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机
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つくゑ
ふりがな文庫
“
机
(
つくゑ
)” の例文
どるめんといふ
語
(
ご
)
も、
石
(
いし
)
の
机
(
つくゑ
)
といふ
意味
(
いみ
)
の
言葉
(
ことば
)
であります。このてーぶるの
下
(
した
)
に
人間
(
にんげん
)
を
葬
(
はうむ
)
つたので、これは
疑
(
うたが
)
ひもなく
墓
(
はか
)
であります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
それを
思
(
おも
)
ふと、
机
(
つくゑ
)
に
向
(
むか
)
つたなりで、
白米
(
はくまい
)
を
炊
(
た
)
いてたべられるのは
勿體
(
もつたい
)
ないと
云
(
い
)
つてもいゝ。
非常
(
ひじやう
)
の
場合
(
ばあひ
)
だ。……
稼
(
かせ
)
がずには
居
(
ゐ
)
られない。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
キツプリング、ブラツクウツド、ビイアスと数へて来ると、どうも皆
其
(
その
)
机
(
つくゑ
)
の
抽斗
(
ひきだし
)
には心霊学会の研究報告がはひつてゐさうな心持がする。
近頃の幽霊
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
掛
(
か
)
けてゐる
眼鏡
(
めがね
)
をはづして、
蘿月
(
らげつ
)
は
机
(
つくゑ
)
を離れて
座敷
(
ざしき
)
の
真中
(
まんなか
)
に
坐
(
すわ
)
り直つたが、
襷
(
たすき
)
をとりながら
這入
(
はい
)
つて来る妻のお
滝
(
たき
)
と
来訪
(
らいはう
)
のお
豊
(
とよ
)
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
で、
其手紙
(
そのてがみ
)
は一
時
(
じ
)
私
(
わたし
)
の
手
(
て
)
に
押収
(
おうしう
)
することにして、一
旦
(
たん
)
机
(
つくゑ
)
の
抽斗
(
ひきだし
)
の
底
(
そこ
)
へ
入
(
い
)
れて
見
(
み
)
たが、こんな
反故屑
(
ほごくづ
)
を
差押
(
さしおさ
)
へて
其
(
それ
)
が
何
(
なん
)
になるか。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
さうして
學校
(
がつこう
)
の
教場内
(
きようじようない
)
に
竝列
(
へいれつ
)
した
多數
(
たすう
)
の
机
(
つくゑ
)
や
或
(
あるひ
)
は
銃器臺
(
じゆうきだい
)
などは、
其連合
(
そのれんごう
)
の
力
(
ちから
)
を
以
(
もつ
)
て、
此桁
(
このけた
)
や
梁
(
はり
)
、
又
(
また
)
は
小屋組
(
こやぐみ
)
全部
(
ぜんぶ
)
を
支
(
さゝ
)
へることは
容易
(
ようい
)
である。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
仲冬のすゑ此人
居間
(
ゐま
)
の二階にて
書案
(
つくゑ
)
によりて物を
書
(
かき
)
てをられしが、
窓
(
まど
)
の
庇
(
ひさし
)
に
下
(
さが
)
りたる
垂氷
(
つらゝ
)
の五六尺なるが
明
(
あか
)
りに
障
(
さは
)
りて
机
(
つくゑ
)
のほとり
暗
(
くら
)
きゆゑ
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
去
(
さる
)
十三
日
(
にち
)
の
夜
(
よ
)
、
僕
(
ぼく
)
は
獨
(
ひと
)
り
机
(
つくゑ
)
に
倚掛
(
よりかゝ
)
つてぼんやり
考
(
かんが
)
へて
居
(
ゐ
)
た。十
時
(
じ
)
を
過
(
す
)
ぎ
家
(
いへ
)
の
者
(
もの
)
は
寢
(
ね
)
てしまひ、
外
(
そと
)
は
雨
(
あめ
)
がしと/\
降
(
ふ
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
か
憂
(
うれ
)
へん
又
(
また
)
誰
(
たれ
)
をか
恨
(
うら
)
むる所もなし
拙者
(
せつしや
)
は少々
認
(
したゝ
)
め物あれば
御免
(
ごめん
)
あれ貴殿は
緩々
(
ゆる/\
)
御咄
(
おはな
)
し成るべしと云ひつゝ其身は
机
(
つくゑ
)
に
懸
(
かゝ
)
りけり
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
或時
(
あるとき
)
宗助
(
そうすけ
)
がぽかんとして、
下宿
(
げしゆく
)
の
机
(
つくゑ
)
に
倚
(
よ
)
りかゝつた
儘
(
まゝ
)
、
珍
(
めづ
)
らしく
時間
(
じかん
)
の
使
(
つか
)
ひ
方
(
かた
)
に
困
(
こま
)
つてゐると、ふと
御米
(
およね
)
が
遣
(
や
)
つて
來
(
き
)
た。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
朝御飯をすますと、
机
(
つくゑ
)
の前にきて
坐
(
すわ
)
つた。さつき出来あがつた詩を、忘れぬうちに書きつけて置くためだ。
良寛物語 手毬と鉢の子
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
彼女
(
かのぢよ
)
は
若々
(
わか/\
)
しく
胸
(
むね
)
をどきつかせながら、
急
(
いそ
)
いで
机
(
つくゑ
)
の
上
(
うへ
)
の
手紙
(
てがみ
)
を
取
(
と
)
つて
封
(
ふう
)
を
切
(
き
)
つた。
彼女
(
かのぢよ
)
の
顏
(
かほ
)
はみる/\
喜
(
よろこ
)
びに
輝
(
かゞや
)
いた。
曲
(
ゆが
)
みかげんに
結
(
むす
)
んだ
口許
(
くちもと
)
に
微笑
(
ほゝゑみ
)
が
泛
(
うか
)
んでゐる。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
山田
(
やまだ
)
の
書斎
(
しよさい
)
は八
畳
(
ぢやう
)
の
間
(
ま
)
でしたが、
其
(
それ
)
に
机
(
つくゑ
)
を
相対
(
さしむかひ
)
に
据
(
す
)
ゑて、
北向
(
きたむき
)
の
寒
(
さむ
)
い
武者窓
(
むしやまど
)
の
薄暗
(
うすぐら
)
い
間
(
ま
)
に
立籠
(
たてこも
)
つて、
毎日
(
まいにち
)
文学の話です、
此
(
こゝ
)
に
二人
(
ふたり
)
が
鼻
(
はな
)
を
並
(
なら
)
べて
居
(
ゐ
)
るから
石橋
(
いしばし
)
も
繁
(
しげ
)
く訪ねて来る
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
何處
(
どこ
)
やらの
人
(
ひと
)
が
子供
(
こども
)
の
時
(
とき
)
うつした
寫眞
(
しやしん
)
だといふあどけないのを
貰
(
もら
)
つて、それを
明
(
あ
)
けくれに
出
(
だ
)
して
見
(
み
)
て、
面
(
めん
)
と
向
(
むか
)
つては
言
(
い
)
はれぬ
事
(
こと
)
を
並
(
なら
)
べて
見
(
み
)
たり、
机
(
つくゑ
)
の
引出
(
ひきだ
)
しへ
叮嚀
(
ていねい
)
に
仕舞
(
しま
)
つて
見
(
み
)
たり
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
と思ツて
机
(
つくゑ
)
の前へ引返すと、母親は
鈍
(
にぶ
)
い
眼光
(
まなざし
)
で
眩
(
まぶ
)
しさうに
此方
(
こツち
)
を見ながら
昔の女
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
土瓶
(
どびん
)
へ
入
(
い
)
れた
水
(
みづ
)
を
持
(
も
)
つて
墓參
(
はかまゐ
)
りに
行
(
い
)
つて、それから
膳椀
(
ぜんわん
)
も
皆
(
みな
)
返
(
かへ
)
して
近所
(
きんじよ
)
の
人々
(
ひと/″\
)
も
歸
(
かへ
)
つた
後
(
のち
)
勘次
(
かんじ
)
は
㷀然
(
けいぜん
)
として
古
(
ふる
)
い
机
(
つくゑ
)
の
上
(
うへ
)
に
置
(
お
)
かれた
白木
(
しらき
)
の
位牌
(
ゐはい
)
に
對
(
たい
)
して
堪
(
たま
)
らなく
寂
(
さび
)
しい
哀
(
あは
)
れつぽい
心持
(
こゝろもち
)
になつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
机
(
つくゑ
)
の
前
(
まへ
)
にマツチは
有
(
あ
)
つて、
彼
(
かれ
)
は
其
(
そ
)
れを
見
(
み
)
てゐながら、
其癖
(
そのくせ
)
、
大聲
(
おほごゑ
)
を
上
(
あ
)
げて
小使
(
こづかひ
)
を
呼
(
よ
)
んでマツチを
持
(
も
)
つて
來
(
こ
)
いなどと
云
(
い
)
ひ、
女中
(
ぢよちゆう
)
のゐる
前
(
まへ
)
でも
平氣
(
へいき
)
で
下着
(
したぎ
)
一つで
歩
(
ある
)
いてゐる、
下僕
(
しもべ
)
や、
小使
(
こづかひ
)
を
捉
(
つかま
)
へては
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
教場内
(
きようじようない
)
に
於
(
おい
)
ては
机
(
つくゑ
)
の
下
(
した
)
が
最
(
もつと
)
も
安全
(
あんぜん
)
であるべきことは
説明
(
せつめい
)
を
要
(
よう
)
しないであらう。
下敷
(
したじき
)
になつた
場合
(
ばあひ
)
に
於
(
おい
)
て、
致命傷
(
ちめいしよう
)
を
與
(
あた
)
へるものは
梁
(
はり
)
と
桁
(
けた
)
とである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
障子
(
しやうじ
)
を
閉
(
た
)
てゝ
座敷
(
ざしき
)
へ
歸
(
かへ
)
つて、
机
(
つくゑ
)
の
前
(
まへ
)
へ
坐
(
すわ
)
つた。
座敷
(
ざしき
)
とは
云
(
い
)
ひながら
客
(
きやく
)
を
通
(
とほ
)
すから
左樣
(
さう
)
名
(
な
)
づける
迄
(
まで
)
で、
實
(
じつ
)
は
書齋
(
しよさい
)
とか
居間
(
ゐま
)
とか
云
(
い
)
ふ
方
(
はう
)
が
穩當
(
をんたう
)
である。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ト
其
(
そ
)
の
色
(
いろ
)
も……
薄
(
うす
)
いながら、
判然
(
はつきり
)
と
煤
(
すゝ
)
の
中
(
なか
)
に、
塵
(
ちり
)
を
拂
(
はら
)
つてくつきりと
鮮麗
(
あざやか
)
な
姿
(
すがた
)
が、
二人
(
ふたり
)
が
机
(
つくゑ
)
に
向
(
むか
)
つた
横手
(
よこて
)
、
疊數
(
たゝみかず
)
二
疊
(
でふ
)
ばかり
隔
(
へだ
)
てた
處
(
ところ
)
に、
寒
(
さむ
)
き
夜
(
よ
)
なれば
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
その
村
(
むら
)
の
小學校
(
しようがつこう
)
には、
生徒達
(
せいとたち
)
が
拾
(
ひろ
)
つて
來
(
き
)
た
石斧
(
せきふ
)
を、
教室内
(
きようしつない
)
に
竝
(
なら
)
べてある
五六十
(
ごろくじゆう
)
の
机
(
つくゑ
)
の
上
(
うへ
)
に
一
(
いつ
)
ぱい
山
(
やま
)
のように
竝
(
なら
)
べてあるのを
見
(
み
)
ました。その
數
(
かず
)
は
二千以上
(
にせんいじよう
)
もあつて
實
(
じつ
)
に
驚
(
おどろ
)
いた
次第
(
しだい
)
でありました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
今日
(
けふ
)
のやうな
天候
(
てんこう
)
は、
別
(
べつ
)
しても
頭
(
あたま
)
に
差響
(
さしひゞ
)
く。
私
(
わたし
)
は
画
(
ゑ
)
を
描
(
か
)
くのも
可厭
(
いや
)
、
人
(
ひと
)
に
来
(
こ
)
られるのも、
人
(
ひと
)
を
訪問
(
はうもん
)
するのも
臆劫
(
おつくう
)
と
云
(
い
)
つた
形
(
かたち
)
で——
其
(
それ
)
なら
寝
(
ね
)
てゞもゐるかと
思
(
おも
)
ふと、
矢張
(
やつぱり
)
起
(
お
)
きて、
机
(
つくゑ
)
に
坐
(
すわ
)
つてゐる。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
枕
(
まくら
)
に
近
(
ちか
)
く
一脚
(
いつきやく
)
の
机
(
つくゑ
)
を
据
(
す
)
ゑたるは、
折
(
をり
)
ふし
硯々
(
すゞり/\
)
と
呼
(
よ
)
び、
書物
(
しよもつ
)
よむとて
有
(
あり
)
し
學校
(
がくかう
)
のまねびをなせば、
心
(
こゝろ
)
にまかせて
紙
(
かみ
)
いたづらせよとなり、
兄
(
あに
)
といへるは
何心
(
なにごゝろ
)
なく
積重
(
つみかさ
)
ねたる
反古紙
(
ほごがみ
)
を
手
(
て
)
に
取
(
と
)
りて
見
(
み
)
れば
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
机
(
つくゑ
)
の上に書物は
幾冊
(
いくさつ
)
も
重
(
かさ
)
ねてある。
杉板
(
すぎいた
)
の本箱も置かれてある。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
思
(
おも
)
はず
机
(
つくゑ
)
を
打
(
う
)
つて、『
明日
(
あす
)
の
朝
(
あさ
)
に
行
(
ゆ
)
く!』と
叫
(
さ
)
けんだ。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
ぺたりとそのまゝ
机
(
つくゑ
)
の
前
(
まへ
)
に
坐
(
すわ
)
つてしまつた。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
第一
(
だいゝち
)
墜落物
(
ついらくぶつ
)
も
張壁
(
はりかべ
)
、
煖爐用煙突
(
だんろようえんとつ
)
など、いづれも
重量
(
じゆうりよう
)
の
大
(
だい
)
なるものであるから、
机
(
つくゑ
)
や
椅子
(
いす
)
では
支
(
さゝ
)
へることが
困難
(
こんなん
)
である。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
……これはそのまゝ、いま
頂戴
(
ちやうだい
)
に
成
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
る。……ふろ
敷包
(
しきづつみ
)
を
御持參
(
ごぢさん
)
で、「
机
(
つくゑ
)
を
貸
(
か
)
しな。」とお
見
(
み
)
えに
成
(
な
)
つた。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「さうでせう」と
御米
(
およね
)
が
答
(
こた
)
へるのを
聞
(
き
)
き
流
(
なが
)
して、
彼
(
かれ
)
は
珍
(
めづ
)
らしく
書齋
(
しよさい
)
に
這入
(
はい
)
つた。一
時間
(
じかん
)
程
(
ほど
)
して、
御米
(
およね
)
がそつと
襖
(
ふすま
)
を
開
(
あ
)
けて
覗
(
のぞ
)
いて
見
(
み
)
ると、
机
(
つくゑ
)
に
向
(
むか
)
つて、
何
(
なに
)
か
讀
(
よ
)
んでゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
櫻町
(
さくらまち
)
の
殿
(
との
)
は
最早
(
もはや
)
寢處
(
しんじよ
)
に
入
(
い
)
り
給
(
たま
)
ひし
頃
(
ころ
)
か、さらずば
燈火
(
ともしび
)
のもとに
書物
(
しよもつ
)
をや
披
(
ひら
)
き
給
(
たま
)
ふ、
然
(
さ
)
らずば
机
(
つくゑ
)
の
上
(
うへ
)
に
紙
(
かみ
)
を
展
(
の
)
べて
靜
(
しづ
)
かに
筆
(
ふで
)
をや
動
(
うご
)
かし
給
(
たま
)
ふ、
書
(
か
)
かせ
給
(
たま
)
ふは
何
(
なに
)
ならん、
何事
(
なにごと
)
かの
御打合
(
おんうちあは
)
せを
御朋友
(
おほういう
)
の
許
(
もと
)
へか
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
こゝの
障子
(
しやうじ
)
は、
幼
(
をさな
)
いものの
夜更
(
よふか
)
しを
守
(
まも
)
つて、
寒
(
さむ
)
いに一
枚
(
まい
)
開
(
あ
)
けたまゝ、
霰
(
あられ
)
の
中
(
なか
)
にも、
父
(
ちゝ
)
と
祖母
(
そぼ
)
の
情
(
なさけ
)
の
夢
(
ゆめ
)
は、
紙一重
(
かみひとへ
)
の
遮
(
さへぎ
)
るさへなく、
机
(
つくゑ
)
のあたりに
通
(
かよ
)
つたのであつた。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
此
(
こ
)
の
勢
(
いきほひ
)
に
乘
(
の
)
つて、
私
(
わたし
)
は
夢中
(
むちう
)
で
駈上
(
かけあが
)
つて、
懷中電燈
(
くわいちうでんとう
)
の
燈
(
あかり
)
を
借
(
か
)
りて、
戸袋
(
とぶくろ
)
の
棚
(
たな
)
から、
觀世音
(
くわんぜおん
)
の
塑像
(
そざう
)
を
一體
(
いつたい
)
、
懷中
(
くわいちう
)
し、
机
(
つくゑ
)
の
下
(
した
)
を、
壁土
(
かべつち
)
の
中
(
なか
)
を
探
(
さぐ
)
つて、なき
父
(
ちゝ
)
が
彫
(
ほ
)
つてくれた
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
弔礼
(
てうれい
)
のために、
香川家
(
かがはけ
)
を
訪
(
おとづ
)
れたものが、うけつけの
机
(
つくゑ
)
も、
四
(
よ
)
つばかり、
応接
(
おうせつ
)
に
山
(
やま
)
をなす
中
(
なか
)
から、
其処
(
そこ
)
へ
通
(
とほ
)
された
親類縁者
(
しんるゐえんじや
)
、それ/″\、
又
(
また
)
他方面
(
たはうめん
)
の
客
(
きやく
)
は、
大方
(
おほかた
)
別室
(
べつしつ
)
であらう。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
一驚
(
いつきやう
)
を
吃
(
きつ
)
した
私
(
わたし
)
の
机
(
つくゑ
)
の
前
(
まへ
)
でハタと
顏
(
かほ
)
を
合
(
あ
)
はせたのは、
知合
(
しりあひ
)
のその
男
(
をとこ
)
で……
眞青
(
まつさを
)
に
成
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
と
云
(
い
)
つたものの、
兩方
(
りやうはう
)
で、
机
(
つくゑ
)
をずつて、ごそ/\と
火鉢
(
ひばち
)
に
噛着
(
かじりつ
)
いて、ひつたりと
寄合
(
よりあ
)
はす。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
大變
(
たいへん
)
です。」「……」「
化
(
ばけ
)
ものが
出
(
で
)
ます。」「……」「
先生
(
せんせい
)
の
壁
(
かべ
)
のわきの、あの
小窓
(
こまど
)
の
處
(
ところ
)
へ
机
(
つくゑ
)
を
置
(
お
)
いて、
勉強
(
べんきやう
)
をして
居
(
を
)
りますと……
恁
(
か
)
う、じり/\と
燈
(
あかり
)
が
暗
(
くら
)
く
成
(
な
)
りますから、 ...
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
上
(
あが
)
れ、
二階
(
にかい
)
へと、マツチを
手探
(
てさぐ
)
りでランプを
點
(
つ
)
けるのに
馴
(
な
)
れて
居
(
ゐ
)
るから、いきなり
先
(
さき
)
へ
立
(
た
)
つて、すぐの
階子段
(
はしごだん
)
を
上
(
あが
)
つて、ふすまを
開
(
あ
)
けると、むツと
打
(
う
)
つ
煙
(
けむり
)
に
目
(
め
)
のくらむより
先
(
さき
)
に、
机
(
つくゑ
)
の
前
(
まへ
)
に
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
駈
(
か
)
け
込
(
こ
)
むやうに、
門外
(
もんそと
)
の
柳
(
やなぎ
)
を
潛
(
くゞ
)
つて、
格子戸
(
かうしど
)
の
前
(
まへ
)
の
梅
(
うめ
)
を
覗
(
のぞ
)
くと、
二疊
(
にでふ
)
に
一人
(
ひとり
)
机
(
つくゑ
)
を
控
(
ひか
)
へてた
書生
(
しよせい
)
が
居
(
ゐ
)
て、はじめて
逢
(
あ
)
つた、
春葉
(
しゆんえふ
)
である。十七だから、
髯
(
ひげ
)
なんか
生
(
は
)
やさない、
五分刈
(
ごぶがり
)
の
長
(
なが
)
い
顏
(
かほ
)
で、
仰向
(
あふむ
)
いた。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“机”の意味
《名詞》
(つくえ) 家具の一つ。
(出典:Wiktionary)
“机”の解説
机(つくえ)は、読書や文書の作成、各種の事務などに用いられる家具の一種。
テーブルに似ている。
物を置いたりするのにも使われる
(出典:Wikipedia)
机
常用漢字
小6
部首:⽊
6画
“机”を含む語句
机上
書机
机辺
机掛
立机
経机
文机
唐机
小机
牀机
洋机
手習机
床机
高机
花机
經机
写字机
事務机
机代
明窓浄机
...