“中田圃”の読み方と例文
読み方割合
なかたんぼ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
落し娘兩人は苦界へしづみ夫のみ成らで其身まで此世のえにし淺草なる此中田圃なかたんぼの露と共にきえて行身のあはれさはたとふるものぞなかりける
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いゑいゑねえさんの繁昌はんじようするやうにと私がぐはんをかけたのなれば、参らねば気が済まぬ、お賽銭さいせん下され行つて来ますと家を駆け出して、中田圃なかたんぼ稲荷いなり鰐口わにぐちならして手を合せ
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
浅草中田圃なかたんぼの、妹とふたり侘び住んでゐる浪人宝生栄之丞宅の格子戸の前へ、烈しい日の光りを浴びながら案内を乞ふてゐる、四十がらみの、スーツと背の高い、垢抜あかぬけのした男は、吉原名題の幇間
吉原百人斬り (新字旧仮名) / 正岡容(著)