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ふりがな文庫
“
歸
(
かへ
)” の例文
新字:
帰
居室
(
へや
)
に
歸
(
かへ
)
つて
見
(
み
)
ると、ちやんと
整頓
(
かたづい
)
て
居
(
ゐ
)
る。
出
(
で
)
る
時
(
とき
)
は
書物
(
しよもつ
)
やら
反古
(
ほご
)
やら
亂雜
(
らんざつ
)
極
(
きは
)
まつて
居
(
ゐ
)
たのが、
物
(
もの
)
各々
(
おの/\
)
所
(
ところ
)
を
得
(
え
)
て
靜
(
しづ
)
かに
僕
(
ぼく
)
を
待
(
まつ
)
て
居
(
ゐ
)
る。
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
とその
家庭
(
かてい
)
の
苦痛
(
くつう
)
を
白状
(
はくじやう
)
し、
遂
(
つい
)
にこの
書
(
しよ
)
の
主人公
(
しゆじんこう
)
、
後
(
のち
)
に
殺人
(
さつじん
)
の
罪人
(
ざいにん
)
なるカ……イ……を
伴
(
ともな
)
ひて
其
(
その
)
僑居
(
けうきよ
)
に
歸
(
かへ
)
るに
至
(
いた
)
る
一節
(
いつせつ
)
極
(
きは
)
めて
面白
(
おもしろ
)
し。
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
鍬
(
くは
)
を
擔
(
かつ
)
いで
遺跡
(
ゐせき
)
さぐりに
歩
(
ある
)
き、
貝塚
(
かひづか
)
を
泥
(
どろ
)
だらけに
成
(
な
)
つて
掘
(
ほ
)
り、
其
(
その
)
掘出
(
ほりだ
)
したる
土器
(
どき
)
の
破片
(
はへん
)
を
背負
(
せお
)
ひ、
然
(
さ
)
うして
家
(
いへ
)
に
歸
(
かへ
)
つて
井戸端
(
ゐどばた
)
で
洗
(
あら
)
ふ。
探検実記 地中の秘密:01 蛮勇の力
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
然
(
しか
)
し
崖丈
(
がけだけ
)
は
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
です。どんな
事
(
こと
)
があつたつて
壞
(
く
)
えつこはねえんだからと、
恰
(
あたか
)
も
自分
(
じぶん
)
のものを
辯護
(
べんご
)
でもする
樣
(
やう
)
に
力
(
りき
)
んで
歸
(
かへ
)
つて
行
(
い
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
出
(
で
)
て
來
(
こ
)
られる
都合
(
つがふ
)
ならば
又
(
また
)
今
(
いま
)
までのやうにお
世話
(
せわ
)
に
成
(
な
)
りに
來
(
き
)
まする、
成
(
な
)
るべくは
鳥渡
(
ちよつと
)
たち
歸
(
かへ
)
りに
直
(
す
)
ぐも
出京
(
しゆつけう
)
したきものと
輕
(
かる
)
くいへば
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
道翹
(
だうげう
)
が
答
(
こた
)
へた。「
豐干
(
ぶかん
)
と
仰
(
おつし
)
やいますか。それは
先頃
(
さきころ
)
まで、
本堂
(
ほんだう
)
の
背後
(
うしろ
)
の
僧院
(
そうゐん
)
にをられましたが、
行脚
(
あんぎや
)
に
出
(
で
)
られた
切
(
きり
)
、
歸
(
かへ
)
られませぬ。」
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
是
(
これ
)
は
偉
(
えら
)
い!……
畫伯
(
ぐわはく
)
の
自若
(
じじやく
)
たるにも
我折
(
がを
)
つた。が、
御當人
(
ごたうにん
)
の、すまして、これから
又
(
また
)
澁谷
(
しぶや
)
まで
火
(
か
)
を
潛
(
くゞ
)
つて
歸
(
かへ
)
ると
言
(
い
)
ふには
舌
(
した
)
を
卷
(
ま
)
いた。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「そんぢや
爺
(
ぢい
)
が
砂糖
(
さたう
)
でも
嘗
(
な
)
めろ」とおつぎは
與吉
(
よきち
)
を
抱
(
だい
)
て
籰棚
(
わくだな
)
の
袋
(
ふくろ
)
をとつた。
寡言
(
むくち
)
な
卯平
(
うへい
)
は
一寸
(
ちよつと
)
見向
(
みむ
)
いたきりで
歸
(
かへ
)
つたかともいはない。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
と
拗
(
す
)
ねて、どうすかしても、
叱
(
しか
)
つても
逢
(
あ
)
はうとしませんので、
女官
(
じよかん
)
は
面目
(
めんぼく
)
なさそうに
宮中
(
きゆうちゆう
)
に
立
(
た
)
ち
歸
(
かへ
)
つてそのことを
申
(
まを
)
し
上
(
あ
)
げました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
ミハイル、アウエリヤヌヰチは
一人
(
ひとり
)
して
元氣可
(
げんきよ
)
く、
朝
(
あさ
)
から
晩迄
(
ばんまで
)
町
(
まち
)
を
遊
(
あそ
)
び
歩
(
ある
)
き、
舊友
(
きういう
)
を
尋
(
たづ
)
ね
廻
(
まは
)
り、
宿
(
やど
)
には
數度
(
すうど
)
も
歸
(
かへ
)
らぬ
夜
(
よ
)
が
有
(
あ
)
つた
位
(
くらゐ
)
。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
吐
(
つき
)
家主廣次郎
同道
(
どうだう
)
にて我が家にこそは
歸
(
かへ
)
りけれ
扨
(
さて
)
夫
(
それ
)
より原田は虎松に向ひ其方明日杉戸へ
案内
(
あんない
)
を致せ
因
(
よつ
)
て今日は
家主
(
いへぬし
)
巳之助
其方
(
そのはう
)
へ虎松を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
そんな
譯
(
わけ
)
で
伊豆
(
いづ
)
山から
歸
(
かへ
)
つてくると、早速家の近くに通ひの
球突塲
(
たまつきば
)
を見つけて、さすがに學校を
全
(
まつた
)
くエスするといふほどではなかつたが
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
其間
(
そのあひだ
)
に
顏
(
かほ
)
を
合
(
あは
)
せる
事
(
こと
)
があつても、
口
(
くち
)
では
其事
(
そのこと
)
は
何
(
な
)
んにも
云
(
い
)
はない。そして
内
(
うち
)
に
歸
(
かへ
)
つてから
葉書
(
はがき
)
を
出
(
だ
)
す。チヨイト
面白
(
おもしろ
)
いものだよ。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
父
(
とう
)
さんは
榎木
(
えのき
)
の
實
(
み
)
ばかりでなく、
橿鳥
(
かしどり
)
の
美
(
うつく
)
しい
羽
(
はね
)
を
拾
(
ひろ
)
ひ、おまけにその
大
(
おほ
)
きな
榎木
(
えのき
)
の
下
(
した
)
で、『
丁度好
(
ちやうどい
)
い
時
(
とき
)
。』まで
覺
(
おぼ
)
えて
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
ました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
其故
(
それゆゑ
)
私
(
わたくし
)
の
塾
(
じゆく
)
ではこの
規則
(
きそく
)
の
精神
(
せいしん
)
、
規則
(
きそく
)
の
根本
(
こんぽん
)
へ
立
(
た
)
ち
歸
(
かへ
)
つて、
各個人
(
かくこじん
)
の
都合
(
つがふ
)
といふ
所
(
ところ
)
を十
分
(
ぶん
)
に
了解
(
れうかい
)
せしむるといふ
方針
(
はうしん
)
を
取
(
とつ
)
て
居
(
ゐ
)
るのであります。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
あんな
悲慘事
(
ひさんじ
)
が
自分
(
じぶん
)
の
村
(
むら
)
で
起
(
おこ
)
つたことを
夢想
(
むそう
)
することも
出來
(
でき
)
ず、
翌朝
(
よくあさ
)
、
跡方
(
あとかた
)
もなく
失
(
うしな
)
はれた
村
(
むら
)
へ
歸
(
かへ
)
つて
茫然自失
(
ぼうせんじしつ
)
したといふ。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
歸
(
かへ
)
らうとしましたが、
怒
(
いか
)
り
號
(
さけ
)
ぶ
女王樣
(
ぢよわうさま
)
のお
聲
(
こゑ
)
が
遠
(
とほ
)
くに
聞
(
きこ
)
えたので、
如何
(
どう
)
なることかと
猶
(
な
)
ほも
競技
(
ゲーム
)
を
見
(
み
)
てゐました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
私
(
わたくし
)
は
何
(
な
)
んだか
心配
(
しんぱい
)
なんです、
稻妻
(
いなづま
)
がいくら
強
(
つよ
)
くつたつて、あの
澤山
(
たくさん
)
な
猛獸
(
まうじう
)
の
中
(
なか
)
を、
無事
(
ぶじ
)
に
海岸
(
かいがん
)
の
家
(
いへ
)
へ
歸
(
かへ
)
る
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
ませうか。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
ロミオ
心臟
(
しんざう
)
が
此處
(
こゝ
)
に
殘
(
のこ
)
ってゐるのに、
何
(
なん
)
で
歸
(
かへ
)
ることが
出來
(
でき
)
ようぞい?
鈍
(
どん
)
な
土塊
(
つちくれ
)
め、
引返
(
ひッかへ
)
して、おのが
中心
(
たましひ
)
を
搜
(
さが
)
しをれ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
それでも時々、
突
(
つ
)
ツ
立
(
た
)
つては方角を考へ、
目標
(
めじるし
)
を考へながら
歩
(
ある
)
いたけれども、何うしても
何時
(
いつ
)
も
歸
(
かへ
)
る道とは違ツて居た。
水郷
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
小舎
(
こや
)
に
歸
(
かへ
)
つてからもなほ、
大聲
(
おほごゑ
)
で
泣
(
な
)
きながら「おつかあ、おいらは
何
(
なん
)
で、あの
雁
(
がん
)
のやうに
飛
(
と
)
べねえだ。おいらにもあんないい
翼
(
はね
)
をつけてくんろよ」
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
今日
(
けふ
)
はほんとうにお
珍
(
めづら
)
しいおいでゝ、お
歸
(
かへ
)
りになつてから「お
前
(
まへ
)
は今日よつぽどどうかしてゐたね。」といはれましたほど、
私
(
わたし
)
の
調子
(
てうし
)
が
狂
(
くる
)
ひました。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
『
何處
(
どこ
)
までゝも——けれど、それがもしあなたの
御迷惑
(
ごめいわく
)
になるとでも
仰有
(
おつしや
)
るなら、
私
(
わたし
)
は
此處
(
ここ
)
でお
訣
(
わか
)
れします。でも、
家
(
うち
)
へはもう
歸
(
かへ
)
らない
覺悟
(
かくご
)
です。』
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
君
(
きみ
)
因
(
よ
)
つて
呉起
(
ごき
)
を
召
(
め
)
して
(一〇二)
與
(
とも
)
に
歸
(
かへ
)
り、
即
(
すなは
)
ち
(一〇三)
公主
(
こうしゆ
)
をして
怒
(
いか
)
つて
君
(
きみ
)
を
輕
(
かろ
)
んぜしめよ。
呉起
(
ごき
)
、
公主
(
こうしゆ
)
の・
君
(
きみ
)
を
賤
(
いや
)
しむを
見
(
み
)
ば、
則
(
すなは
)
ち
必
(
かなら
)
ず
辭
(
じ
)
せん
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
この六
億里
(
おくり
)
の
道程
(
みちのり
)
を三百六十五日と六
時
(
とき
)
(實は五時四十八「ミニウト」四十八「セカンド」なれども先つ六時とするなり)の
間
(
あひだ
)
に
一廻
(
ひとまはり
)
して
本
(
もと
)
の
處
(
ところ
)
に
歸
(
かへ
)
るなり。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
これから
直
(
す
)
ぐお
見舞申
(
みまひまを
)
さうと
申
(
まを
)
しますと、いや
明日
(
あす
)
でよい、
當方
(
たうはう
)
から
迎
(
むか
)
へをよこすと、
辻褄
(
つじつま
)
の
合
(
あ
)
はぬことを
言
(
い
)
うて、さツさと
歸
(
かへ
)
つて
行
(
ゆ
)
かれるのでござります。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
それからすぐに
和歌山
(
わかやま
)
へ
引
(
ひ
)
き
取
(
と
)
られて
行
(
い
)
つて、
久
(
ひさ
)
しく
國
(
くに
)
へ
歸
(
かへ
)
ることもしませんでした。
加納家
(
かのうけ
)
に
住
(
す
)
みこんでから、はじめて
遠江
(
とほたふみ
)
の
母
(
はゝ
)
のところへ
歸省
(
きせい
)
したことがあります。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
やうやくその
馬
(
うま
)
と
土馬
(
つちうま
)
と
取
(
と
)
りかへて
家
(
いへ
)
へつれて
歸
(
かへ
)
つたといふ
面白
(
おもしろ
)
いうそのような
話
(
はなし
)
であります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
町を一
巡
(
じゆん
)
して家へ
歸
(
かへ
)
つて來る頃には、彼はもう坂の
途
(
と
)
中で轉んだことを
忘
(
わす
)
れてゐた。
坂道
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
身體
(
からだ
)
が
弱
(
よは
)
い
爲
(
た
)
めだから
營養
(
えいやう
)
をよくすること、
足
(
あし
)
の
膝關節
(
しつくわんせつ
)
が
痛
(
いた
)
かつたら
罨法
(
あんはふ
)
をするといふ
事
(
こと
)
であつた。
彼女
(
かれ
)
は
別
(
べつ
)
に
身體
(
からだ
)
の
元氣
(
げんき
)
はかはらなかつたので、
學校
(
がくかう
)
に
通
(
かよ
)
つて
歸
(
かへ
)
つて
來
(
く
)
ると
一人
(
ひとり
)
で
罨法
(
あんはふ
)
をした。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
その
趣味
(
しゆみ
)
の
澁
(
しぶ
)
い
例
(
れい
)
を
擧
(
あ
)
げると、
三上
(
みかみ
)
がその
著名
(
ちよめい
)
なる
東京市内出沒行脚
(
とうきやうしないしゆつぼつあんぎや
)
をやつて、
二十日
(
はつか
)
も
歸
(
かへ
)
つて
來
(
こ
)
ないと
時雨
(
しぐれ
)
さんは、
薄暗
(
うすぐら
)
い
部屋
(
へや
)
の
中
(
なか
)
で
端座
(
たんざ
)
して、たゞ
一人
(
ひとり
)
双手
(
もろて
)
に
香爐
(
かうろ
)
を
捧
(
さゝ
)
げて、
香
(
かう
)
を
聞
(
き
)
いてゐる。
長谷川時雨が卅歳若かつたら
(旧字旧仮名)
/
直木三十五
(著)
歸
(
かへ
)
るや、なつかしき
君
(
きみ
)
が
手
(
て
)
に。
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
呼
(
よ
)
んでも
籠
(
かご
)
へは
歸
(
かへ
)
らない
鸚鵡:(フランス)
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
あすにならば
歸
(
かへ
)
り給ふか。
カンタタ
(旧字旧仮名)
/
ポール・クローデル
(著)
歸
(
かへ
)
ればお
家
(
うち
)
に
灯
(
ひ
)
が一つ
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
歸
(
かへ
)
れ
君
(
きみ
)
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
其
(
その
)
忘
(
わす
)
れ
難
(
がた
)
き
味
(
あぢ
)
に
引
(
ひ
)
かされて、
行
(
ゆ
)
く
事
(
こと
)
は
行
(
ゆ
)
くが——
行
(
ゆ
)
く
度
(
たび
)
に
思出
(
おもひだ
)
しては、
歸途
(
かへりがけ
)
に、つい、
泣
(
な
)
かされる。——いつも
歸
(
かへ
)
る
時
(
とき
)
は
日暮
(
ひぐれ
)
になる。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
つい
此
(
こ
)
のお
酒
(
さけ
)
と
言
(
い
)
ひますものが、
得
(
え
)
て
其
(
そ
)
の
素直
(
すなほ
)
に
内
(
うち
)
へお
歸
(
かへ
)
りになり
憎
(
にく
)
いものでござりまして、
二次會
(
にじくわい
)
とか
何
(
なん
)
とか
申
(
まを
)
しますんで、えへゝ
月夜車
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
何處
(
どこ
)
へゆく
何處
(
どこ
)
へゆく、
逃
(
に
)
げてはならないと
坐中
(
ざちう
)
の
騷
(
さわ
)
ぐに
照
(
てー
)
ちやん
高
(
たか
)
さん
少
(
すこ
)
し
頼
(
たの
)
むよ、
直
(
じ
)
き
歸
(
かへ
)
るからとてずつと
廊下
(
らうか
)
へ
急
(
いそ
)
ぎ
足
(
あし
)
に
出
(
いで
)
しが
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
近所
(
きんじよ
)
と
姻戚
(
みより
)
との
外
(
ほか
)
には一
飯
(
ぱん
)
も
出
(
だ
)
さなかつたがそれでも
村
(
むら
)
のものは
皆
(
みな
)
二
錢
(
せん
)
づゝ
持
(
も
)
つて
弔
(
くや
)
みに
來
(
き
)
た。さうしてさつさと
歸
(
かへ
)
つて
行
(
い
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
しかし、やがて
贈
(
おく
)
り
主
(
ぬし
)
の
悲
(
かな
)
しき
形
(
かた
)
見になつたその
寫眞器
(
しやしんき
)
は、
支那
(
しな
)
の旅から
歸
(
かへ
)
ると
間
(
ま
)
もなく、或る
文
(
ぶん
)
學青年の
詐欺
(
さぎ
)
にかゝつてうしなはれた。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
致し
誠
(
まこと
)
の修驗と相成て後當村へ
歸
(
かへ
)
り其時にこそ
師匠
(
ししやう
)
感應院の院を
續度
(
つぎたく
)
存ずるなり
哀
(
あは
)
れ此儀を
御許
(
おんゆる
)
し下され度
夫迄
(
それまで
)
の内は感應院へは
宜
(
よろし
)
き代りを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
すると
翌日
(
よくじつ
)
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
て
大層
(
たいそう
)
謝罪
(
しやざい
)
をされるから
何故
(
なにゆゑ
)
返事
(
へんじ
)
をしなかつたと
尋
(
たづ
)
ねると
返事
(
へんじ
)
は
端書
(
はがき
)
で
出
(
だ
)
して
置
(
お
)
きましたといふのです。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
『お
家
(
うち
)
へ
歸
(
かへ
)
つたら、
父
(
とう
)
さんや
母
(
かあ
)
さんに
見
(
み
)
てお
貰
(
もら
)
ひなさい。お
前
(
まへ
)
さんの
頬
(
ほつ
)
ぺたの
紅
(
あか
)
い
色
(
いろ
)
もこのお
婆
(
ばあ
)
さんのこゝろざしですよ。』
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「そりや
私
(
わたし
)
もつい
見
(
み
)
なかつたの。けれども、
屹度
(
きつと
)
あの
相談
(
さうだん
)
よ。
今
(
いま
)
に
兄
(
にい
)
さんが
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
たら
聞
(
き
)
いて
御覽
(
ごらん
)
なさい。
屹度
(
きつと
)
左樣
(
さう
)
よ」
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ヂュリ
乳母
(
うば
)
を
出
(
だ
)
してやった
時
(
とき
)
、
時計
(
とけい
)
は
九
(
こゝの
)
つを
打
(
う
)
ってゐた。
半時間
(
はんじかん
)
で
歸
(
かへ
)
るといふ
約束
(
やくそく
)
。
若
(
も
)
しや
逢
(
あ
)
へなんだかも
知
(
し
)
れぬ。いや/\、さうでは
無
(
な
)
い。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
例
(
れい
)
の石がちやんと
目
(
め
)
の
下
(
した
)
に
横
(
よこた
)
はつて居たので其まゝ
飛
(
と
)
び
込
(
こ
)
み、石を
懷
(
だい
)
て
濡鼠
(
ぬれねずみ
)
のやうになつて
逃
(
にぐ
)
るが
如
(
ごと
)
く
家
(
うち
)
に
歸
(
かへ
)
つて來た。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
B うゝ、それはマア
双方
(
さうはう
)
の
間
(
あひだ
)
にキナ
臭
(
くさ
)
い
匂
(
にほ
)
ひぐらゐしてゐたのだらう。
其中
(
そのうち
)
、
女
(
をんな
)
が
國
(
くに
)
に
歸
(
かへ
)
つて、
暫
(
しばら
)
くしてから
其
(
そ
)
の
手紙
(
てがみ
)
をよこしたんだ、さうだ。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
山
(
やま
)
へ
歸
(
かへ
)
ると、
親兄弟
(
おやきやうだい
)
は
勿論
(
もちろん
)
、
友
(
とも
)
だちも
驚
(
おどろ
)
いてしまひました。そしてかわいさうに
此
(
こ
)
の
兎
(
うさぎ
)
は一
生
(
しやう
)
の
笑
(
わら
)
はれ
者
(
もの
)
となりました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
『
屹度
(
きつと
)
返却
(
かへ
)
します、
屹度
(
きつと
)
。』などと
誓
(
ちか
)
ひながら、
又
(
また
)
帽
(
ばう
)
を
取
(
と
)
るなり
出
(
で
)
て
行
(
い
)
つた。が、
大約
(
おほよそ
)
二
時間
(
じかん
)
を
經
(
た
)
つてから
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
た。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
歸
部首:⽌
18画
“歸”を含む語句
歸途
立歸
歸京
歸宅
歸路
歸依
歸國
御歸
歸省
歸邸
持歸
歸依者
歸着
御歸館
歸宅後
歸準備
歸朝
歸航
歸館々々
歸省中
...