トップ
>
相
>
あひ
ふりがな文庫
“
相
(
あひ
)” の例文
勘次
(
かんじ
)
は
其
(
そ
)
の
菜種油
(
なたねあぶら
)
のやうに
櫟林
(
くぬぎばやし
)
と
相
(
あひ
)
接
(
せつ
)
しつゝ
村落
(
むら
)
の
西端
(
せいたん
)
に
僻在
(
へきざい
)
して
親子
(
おやこ
)
三
人
(
にん
)
が
只
(
たゞ
)
凝結
(
ぎようけつ
)
したやうな
状態
(
じやうたい
)
を
保
(
たも
)
つて
落付
(
おちつい
)
て
居
(
ゐ
)
るのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
今日
(
けふ
)
の
如
(
ごと
)
く
浪路
(
なみぢ
)
穩
(
おだや
)
かに、
頓
(
やが
)
て
相
(
あひ
)
共
(
とも
)
に
※去
(
くわこ
)
の
平安
(
へいあん
)
を
祝
(
いは
)
ひつゝ
芙蓉
(
ふよう
)
の
峯
(
みね
)
を
仰
(
あふ
)
ぐ
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
るやうにと
只管
(
ひたすら
)
天
(
てん
)
に
祈
(
いの
)
るの
他
(
ほか
)
はないのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
余
(
よ
)
京水と
相
(
あひ
)
顧
(
かへりみ
)
て感じ、京水たはふれにイヨ尾張屋と
誉
(
ほめ
)
けるが、尾張屋は関三の
家号
(
いへな
)
なる事通じがたきや、尾張屋とほむるものひとりもなし。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
因
(
よつ
)
て
齊
(
せい
)
に
家
(
いへ
)
せり。
世
(
よ
)
の・
老子
(
らうし
)
を
學
(
まな
)
ぶ
者
(
もの
)
は
則
(
すなは
)
ち
儒學
(
じゆがく
)
を
絀
(
しりぞ
)
け、
儒學
(
じゆがく
)
も
亦
(
また
)
老子
(
らうし
)
を
絀
(
しりぞ
)
く。『
道
(
みち
)
、
同
(
おな
)
じからざれば、
相
(
あひ
)
爲
(
た
)
めに
謀
(
はか
)
らず』とは、
豈
(
あに
)
是
(
これ
)
を
謂
(
い
)
ふ
邪
(
か
)
。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
興
(
おこ
)
させて
新田
(
につた
)
とは
名告
(
なの
)
らすれど
諸事
(
しよじ
)
は
別家
(
べつけ
)
の
格
(
かく
)
に
准
(
じゆん
)
じて
子々孫々
(
しゝそん/\
)
の
末迄
(
すゑまで
)
も
同心
(
どうしん
)
協力
(
けふりよく
)
事
(
こと
)
を
處
(
しよ
)
し
相
(
あひ
)
隔離
(
かくり
)
すべからずといふ
遺旨
(
ゐし
)
かたく
奉戴
(
ほうたい
)
して
代々
(
よゝ
)
交
(
まじは
)
りを
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
紅花
(
べにばな
)
の
苗
(
なへ
)
や、おしろいの
苗
(
なへ
)
——
特
(
とく
)
に
註
(
ちう
)
するに
及
(
およ
)
ぶまい、
苗賣
(
なへうり
)
の
聲
(
こゑ
)
だけは、
草
(
くさ
)
、
花
(
はな
)
の
名
(
な
)
がそのまゝでうたになること、
波
(
なみ
)
の
鼓
(
つゞみ
)
、
松
(
まつ
)
の
調
(
しら
)
べに
相
(
あひ
)
ひとしい。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
殺せしとの仰せなれども右平兵衞儀は
豫々
(
かね/″\
)
世話にも
相
(
あひ
)
なり
居
(
をり
)
しことゆゑ私し儀
恩
(
おん
)
をこそ報い申べきに何の
遺恨
(
いこん
)
ありて
切害
(
せつがい
)
致さんや又鎌倉屋金兵衞とやらを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
小使
(
こづかひ
)
のニキタは
相
(
あひ
)
も
變
(
かは
)
らず、
雜具
(
がらくた
)
の
塚
(
つか
)
の
上
(
うへ
)
に
轉
(
ころが
)
つてゐたのであるが、
院長
(
ゐんちやう
)
の
入
(
はひ
)
つて
來
(
き
)
たのに
吃驚
(
びつくり
)
して
跳起
(
はねお
)
きた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
思ふにコロボックルは數人連合し互に
相
(
あひ
)
助
(
たす
)
けて獸獵に從事し、
此所彼所
(
ここかしこ
)
より多くの矢を
射掛
(
ゐか
)
け、鹿なり猪なり勢
衰
(
おとろ
)
へて
充分
(
じうぶん
)
に
走
(
はし
)
る事能はざるに至るを
見濟
(
みす
)
まし
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
其の人を殺したのは、政治上の意見が
相
(
あひ
)
容
(
い
)
れなかつたためである。殺されたものは政争の犠牲である。
津下四郎左衛門
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
如何なる
賤陋
(
せんろう
)
のものにも、世おのづからこれと相従ひ
相
(
あひ
)
幇
(
たす
)
けて功を共にし楽を分つものあるを云ひ、彼は、先づ自ら楽みて笑ひ、又能く笑ひて人を楽ましむるものは
東西伊呂波短歌評釈
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
お
相
(
あひ
)
をしませうかね。何は無くともこんな好い心持の時に
戴
(
いただ
)
くとお
美
(
いし
)
いものですね。いいえ、さう続けてはとても……まあ、
貴方
(
あなた
)
。おやおやもう七時廻つたんですよ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
其の後お房は些とした
機會
(
きくわい
)
に
雑作
(
ざふさ
)
なく手を握らせて呉れた。雖然、其の製作は
相
(
あひ
)
変らず
捗取
(
はかど
)
らぬ。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
たとへば
秋
(
あき
)
の
温泉塲
(
おんせんば
)
の
靜
(
しづ
)
かな
夜
(
よ
)
更けなどに、
好
(
この
)
もしい
相
(
あひ
)
手と
勝負
(
せうふ
)
に
熱
(
ねつ
)
中しながら、
相當
(
そうたう
)
腕
(
うで
)
が出來なければ冴※ない
處
(
ところ
)
のあの
球
(
たま
)
の
響
(
ひゞ
)
きを
聞
(
き
)
く
氣
(
き
)
持はちよつと何ともいへない。
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
相
(
あひ
)
見
(
み
)
ては
面
(
おも
)
隠
(
かく
)
さるるものからに
継
(
つ
)
ぎて
見
(
み
)
まくの
欲
(
ほ
)
しき
君
(
きみ
)
かも 〔巻十一・二五五四〕 作者不詳
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
此
(
この
)
果断と云ひ抗抵と云ひ、
総
(
すべ
)
て前提の「物ふるれば縮みて避けんとす我心は臆病なり云々」の文字と
相
(
あひ
)
撞着
(
どうちやく
)
して
并行
(
へいかう
)
する
能
(
あた
)
はざる者なり。是れ著者の
粗忽
(
そこつ
)
に
非
(
あら
)
ずして何ぞや。
舞姫
(新字旧仮名)
/
石橋忍月
(著)
「あんたは子供ぢや無いわねえ。大人と子供の
相
(
あひ
)
の
児
(
こ
)
だわねえ。」とお栄も
傍
(
そば
)
に居て戯れた。
出発
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
華麗の辞、美妙の文、幾百巻を遺して天地間に止るも、人生に
相
(
あひ
)
渉
(
わた
)
らずんば是も亦空の空なるのみ。文章は事業なるが故に崇むべし、吾人が
頼襄
(
らいのぼる
)
を論ずる即ち
渠
(
かれ
)
の事業を論ずる也。
頼襄を論ず
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
吾人は
苟
(
いやし
)
くも基督の立教の
下
(
もと
)
にあつて四海皆
兄弟
(
けいてい
)
の真理を奉じ、斯の大理を破り
邦々
(
くに/″\
)
相
(
あひ
)
傷
(
そこな
)
ふを以て、人類の恥辱之より甚しきはなしと信ず。吾人は言ふ、基督の立教の下にありと。
「平和」発行之辞
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
先方
(
せんぱう
)
では
貴顕
(
きけん
)
のお
客様
(
きやくさま
)
ですから
丁寧
(
ていねい
)
の
取扱
(
とりあつか
)
ひでございましてお
上
(
かみ
)
の
方
(
かた
)
はお
二階
(
にかい
)
或
(
あるひ
)
は
奥座敷
(
おくざしき
)
といふので
私
(
わたくし
)
は
次
(
つぎ
)
の
室
(
ま
)
のお荷物の中の
少々
(
せう/\
)
ばかりの
明地
(
あきち
)
へ
寐
(
ね
)
かして
頂
(
いたゞ
)
く事に
相
(
あひ
)
なりました。
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
これを
熟視
(
じゆくし
)
されると、
兩對岸
(
りようたいがん
)
が
相
(
あひ
)
接觸
(
せつしよく
)
してゐた
模樣
(
もよう
)
が
想像
(
そう/″\
)
せられるであらうが、さう
接續
(
せつぞく
)
してゐたと
考
(
かんが
)
へてのみ
説明
(
せつめい
)
し
得
(
え
)
られる
地理學上
(
ちりがくじよう
)
の
事項
(
じこう
)
が、
又
(
また
)
其中
(
そのなか
)
に
含
(
ふく
)
まれてゐるのである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
唯だ法律といふ難かしい定規があつて
拠
(
よんどこ
)
ろなく親子兄弟姉妹
相
(
あひ
)
姦
(
かん
)
せずにゐるが、
何
(
な
)
アに犬や猫と五十歩百歩だ。何とかいふ人の
発句
(
ほつく
)
とかに「羨まし思切る時猫の恋」といふのがあるさうだ。
犬物語
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
(著)
然れども或は勇士意氣に感じては
輙
(
すなは
)
ち身を以て
相
(
あひ
)
許
(
ゆ
)
るし、或は受くる所は※に一日の粟、而かも甘じて己れを知る者の爲に死す。是の間の消息何ぞ至善あらむ、何ぞ目的あらむ、又何ぞ手段あらむ。
美的生活を論ず
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
歌に名は
相
(
あひ
)
問
(
と
)
はざりきさいへ
一夜
(
ひとよ
)
ゑにしのほかの一夜とおぼすな
みだれ髪
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
今トロイアとアカイアと兩軍互ひに
相
(
あひ
)
約し
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
鰌は
一時
(
いちじ
)
に
相
(
あひ
)
つるむ、如何なる波も
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
余
(
よ
)
京水と
相
(
あひ
)
顧
(
かへりみ
)
て感じ、京水たはふれにイヨ尾張屋と
誉
(
ほめ
)
けるが、尾張屋は関三の
家号
(
いへな
)
なる事通じがたきや、尾張屋とほむるものひとりもなし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
お
品
(
しな
)
は
恁
(
かう
)
して
冷
(
つめ
)
たい
屍
(
かばね
)
に
成
(
な
)
つてからも
其
(
そ
)
の
足
(
あし
)
の
底
(
そこ
)
は
棺桶
(
くわんをけ
)
の
板
(
いた
)
一
枚
(
まい
)
を
隔
(
へだ
)
てただけで
更
(
さら
)
に
永久
(
えいきう
)
に
土
(
つち
)
と
相
(
あひ
)
接
(
せつ
)
して
居
(
ゐ
)
るのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
時
(
とき
)
の
流行
(
りうかう
)
といへば、
別
(
べつ
)
して
婦人
(
ふじん
)
が
見得
(
みえ
)
と
憧憬
(
しようけい
)
の
的
(
まと
)
にする……
的
(
まと
)
となれば、
金銀
(
きんぎん
)
相
(
あひ
)
輝
(
かゞや
)
く。
弓
(
ゆみ
)
を
學
(
まな
)
ぶものの、
三年
(
さんねん
)
凝視
(
ぎようし
)
の
瞳
(
ひとみ
)
には
的
(
まと
)
の
虱
(
しらみ
)
も
其
(
そ
)
の
大
(
おほ
)
きさ
車輪
(
しやりん
)
である。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
かさね
來
(
き
)
しが
當代
(
たうだい
)
の
新田
(
につた
)
のあるじは
家
(
いへ
)
につきて
血統
(
ちすぢ
)
ならず
一人娘
(
ひとりむすめ
)
に
入夫
(
にふふ
)
の
身
(
み
)
なりしかば
相
(
あひ
)
思
(
おも
)
ふの
心
(
こゝろ
)
も
深
(
ふか
)
からず
且
(
かつ
)
は
利
(
り
)
にのみ
走
(
はし
)
る
曲者
(
くせもの
)
なればかねては
松澤
(
まつざは
)
が
隆盛
(
りうせい
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
今
(
いま
)
や
遠
(
とほ
)
からず
橄欖島
(
かんらんたう
)
のほとりで
櫻木大佐
(
さくらぎたいさ
)
に
對面
(
たいめん
)
し、それより
本艦
(
ほんかん
)
「
日
(
ひ
)
の
出
(
で
)
」と
櫻木大佐
(
さくらぎたいさ
)
の
電光艇
(
でんくわうてい
)
とが
舳艫
(
じくろ
)
相
(
あひ
)
並
(
なら
)
んで
颯々
(
さつ/\
)
たる
海風
(
かいふう
)
に
帝國軍艦旗
(
ていこくぐんかんき
)
を
飜
(
ひるが
)
へしつゝ
頓
(
やが
)
て
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
いはば
私
(
わたし
)
にとつては
實
(
じつ
)
に
好
(
こう
)
々
敵
(
てき
)
手だつたのだが、先生今や東北青
葉
(
ば
)
城
(
ぜう
)
下に
去
(
さ
)
つて久しく
相
(
あひ
)
見ゆる
機
(
き
)
を
得
(
え
)
ない。時々
思
(
おも
)
ひ出すと、
私
(
わたし
)
には脾
肉
(
にく
)
の
歎
(
たん
)
に
堪
(
た
)
へないものがあるのである。
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
早
(
はや
)
行
(
ゆ
)
きて
何時
(
いつ
)
しか
君
(
きみ
)
を
相
(
あひ
)
見
(
み
)
むと
念
(
おも
)
ひし
情
(
こころ
)
今
(
いま
)
ぞ
和
(
な
)
ぎぬる 〔巻十一・二五七九〕 作者不詳
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
わが遊魂いかでか
飄乎
(
へうこ
)
としてそゝり出で、以て霊境の美神と
相
(
あひ
)
通化せざるを得んや。
松島に於て芭蕉翁を読む
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
第一、第二、第三の頸部には一二條の
線
(
せん
)
を
廻
(
めぐ
)
らしたり。こは
頭巾
(
づきん
)
と上着と
相
(
あひ
)
連續
(
れんぞく
)
する部分をば
紐
(
ひも
)
にて括りたる状ならん。是等三個の
面部左右兩端
(
めんぶさいうりやうはし
)
には前後に
貫通
(
くわんつう
)
する小孔各一個有り。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
失なひて
殘念
(
ざんねん
)
なりと
罵詈狂
(
のゝしりくる
)
ひ歩行候ゆゑ甚兵衞も
迷惑
(
めいわく
)
に存じ
隱居所
(
いんきよじよ
)
を追出せしにお三婆は
宿
(
やど
)
なしと
相
(
あひ
)
なりしを
隣村
(
りんそん
)
の名主甚左衞門といふ者當村の
名主
(
なぬし
)
甚兵衞が
弟
(
おとゝ
)
にて
慈悲
(
じひ
)
深
(
ふかき
)
人
(
ひと
)
にて是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
努力は其れと稍や違つた意味を有し、意志と感情とが
相
(
あひ
)
忤
(
ご
)
し戻つて居る場合でも、意識の火を燃え立たせて、感情の水に負けぬやうに爲し、そして熱して/\已まぬのを云ふのである。
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
再
(
ふたゝ
)
び
火山脈
(
かざんみやく
)
を
辿
(
たど
)
つてみると、それが
地震
(
ぢしん
)
の
起
(
おこ
)
る
筋
(
すぢ
)
、
即
(
すなは
)
ち
地震帶
(
ぢしんたい
)
と
一致
(
いつち
)
し、
或
(
あるひ
)
は
相
(
あひ
)
竝行
(
へいこう
)
してゐる
場合
(
ばあひ
)
が
多
(
おほ
)
く
認
(
みと
)
められる。
然
(
しか
)
しながら
火山脈
(
かざんみやく
)
を
伴
(
ともな
)
つてゐない
地震帶
(
ぢしんたい
)
も
多數
(
たすう
)
あることを
忘
(
わす
)
れてはならない。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
この二つの道は並び行はれて
相
(
あひ
)
悖
(
もと
)
らざるものなり。
柵草紙の山房論文
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
敵軍
前
(
まへ
)
に
相
(
あひ
)
向ひ何等の蹟も擧げ得ざる
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
自分
(
じぶん
)
が
勘次
(
かんじ
)
と
相
(
あひ
)
知
(
し
)
つたのは十六の
秋
(
あき
)
である。おつぎは
恁
(
か
)
うして
大人
(
おとな
)
らしく
成
(
な
)
るであらうかと
何時
(
いつ
)
になくそんなことを
思
(
おも
)
つた。おつぎは十五であつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
新撰字鏡に鮭の字を
出
(
いだ
)
しゝは
鮏
(
せい
)
と
鮭
(
けい
)
と字の
相
(
あひ
)
似
(
に
)
たるを以て
伝写
(
でんしや
)
の
誤
(
あやま
)
りを
伝
(
つた
)
へしもしるべからず。
鮭
(
けい
)
は
河豚
(
ふぐ
)
の事なるをや。
下学集
(
かがくしふ
)
にも
鮭
(
さけ
)
干鮭
(
からさけ
)
と
並
(
なら
)
べ
出
(
いだ
)
せり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
萬事
(
ばんじ
)
其
(
そ
)
の
方
(
はう
)
に
相
(
あひ
)
まかせる、
此女
(
このもの
)
何處
(
いづこ
)
にても
伴
(
ともな
)
ひ
行
(
ゆ
)
き、
妙齡
(
としごろ
)
を
我
(
わ
)
が
手
(
て
)
に
入
(
い
)
れんまで、
人目
(
ひとめ
)
にかけず
藏
(
かく
)
し
置
(
お
)
け。
妙齢
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
待
(
ま
)
つ
程
(
ほど
)
もなく
靴音
(
くつおと
)
高
(
たか
)
く
入
(
い
)
つて
來
(
き
)
たのはまさしく
濱島
(
はまじま
)
! 十
年
(
ねん
)
相
(
あひ
)
見
(
み
)
ぬ
間
(
ま
)
に
彼
(
かれ
)
には
立派
(
りつぱ
)
な
八字髯
(
はちじひげ
)
も
生
(
は
)
へ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
引力によりて
相
(
あひ
)
繋纏
(
けいてん
)
する物質の力、自由を以て独自
卓犖
(
たくらく
)
たる精神の力、この二者が相率ひ、相争ひ、相呼び、相結びて、幾千幾百年の間、一の因より一の果に、一の果より他の因に
国民と思想
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
波
(
なみ
)
の
上
(
うへ
)
ゆ
見
(
み
)
ゆる
児島
(
こじま
)
の
雲
(
くも
)
隠
(
がく
)
りあな
気衝
(
いきづ
)
かし
相
(
あひ
)
別
(
わか
)
れなば 〔巻八・一四五四〕 笠金村
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
凡人即ち禽獸と相距る遠からざるものとなつて
醉生
(
すゐせい
)
夢死
(
ぼうし
)
するのみであるが、聖賢仙佛の教は、皆凡人の常態、即ち人と禽獸と
相
(
あひ
)
距
(
さ
)
ること幾何もあらざる所以のものを超越して仕舞つて
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
例
(
いつも
)
は
威勢
(
いせい
)
よき
黒
(
くろ
)
ぬり
車
(
くるま
)
の、それ
門
(
かど
)
に
音
(
おと
)
が
止
(
と
)
まつた
娘
(
むすめ
)
ではないかと
兩親
(
ふたおや
)
に
出迎
(
でむか
)
はれつる
物
(
もの
)
を、
今宵
(
こよひ
)
は
辻
(
つぢ
)
より
飛
(
とび
)
のりの
車
(
くるま
)
さへ
歸
(
かへ
)
して
悄然
(
しよんぼり
)
と
格子戸
(
かうしど
)
の
外
(
そと
)
に
立
(
た
)
てば、
家内
(
うち
)
には
父親
(
ちゝはゝ
)
が
相
(
あひ
)
かはらずの
高聲
(
たかごゑ
)
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
送
(
おく
)
り
舍弟
(
おとゝ
)
十兵衞を
芝
(
しば
)
札
(
ふだ
)
の
辻
(
つじ
)
にて
殺害
(
せつがい
)
し同人の娘を賣りし身の
代金
(
しろきん
)
五十兩を奪ひ
取
(
とり
)
其妻
(
そのつま
)
を三次と云る
同氣
(
どうき
)
相
(
あひ
)
求
(
もと
)
むる
惡漢
(
わるもの
)
に
委
(
ゆだ
)
ね淺草の
中田圃
(
なかたんぼ
)
にて殺害させ其上伊勢屋五兵衞の
養子
(
やうし
)
千太郎に
小夜衣
(
さよぎぬ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
いふまでもなく先生は
私
(
わたし
)
の三田
文科
(
ぶんくわ
)
生時
代
(
だい
)
からの先生であるが、
球突
(
たまつき
)
では
始終
(
ししう
)
喧嘩
(
けんくわ
)
相
(
あひ
)
手で、
銀座裏
(
ぎんざうら
)
の日
勝亭
(
せうてい
)
で
勝負
(
せうふ
)
を
爭
(
あらそ
)
つて、その
成績
(
せいせき
)
で風月
堂
(
どう
)
の
洋食
(
ようしよく
)
のおごりつこをしたなどもしばしばである。
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
“相”の意味
《名詞》
(あい)相づちを打つこと。
(あい)酒の相手をすること
(あい)共謀すること。また、その仲間。
(あい)あいこ
(ソウ)姿。外見。顔つき。
(ソウ)運勢や吉凶の兆し。
(ショウ)宰相。大臣。
(シャン)象棋の駒の一つ。
(出典:Wiktionary)
相
常用漢字
小3
部首:⽬
9画
“相”を含む語句
形相
相応
相撲
相対
相見
相互
相違
相貌
相識
面相
相合
相伴
相成
相済
相好
相談
相当
相棒
相手
相應
...