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立派
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りつぱ
ふりがな文庫
“
立派
(
りつぱ
)” の例文
それで
他國
(
たこく
)
の
立派
(
りつぱ
)
な
堂々
(
だう/\
)
たる
小學校
(
せうがくかう
)
に
居
(
ゐ
)
て
急
(
きふ
)
に
其樣
(
そんな
)
見
(
み
)
すぼらしい
學校
(
がくかう
)
に
來
(
き
)
た
僕
(
ぼく
)
は
子供心
(
こどもごころ
)
にも
決
(
けつ
)
して
愉快
(
ゆくわい
)
な
心地
(
こゝち
)
は
爲
(
し
)
なかつたのです。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
さても
秋風
(
あきかぜ
)
の
桐
(
きり
)
の
葉
(
は
)
は
人
(
ひと
)
の
身
(
み
)
か、
知
(
し
)
らねばこそあれ
雪佛
(
ゆきぼとけ
)
の
堂塔
(
だうとう
)
いかめしく
造
(
つく
)
らんとか
立派
(
りつぱ
)
にせんとか、あはれ
草臥
(
くたびれ
)
もうけに
成
(
な
)
るが
多
(
おう
)
し
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その
得意先
(
とくいさき
)
の一
軒
(
けん
)
で
橋場
(
はしば
)
の
妾宅
(
せふたく
)
にゐる
御新造
(
ごしんぞ
)
がお
糸
(
いと
)
の
姿
(
すがた
)
を見て
是非
(
ぜひ
)
娘分
(
むすめぶん
)
にして
行末
(
ゆくすゑ
)
は
立派
(
りつぱ
)
な芸者にしたてたいと
云出
(
いひだ
)
した事からである。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
ほんとにまあちやんの
大
(
おほ
)
きくおなんなさいましたこと、
今更
(
いまさら
)
らしく
思
(
おも
)
つてみれば、あなたもK
子
(
こ
)
さんも
立派
(
りつぱ
)
な母親なんですわね。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
参
(
まゐ
)
りました
処
(
ところ
)
は
堺町
(
さかひちやう
)
三
条
(
でう
)
北
(
きた
)
に
入
(
い
)
る
町
(
まち
)
といふ、
大層
(
たいそう
)
六
(
む
)
づかしい
町名
(
ちやうめい
)
でございまして、
里見
(
さとみ
)
忠
(
ちう
)
三
郎
(
らう
)
といふ
此頃
(
このごろ
)
新築
(
しんちく
)
をした
立派
(
りつぱ
)
な
家
(
うち
)
で
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
『
二人
(
ふたり
)
だと
思
(
おも
)
つても
駄目
(
だめ
)
よ!と
云
(
い
)
つて、
一人
(
ひとり
)
だけ
立派
(
りつぱ
)
な
人
(
ひと
)
にするんでは
滿
(
つま
)
らないわ!』と
愛
(
あい
)
ちやんは
可哀相
(
かあいさう
)
にもさう
思
(
おも
)
ひました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
はあと
嘉十
(
かじふ
)
もこつちでその
立派
(
りつぱ
)
な
太陽
(
たいやう
)
とはんのきを
拝
(
おが
)
みました。
右
(
みぎ
)
から三ばん
目
(
め
)
の
鹿
(
しか
)
は
首
(
くび
)
をせはしくあげたり
下
(
さ
)
げたりしてうたひました。
鹿踊りのはじまり
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
それが
次第
(
しだい
)
に
進
(
すゝ
)
んで、
旅行中
(
りよこうちゆう
)
の
歌
(
うた
)
にはほんとうに
自然
(
しぜん
)
を
詠
(
よ
)
みこなした
立派
(
りつぱ
)
なものが、
萬葉集
(
まんようしゆう
)
になると、だん/\
出
(
で
)
て
來
(
き
)
てゐます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
第十代
(
だいじゆうだい
)
崇神天皇
(
すじんてんのう
)
と、
次
(
つ
)
ぎの
垂仁天皇
(
すいにんてんのう
)
の
頃
(
ころ
)
から、
前
(
まへ
)
が
角
(
かく
)
で
後
(
うしろ
)
の
圓
(
まる
)
い
前方後圓
(
ぜんぽうこうえん
)
の
立派
(
りつぱ
)
な
車塚
(
くるまづか
)
が、
築
(
きづ
)
かれるようになつたことは
疑
(
うたが
)
ひありません。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
一町
(
いつちやう
)
ばかり、
麹町
(
かうぢまち
)
の
電車通
(
でんしやどほ
)
りの
方
(
はう
)
へ
寄
(
よ
)
つた
立派
(
りつぱ
)
な
角邸
(
かどやしき
)
を
横町
(
よこちやう
)
へ
曲
(
まが
)
ると、
其處
(
そこ
)
の
大溝
(
おほどぶ
)
では、くわツ、くわツ、ころ/\ころ/\と
唄
(
うた
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そこで『
立派
(
りつぱ
)
なユーモリスト』なる
澁
(
しぶ
)
六
先生
(
せんせい
)
之
(
これ
)
に
和
(
わ
)
して、『
世界中
(
せかいぢう
)
のひつくりかへる
旦
(
あした
)
かな』とやつたんだ。どうだ
分
(
わか
)
つたか。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
旅亭
(
やどや
)
の
禿頭
(
はげあたま
)
に
教
(
をし
)
へられた
樣
(
やう
)
に、
人馬
(
じんば
)
の
徃來
(
ゆきゝ
)
繁
(
しげ
)
き
街道
(
かいだう
)
を
西
(
にし
)
へ/\と
凡
(
およ
)
そ四五
町
(
ちやう
)
、
唯
(
と
)
ある
十字街
(
よつかど
)
を
左
(
ひだり
)
へ
曲
(
まが
)
つて、三
軒目
(
げんめ
)
の
立派
(
りつぱ
)
な
煉瓦造
(
れんぐわづく
)
りの
一構
(
ひとかまへ
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
明治
(
めいぢ
)
のはじめを
御維新
(
ごゐつしん
)
の
時
(
とき
)
と
言
(
い
)
ひまして、あの
御維新
(
ごゐつしん
)
の
時
(
とき
)
から、どんなお
百姓
(
ひやくしやう
)
でも
立派
(
りつぱ
)
な
苗字
(
めうじ
)
をつけることに
成
(
な
)
つたさうです。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
直樣
(
すぐさま
)
に自ら訴へ主殺しの御
所刑
(
しおき
)
願ふ氣なげさよ我が子で有ぞ
可愛
(
かあい
)
やと
抱
(
いだ
)
きも仕度親心
立派
(
りつぱ
)
な男も三
歳兒
(
つご
)
の樣に思はるゝのが子を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
如何
(
いか
)
に一八六〇年代の日本の女でも、処女や妻の貞操がそれほど
立派
(
りつぱ
)
に保たれたといふことは、信用出来ないのに違ひない。
日本の女
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
又
(
また
)
一
面
(
めん
)
には
彼
(
かれ
)
は
立派
(
りつぱ
)
な
教育
(
けういく
)
を
受
(
う
)
け、
博學
(
はくがく
)
多識
(
たしき
)
で、
何
(
な
)
んでも
知
(
し
)
つてゐると
町
(
まち
)
の
人
(
ひと
)
は
言
(
い
)
ふてゐる
位
(
くらゐ
)
。で、
彼
(
かれ
)
は
此
(
こ
)
の
町
(
まち
)
の
活
(
い
)
きた
字引
(
じびき
)
とせられてゐた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
今日
(
けふ
)
は白地の
浴衣
(
ゆかた
)
を
已
(
や
)
めて、
背広
(
せびろ
)
を着てゐる。然し決して
立派
(
りつぱ
)
なものぢやない。光線の圧力の野々宮君より
白襯衣
(
しろしやつ
)
丈が増しな位なものである。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ところが、
立派
(
りつぱ
)
な
光
(
ひかり
)
のあるはずの
鉢
(
はち
)
に
螢火
(
ほたるび
)
ほどの
光
(
ひかり
)
もないので、すぐに
註文
(
ちゆうもん
)
ちがひといつて
跳
(
は
)
ねつけられてしまひました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
彼
(
かれ
)
は
甘藷
(
さつまいも
)
の
外
(
ほか
)
には
到底
(
たうてい
)
さういふ
凡
(
すべ
)
ての
苗
(
なへ
)
を
仕立
(
した
)
てることが
出來
(
でき
)
ないので、
又
(
また
)
立派
(
りつぱ
)
な
苗
(
なへ
)
を
買
(
か
)
ひに
行
(
ゆ
)
く
丈
(
だけ
)
の
餘裕
(
よゆう
)
もないので
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
君
(
きみ
)
の
立派
(
りつぱ
)
な
書物
(
しよもつ
)
が
出來上
(
できあが
)
る。
君
(
きみ
)
はこの
本
(
ほん
)
の
出
(
で
)
るのを
樂
(
たの
)
しみにしてゐたといふではないか。
君
(
きみ
)
はなぜ、せめては、この
本
(
ほん
)
の
出
(
で
)
るまで
待
(
ま
)
つてはゐなかつたのだ。
「三つの宝」序に代へて
(旧字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
誰
(
だれ
)
もおいては
行
(
ゆ
)
きません。ひとり
殘
(
のこ
)
らず
行
(
ゆ
)
くのです。でもね、いいですか、それまでに
大
(
おほ
)
きくそして
立派
(
りつぱ
)
に
育
(
そだ
)
つことですよ。
壯健
(
たつしや
)
な
體
(
からだ
)
と
強
(
つよ
)
い
翼
(
はね
)
! わかつて
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
例
(
たと
)
へば
日比谷公園
(
ひゞやこうえん
)
横
(
よこ
)
の
道路
(
どうろ
)
や、
青山赤坂通
(
あをやまあかさかどほ
)
りなどに
植
(
う
)
ゑてある
鈴
(
すゞ
)
を
下
(
さ
)
げたような
實
(
み
)
のなる
並木樹
(
なみきぎ
)
として
立派
(
りつぱ
)
なすゞかけの
木
(
き
)
は、
明
(
あか
)
るい
淡緑色
(
たんりよくしよく
)
をしてゐます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
然
(
しか
)
るに、
中根
(
なかね
)
は
身
(
み
)
の
危急
(
ききふ
)
を
忘
(
わす
)
れて
銃
(
じう
)
を
離
(
はな
)
さず、
飽
(
あ
)
くまで
銃
(
じう
)
を
守
(
まも
)
らうとした。あの
行爲
(
かうゐ
)
、あの
精神
(
せいしん
)
は
正
(
まさ
)
に
軍人精神
(
ぐんじんせいしん
)
を
立派
(
りつぱ
)
に
發揚
(
はつやう
)
したもので、
誠
(
まこと
)
に
軍人
(
ぐんじん
)
の
鑑
(
かがみ
)
である。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
一千萬圓も建築費にかけた
其
(
その
)
立派
(
りつぱ
)
な劇場は、
國賓
(
こくひん
)
を招く場合があるとか、なんとかかんとか名をつけて、いはゆる庶民はいつも三階、もしくは四階五階へ押上げられて
むぐらの吐息
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
それよりは
少
(
すこ
)
しでも
美
(
うつく
)
しい
立派
(
りつぱ
)
な、
快適
(
くわいてき
)
な
家
(
いへ
)
を
作
(
つく
)
りたいといふ
考
(
かんが
)
へが
先立
(
さきだ
)
つて
來
(
き
)
たらねばならぬ。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
口
(
くち
)
では
意志
(
ゐし
)
の
自由
(
じゆう
)
だとか、
個人
(
こじん
)
の
權威
(
けんゐ
)
だとか
立派
(
りつぱ
)
なことは云ツてゐるものゝ、
生活
(
せいくわつ
)
の
爲
(
た
)
めには
心
(
こゝろ
)
にもない
業務
(
ぎやうむ
)
を取ツたり、
下
(
さ
)
げなくても可い頭も下げなければならない。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
何
(
なん
)
が
故
(
ゆえ
)
に一
人
(
にん
)
の
益
(
えき
)
なきものを
殺
(
ころ
)
して
多人數
(
たにんず
)
を
益
(
えき
)
する
事
(
こと
)
を
得
(
え
)
ば
惡
(
あ
)
しき
事
(
こと
)
なしといふ
立派
(
りつぱ
)
なる
理論
(
りろん
)
をもちながら
流用
(
りうよう
)
する
事
(
こと
)
覺束
(
おぼつか
)
なき
裝飾品
(
そうしよくひん
)
數個
(
すこ
)
を
奪
(
うば
)
ひしのみにして
立去
(
たちさ
)
るに
至
(
いた
)
りしか
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
平日
(
へいじつ
)
かういふ
訓練
(
くんれん
)
があればこそ、かゝる
立派
(
りつぱ
)
な
行動
(
こうどう
)
に
出
(
い
)
でることも
出來
(
でき
)
たのであらう。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
「あれは
皆
(
みん
)
な
立派
(
りつぱ
)
な
紳士
(
しんし
)
なんだらうが、
何
(
なん
)
だか
安
(
やす
)
つぽいね。」M、H
氏
(
し
)
が
言
(
い
)
つた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
刮目
(
くわつもく
)
して待つて
居
(
を
)
ると、
都
(
みやこ
)
の
花
(
はな
)
なる者が出た、本も
立派
(
りつぱ
)
なれば、
手揃
(
てぞろひ
)
でもあつた、
而
(
さう
)
して
巻頭
(
くわんたう
)
が
山田
(
やまだ
)
の文章、
憎
(
にく
)
むべき
敵
(
てき
)
ながらも
天晴
(
あつぱれ
)
書きをつた、
彼
(
かれ
)
の文章は
確
(
たしか
)
に二三
段
(
だん
)
進んだと見た
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
だつてそんな
立派
(
りつぱ
)
な運河をこしらへるんだもの
頭
(
あたま
)
や手はきつと
有
(
あ
)
るわ
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
も
土方
(
どかた
)
を
菱沼
(
ひしぬま
)
の
宅
(
たく
)
に
訪
(
たづ
)
ねて、
其
(
その
)
出
(
で
)
たといふ
土器
(
どき
)
を
見
(
み
)
ると、
完全
(
くわんぜん
)
なる
徳利形
(
とくりがた
)
の、
立派
(
りつぱ
)
なる
彌生式
(
やよひしき
)
である。それに
又
(
また
)
カワラケの
燈明皿
(
とうみやうざら
)
(
燈心
(
とうしん
)
の
爲
(
ため
)
に一
部
(
ぶ
)
の
黒
(
くろ
)
く
焦
(
こ
)
げたる)と、
高抔
(
たかつき
)
の一
部
(
ぶ
)
とである。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
私
(
わたし
)
の
時
(
とき
)
より
氣
(
き
)
まぐれを
起
(
おこ
)
すは
人
(
ひと
)
のするのでは
無
(
な
)
くて
皆
(
みな
)
心
(
こゝろ
)
がらの
淺
(
あさ
)
ましい
譯
(
わけ
)
がござんす、
私
(
わたし
)
は
此樣
(
こん
)
な
賤
(
いや
)
しい
身
(
み
)
の
上
(
うへ
)
、
貴君
(
あなた
)
は
立派
(
りつぱ
)
なお
方樣
(
かたさま
)
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
一體
(
いつたい
)
、これには、きざみ
葱
(
ねぎ
)
、たうがらし、
大根
(
だいこん
)
おろしと
言
(
い
)
ふ、
前栽
(
せんざい
)
のつはものの
立派
(
りつぱ
)
な
加勢
(
かせい
)
が
要
(
い
)
るのだけれど、どれも
生
(
なま
)
だから
私
(
わたし
)
はこまる。
湯どうふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
あゝお
糸
(
いと
)
が芸者になつたら一緒に手を引いて歩く人は
矢張
(
やつぱり
)
あゝ
云
(
い
)
ふ
立派
(
りつぱ
)
な
紳士
(
しんし
)
であらう。自分は何年たつたらあんな
紳士
(
しんし
)
になれるのか知ら。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
が、上人の俳画は勿論祖師でも
何
(
なん
)
でもないから、更に
紙衣
(
かみこ
)
なんぞは着てゐない。皆この頃の寒空を知らないやうに、
立派
(
りつぱ
)
な表装を着用してゐる。
俳画展覧会を観て
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
馬車が来ました。岩「おゝ、お
立派
(
りつぱ
)
な馬車だ、大きな
方
(
かた
)
だね。婆「あの
方
(
かた
)
は
山岡鉄太郎様
(
やまをかてつたらうさま
)
と
仰
(
おつ
)
しやるお
方
(
かた
)
です。岩「
側
(
そば
)
に
何
(
なに
)
か二人
附
(
つ
)
いて
居
(
ゐ
)
るね。 ...
明治の地獄
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
博物學
(
はくぶつがく
)
方面
(
ほうめん
)
の
博物館
(
はくぶつかん
)
も
立派
(
りつぱ
)
なのが
各地
(
かくち
)
に
設
(
まう
)
けてありますが、ことにワシントン、シカゴ、ニューヨークなどにあるものはよく
完備
(
かんび
)
してをります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
けれども
尚
(
な
)
ほ
僕
(
ぼく
)
は
大島小學校
(
おほしませうがくかう
)
の
出身
(
しゆつしん
)
なることを、
諸君
(
しよくん
)
の
如
(
ごと
)
き
立派
(
りつぱ
)
な
肩書
(
かたがき
)
を
持
(
もつ
)
て
居
(
を
)
らるる
中
(
うち
)
で
公言
(
こうげん
)
して
少
(
すこし
)
も
恥
(
はぢ
)
ず、
寧
(
むし
)
ろ
誇
(
ほこ
)
つて
吹聽
(
ふいちやう
)
したくなるのです。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
私
(
わたし
)
の
父
(
ちゝ
)
は
私
(
わたし
)
に
立派
(
りつぱ
)
な
教育
(
けういく
)
を
與
(
あた
)
へたです、
然
(
しか
)
し六十
年代
(
ねんだい
)
の
思想
(
しさう
)
の
影響
(
えいきやう
)
で、
私
(
わたし
)
を
醫者
(
いしや
)
として
了
(
しま
)
つたが、
私
(
わたし
)
が
若
(
も
)
し
其時
(
そのとき
)
に
父
(
ちゝ
)
の
言
(
い
)
ふ
通
(
とほ
)
りにならなかつたなら
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
『
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
は
鐵工
(
てつこう
)
となるより、
立派
(
りつぱ
)
な
海軍士官
(
かいぐんしくわん
)
となる
仕度
(
したく
)
をせねばならんよ。』と
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
の
膝
(
ひざ
)
なる
少年
(
せうねん
)
の
房々
(
ふさ/″\
)
した
頭髮
(
かみ
)
を
撫
(
な
)
でやりつゝ、
私
(
わたくし
)
に
向
(
むか
)
ひ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
其
(
その
)
油氣
(
あぶらけ
)
のない
硬
(
こは
)
い
髮
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
が、
何
(
ど
)
ういふ
譯
(
わけ
)
か、
頭
(
あたま
)
の
眞中
(
まんなか
)
で
立派
(
りつぱ
)
に
左右
(
さいう
)
に
分
(
わ
)
けられてゐる
樣
(
さま
)
を、
絶
(
た
)
えず
眼
(
め
)
の
前
(
まへ
)
に
浮
(
うか
)
べた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
その
中
(
なか
)
でもとりわけ
立派
(
りつぱ
)
な
總縫模樣
(
そうぬいもやう
)
の
晴着
(
はれぎ
)
がちらと、
塀
(
へい
)
の
隙
(
すき
)
から、
貧乏
(
びんぼう
)
な
隣家
(
となり
)
のうらに
干
(
ほ
)
してある
洗晒
(
あらひざら
)
しの、ところどころあてつぎ などもある
單衣
(
ひとへもの
)
をみて
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
ところが、
先
(
さき
)
にもいつたとほり、
古今集
(
こきんしゆう
)
のよみ
人
(
びと
)
知
(
し
)
らずの
歌
(
うた
)
のうち、
勝
(
すぐ
)
れたものが
多
(
おほ
)
いので、これなどはどこへ
出
(
だ
)
しても
恥
(
は
)
づかしくない
立派
(
りつぱ
)
な
歌
(
うた
)
であります。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
もて身の
營業
(
なりはひ
)
となすものが
爭
(
いか
)
で左樣な惡き事に
荷擔
(
かたん
)
致して
濟
(
すむ
)
可きかは此
儀
(
ぎ
)
御賢察
(
ごけんさつ
)
を
希
(
こひねが
)
ふと口には
立派
(
りつぱ
)
に言物から
意
(
こゝろ
)
の中には
密計
(
みつけい
)
の早くも
顯
(
あらは
)
れ夫ゆゑに弟は
最期
(
さいご
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「
本當
(
ほんと
)
に
俺
(
お
)
ら
先刻
(
さつき
)
からさう
思
(
おも
)
つてんだが
立派
(
りつぱ
)
な
花
(
はな
)
ぢやねえかな」おつたは
庭先
(
にはさき
)
の
草花
(
くさばな
)
に
復
(
ま
)
た
噺
(
はなし
)
を
繼
(
つ
)
いだ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
こんな
赤
(
あか
)
はげ
山
(
やま
)
は、
山
(
やま
)
としては
決
(
けつ
)
して
立派
(
りつぱ
)
なものとはいへません。
人間
(
にんげん
)
でいへば
體
(
からだ
)
ばかり
大
(
おほ
)
きくて
徳
(
とく
)
も
智慧
(
ちえ
)
もないとすれば、
人
(
ひと
)
としててんで
品位
(
ひんい
)
がないのと
同
(
おな
)
じです。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
翁
(
おきな
)
も
姫
(
ひめ
)
もその
細工
(
さいく
)
の
立派
(
りつぱ
)
なのに
驚
(
をどろ
)
いてゐますと、そこへ
運
(
うん
)
わるく
玉職人
(
たましよくにん
)
の
親方
(
おやかた
)
がやつて
來
(
き
)
て、
千日
(
せんにち
)
あまりも
骨折
(
ほねを
)
つて
作
(
つく
)
つたのに、まだ
細工賃
(
さいくちん
)
を
下
(
くだ
)
さるといふ
御沙汰
(
ごさた
)
がないと
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
木曾
(
きそ
)
のやうに
山坂
(
やまさか
)
の
多
(
おほ
)
いところには、その
土地
(
とち
)
に
適
(
てき
)
した
馬
(
うま
)
があります。いくら
體格
(
たいかく
)
の
好
(
い
)
い
立派
(
りつぱ
)
な
馬
(
うま
)
でも、
平地
(
へいち
)
にばかり
飼
(
か
)
はれた
動物
(
どうぶつ
)
では、
木曾
(
きそ
)
のやうな
土地
(
とち
)
には
適
(
てき
)
しません。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
A
馬鹿
(
ばか
)
だなア、
澁
(
しぶ
)
六とは
俺
(
おれ
)
の
變名
(
へんめい
)
ぢやないか。『
立派
(
りつぱ
)
なユーモリスト』『
日本
(
にほん
)
一のユーモリスト』として
俺
(
おれ
)
の
盛名
(
せいめい
)
を
知
(
し
)
らないとは、
親友甲斐
(
しんいうがひ
)
のないにも
程
(
ほど
)
があるぢやないか。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
派
常用漢字
小6
部首:⽔
9画
“立派”で始まる語句
立派人
立派な枕木
立派に出来ました