おう)” の例文
新字:
勘次かんじ利根川とねがは開鑿工事かいさくこうじつてた。あきころから土方どかた勸誘くわんいう大分だいぶうまはなしをされたので近村きんそんからも五六にん募集ぼしふおうじた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
やがて退しさりて、つかへ、は、は、申上まをしあたてまつる。おうなんとぢや、とお待兼まちかね。名道人めいだうじんつゝしんで、微妙いみじうもおはしましさふらふものかな。
妙齢 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
出せといふに又一人も同じく侍士さふらひに向ひおう然樣さうだ殘らず渡したとてそんはあるまいコウ侍士さふらひ大方おほかた此女は餘所よそ箱入娘はこいりむすめそゝのかし云合せて親の金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
元來ぐわんらいりよ科擧くわきよおうずるために、經書けいしよんで、五ごんつくることをならつたばかりで、佛典ぶつてんんだこともなく、老子らうし研究けんきうしたこともない。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
やう/\あきらかなかたちとなつて彼女かのぢよきざした不安ふあんは、いやでもおうでもふたゝ彼女かのぢよ傷所きずしよ——それは羞耻しうち侮辱ぶじよくや、いかりやのろひや
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
ていいさゝか空氣くうき缺乏けつぼうかんずることなく、十時間じかんでも二十時間じかんでも、必要ひつようおうじて海底かいてい潜行せんかう繼續けいぞくすること出來できるのである。
そのほかなんでも理科りか學問がくもん應用おうようした爲事しごとかんする品物しなものを、それ/″\その發達はつたつ順序じゆんじよおうじてならべてあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
たるれい想像さうぞうぎるので、加瀬貝塚かせかひづか疑問ぎもんをして、一そうつよからしめる論證ろんしようとするにはらぬけれども、一おう參考さんかうとするには充分じうぶんだらうとおもうのである。
はらゆかふとおもつてます。』と自分じぶんがこれにおうじた。おもつてるどころか、今現いまげんきつゝあるのだ。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
地球上ちきゆうじようでも、赤道せきどう中心ちゆうしんにして兩極りようきよくむかふにしたがひ、また海岸かいがんからたかやまのぼるにつれて、その寒暖かんだんおうじ、しぜんとそこにえる樹木じゆもく種類しゆるいちが
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
すゑのほど覺束おぼつかなければとひかゝるをうちけして、そは御懸念ごけねんふかすぎずや、釣合つりあふとつりあはぬは御心おこゝろうへのことなり、一おういとさまの御心中ごしんちううかゞくだされたし
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
心持こゝろもちわるければ、座敷ざしきとこいてたらからうと注意ちゆういしても、御米およね遠慮ゑんりよして容易よういおうじなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
彼等かれらてんぷらをあいするやうに「しるこ」をもかならず——あいするかどうかは多少たしよう疑問ぎもんはあるにもせよ、かくおうはすすめて價値かちのあることだけはたしかであらう。
しるこ (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
かつえた雄鷄おんどり一生懸命いつしやうけんめいさがしはじめました。ほかとりひろはれないうちに、自分じぶんむしつけるためには、いやでもおうでもばなければりませんでした。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
故に妙法蓮華經めうほふれんげきやうなづく。日蓮にちれん又日月と蓮華との如くなり。信心の水すまば利生の月必ずおうれ、守護し給べし。とくとくうまれ候べし。法華經云如是妙法ほけきやうにいはくによぜめうほふまたいはく安樂産福子云々あんらくさんふくしうんぬん
「まつたくで御座います、先生。それで、私もこの子をローウッドの生徒としてお受けとり下さるようおまかせいたします。そして、この子の境遇と行末とにおうじて訓練されますように。」
なるほど、一おう理屈りくつはあるやうであるが、ところ全然ぜん/\これにことなる。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
昭矦せうこうもつしやうし、うち政教せいけうをさめ、ほか諸矦しよこうおうずること十五ねん申子しんしをはるまで、くにをさまりへいつよく、かんをかものかりき。申子しんしがくは、(四二)黄老くわうらうもとづき、(四三)刑名けいめいしゆとせり。
おうツ、此處は鐵璧だ。蟻一匹這ひ出させるこつちやねえ」
『それで、あの十二の動物どうぶつは』(あいちやんはいやでもおうでも動物どうぶつはないわけにはきませんでした、でもなかには動物どうぶつれば、またとりたのですもの)『屹度きつと陪審人ばいしんにんなんだわ』あいちやんは最後さいごことば
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
たまたま! 赫奕かくやくたる明星みやうじやう持主もちぬしなる、(おう)の巨魁きよくわい出現しゆつげんじゆくして、天公てんこう使者ししやくちりて、あらかじいんをなすものならむか。
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
彼等かれら年齡ねんれいおうじて三にんにんたがひきながら垣根かきねそばつじかどつててはおもしたとき其處そこ此處ここらとうつつてあるくのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
見定めへんおうじて事をはからはんこそ十全のさくと云べしとつくして申ければ皆一同に此議に同ず道理もつともの事とて評議は此に決定したりさらいそぎ大坂へ旅館りよくわん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
こえおうじて、いへのこつてつた一團いちだん水兵すいへい一同みな部室へやからんでた。いづれも鬼神きじんひしがんばかりなるたくましきをとこが、いへ前面ぜんめん一列いちれつならんで、うやうやしく敬禮けいれいほどこした。
つゆといへばほろりとせしもの、はかないのうへなしなり、おもへばをとこ結髮いひなづけつまある、いやとてもおうとても浮世うきよ義理ぎりをおもひつほどのこと此人このひと此身このみにしてかなふべしや
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ぼく批評家ひゝやうか御注文ごちゆうもんおうずべく神樣かみさまぼくおよ人類じんるゐつくつてれなかつたことを感謝かんしやする。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
必要ひつようおうじて圖畫ずがのようなものもれなければならぬのであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
この好奇心かうきしん刺戟しげきせられて、空想くうさう空想くうさうかさね、つひ珍無類ちんむるゐかたち創造さうざうする。ゆゑ化物ばけもの各時代かくじだい各民族かくみんぞくかならくてならないことになる。したがつて世界せかい各國かくこくその民族みんぞく差異さいおうじて化物ばけものことなつてる。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
其所そこあらためて、親分おやぶん談判だんぱんこゝろみたが、ぐわんとしておうじない。
おうツ」
主人しゆじん内儀かみさんは一おう被害者ひがいしやはなしをつけてた。被害者ひがいしや家族かぞく律義者りちぎものみなげきつてる。七十ばかりに被害者ひがいしや老人ぢいさんこと頑固ぐわんこ主張しゆちやうした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
にんえのきもとちて、「お月樣つきさまいくつ」とさけときは、幾多いくたの(おう同音どうおんに「お十三じふさんなゝつ」として、飛禽ひきんつばさか、走獸そうじうあしか、一躍いちやく疾走しつそうしてたちまえず。
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
たづぬる者なり何共御太儀ごたいぎながら今一おう其旅籠屋そのはたごやまで案内してくれまじきやといふにぞ夫れは易き事なりと善六はさきたちくだんの人々をともなひて龜屋徳右衞門方へ到り人々を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
本艦ほんかんこれおうじて手始てはじめには八インチ速射砲そくしやほうつゞいて打出うちだ機關砲きくわんほうつきさんたり、月下げつか海上かいじやう砲火ほうくわとばしり、硝煙せうゑん朦朧もうらう立昇たちのぼ光景くわうけいは、むかしがたりのタラントわん夜戰やせんもかくやとおもはるゝばかり。
ぱん民家みんかもまたこれにおうじて一だい主義しゆぎから漸次ぜんじ永代主義えいだいしゆぎすゝんだ。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
おうツ」
さりながらおうかげをもとゞめざるときだに、いとふべき蛇喰へびくひおもいださしめて、折角せつかく愉快ゆくわい打消うちけされ、掃愁さうしうさけむるは、各自かくじともなをさなもの唱歌しやうかなり。
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
おうじて、へいと、どしん/\とあがつた女中ぢよちうが、次手ついで薄暗うすぐらいからランプをつけた
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
よめ先手せんてゆ。いはく、ひがしの五からはじめてみなみの九のいしと、しうと言下げんかおうじて、ひがしの五とみなみの十二と、やゝありてよめこゑ西にしの八ツからみなみの十へ、しうといさゝか猶豫ためらはず、西にしの九とみなみの十へ。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
一寸ちよつと横顏よこがほ旦那だんなはう振向ふりむけて、ぐに返事へんじをした。細君さいくんが、またたゞちに良人をつとくちおうじたのは、けだめづらしいので。……西洋せいやうことわざにも、能辯のうべんぎんごとく、沈默ちんもくきんごとしとある。
山の手小景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
いざとこゑおうじて、大門おほもんさつ左右さいうひらく。で畫師ゑし案内あんない
画の裡 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
長屋ながやものがいひすと、すぐおうじて
迷子 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)