を、
上
(
うへ
)
へ
梭投
(
ひな
)
げに
衝
(
つ
)
くと
思
(
おも
)
ふと
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
渇
(
かわ
)
くのは
尚
(
な
)
ほ
辛
(
つら
)
くつて、
雨
(
あめ
)
のない
日
(
ひ
)
の
續
(
つゞ
)
く
時
(
とき
)
は
帆布
(
ほぬの
)
を
擴
(
ひろ
)
げて、
夜露
(
よつゆ
)
を
受
(
う
)
けて、
皆
(
みんな
)
が
口
(
くち
)
をつけて
吸
(
す
)
つたんだつて——
大概
(
たいがい
)
唇
(
くちびる
)
は
破
(
やぶ
)
れて
血
(
ち
)
が
出
(
で
)
て、——
助
(
たす
)
かつた
此
(
こ
)
の
話
(
はなし
)
の
孫一
(
まごいち
)
は、
餘
(
あんま
)
り
激
(
はげ
)
しく
吸
(
す
)
つたため
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
擴
部首:⼿
18画
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