我々われ/\)” の例文
あれより外に自慢するものは何もない。所が其富士山は天然てんねん自然しぜんむかしからあつたものなんだから仕方がない。我々われ/\こしらへたものぢやない
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
勞働者勞働者と一口にいやしんだツて、我々われ/\も其の勞働者と些ツとも違やしないぢやないか。下らぬ理屈りくつならべるだけかえツて惡いかも知れない。
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
我々われ/\まちはなし面白おもしろい、知識ちしきのある人間にんげん皆無かいむなのは、じつ遺憾ゐかんなことぢやりませんか。これ我々われ/\つておほいなる不幸ふかうです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
の一こと/″\涙含なみだぐんだ。このやさしい少女せうぢよ境遇きやうぐうかはつてたのと、天候てんかうくもがちなのとで、一そう我々われ/\ひとこゝろやさしさがかんじられたのであらう。
人類の住居ぢうきよには樣々さま/″\の種類有るものにて、我々われ/\日本人にほんじんは現今地盤上にてたる家にのみすまへど、古今を通じて何人種なにじんしゆも同樣と云ふ譯にはあらず。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
隨分ずゐぶんながたされたとおもつたが實際じつさいは十ぷんぐらゐで熱海あたみからの人車じんしや威勢ゐせい能く喇叭らつぱきたてゝくだつてたのでれちがつて我々われ/\出立しゆつたつした。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
とほければ木犀もくせいかをりたか横町よこちやうなり。これより白山はくさんうらでて、天外君てんぐわいくん竹垣たけがきまへいたるまでは我々われ/\これ間道かんだうとなへて、よるいぬゆる難處なんしよなり。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
あらた我々われ/\は元岡山の藩中松田喜内と申者の親類にて右喜内のかたき吾助と云者をねらうたんと三年の間所々をたづまはり千しんし今日此處にて出會年來の本望を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
あゝいふ先生せんせい教育けういくされるのだとおもふと、いよいよ我々われ/\は、婦人ふじんのために、讀書どくしよ必要ひつえうおもはざるをない。
読書の態度 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
案内がいふ、我々われ/\塩沢しほさはより秋山を見にきたりしもの也、しほさはには去年此かたはうそうはなしといふ。
マアういふ事は滅多めつたにない事でございます、我々われ/\のやうな牛はじつに骨の折れる事一通ひととほりではありません、女牛めうししぼられる時の痛さといふのはたまりませんな
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
れよりおこりし生道心なまだうしんなどならば、かへすがへすあさましきことなり、だい一は不憫ふびんのことなり、中々なか/\高尚けだかこヽろもちそこねて、魔道まだう落入おちいるは我々われ/\書生しよせいうへにもあるを
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
運動場うんどうばへ出て来ても我々われ/\の仲間にはいつた事などは無い、超然てうぜんとしてひとしづかに散歩してるとつたやうなふうで、今考へて見ると、成程なるほど年少詩人ねんせうしじんつた態度たいどがありましたよ
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
我々われ/\仲間なかまでも、かうふところへひともあるのさ。KだのTだの。」わたし附加つけくわへた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
火山かざんかんする迷信めいしんがこのように國民こくみん腦裡のうり支配しはいしてゐるあひだ學問がくもんまつた進歩しんぽしなかつたのは當然とうぜんである。むかし雷公らいこう今日こんにち我々われ/\忠實ちゆうじつ使役しえきをなすのに、火山かざんかみのみ頑固がんこにおはすべきはずがない。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
我々われ/\は、そんなこと豫期よきする權利けんりのない人間にんげんぢやないか」とおもつてして仕舞しまふ。細君さいくんやうやいてくちつぐんで仕舞しまふ。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
我々われ/\門川もんかはりて、さら人力車くるまりかへ、はら溪谷けいこくむかつたときは、さながらくもふかおもひがあつた。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
案内せし我々われ/\は江戸南町奉行大岡越前守樣御組中田甚太夫殿の手先てさき岡引をかぴきなりと云ければ用右衞門は増々ます/\驚きけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
れば、なんでもみなむなしいことだ、ヴインナの完全くわんぜん大學病院だいがくびやうゐんでも、我々われ/\病院びやうゐんすこしも差別さべついのだ。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
其後そののち表面採集へうめんさいしふあるひ小發掘せうはつくつひとは、すくなくあるまいが、正式せいしき發掘はつくつかゝるのは我々われ/\が三番目ばんめあたるのだ。
それからまた、我々われ/\の住むでゐる、社會には、何故人間をこさへる學校と人間を押籠おしこめて置く監獄とが存在してゐるのであろう。また何が故に別そうつてゐる人と養育院やういくゐんに入る人と。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
たる我々われ/\申譯まをしわけ言葉ことばなし、是非ぜひまりたまへとへども、いや/\其樣そのやうことはお前樣まへさま出世しゆつせあかつきにいふてくだされ、いまきゝませぬとて孤身みひとつ風呂敷ふろしきづゝみ、谷中やなかいへ貸家かしやふだはられて
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
多分たぶん彼等かれらつてはたのしい一であるべきはずだつたのであらうがおしのやうにだまりこくつた我々われ/\にが表情へうぜう無愛相ぶあいそう態度たいどとが、如何いか彼等かれら失望しつぼうさせたかは、想像そうぞうあまりあるものであつた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
履物はきものがどうも不思議ふしぎで、我々われ/\紗綾縮緬さやちりめん羽二重はぶたいを着ますのは心恥こゝろはづかしい事で、すでしん五百だいにもりますとほり「木綿もめん男子をのこのやうにおくゆかしく見え」とじつ恐入おそれいります、何卒どうぞ此方こちらへ/\。
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
当時たうじすで素人芸しろうとげいでないと評判ひやうばん腕利うできゝで、新躰詩しんたいしこと其力そのちからきはめて研究けんきふする所で、百枚ひやくまいほどの叙事詩じよじしをも其頃そのころ早く作つて、二三の劇詩げきしなどさへ有りました、依様やはり我々われ/\同級どうきふでありましたが
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
とき上人しやうにんおびかぬ、勿論もちろん衣服きものがぬ、たまゝまるくなつて俯向形うつむきなりこしからすつぽりとはいつて、かた夜具やぐそでけるといてかしこまつた、様子やうす我々われ/\反対はんたいで、かほまくらをするのである。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それから相談中には広田先生の名前を余りさない事にする。我々われ/\ための相談でなくつて、広田先生のための相談だと思はれると、ことが纏まらなくなる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
我々われ/\隱居いんきよするにははやいです。ハヽヽ左樣さうでせうドクトル、隱居いんきよするのには。』郵便局長いうびんきよくちやうふ。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
たゝさぬ樣に致しなば我々われ/\が臣たる道も立により此上は急ぎ御二方を救ひ進らせん事專要せんえうなり此儀御兩所の力を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
我々われ/\著手ちやくしゆするのは、一ぽん老松らうしやうのある雜木山ざふきやまなかで、一寸眼ちよつとめには、古墳こふんでもるかとおもはれるが、これは四はうはたひらいて自然しぜん取殘とりのこされた一區劃くゝわくほかならぬ。
この某町ぼうまちから我村落わがそんらくまで七車道しやだうをゆけば十三大迂廻おほまはりになるので我々われ/\中學校ちゆうがくかう寄宿舍きしゆくしやから村落そんらくかへときけつしてくるまらず、なつふゆ定期休業ていききうげふごとかなら
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
さいはひの巡査おまわりさまにうちまでいたゞかば我々われ/\安心あんしん此通このとほりの子細しさい御座ござりますゆゑすぢをあら/\をりからの巡査じゆんさかたれば、職掌しよくしようがらいざおくらんとらるゝに、いゑ/\おくつてくださらずともかへります
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
一冊いつさつの本を三四十人して見るのでは一人ひとり一日いちにちとしても一月余ひとつきよかゝるので、これでは奈何どうもならぬとふので、じゆくしたのであるから、印行いんかうして頒布はんぷする事にたいとせつ我々われ/\三名さんめいあひだおこつた
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「さうだ。なにか一つうです。我々われ/\は皆なげいなしだからな。」
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
今日けふしかし、其博士そのはかせ先導せんだうであるから、我々われ/\自由じいう内部ないぶまでるをた。たゞし、五六人宛にんづゝ交代かはりがはりである。
それ自身が目的である行為程正直なものはなくつて、正直程厭味いやみのないものはいんだから、万事正直にられない様な我々われ/\時代の小六こむづかしい教育を受けたものはみんな気障きざ
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
しか伸一先生しんいちせんせい老先生らうせんせいうるはしき性情せいじやうけてさらにこれをあたらしくみがげた人物じんぶつとして此小學校このせうがくかう監督かんとく我々われ/\第二だいに權藏ごんざうとなつて教導けうだうされたのです。權藏ごんざうこゝろざしもつと完全くわんぜん成就じやうじゆされました。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
抱持はうぢ不十分ふじふぶん甲斐かひなきうらめしくなりててたしとおもひしは咋日きのふ今日けふならず我々われ/\二人ふたりくとかば流石さすが運平うんぺい邪慳じやけんつのれるこゝろになるはぢやうなりおやとてもとほ一徹いつてつこゝろやはらぎらば兩家りやうけ幸福かうふくこのうへやある我々われ/\二人ふたりにありては如何いか千辛萬苦せんしんばんくするとも運平うんぺい後悔こうくわいねんまじくしてや
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
どのとほりもどのとほりもから/\で、かへつてほこりくらゐだから、足駄あしだなんぞ穿いちやきまりわるくつてあるけやしない。つまりところんでゐる我々われ/\は一世紀せいきがたおくれることになるんだね
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
いくら注意ちういはらつても、却々なか/\我々われ/\に——其遺物そのゐぶつの一破片はへんでも——れることむづかしからうとかんがへてたのが、う、容易ようゐ發見はつけんせられてると、おほいに趣味しゆみかんぜずんばあらずである。
死屍累々ししるゐ/\とはあのことですね。それがみんな夫婦ふうふなんだから實際じつさいどくですよ。つまりあすこを二三ちやうとほるうちに、我々われ/\悲劇ひげきにいくつ出逢であふかわからないんです。それかんがへると御互おたがひじつ幸福かうふくでさあ。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
うだ/\、全體ぜんたい杉村君すぎむらくんは、我々われ/\蠻勇ばんいうおどろいてしまつたのだ。とて太刀打たちうち出來できないから、それで見物けんぶつまはつたのだ。人間にんげん利口りこう出來できてる。我々われ/\馬鹿ばか出來できてるよ』と水谷氏みづたにしふ。
馬籠まごめ貝塚かひづか根方ねがた貝塚かひづかとは、池上街道いけがみかいだうはさんで兩方りやうはうる。しかし、 概たいがい我々われ/\はそれを馬籠まごめもとに一くわつしてる。べつ理由りゆういが、最初さいしよ根方ねがた貝塚かひづかをも、馬籠まごめだとしんじてたからで。