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半時間
ヂュリ
乳母を
出してやった
時、
時計は
九つを
打ってゐた。
半時間で
歸るといふ
約束。
若しや
逢へなんだかも
知れぬ。いや/\、さうでは
無い。
アンドレイ、エヒミチは、イワン、デミトリチの
寐臺の
上に
腰を
掛けて、
大約半時間も
待つてゐると、
室の
戸は
開いて、
入つて
來たのはハヾトフならぬ
小使のニキタ。
半時間以上待たねば
人車が
出ないと
聞いて
茶屋へ
上り
今度は
大ぴらで一
本命じて
空腹へ
刺身を
少ばかり
入れて
見たが、
惡酒なるが
故のみならず
元來八
度以上の
熱ある
病人、
甘味からう
筈がない。