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午後
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ごご
ふりがな文庫
“
午後
(
ごご
)” の例文
「あんなことで、
起
(
お
)
こすものじゃなくてよ。」と、
正
(
しょう
)
ちゃんは、お
姉
(
ねえ
)
さんにしかられました。ところが、その
日
(
ひ
)
の
午後
(
ごご
)
でありました。
ねことおしるこ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
此
(
こ
)
の
急信
(
きふしん
)
は××
年
(
ねん
)
××
月
(
ぐわつ
)
××
日
(
にち
)
、
午後
(
ごご
)
三
時
(
じ
)
に
屆
(
とゞ
)
いたので、
民子
(
たみこ
)
は
蒼
(
あを
)
くなつて
衝
(
つ
)
と
立
(
た
)
つと、
不斷着
(
ふだんぎ
)
に
繻子
(
しゆす
)
の
帶
(
おび
)
引緊
(
ひきし
)
めて、つか/\と
玄關
(
げんくわん
)
へ。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
非常
(
ひじやう
)
に
甘味
(
うま
)
い
菓子
(
くわし
)
に
舌皷
(
したつゞみ
)
打
(
う
)
ちつゝ、
稍
(
や
)
や十五
分
(
ふん
)
も
※
(
すぎ
)
たと
思
(
おも
)
ふ
頃
(
ころ
)
、
時計
(
とけい
)
は
午後
(
ごご
)
の
六時
(
ろくじ
)
を
報
(
ほう
)
じて、
日永
(
ひなが
)
の五
月
(
ぐわつ
)
の
空
(
そら
)
も、
夕陽
(
ゆふひ
)
西山
(
せいざん
)
に
舂
(
うすつ
)
くやうになつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
ある日の
午後
(
ごご
)
、カラスたちは、カラス山の
巣
(
す
)
をしゅうぜんしましたが、そのあとで、すばらしい見つけものをしました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
十一月も
末
(
すえ
)
であった。こがらしがしずかになったと思うと、ねずみ色をした雲が低く空をとじて雪でも
降
(
ふ
)
るのかしらと思われる
不快
(
ふかい
)
な
午後
(
ごご
)
であった。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
▼ もっと見る
午後
(
ごご
)
は
手
(
て
)
が
慣
(
な
)
れた
所爲
(
せゐ
)
か、
朝
(
あさ
)
に
比
(
くら
)
べると
仕事
(
しごと
)
が
少
(
すこ
)
し
果取
(
はかど
)
つた。
然
(
しか
)
し
二人
(
ふたり
)
の
氣分
(
きぶん
)
は
飯前
(
めしまへ
)
よりも
却
(
かへ
)
つて
縁遠
(
えんどほ
)
くなつた。ことに
寒
(
さむ
)
い
天氣
(
てんき
)
が
二人
(
ふたり
)
の
頭
(
あたま
)
に
應
(
こた
)
へた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼等
(
かれら
)
のしをらしい
者
(
もの
)
はそれでも
午前
(
ごぜん
)
の
幾時間
(
いくじかん
)
を
懸命
(
けんめい
)
に
働
(
はたら
)
いて
父
(
ちゝ
)
なるものゝ
小言
(
こごと
)
を
聞
(
き
)
かぬまでに
厩
(
うまや
)
の
傍
(
そば
)
に
草
(
くさ
)
を
積
(
つ
)
んでは、
午後
(
ごご
)
の
幾時間
(
いくじかん
)
を
勝手
(
かつて
)
に
費
(
つひや
)
さうとする。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
坪井博士
(
つぼゐはかせ
)
は、
正午過
(
しやうごす
)
ぎ、
用事
(
ようじ
)
の
爲
(
ため
)
、
歸京
(
ききやう
)
されたので、
後
(
あと
)
を
大野助手
(
おほのぢよしゆ
)
が
主任
(
しゆにん
)
で
監督
(
かんとく
)
して
居
(
ゐ
)
ると、
午後
(
ごご
)
二
時頃
(
じごろ
)
に
至
(
いた
)
つて、
船町倉次郎
(
ふなまちくらじらう
)
受持
(
うけもち
)
の
山麓
(
さんろく
)
から、
多數
(
たすう
)
の
圓石
(
まるいし
)
を
發見
(
はつけん
)
した。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
午
(
ひる
)
の赤飯、煮しめも食べ終つて、
午後
(
ごご
)
は雨もよほしで外出も出来ませんかつたから雑誌のよみかけを読まうと母に相談し、さてある社会改革者の事業の一段に読み及ぼして
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
うち
湿
(
しめ
)
り——
嗚呼
(
ああ
)
午後
(
ごご
)
七時——ひとしきり、
落居
(
おちゐ
)
ぬ
騒擾
(
さやぎ
)
。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
夏
(
なつ
)
のはじめのある
日
(
ひ
)
の
午後
(
ごご
)
のことでした。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
二三
日
(
にち
)
經
(
た
)
つた
或
(
あ
)
る
晴
(
は
)
れた
日
(
ひ
)
の
午後
(
ごご
)
だつた。
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
ここは、
町
(
まち
)
の
近
(
ちか
)
くにあった、
原
(
はら
)
っぱです。
子供
(
こども
)
たちが、
夏
(
なつ
)
の
日
(
ひ
)
の
午後
(
ごご
)
を
楽
(
たの
)
しくボールを
投
(
な
)
げたり
相撲
(
すもう
)
をとったりして
遊
(
あそ
)
んでいました。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
天麩羅屋
(
てんぷらや
)
の、しかも
蛤鍋
(
はまなべ
)
三錢
(
さんせん
)
と
云
(
い
)
ふのを
狙
(
ねら
)
つて、
小栗
(
をぐり
)
、
柳川
(
やながは
)
、
徳田
(
とくだ
)
、
私
(
わたし
)
……
宙外君
(
ちうぐわいくん
)
が
加
(
くは
)
はつて、
大擧
(
たいきよ
)
して
押上
(
おしあが
)
つた、
春寒
(
はるさむ
)
の
午後
(
ごご
)
である。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
宗助
(
そうすけ
)
が
文庫
(
ぶんこ
)
を
屆
(
とゞ
)
けた
日
(
ひ
)
の
午後
(
ごご
)
に、
坂井
(
さかゐ
)
の
云
(
い
)
つた
通
(
とほ
)
り、
刑事
(
けいじ
)
が
宗助
(
そうすけ
)
の
家
(
いへ
)
の
裏手
(
うらて
)
から
崖下
(
がけした
)
を
檢
(
しら
)
べに
來
(
き
)
たが、
其時
(
そのとき
)
坂井
(
さかゐ
)
も
一所
(
いつしよ
)
だつたので、
御米
(
およね
)
は
始
(
はじ
)
めて
噂
(
うはさ
)
に
聞
(
き
)
いた
家主
(
やぬし
)
の
顏
(
かほ
)
を
見
(
み
)
た。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
巡査
(
じゆんさ
)
は
午後
(
ごご
)
に
申報書
(
しんぱうしよ
)
の
印
(
いん
)
を
取
(
と
)
りに
來
(
き
)
て
勘次
(
かんじ
)
の
家
(
いへ
)
へ
行
(
い
)
つて
見
(
み
)
た。
勘次
(
かんじ
)
は
何處
(
どこ
)
へ
行
(
い
)
つたと
巡査
(
じゆんさ
)
に
聞
(
き
)
かれておつぎは
只
(
たゞ
)
知
(
し
)
らないといつた。さうして
巡査
(
じゆんさ
)
の
後姿
(
うしろすがた
)
が
垣根
(
かきね
)
を
出
(
で
)
た
時
(
とき
)
竊
(
ひそか
)
に
泣
(
な
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
暮春
(
ぼしゆん
)
の
午後
(
ごご
)
をそこはかと
朱
(
しゆ
)
をば
引
(
ひ
)
けども。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
そして、
雨
(
あめ
)
のふる
音
(
おと
)
のように、ジイジイせみがないていました。また、あぶらぜみがなき、
午後
(
ごご
)
からはひぐらしがないたのでありました。
おさらい帳
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
淺蜊
(
あさり
)
やア
淺蜊
(
あさり
)
の
剥身
(
むきみ
)
——
高臺
(
たかだい
)
の
屋敷町
(
やしきまち
)
に
春
(
はる
)
寒
(
さむ
)
き
午後
(
ごご
)
、
園生
(
そのふ
)
に
一人
(
ひとり
)
庭下駄
(
にはげた
)
を
爪立
(
つまだ
)
つまで、
手
(
て
)
を
空
(
そら
)
ざまなる
美
(
よ
)
き
女
(
むすめ
)
あり。
婦人十一題
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
宗助
(
そうすけ
)
の
所
(
ところ
)
へ
見
(
み
)
えたのは、
歸
(
かへ
)
つてから、まだ二三
日
(
にち
)
しか
立
(
た
)
たない、
殘暑
(
ざんしよ
)
の
強
(
つよ
)
い
午後
(
ごご
)
である。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
午後
(
ごご
)
から
村落
(
むら
)
のどの
家
(
いへ
)
からも
風呂敷包
(
ふろしきづゝみ
)
の
飯
(
めし
)
つぎや
重箱
(
ぢゆうばこ
)
が
寮
(
れう
)
へ
運
(
はこ
)
ばれた。
老人等
(
としよりら
)
は
皆
(
みな
)
夫
(
それ
)
を
埃
(
ほこり
)
だらけな
佛壇
(
ぶつだん
)
の
前
(
まへ
)
に
供
(
そな
)
へた。
穢
(
きたな
)
い
風呂敷包
(
ふろしきづゝみ
)
が
小山
(
こやま
)
の
如
(
ごと
)
く
積
(
つ
)
まれた
時
(
とき
)
念佛
(
ねんぶつ
)
の
太鼓
(
たいこ
)
が
復
(
また
)
鳴
(
な
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
午後
(
ごご
)
の光に蒔く種は
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
午後
(
ごご
)
から、
急
(
きゅう
)
に
空
(
そら
)
が
暗
(
くら
)
くなって
夕立
(
ゆうだち
)
がきそうになりました。
兄弟
(
きょうだい
)
が、
縁側
(
えんがわ
)
で
話
(
はなし
)
をしていると、ぽつりぽつり
雨
(
あめ
)
がふりだしました。
川へふなをにがす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
五月十三日
(
ごぐわつじふさんにち
)
の
午後
(
ごご
)
である。
志
(
こゝろざ
)
した
飯坂
(
いひざか
)
の
温泉
(
をんせん
)
へ
行
(
ゆ
)
くのに、
汽車
(
きしや
)
で
伊達驛
(
だてえき
)
で
下
(
お
)
りて、すぐに
俥
(
くるま
)
をたよると、
三臺
(
さんだい
)
、
四臺
(
よだい
)
、さあ
五臺
(
ごだい
)
まではなかつたかも
知
(
し
)
れない。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
口笛
(
くちぶえ
)
を
吹
(
ふ
)
きながら、
街道
(
かいどう
)
を
走
(
はし
)
りました。
空
(
そら
)
には、
小波
(
さざなみ
)
のような
白
(
しろ
)
い
雲
(
くも
)
が
流
(
なが
)
れていました。
午後
(
ごご
)
になると、
海
(
うみ
)
の
方
(
ほう
)
から、
風
(
かぜ
)
が
吹
(
ふ
)
きはじめます。
銀河の下の町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
二日
(
ふつか
)
の
日
(
ひ
)
の
午後
(
ごご
)
、
火
(
ひ
)
と
煙
(
けむり
)
を
三方
(
さんぱう
)
に
見
(
み
)
ながら、
秋
(
あき
)
の
暑
(
あつ
)
さは
炎天
(
えんてん
)
より
意地
(
いぢ
)
が
惡
(
わる
)
く、
加
(
くは
)
ふるに
砂煙
(
さえん
)
の
濛々
(
もう/\
)
とした
大地
(
だいち
)
に
茣蓙
(
ござ
)
一枚
(
いちまい
)
の
立退所
(
たちのきじよ
)
から、
軍
(
いくさ
)
のやうな
人
(
ひと
)
ごみを、
拔
(
ぬ
)
けつ、
潛
(
くゞ
)
りつ
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ある
日
(
ひ
)
のことでした。三
人
(
にん
)
は、いっしょに、お
濠
(
ほり
)
の
方
(
ほう
)
へ
歩
(
ある
)
いてゆきました。
雪
(
ゆき
)
が
消
(
き
)
えて、
水
(
みず
)
がなみなみと、
午後
(
ごご
)
の
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
に
輝
(
かがや
)
いていました。
春の日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
二日
(
ふつか
)
も
三日
(
みつか
)
も
同
(
おな
)
じやうな
御惱氣
(
ごなうけ
)
の
續
(
つゞ
)
いた
處
(
ところ
)
、
三月
(
さんぐわつ
)
十日
(
とをか
)
、
午後
(
ごご
)
からしよぼ/\と
雨
(
あめ
)
になつて、
薄暗
(
うすぐら
)
い
炬燵
(
こたつ
)
の
周圍
(
しうゐ
)
へ、
別
(
べつ
)
して
邪氣
(
じやき
)
の
漾
(
たゞよ
)
ふ
中
(
なか
)
で、
女房
(
にようばう
)
は
箪笥
(
たんす
)
の
抽斗
(
ひきだし
)
をがた/\と
開
(
あ
)
けたり
大阪まで
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
十二
月
(
がつ
)
の
日曜日
(
にちようび
)
でした。
風
(
かぜ
)
のない
静
(
しず
)
かなお
天気
(
てんき
)
であります。
辰
(
たつ
)
一は、
午後
(
ごご
)
から、××の
空
(
あ
)
き
地
(
ち
)
へいってみようと
思
(
おも
)
いました。
とびよ鳴け
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
四谷
(
よつや
)
見
(
み
)
つけの
二夜
(
ふたよ
)
の
露宿
(
ろじゆく
)
から
歸
(
かへ
)
つたばかり……
三日
(
みつか
)
の
午後
(
ごご
)
の
大雨
(
おほあめ
)
に、
骨
(
ほね
)
までぐしよ
濡
(
ぬ
)
れに
成
(
な
)
つて、やがて
着
(
き
)
かへた
後
(
のち
)
も
尚
(
な
)
ほ
冷々
(
ひえ/″\
)
と
濕
(
しめ
)
つぽい、しよぼけた
身體
(
からだ
)
を、ぐつたりと
横
(
よこ
)
にして
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
こちらから
見
(
み
)
ると、なすや、きゅうりや、
大根
(
だいこん
)
などが、
店先
(
みせさき
)
にならべられて、
午後
(
ごご
)
の
赤色
(
あかいろ
)
をした
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
を
受
(
う
)
けていました。
眼鏡
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
翌朝
(
よくてう
)
まだ
薄暗
(
うすぐら
)
かつたが、
七時
(
しちじ
)
に
乘
(
の
)
つた
俥
(
くるま
)
が、はずむ
酒手
(
さかて
)
もなかつたのに、
其
(
そ
)
の
日
(
ひ
)
の
午後
(
ごご
)
九時
(
くじ
)
と
云
(
い
)
ふのに、
金澤
(
かなざは
)
の
町外
(
まちはづ
)
れの
茶店
(
ちやみせ
)
へ
着
(
つ
)
いた。
屈竟
(
くつきやう
)
な
若
(
わか
)
い
男
(
をとこ
)
と
云
(
い
)
ふでもなく
年配
(
ねんぱい
)
の
車夫
(
くるまや
)
である。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
秋
(
あき
)
の
静
(
しず
)
かな、
午後
(
ごご
)
でありました。
弱
(
よわ
)
い
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
が、
軽
(
かる
)
い
大地
(
だいち
)
の
上
(
うえ
)
にみなぎっていました。のぶ
子
(
こ
)
は、
熱心
(
ねっしん
)
に、
母
(
はは
)
が、
箱
(
はこ
)
を
開
(
あ
)
けるのをながめていました。
青い花の香り
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
とそつ
気
(
け
)
はないが、
日焼
(
ひや
)
けのした
毛
(
け
)
だらけの
胸
(
むね
)
へ、ドンと
打撞
(
ぶつか
)
りさうに
受
(
う
)
け
容
(
い
)
れらるる、
保勝会
(
ほしようくわい
)
の
小笠原氏
(
をがさはらし
)
の——八
月
(
ぐわつ
)
四
日
(
か
)
午後
(
ごご
)
三
時
(
じ
)
、
古間木
(
こまき
)
で
会
(
あ
)
うてより、
自動車
(
じどうしや
)
に
揺
(
ゆ
)
られ、
舟
(
ふね
)
に
揉
(
も
)
まれ
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
その
日
(
ひ
)
の
午後
(
ごご
)
、
授業時間
(
じゅぎょうじかん
)
が
終
(
お
)
わって
学校
(
がっこう
)
から
帰
(
かえ
)
るときに、
甲
(
こう
)
・
丙
(
へい
)
・
丁
(
てい
)
は、いちはやく
逃
(
のが
)
れて
帰
(
かえ
)
ることができました。
雪の国と太郎
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
八
月
(
ぐわつ
)
七
日
(
か
)
の
午後
(
ごご
)
、
秋田県
(
あきたけん
)
鹿角郡
(
かつのぐん
)
、
生出
(
おひで
)
を
駕籠
(
かご
)
で
上
(
のぼ
)
つて……これから三
瀧街道
(
たきかいだう
)
を
大湯温泉
(
おほゆをんせん
)
まで、
自動車
(
じどうしや
)
で一
気
(
き
)
に
衝
(
つ
)
かうとする、
発荷峠
(
はつかたふげ
)
、
見返茶屋
(
みかへりちやや
)
を、……なごりの
湖
(
うみ
)
から、
向
(
むか
)
つて
右
(
みぎ
)
に
見
(
み
)
た
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
その
日
(
ひ
)
の
午後
(
ごご
)
でありました。
一人
(
ひとり
)
のみすぼらしいふうをした
乞食
(
こじき
)
の
子
(
こ
)
が、
低
(
ひく
)
い
橋
(
はし
)
の
上
(
うえ
)
に
立
(
た
)
って、
独
(
ひと
)
りさびしそうに、
流
(
なが
)
れてゆく
水
(
みず
)
の
上
(
うえ
)
を
見
(
み
)
ていました。
遠くで鳴る雷
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
一昨年
(
いつさくねん
)
の
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
は、
翌日
(
よくじつ
)
、
半日
(
はんにち
)
、いや、
午後
(
ごご
)
三
時頃
(
じごろ
)
まで、
用
(
よう
)
もないのに、
女中
(
ぢよちう
)
たちの
蔭
(
かげ
)
で
怪
(
あやし
)
む
氣勢
(
けはひ
)
のするのが
思
(
おも
)
ひ
取
(
と
)
られるまで、
腕組
(
うでぐみ
)
が、
肘枕
(
ひぢまくら
)
で、やがて、
夜具
(
やぐ
)
を
引被
(
ひつかぶ
)
つてまで
且
(
か
)
つ
思
(
おも
)
ひ、
且
(
か
)
つ
惱
(
なや
)
み
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
アネモネは、
午後
(
ごご
)
の
西日
(
にしび
)
が
障子
(
しょうじ
)
の
上
(
うえ
)
を
照
(
て
)
らすのを
見
(
み
)
たばかりで、
自身
(
じしん
)
は、
日
(
ひ
)
に
照
(
て
)
らされることがありませんでした。
花と人の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
午後
(
ごご
)
になると、
妹
(
いもうと
)
の
光子
(
みつこ
)
さんが、
先
(
さき
)
に
帰
(
かえ
)
ってきました。それからまもなく、
次郎
(
じろう
)
さんのくつ
音
(
おと
)
がして、
元気
(
げんき
)
よく
気にいらない鉛筆
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その
言葉
(
ことば
)
が
牛
(
うし
)
にわかったものか、
牛
(
うし
)
は
重
(
おも
)
そうな
足
(
あし
)
どりを
精
(
せい
)
いっぱいに
早
(
はや
)
めました。そして、その
日
(
ひ
)
の
午後
(
ごご
)
、
町
(
まち
)
の
目的地
(
もくてきち
)
へ
着
(
つ
)
くことができたのであります。
ある男と牛の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
真夏
(
まなつ
)
の
午後
(
ごご
)
の
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
は
田舎道
(
いなかみち
)
の
上
(
うえ
)
を
暑
(
あつ
)
く
照
(
て
)
らしていました。あまり
通
(
とお
)
っている
人影
(
ひとかげ
)
も
見
(
み
)
えなかったのであります。
どこで笛吹く
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
翌日
(
よくじつ
)
の
午後
(
ごご
)
でありました。
先生
(
せんせい
)
に
引
(
ひ
)
きつれられて、
女
(
おんな
)
の
子
(
こ
)
の
多
(
おお
)
い、
幼稚園
(
ようちえん
)
の
生徒
(
せいと
)
たちは、ぞろぞろと
町
(
まち
)
の
中
(
なか
)
を
歩
(
ある
)
いていました。
病院
(
びょういん
)
への
途中
(
とちゅう
)
であります。
少女と老兵士
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ある
夏
(
なつ
)
の
日
(
ひ
)
の
午後
(
ごご
)
のことでありました。
小
(
ちい
)
さな
弟
(
おとうと
)
が、
玄関
(
げんかん
)
に
立
(
た
)
って、なにか
売
(
う
)
りにきたものを
断
(
ことわ
)
っていました。
北の少女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
すると、
午後
(
ごご
)
になってから、
近所
(
きんじょ
)
の
人
(
ひと
)
たちが、さも、
心配
(
しんぱい
)
そうな
顔
(
かお
)
つきをして、
入
(
い
)
り
口
(
ぐち
)
から、はいってくると
幼き日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「かわいらしい、
雪割草
(
ゆきわりそう
)
の
花
(
はな
)
だな。これを
届
(
とど
)
けてもらおうか。」といいました。そして、
雪割草
(
ゆきわりそう
)
は、その
日
(
ひ
)
の
午後
(
ごご
)
、この
温室
(
おんしつ
)
の
中
(
なか
)
から、
外
(
そと
)
に
出
(
だ
)
されたのです。
みつばちのきた日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼
(
かれ
)
は、
朝
(
あさ
)
は、
早
(
はや
)
く
勤
(
つと
)
めに
出
(
で
)
かけて、
午後
(
ごご
)
は、
晩方
(
ばんがた
)
おそくまで
働
(
はたら
)
いて、
帰
(
かえ
)
りには、どんなに
母
(
はは
)
が
待
(
ま
)
っていなさるだろうと
思
(
おも
)
って、
急
(
いそ
)
いでくるのをつねとしていました。
新しい町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と、
考
(
かんが
)
えたのでした。
午後
(
ごご
)
になって
勇
(
ゆう
)
ちゃんは、
学校
(
がっこう
)
から
帰
(
かえ
)
ると、
庭
(
にわ
)
に
出
(
で
)
て、
一人
(
ひとり
)
で
遊
(
あそ
)
んでいました。
ある夏の日のこと
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
午後
(
ごご
)
になると、ねえさんがきて、かわってくれたので、ぼくはしばらく、
自由
(
じゆう
)
のからだになりました。
道の上で見た話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
午後
(
ごご
)
六
時
(
じ
)
より。」というように、
時間
(
じかん
)
を
定
(
き
)
めて、
乙
(
おつ
)
のほうへ
通知
(
つうち
)
をいたしました。けれど、
時計
(
とけい
)
を
持
(
も
)
たなくなった
乙
(
おつ
)
のほうは、六
時
(
じ
)
がいつであるかわかりません。
時計のない村
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“午後(午前と午後)”の解説
午前(ごぜん)と午後(ごご)は、正子(真夜中)と正午(真昼)を境界にした時刻の区分である。時刻を12時間制で表現する場合は「午前」または「午後」を付加する。
(出典:Wikipedia)
午
常用漢字
小2
部首:⼗
4画
後
常用漢字
小2
部首:⼻
9画
“午後”で始まる語句
午後五時
午後六時
午後中
午後の茶
午後一時
午後二時
午後四時
午後四時半
午後四時頃
午後二時半頃