“田圃路”の読み方と例文
読み方割合
たんぼみち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
査閲からの帰り路も、誰にも顔を合せられないような肩身のせまい心地で、表の路を避け、裏の田圃路たんぼみちを顔を伏せて急いで歩いた。
鉄面皮 (新字新仮名) / 太宰治(著)
落葉の音にも耳をすまして、澹山はやがて内へ引っ返そうとする時、向うの田圃路たんぼみちに狐火のような提灯の影が一つぼんやりと浮き出した。
半七捕物帳:33 旅絵師 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
沼にかかった板橋を渡ると、細い田圃路たんぼみちがうねうねと野に通じて、車をひいて来る百姓の顔は夕日に赤くいろどられて見えた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)