“罨法”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あんぽう50.0%
あんぱふ20.0%
あんはふ10.0%
あんばふ10.0%
あんぽふ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのあとで、机竜之助は、丹前たんぜんを肩から引っかけて、両手をそのえりから出し、小机の前に向って、静かに罨法あんぽうを施しておりますと
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
病室で罨法あんぱふをするのに繃帶を解きはするけれど、その時分には見える方の目はやつぱりガーゼに閉ぢられた儘である。
赤い鳥 (旧字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
そして自分じぶん部屋へやはひると、ふるびたあをいビロードの椅子いすこしをおろして、そのひざをもんだり、いたさをこらへてすこしでもげやうとしたり、または罨法あんはふしてそつとのばしたりなどした。
追憶 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
お利代が寢ずに看護してくれて、腹を擦つたり、温めたタオルで罨法あんぽふつたりした。トロ/\と交睫まどろむと、すぐ烈しい便氣の塞迫と腹痛に目が覺める。翌朝の四時までに都合十三回も便所に立つた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)