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隨分
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ずゐぶん
ふりがな文庫
“
隨分
(
ずゐぶん
)” の例文
新字:
随分
番
(
ばん
)
ごと
喧嘩
(
けんくわ
)
をして
遣
(
や
)
り
込
(
こ
)
めてやるのだが
隨分
(
ずゐぶん
)
おもしろいよと
話
(
はな
)
しながら、
鐵網
(
かなあみ
)
の
上
(
うへ
)
へ
餅
(
もち
)
をのせて、おゝ
熱々
(
あつ/\
)
と
指先
(
ゆびさき
)
を
吹
(
ふ
)
いてかゝりぬ。
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
又七殿訴へなば
大亂
(
たいらん
)
となり白子屋の
家名
(
かめい
)
立難
(
たちがた
)
しお常殿は女の事故
其處
(
そのところ
)
へ氣も
付
(
つか
)
れざるは
道理
(
もつとも
)
の事なれども
能々
(
よく/\
)
勘辨
(
かんべん
)
ありて
隨分
(
ずゐぶん
)
又七殿を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
然
(
しか
)
し
今日
(
こんにち
)
の
所
(
ところ
)
では
病院
(
びやうゐん
)
は、
確
(
たしか
)
に
市
(
し
)
の
資力
(
ちから
)
以上
(
いじやう
)
の
贅澤
(
ぜいたく
)
に
爲
(
な
)
つてゐるので、
餘計
(
よけい
)
な
建物
(
たてもの
)
、
餘計
(
よけい
)
な
役
(
やく
)
などで
隨分
(
ずゐぶん
)
費用
(
ひよう
)
も
多
(
おほ
)
く
費
(
つか
)
つてゐるのです。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
然
(
しか
)
し
比較的
(
ひかくてき
)
に
※去
(
くわこ
)
の三
年
(
ねん
)
は
私
(
わたくし
)
の
爲
(
ため
)
には
凌
(
しの
)
ぎ
易
(
やす
)
かつたよ、イヤ、
其間
(
そのあひだ
)
には
隨分
(
ずゐぶん
)
、
諸君
(
しよくん
)
には
想像
(
さうざう
)
も
出來
(
でき
)
ない
程
(
ほど
)
、
面白
(
おもしろ
)
い
事
(
こと
)
も
澤山
(
たくさん
)
あつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
娘も
矢張
(
やつぱり
)
東京風に作るんだね……近くに大阪があるのに、それを飛び越して、遠い東京の
眞似
(
まね
)
をするのは
隨分
(
ずゐぶん
)
骨が折れるだらう。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
▼ もっと見る
私
(
わたし
)
はお
稻荷
(
いなり
)
さまの
使
(
つか
)
ひですよ。この
社
(
やしろ
)
の
番人
(
ばんにん
)
ですよ。
私
(
わたし
)
もこれで
若
(
わか
)
い
時分
(
じぶん
)
には
隨分
(
ずゐぶん
)
いたずらな
狐
(
きつね
)
でして、
諸方
(
はう/″\
)
の
畠
(
はたけ
)
を
荒
(
あら
)
しました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「
來年
(
らいねん
)
また
歸
(
かへ
)
つて
來
(
く
)
る
迄
(
まで
)
は
會
(
あ
)
はないから、
隨分
(
ずゐぶん
)
氣
(
き
)
を
付
(
つ
)
けて」と
云
(
い
)
つた。
其
(
その
)
歸
(
かへ
)
つて
來
(
く
)
る
時節
(
じせつ
)
には、
宗助
(
そうすけ
)
はもう
歸
(
かへ
)
れなくなつてゐたのである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
抑
(
そもそ
)
も
此所
(
こゝ
)
千鳥窪
(
ちどりくぼ
)
が、
遺跡
(
ゐせき
)
として
認
(
みと
)
められたのは、
隨分
(
ずゐぶん
)
古
(
ふる
)
い
事
(
こと
)
で、
明治
(
めいぢ
)
二十一
年
(
ねん
)
の九
月
(
ぐわつ
)
には、
阿部正功
(
あべせいこう
)
若林勝邦
(
わかばやしかつくに
)
の二
氏
(
し
)
が
既
(
すで
)
に
發掘
(
はつくつ
)
をして
居
(
ゐ
)
る。
探検実記 地中の秘密:03 嶺の千鳥窪
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
友達
(
ともだち
)
へ
顏
(
かほ
)
が
潰
(
つぶ
)
れては、
最
(
も
)
う
此
(
こ
)
の
村
(
むら
)
には
居
(
ゐ
)
られねえから、
當分
(
たうぶん
)
此
(
これ
)
がお
別
(
わか
)
れに
成
(
な
)
らうも
知
(
し
)
れねえ。
隨分
(
ずゐぶん
)
達者
(
たつしや
)
で
居
(
ゐ
)
てくんねえよ。
一席話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
『ありがたう』と
云
(
い
)
つて
愛
(
あい
)
ちやんは、『
隨分
(
ずゐぶん
)
面白
(
おもしろ
)
いのね。
今
(
いま
)
まで
知
(
し
)
らなかつたのよ、そんなに
澤山
(
たくさん
)
胡粉
(
ごふん
)
のことについては』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
隨分
(
ずゐぶん
)
長
(
なが
)
く
待
(
ま
)
たされたと
思
(
おも
)
つたが
實際
(
じつさい
)
は十
分
(
ぷん
)
ぐらゐで
熱海
(
あたみ
)
からの
人車
(
じんしや
)
が
威勢
(
ゐせい
)
能く
喇叭
(
らつぱ
)
を
吹
(
ふ
)
きたてゝ
下
(
くだ
)
つて
來
(
き
)
たので
直
(
す
)
ぐ
入
(
い
)
れちがつて
我々
(
われ/\
)
は
出立
(
しゆつたつ
)
した。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「
隨分
(
ずゐぶん
)
荒
(
あれ
)
えことしたと
見
(
め
)
えつけな、
俺
(
お
)
らも
近頃
(
ちかごろ
)
になつて
此
(
こ
)
の
位
(
くれ
)
えな
唐鍬
(
たうぐは
)
滅多
(
めつた
)
打
(
ぶ
)
つたこたあねえよ、」
鍛冶
(
かぢ
)
は
赤
(
あか
)
く
熱
(
ねつ
)
した
其
(
そ
)
の
唐鍬
(
たうぐは
)
を
暫
(
しばら
)
く
槌
(
つち
)
で
叩
(
たゝ
)
いて
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
A
大隈侯
(
おほくまこう
)
が
前
(
まへ
)
の
正月
(
しやうぐわつ
)
に
受取
(
うけと
)
つた
年始
(
ねんし
)
の
葉書
(
はがき
)
は
無慮
(
むりよ
)
十八
萬
(
まん
)
五千九十九
枚
(
まい
)
で、
毎日々々
(
まいにち/\
)
郵便局
(
いうびんきよく
)
から
大
(
だい
)
八
車
(
ぐるま
)
で
運
(
はこ
)
びこんだと
云
(
い
)
ふが、
隨分
(
ずゐぶん
)
君
(
きみ
)
エライもんぢやないか。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
「有難うございます、親分さん。私は
隨分
(
ずゐぶん
)
お才さんを怨んでは居たけれど、あの人はどつか怖いところがあつて、私などは、側へも行けなかつたんですもの」
銭形平次捕物控:331 花嫁の幻想
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
外國語
(
ぐわいこくご
)
を
譯
(
やく
)
して
日本語
(
にほんご
)
とするのは
勿論
(
もちろん
)
結構
(
けつこう
)
であるが、その
譯
(
やく
)
が
適當
(
てきたう
)
でなかつたり、
拙劣
(
せつれつ
)
であつたり
不都合
(
ふつがふ
)
なものが
隨分
(
ずゐぶん
)
多
(
おほ
)
い、
新
(
あら
)
たに
日本語
(
にほんご
)
を
作
(
つく
)
るのであるから
国語尊重
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
サン はて、
身
(
み
)
に
沁々
(
しみ/″\
)
と
感
(
かん
)
じようわい、
俺
(
おれ
)
も
隨分
(
ずゐぶん
)
と
評判
(
ひゃうばん
)
の
女
(
をんな
)
たらしぢゃに
依
(
よ
)
って。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
「まア。」と近子は
呆
(
あき
)
れて見せて、「
隨分
(
ずゐぶん
)
勝手
(
かつて
)
なんでございますね。」
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
隨分
(
ずゐぶん
)
厭味
(
いやみ
)
に
出來
(
でき
)
あがつて、いゝ
氣
(
き
)
の
骨頂
(
こつちやう
)
の
奴
(
やつ
)
ではないか、
己
(
お
)
れは
親方
(
おやかた
)
の
息子
(
むすこ
)
だけれど
彼奴
(
あいつ
)
ばかりは
何
(
ど
)
うしても
主人
(
しゆじん
)
とは
思
(
おも
)
はれない
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
盡
(
つく
)
すべしと
厚
(
あつ
)
く
諭
(
さと
)
されし上早速其所の地主嘉兵衞と其
家主
(
いへぬし
)
を呼寄られ城富を
引渡
(
ひきわた
)
しとなり
隨分
(
ずゐぶん
)
心付けつかはすべき由申付けられけり
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
考
(
かんが
)
へて
見
(
み
)
ると
隨分
(
ずゐぶん
)
覺束
(
おぼつか
)
ない
事
(
こと
)
だが、
夫
(
それ
)
でも
一縷
(
いちる
)
の
望
(
のぞみ
)
の
繋
(
つなが
)
る
樣
(
やう
)
にも
感
(
かん
)
じて、
吾等
(
われら
)
は
如何
(
いか
)
にもして
生命
(
いのち
)
のあらん
限
(
かぎ
)
り、
櫻木大佐
(
さくらぎたいさ
)
の
援助
(
たすけ
)
を
待
(
ま
)
つ
積
(
つも
)
りだ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
幾度
(
いくたび
)
か
越前街道
(
ゑちぜんかいだう
)
の
往來
(
ゆきき
)
に
馴
(
な
)
れて、
賃
(
ちん
)
さへあれば、
俥
(
くるま
)
はひとりで
驅出
(
かけだ
)
すものと
心得
(
こゝろえ
)
て
居
(
ゐ
)
たからである。しかし、
此
(
こ
)
の
上下
(
じやうげ
)
には、また
隨分
(
ずゐぶん
)
難儀
(
なんぎ
)
もした。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
止
(
よ
)
したんぢやないんですが、あの
方
(
はう
)
は
費用
(
ひよう
)
が
隨分
(
ずゐぶん
)
掛
(
かゝ
)
るので、いくら
便利
(
べんり
)
でも、さう
誰
(
だれ
)
も
彼
(
かれ
)
も
拵
(
こしら
)
える
譯
(
わけ
)
に
行
(
ゆ
)
かないんださうです」と
小六
(
ころく
)
が
答
(
こた
)
へた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
四
斗樽
(
とだる
)
には
濁
(
にご
)
つたやうな
甘酒
(
あまざけ
)
がだぶ/\と
動
(
うご
)
いて
居
(
ゐ
)
る。
神官
(
しんくわん
)
の
白
(
しろ
)
い
指貫
(
さしぬき
)
の
袴
(
はかま
)
には
泥
(
どろ
)
の
跳
(
は
)
ねた
趾
(
あと
)
も
見
(
み
)
えて
隨分
(
ずゐぶん
)
汚
(
よご
)
れて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
『
實
(
じつ
)
は
先日
(
せんじつ
)
、
倫敦
(
ろんどん
)
の
友人
(
いうじん
)
から『
世界
(
せかい
)
の
名畫
(
めいぐわ
)
』と
題
(
だい
)
して、
隨分
(
ずゐぶん
)
巧妙
(
かうめう
)
に
刷
(
すつ
)
てあるのを二十
枚
(
まい
)
ばかり
贈
(
おく
)
つて
呉
(
く
)
れたがね、それは
如何
(
どう
)
だらうかと
思
(
おも
)
ふのだ。』
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
然
(
しか
)
しそれはマアいゝとして、『
隱居
(
いんきよ
)
』と『
熊公
(
くまこう
)
』とが
分
(
わか
)
らないとは、
君
(
きみ
)
の
頭
(
あたま
)
は
隨分
(
ずゐぶん
)
お
粗末
(
そまつ
)
なブロツクだね。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
『
若
(
も
)
しそれが
大
(
おほ
)
きくなつたら』と
獨語
(
ひとりごと
)
を
云
(
い
)
つて、『
隨分
(
ずゐぶん
)
醜
(
みにく
)
い
子供
(
こども
)
になるでせう、けど、
何方
(
どつち
)
かと
云
(
い
)
へば
大人
(
おとな
)
しい
豚
(
ぶた
)
よ』
云
(
い
)
つて
愛
(
あい
)
ちやんは、
豚
(
ぶた
)
にでもなりさうな
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
正直者らしいやうですが、典型的な多血質で、カーツとなつたら、
隨分
(
ずゐぶん
)
人も殺し兼ねないでせう。
銭形平次捕物控:105 刑場の花嫁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
大入道
(
おほにふだう
)
、一つ
目
(
め
)
小僧
(
こぞう
)
などはそれである。
併
(
しか
)
し
復仇
(
ふくきう
)
の
方
(
はう
)
は
鍋島
(
なべしま
)
の
猫騷動
(
ねこさうどう
)
のやうに
隨分
(
ずゐぶん
)
しつこい。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
次
(
つ
)
ぎに
余
(
よ
)
は、
宅前
(
たくまへ
)
の
新
(
あらた
)
なる
貝塚
(
かひづか
)
から、
何
(
なに
)
か
出
(
で
)
ぬかと
問
(
と
)
うたが、
土方
(
どかた
)
は
首
(
くび
)
を
振
(
ふ
)
つて、
出
(
で
)
たらば
破片
(
はへん
)
でも
取
(
と
)
つて
置
(
お
)
けツてお
前
(
まへ
)
さんが
言
(
い
)
つたので、
隨分
(
ずゐぶん
)
氣
(
き
)
はつけたが、
何
(
なに
)
も
無
(
な
)
かツたといふ。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
これはお
客
(
きやく
)
さまの
御馳走
(
ごちそう
)
ですから
仕方
(
しかた
)
が
無
(
な
)
いと
思
(
おも
)
ひましたが、
近所
(
きんじよ
)
のお
家
(
いへ
)
では、
鬪鷄
(
しやも
)
や
鷄
(
にはとり
)
を
締殺
(
しめころ
)
して
煮
(
に
)
て
食
(
く
)
ふといふことをよくやりました。
村
(
むら
)
には
隨分
(
ずゐぶん
)
惡戲
(
いたづら
)
の
好
(
す
)
きな
人達
(
ひとたち
)
がありました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
遊ばされ候はゞ然るべく私し兄の儀を申もいかゞに候へども
何
(
なに
)
ごとによらず
是
(
これ
)
は
斯
(
かう
)
だといふ時は是までも
隨分
(
ずゐぶん
)
他人さまの御世話を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
さりとて
用人
(
ようにん
)
の
若御新姐
(
わかごしんぞ
)
、さして
深窓
(
しんさう
)
のと
云
(
い
)
ふではないから、
隨分
(
ずゐぶん
)
臺所口
(
だいどころぐち
)
、
庭前
(
にはさき
)
では、
朝
(
あさ
)
に、
夕
(
ゆふ
)
に、
其
(
そ
)
の
下
(
した
)
がひの
褄
(
つま
)
の、
媚
(
なまめ
)
かしいのさへ、ちら/\
見
(
み
)
られる。
片しぐれ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
『
否
(
いゝ
)
え、
些
(
ちつ
)
とも』と
云
(
い
)
つて
愛
(
あい
)
ちやんは、『
女王樣
(
ぢよわうさま
)
は
隨分
(
ずゐぶん
)
——』
丁度
(
ちやうど
)
其時
(
そのとき
)
愛
(
あい
)
ちやんは
女王樣
(
ぢよわうさま
)
が
其背後
(
そのうしろ
)
へ
近寄
(
ちかよ
)
つて、
立聞
(
たちぎゝ
)
してお
在
(
ゐ
)
でになるのに
氣
(
き
)
がつきましたから
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
左樣
(
さやう
)
、それと
反對
(
はんたい
)
で、
社會教育
(
しやくわいけういく
)
丈
(
だけ
)
あつて
學校教育
(
がくかうけういく
)
のないものは、
隨分
(
ずゐぶん
)
複雜
(
ふくざつ
)
な
性情
(
せいじやう
)
を
發揮
(
はつき
)
する
代
(
かは
)
りに、
頭
(
あたま
)
は
何時
(
いつ
)
迄
(
まで
)
も
小供
(
こども
)
ですからね。
却
(
かへ
)
つて
始末
(
しまつ
)
が
惡
(
わる
)
いかも
知
(
し
)
れない
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
何故
(
なぜ
)
かと
言
(
い
)
へば
航海中
(
かうかいちゆう
)
船
(
ふね
)
の
動搖
(
どうえう
)
を
感
(
かん
)
ずる
事
(
こと
)
が
比較的
(
ひかくてき
)
に
少
(
すく
)
ない
爲
(
ため
)
で、
此
(
この
)
室
(
へや
)
を
占領
(
せんりやう
)
する
爲
(
ため
)
には
虎鬚
(
とらひげ
)
の
獨逸人
(
ドイツじん
)
や、
羅馬風
(
ローマンスタイル
)
の
鼻
(
はな
)
の
高
(
たか
)
い
佛蘭西人等
(
フランスじんとう
)
に
隨分
(
ずゐぶん
)
競爭者
(
きようそうしや
)
が
澤山
(
たくさん
)
あつたが
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
小言
(
こごと
)
の
一
(
ひと
)
つも
言
(
い
)
はれましやうなら
火
(
ひ
)
のやうに
成
(
な
)
つて
腹
(
はら
)
だゝしく、
言葉返
(
ことばがへ
)
しはつひしか
爲
(
し
)
ませんかつたけれど、
物
(
もの
)
を
言
(
い
)
はず
物
(
もの
)
を
喰
(
た
)
べず、
隨分
(
ずゐぶん
)
婢女
(
をんな
)
どもには
八
(
や
)
つ
當
(
あた
)
りもして
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
A
中
(
なか
)
には
隨分
(
ずゐぶん
)
長文
(
ちやうぶん
)
の
氣焔
(
きえん
)
を
吐
(
は
)
いてよこしてる
人
(
ひと
)
もあるぢやないか。
誰
(
だれ
)
も
讀
(
よ
)
みはしないだらうに。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
而
(
しか
)
もこれは
婦
(
をんな
)
の
方
(
はう
)
から
種々
(
しゆ/″\
)
の
問題
(
もんだい
)
を
持出
(
もちだ
)
して
居
(
ゐ
)
るやうだそして
多少
(
いくら
)
か
煩
(
うるさ
)
いといふ
氣味
(
きみ
)
で
男
(
をとこ
)
はそれに
説明
(
せつめい
)
を
與
(
あた
)
へて
居
(
ゐ
)
たが
隨分
(
ずゐぶん
)
丁寧
(
ていねい
)
な
者
(
もの
)
で
決
(
けつ
)
して『ハア』『そう』の
比
(
ひ
)
ではない。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
隨分
(
ずゐぶん
)
念入りに祕密が
保
(
たも
)
たれたらしく、昨夜の武家の身許を暗示するものは一つもありません。
銭形平次捕物控:155 仏像の膝
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
※等
(
あねら
)
も
隨分
(
ずゐぶん
)
ひでえ
目
(
め
)
に
遭
(
あつ
)
たんだな」
彼
(
かれ
)
はいひながら
家
(
いへ
)
の
内
(
うち
)
へおつたを
導
(
みちび
)
いた。
大豆
(
だいづ
)
の
埃
(
ほこり
)
を
厭
(
いと
)
うて
雨戸
(
あまど
)
は
閉
(
し
)
め
切
(
き
)
つてあつたので、
大戸
(
おほど
)
を一
杯
(
ぱい
)
に
開
(
あ
)
けても
内
(
うち
)
は
少
(
すこ
)
し
闇
(
くら
)
く
且
(
かつ
)
暑
(
あつ
)
かつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
之
(
これ
)
が
權化
(
ごんげ
)
して千
種
(
しゆ
)
萬樣
(
ばんやう
)
の
變化
(
へんくわ
)
を
試
(
こゝろ
)
みる。ガネーシヤ
即
(
すなは
)
ち
聖天樣
(
せうてんさま
)
は
人身
(
じんしん
)
象頭
(
ざうづ
)
で、
惡神
(
あくしん
)
の
魔羅
(
まら
)
は
隨分
(
ずゐぶん
)
思
(
おも
)
ひ
切
(
き
)
つた
不可思議
(
ふかしぎ
)
な
相貌
(
さうぼう
)
の
者
(
もの
)
ばかりである。
埃及
(
えじぷと
)
のスフインクスは
獅身
(
ししん
)
人頭
(
じんとう
)
である。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
これだと、
隨分
(
ずゐぶん
)
中絶
(
なかだ
)
えして、
久
(
ひさ
)
しいやうではあるけれども、
自分
(
じぶん
)
には、
然
(
さ
)
までたまさかのやうには
思
(
おも
)
へぬ。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
『
貴君
(
あなた
)
も
隨分
(
ずゐぶん
)
口
(
くち
)
が
惡
(
わる
)
いね』とか
何
(
なん
)
とか
義母
(
おつかさん
)
が
言
(
い
)
つて
呉
(
く
)
れると、
益々
(
ます/\
)
惡口雜言
(
あくこうざふごん
)
の
眞價
(
しんか
)
を
發揮
(
はつき
)
するのだけれども、
自分
(
じぶん
)
のは
合憎
(
あいに
)
く
甘
(
うま
)
い
言
(
こと
)
をトン/\
拍子
(
びやうし
)
で
言
(
い
)
ひ
合
(
あ
)
ふやうな
對手
(
あひて
)
でないから
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「私には義理の弟で、先代から引續いて店の支配をしてをりますが、
隨分
(
ずゐぶん
)
評判は惡かつたやうで御座います。尤も、あれだけの人間でないと、なか/\この商賣はやつて行けません」
銭形平次捕物控:311 鬼女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それですが
彼
(
あ
)
の
時分
(
じぶん
)
の
私
(
わたし
)
の
地位
(
ちゐ
)
に
他
(
ほか
)
の
人
(
ひと
)
を
置
(
お
)
いて
御覽
(
ごらう
)
じろ、それは
何
(
ど
)
んな
諦
(
あきら
)
めのよい
悟
(
さと
)
つたお
方
(
かた
)
にしたところが、
是非
(
ぜひ
)
此世
(
このよ
)
の
中
(
なか
)
は
詰
(
つま
)
らない
面白
(
おもしろ
)
くないもので、
隨分
(
ずゐぶん
)
とも
酷
(
ひど
)
い、つれない
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
化物的神佛
(
ばけものてきしんぶつ
)
の
實例
(
じつれい
)
は、
印度
(
いんど
)
、
支那
(
しな
)
、
埃及方面
(
えじぷとはうめん
)
に
極
(
きは
)
めて
多
(
おほ
)
い。
釋迦
(
しやか
)
が
既
(
すで
)
にお
化
(
ば
)
けである。卅二
相
(
さう
)
を
其儘
(
そのまゝ
)
現
(
あら
)
はしたら
恐
(
おそ
)
ろしい
化物
(
ばけもの
)
が
出來
(
でき
)
るに
違
(
ちが
)
ひない。
印度教
(
いんどけう
)
のシヴアも
隨分
(
ずゐぶん
)
恐
(
おそろ
)
しい
神
(
かみ
)
である。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
自分
(
じぶん
)
で
許
(
ゆる
)
す
色男
(
いろをとこ
)
が、
思
(
おも
)
ひをかけて
屆
(
とゞ
)
かぬ
婦
(
をんな
)
を、
恁
(
か
)
うして
人
(
ひと
)
に
誇
(
ほこ
)
る
術
(
すべ
)
は
隨分
(
ずゐぶん
)
數
(
かぞ
)
へ
切
(
き
)
れないほどあるのである。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
さりとて
惡
(
わ
)
るく
成
(
な
)
り
過
(
す
)
ぎては
困
(
こま
)
れど
過不及
(
くわふきふ
)
の
取
(
とり
)
かぢは
心
(
こヽろ
)
一つよく
考
(
かんが
)
へて
應用
(
おうよう
)
なされ、
實
(
じつ
)
の
處
(
ところ
)
出立
(
しゆつたつ
)
は
明後日
(
あさつて
)
、
支度
(
したく
)
も
大方
(
おうかた
)
出來
(
でき
)
たれば
最早
(
もはや
)
お
目
(
め
)
にかヽるまじく
隨分
(
ずゐぶん
)
身躰
(
からだ
)
をいとひて
煩
(
わづら
)
ひ給ふな
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「佐野松さんは、あの通りの良い男で、
隨分
(
ずゐぶん
)
女には騷がれましたが、御主人がやかましいので、深入りはしなかつたやうです。尤も御主人と申しても義理の御兄弟ですから、お互ひに我儘もあつたが、遠慮もあつたわけで」
銭形平次捕物控:314 美少年国
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
(
己
(
おのれ
)
は
難船
(
なんせん
)
に
會
(
あ
)
ふやうなものか、
何
(
ど
)
うぢや。)と、
其處
(
そこ
)
で
胸
(
むね
)
が、(お
前
(
まへ
)
は
隨分
(
ずゐぶん
)
罪
(
つみ
)
を
造
(
つく
)
つて
居
(
ゐ
)
るから
何
(
ど
)
うだか
知
(
し
)
れぬ。)と
恁
(
か
)
う
答
(
こた
)
へられた
日
(
ひ
)
にや、
覺悟
(
かくご
)
もせずばなるまい。
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
隨
部首:⾩
16画
分
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
“隨分”で始まる語句
隨分酷
隨分頑固