トップ
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望
>
のぞ
ふりがな文庫
“
望
(
のぞ
)” の例文
……
一体
(
いつたい
)
が、
天上界
(
てんじやうかい
)
の
遊山船
(
ゆさんぶね
)
に
擬
(
なぞ
)
らへて、
丹精
(
たんせい
)
籠
(
こ
)
めました
細工
(
さいく
)
にござるで、
御斉眉
(
おかしづき
)
の
中
(
なか
)
から
天人
(
てんにん
)
のやうな
上﨟
(
じやうらう
)
御一方
(
おひとかた
)
、と
望
(
のぞ
)
んだげな。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
『いや/\、
私
(
わたくし
)
は
却
(
かへつ
)
て、
天外
(
てんぐわい
)
※里
(
ばんり
)
の
此樣
(
こん
)
な
島
(
しま
)
から、
何時
(
いつ
)
までも、
君等
(
きみら
)
に
故郷
(
こきよう
)
の
空
(
そら
)
を
望
(
のぞ
)
ませる
事
(
こと
)
を
情
(
なさけ
)
なく
感
(
かん
)
ずるのです。』と
嘆息
(
たんそく
)
しつゝ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
月光
(
げっこう
)
に
照
(
て
)
らされている、その
遠
(
とお
)
い
山影
(
やまかげ
)
を
望
(
のぞ
)
みますと、もし
雪
(
ゆき
)
を
渡
(
わた
)
ってまっすぐにいくことができたならそんなに
遠
(
とお
)
くもないだろう。
白すみれとしいの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
起
(
おこ
)
し我が子の爲と存ずる
淺猿
(
あさまし
)
き心
偖々
(
さて/\
)
苦々
(
にが/\
)
しき
所爲
(
しわざ
)
なり
斯
(
かく
)
淺果
(
あさはか
)
なる惡事何として其身の
望
(
のぞ
)
みを遂ることなるべきや因て其許も
能々
(
よく/\
)
我身を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
これと
同時
(
どうじ
)
にその
論議
(
ろんぎ
)
を
具體化
(
ぐたいくわ
)
した
建築物
(
けんちくぶつ
)
の
實現
(
じつげん
)
が
更
(
さら
)
に
望
(
のぞ
)
ましいことである。
假令
(
たとひ
)
その
成績
(
せいせき
)
に
多少
(
たせう
)
の
缺點
(
けつてん
)
が
認
(
みと
)
められても
夫
(
それ
)
は
問題
(
もんだい
)
でない。
建築の本義
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
▼ もっと見る
口
(
くち
)
にせねば
入譯
(
いりわけ
)
御存
(
ごぞん
)
じなきこそよけれ
御恩
(
ごおん
)
がへしにはお
望
(
のぞ
)
み
叶
(
かな
)
へさせまして
悦
(
よろこ
)
び
給
(
たま
)
ふを
見
(
み
)
るが
樂
(
たの
)
しみぞと
我
(
わ
)
れを
捨
(
すて
)
ての
周旋
(
とりもち
)
なるを
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ちょうど
糟谷
(
かすや
)
が遊んでおったをさいわいに、その
主任獣医
(
しゅにんじゅうい
)
となった。糟谷は以来
栄達
(
えいたつ
)
の
望
(
のぞ
)
みをたち、
碌
(
ろく
)
ろくたる生活に
安
(
やす
)
んじてしまった。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
それは
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
も、
私
(
わたくし
)
は
神様
(
かみさま
)
から
何
(
なに
)
ぞ
望
(
のぞ
)
みのものを
言
(
い
)
えと
言
(
い
)
われ、いろいろと
考
(
かんが
)
え
抜
(
ぬ
)
いた
末
(
すえ
)
にたった
一
(
ひと
)
つだけ
註文
(
ちゅうもん
)
を
出
(
だ
)
しました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
技師
(
ぎし
)
は、わたしが
望
(
のぞ
)
むなら、
事務所
(
じむしょ
)
で仕事を見つけてやると言った。ガスパールおじさんも
鉱山
(
こうざん
)
でしじゅうの仕事をこしらえようと言った。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
カピ妻 はい、
申
(
まう
)
しましたなれど、
有難
(
ありがた
)
うはござりますが、
望
(
のぞ
)
まぬと
言
(
い
)
うてゐます。
阿呆
(
あはう
)
めは
墓
(
はか
)
へ
嫁入
(
よめいり
)
したがようござります!
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
と
村
(
むら
)
の
人
(
ひと
)
に
言
(
い
)
はれて、
父
(
とう
)
さんはお
家
(
うち
)
の
前
(
まへ
)
からそのチラ/\と
燃
(
も
)
える
青
(
あを
)
い
狐火
(
きつねび
)
を
遠
(
とほ
)
い
山
(
やま
)
の
向
(
むか
)
ふの
方
(
はう
)
に
望
(
のぞ
)
んだこともありました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「
遠駆
(
とおが
)
けの一
番
(
ばん
)
試合
(
じあい
)
で、
勝敗
(
しょうはい
)
を
決
(
き
)
めることは
当方
(
とうほう
)
で、
望
(
のぞ
)
むところ、たしかに
承知
(
しょうち
)
した。さらば、すぐそちらでもおしたくを」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
私達はたゞ/\
解放
(
かいはう
)
されるのをばかり
望
(
のぞ
)
んだのではなかつた。何ものかを心にしつかとつかまなければならないのでした。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
無論
(
むろん
)
、
私
(
わたし
)
には
望
(
のぞ
)
みの
好敵
(
こうてき
)
手だつた。大正十三年から十四年への
晩
(
ばん
)
を
除夜
(
じよや
)
の鐘を
聞
(
き
)
きながら、先生と
勝負
(
せうふ
)
を
爭
(
あらそ
)
つた事もある。
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「そんだが
俺
(
お
)
ら
嫁樣
(
よめさま
)
の
衣物
(
きもの
)
どういんだか
見
(
み
)
てえもんだな」
半分
(
はんぶん
)
は
望
(
のぞ
)
むやうな
半分
(
はんぶん
)
は
氣遺
(
きづか
)
ふやうな
互
(
たがひ
)
の
心
(
こゝろ
)
を
語
(
かた
)
るのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
他
(
ほか
)
の
者
(
もの
)
が
望
(
のぞ
)
んだら、百
両
(
りょう
)
でも
譲
(
ゆず
)
れる
品
(
しな
)
じゃねえんだが、
相手
(
あいて
)
がおせんに
首
(
くび
)
ッたけの
若旦那
(
わかだんな
)
だから、まず一
両
(
りょう
)
がとこで
辛抱
(
しんぼう
)
してやろうと
思
(
おも
)
ってるんだ
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
けれどそこの
海
(
うみ
)
からは、どうしても
日本
(
にっぽん
)
の
国
(
くに
)
へ
入
(
はい
)
る
望
(
のぞ
)
みがないので、ぐるりと
外
(
そと
)
を
回
(
まわ
)
って、
但馬国
(
たじまのくに
)
から
上
(
あ
)
がりました。
赤い玉
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
ここではあらゆる
望
(
のぞ
)
みがみんな
浄
(
きよ
)
められている。
願
(
ねが
)
いの数はみな
寂
(
しず
)
められている。
重力
(
じゅうりょく
)
は
互
(
たがい
)
に
打
(
う
)
ち
消
(
け
)
され
冷
(
つめ
)
たいまるめろの
匂
(
にお
)
いが
浮動
(
ふどう
)
するばかりだ。
インドラの網
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
此
(
この
)
小
(
ちひ
)
さな
戸
(
と
)
の
傍
(
そば
)
に
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
ても
仕方
(
しかた
)
がないと、
愛
(
あい
)
ちやんは
洋卓
(
テーブル
)
の
所
(
ところ
)
へ
戻
(
もど
)
つて
行
(
ゆ
)
きました、
半
(
なかば
)
は
他
(
た
)
の
鍵
(
かぎ
)
を
見出
(
みいだ
)
したいと
望
(
のぞ
)
みながら、さもなければ
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
「
施
(
ほどこ
)
して必ず
報
(
ほう
)
ある者は、天地の
定理
(
ていり
)
なり。
仁人
(
じんじん
)
之
(
これ
)
を述べて
以
(
もっ
)
て
人
(
ひと
)
に
勧
(
すす
)
む。
施
(
ほどこ
)
して
報
(
ほう
)
を
望
(
のぞ
)
まざる者は、
聖賢
(
せいけん
)
の
盛心
(
せいしん
)
なり。
君子
(
くんし
)
之
(
これ
)
を
存
(
そん
)
して以て
世
(
よ
)
を
済
(
すく
)
う」
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
君から話を聞いた時、僕の未来を犠牲にしても、君の
望
(
のぞ
)
みを
叶
(
かな
)
へるのが、友達の本分だと思つた。それが
悪
(
わる
)
かつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
すべての
望
(
のぞ
)
みを失い、ベッドにうっ伏して、わあわあ泣いた。だが、誰もそれを
慰
(
なぐさ
)
めにきてくれる者はなかった。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
集合的
(
しふがふてき
)
独立
(
どくりつ
)
を
望
(
のぞ
)
んで
個人的
(
こじんてき
)
独立
(
どくりつ
)
を
敢
(
あえ
)
てせざるものは
独立
(
どくりつ
)
するとも
独立
(
どくりつ
)
の
好結果
(
かうけつくわ
)
に
与
(
あづ
)
かり得ざるなり、我等は厄介者と共に独立するを甚だ迷惑に感ずるなり
時事雑評二三
(新字旧仮名)
/
内村鑑三
(著)
闇
(
やみ
)
にも
歡
(
よろこ
)
びあり、
光
(
ひかり
)
にも
悲
(
かなしみ
)
あり
麥藁帽
(
むぎわらばう
)
の
廂
(
ひさし
)
を
傾
(
かたむ
)
けて、
彼方
(
かなた
)
の
丘
(
をか
)
、
此方
(
こなた
)
の
林
(
はやし
)
を
望
(
のぞ
)
めば、まじ/\と
照
(
て
)
る
日
(
ひ
)
に
輝
(
かゞや
)
いて
眩
(
まば
)
ゆきばかりの
景色
(
けしき
)
。
自分
(
じぶん
)
は
思
(
おも
)
はず
泣
(
な
)
いた。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
著者
(
ちよしや
)
は
更
(
さら
)
に
進
(
すゝ
)
んで
地震動
(
ぢしんどう
)
の
性質
(
せいしつ
)
を
味
(
あぢ
)
はひ、それによつて
震原
(
しんげん
)
の
位置
(
いち
)
をも
判斷
(
はんだん
)
することに
利用
(
りよう
)
してゐるけれども、これは
一般
(
いつぱん
)
の
讀者
(
どくしや
)
に
望
(
のぞ
)
み
得
(
う
)
べきことでない。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
それもどうも
望
(
のぞ
)
みはないらしいですがね、それよりも
金
(
かね
)
の
事
(
こと
)
ですよ。
先刻
(
さつき
)
、
僕
(
ぼく
)
が
此處
(
ここ
)
へ
入
(
はひ
)
らうとすると、
例
(
れい
)
のあの
牧師
(
ぼくし
)
上
(
あが
)
りの
會計
(
くわいけい
)
の
老爺
(
おやぢ
)
が
呼
(
よ
)
び
止
(
と
)
めるのです。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
近頃所蔵の
骨董物
(
こつとうもの
)
につくづく飽きが来て、
望
(
のぞ
)
み
人
(
て
)
さへあつたら、今が今でも譲り度いやうな事を言ひ出した。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「研究をつづけるためにだって? だってきみの研究は
完成
(
かんせい
)
して、
望
(
のぞ
)
みどおり
透明
(
とうめい
)
になったじゃないか……」
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
昨夜来
(
さくやらい
)
頻
(
しき
)
りに
降
(
ふ
)
り来る雨は朝に至りて未だ
霽
(
は
)
れず、
遥
(
はる
)
かに利根山奥を
望
(
のぞ
)
むに
雲烟
(
うんえん
)
濛々
(
もう/\
)
前途
漠焉
(
ばくえん
)
たり、藤原村民の言の如く
山霊
(
さんれい
)
果して一行の
探検
(
たんけん
)
を拒むかと
想
(
おも
)
はしむ
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
或
(
あるひ
)
は
患者
(
くわんじや
)
に
對
(
たい
)
して、
單
(
たん
)
に
形式以上
(
けいしきいじやう
)
の
關係
(
くわんけい
)
を
有
(
も
)
たぬやうに
望
(
のぞ
)
んでも
出來
(
でき
)
ぬやうに、
此
(
こ
)
の
習慣
(
しふくわん
)
と
云
(
い
)
ふ
奴
(
やつ
)
がさせて
了
(
しま
)
ふ、
早
(
はや
)
く
言
(
い
)
へば
彼等
(
かれら
)
は
恰
(
あだか
)
も、
庭
(
には
)
に
立
(
た
)
つて
羊
(
ひつじ
)
や、
牛
(
うし
)
を
屠
(
ほふ
)
り
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
終りに
臨
(
のぞ
)
んで讀者諸君に一言す。余は以上の風俗考を以て自ら
滿足
(
まんぞく
)
する者に非ず、尚ほ多くの事實を蒐集總括して更に精しき風俗考を
著
(
あらは
)
さんとは
余
(
よ
)
の平常の
望
(
のぞ
)
みなり。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
むかしむかし
夫婦者
(
ふうふもの
)
があって、
永
(
なが
)
い
間
(
あいだ
)
、
小児
(
こども
)
が
欲
(
ほ
)
しい、
欲
(
ほ
)
しい、といい
暮
(
くら
)
しておりましたが、やっとおかみさんの
望
(
のぞ
)
みがかなって、
神様
(
かみさま
)
が
願
(
ねが
)
いをきいてくださいました。
ラプンツェル
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
これはあなた
方
(
がた
)
の
思
(
おも
)
ふやうに、
卑
(
いや
)
しい
色慾
(
しきよく
)
ではありません。もしその
時
(
とき
)
色慾
(
しきよく
)
の
外
(
ほか
)
に、
何
(
なに
)
も
望
(
のぞ
)
みがなかつたとすれば、わたしは
女
(
をんな
)
を
蹴倒
(
けたふ
)
しても、きつと
逃
(
に
)
げてしまつたでせう。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
むかし
印度
(
いんど
)
のある国に、一人の王子がありました。国王からは
大事
(
だいじ
)
に
育
(
そだ
)
てられ、国民からは
慕
(
した
)
われて、ゆくゆくは
立派
(
りっぱ
)
な王様になられるに
違
(
ちが
)
いないと、
皆
(
みな
)
から
望
(
のぞ
)
みをかけられていました。
強い賢い王様の話
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
勿論
(
もちろん
)
I
子
(
こ
)
の
意味
(
いみ
)
は
文芸上
(
ぶんげいぜう
)
のことであつた。S、H
氏
(
し
)
が
女性
(
じよせい
)
に
対
(
たい
)
して、I
子
(
こ
)
のやうな
婦人
(
ふじん
)
が
望
(
のぞ
)
んでゐるやうに
優
(
やさ
)
しい
親切
(
しんせつ
)
な
異性
(
いせい
)
でないことはI
子
(
こ
)
も
知
(
し
)
つてゐた。そしてそれを
口
(
くち
)
にしてゐた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
こんなものゝ
破片
(
はへん
)
などが
落
(
お
)
ちてゐるかどうかを
注意
(
ちゆうい
)
されるように
望
(
のぞ
)
みます。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
汽車
(
きしゃ
)
の中等室にて英吉利婦人に
逢
(
あ
)
う。「カバン」の中より英文の
道中記
(
どうちゅうき
)
取出して読み、
眼鏡
(
めがね
)
かけて車窓の外の山を
望
(
のぞ
)
み居たりしが、記中には此山三千尺とあり、見る所はあまりに
低
(
ひく
)
しなどいう。
みちの記
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
それから、お
望
(
のぞ
)
みのダイヤモンドなら、ここに少し持って来ましたから。
アラビヤンナイト:04 四、船乗シンドバッド
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
一人は
澎湃奔放
(
はうはいほんぱう
)
たる濁流を
望
(
のぞ
)
み、ひとりは
山影
(
やまかげ
)
の
苔清水
(
こけしみづ
)
をなつかしむ。
こんな二人
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「そんな大きな
望
(
のぞ
)
みを出したッてしかたがないじゃないかねえ」
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
其中
(
そのなか
)
で、
末吉
(
すゑよし
)
の
貝塚
(
かひづか
)
は、
稍
(
やゝ
)
望
(
のぞ
)
みがある。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
しばらくして、
乞食
(
こじき
)
は、もはや
望
(
のぞ
)
みのかなわないものと
思
(
おも
)
ってか、その
家
(
いえ
)
の
前
(
まえ
)
を
立
(
た
)
ち
去
(
さ
)
って、さよ
子
(
こ
)
のいる
方
(
ほう
)
へと
歩
(
ある
)
いてきました。
善いことをした喜び
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
他日
(
たじつ
)
我
(
わ
)
が
海底戰鬪艇
(
かいていせんとうてい
)
が、
帝國軍艦旗
(
ていこくぐんかんき
)
を
飜
(
ひるがへ
)
して、
千艇※艦
(
せんていばんかん
)
の
間
(
あひだ
)
に
立
(
た
)
つの
時
(
とき
)
、
願
(
ねがは
)
くば
其
(
その
)
名
(
な
)
の
如
(
ごと
)
く、
神速
(
しんそく
)
に、
且
(
か
)
つ
猛烈
(
まうれつ
)
ならん
事
(
こと
)
を
望
(
のぞ
)
むのです。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
前にして遠く
房總
(
ばうそう
)
の山々を
望
(
のぞ
)
み南は
羽田
(
はねだ
)
の
岬
(
みさき
)
海上
(
かいじやう
)
に
突出
(
つきいだ
)
し北は
芝浦
(
しばうら
)
より淺草の
堂塔迄
(
だうたふまで
)
遙
(
はる
)
かに見渡し凡そ
妓樓
(
あそびや
)
の
在
(
ある
)
地
(
ち
)
にして此
絶景
(
ぜつけい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
自分になんらの
悪気
(
わるぎ
)
はなかったものの、妻が自分にとつぐについては自分に
多大
(
ただい
)
な
望
(
のぞ
)
みを
属
(
しょく
)
してきたことは
承知
(
しょうち
)
していたのだ。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
これより、「
爺
(
ぢゞ
)
や
茶屋
(
ぢやや
)
」「
箱根
(
はこね
)
」「
原口
(
はらぐち
)
の
瀧
(
たき
)
」「
南瓜軒
(
なんくわけん
)
」「
下櫻山
(
しもさくらやま
)
」を
經
(
へ
)
て、
倒富士
(
さかさふじ
)
田越橋
(
たごえばし
)
の
袂
(
たもと
)
を
行
(
ゆ
)
けば、
直
(
すぐ
)
にボートを
見
(
み
)
、
眞帆
(
まほ
)
片帆
(
かたほ
)
を
望
(
のぞ
)
む。
逗子だより
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
何
(
なに
)
が
樂
(
たの
)
しみに
轅棒
(
かぢぼう
)
をにぎつて、
何
(
なに
)
が
望
(
のぞ
)
みに
牛馬
(
うしうま
)
の
眞似
(
まね
)
をする、
錢
(
ぜに
)
を
貰
(
もら
)
へたら
嬉
(
うれ
)
しいか、
酒
(
さけ
)
が
呑
(
の
)
まれたら
愉快
(
ゆくわい
)
なか、
考
(
かんが
)
へれば
何
(
なに
)
も
彼
(
か
)
も
悉皆
(
しつかい
)
厭
(
い
)
やで
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
びんぼう村らしくって、あまりみいりの多いことは
望
(
のぞ
)
めないが、村が小さければ
巡査
(
じゅんさ
)
に出会うことも少なかろうと考えた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
又
(
また
)
何
(
なに
)
ぞ
望
(
のぞ
)
みがあるなら、
今
(
いま
)
の
中
(
うち
)
に
遠慮
(
えんりょ
)
なく
申出
(
もうしで
)
るがよい。
無理
(
むり
)
のないことであるならすべて
許
(
ゆる
)
すつもりであるから……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
たいてい自分の
望
(
のぞ
)
む
種子
(
たね
)
さえ
播
(
ま
)
けばひとりでにどんどんできます。米だってパシフィック
辺
(
へん
)
のように
殻
(
から
)
もないし十
倍
(
ばい
)
も大きくてにおいもいいのです。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
“望”の意味
《名詞》
(ボウ)満月。
(出典:Wiktionary)
望
常用漢字
小4
部首:⽉
11画
“望”を含む語句
希望
願望
翹望
欲望
志望
眺望
失望
絶望
望遠鏡
遠望
羨望
懇望
所望
望月
渇望
大望
望楼
御所望
慾望
望蜀
...