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ごぞん
ふりがな文庫
“
御存
(
ごぞん
)” の例文
お
螻
(
けら
)
殿
(
どの
)
を、
佛
(
ほとけ
)
さん
蟲
(
むし
)
、
馬追蟲
(
うまおひむし
)
を、
鳴聲
(
なきごゑ
)
でスイチヨと
呼
(
よ
)
ぶ。
鹽買蜻蛉
(
しほがひとんぼ
)
、
味噌買蜻蛉
(
みそがひとんぼ
)
、
考證
(
かうしよう
)
に
及
(
およ
)
ばず、
色合
(
いろあひ
)
を
以
(
もつ
)
て
子供衆
(
こどもしう
)
は
御存
(
ごぞん
)
じならん。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
あゝ
何
(
なに
)
も
御存
(
ごぞん
)
じなしに
彼
(
あ
)
のやうに
喜
(
よろこ
)
んでお
出遊
(
いであそ
)
ばす
物
(
もの
)
を、
何
(
ど
)
の
顏
(
かほ
)
さげて
離縁状
(
りゑんじよう
)
もらふて
下
(
くだ
)
されと
言
(
い
)
はれた
物
(
もの
)
か、
叱
(
し
)
かられるは
必定
(
ひつぢよう
)
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
『はゝゝゝゝ。
君
(
きみ
)
はまだ
私
(
わたくし
)
の
妻子
(
さいし
)
を
御存
(
ごぞん
)
じなかつたのでしたね。これは
失敬
(
しつけい
)
々々。』と
急
(
いそが
)
はしく
呼鈴
(
よびりん
)
を
鳴
(
な
)
らして、
入
(
いり
)
來
(
きた
)
つた
小間使
(
こまづかひ
)
に
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
女王樣
(
ぢよわうさま
)
は
事
(
こと
)
の
大小
(
だいせう
)
に
拘
(
かゝは
)
らず、
總
(
すべ
)
ての
困難
(
こんなん
)
を
解决
(
かいけつ
)
する
唯一
(
ゆゐいつ
)
の
方法
(
はうはふ
)
を
御存
(
ごぞん
)
じでした。『
彼
(
か
)
れの
頭
(
あたま
)
を
刎
(
は
)
ねよ!』と
四邊
(
あたり
)
も
見
(
み
)
ずに
申
(
まを
)
されました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
『
紀
(
こつな
)
どのは、
質屋
(
しちや
)
のことを
御存
(
ごぞん
)
じかな。』と、
玄竹
(
げんちく
)
の
機智
(
きち
)
は、
敵
(
てき
)
の
武器
(
ぶき
)
で
敵
(
てき
)
を
刺
(
さ
)
すやうに、
紀
(
こつな
)
の
言葉
(
ことば
)
を
捉
(
とら
)
へて、
紀
(
こつな
)
の
顏
(
かほ
)
の
色
(
いろ
)
を
赧
(
あか
)
くさせた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
▼ もっと見る
いかにも
言
(
い
)
はれる
通
(
とほり
)
で、
其
(
その
)
頭痛
(
づつう
)
のために
出立
(
しゆつたつ
)
の
日
(
ひ
)
を
延
(
の
)
ばさうかと
思
(
おも
)
つてゐますが、どうして
直
(
なほ
)
してくれられる
積
(
つもり
)
か。
何
(
なに
)
か
藥方
(
やくはう
)
でも
御存
(
ごぞん
)
じか。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
へい……
能
(
よ
)
う
御存
(
ごぞん
)
じさまでございます、これは
貴方
(
あなた
)
、
遠州所持
(
ゑんしうしよぢ
)
でございまして、
其後
(
そののち
)
大
(
たい
)
した
偉
(
えら
)
い
宗匠
(
そうしやう
)
さんが
用
(
もち
)
ひたといふ
品
(
しな
)
でございます。主
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
なに
兄
(
にい
)
さんだつて、もう
少
(
すこ
)
し
都合
(
つがふ
)
が
好
(
よ
)
ければ、
疾
(
と
)
うにも
何
(
ど
)
うにか
爲
(
し
)
たんですけれども、
御存
(
ごぞん
)
じの
通
(
とほ
)
りだから
實際
(
じつさい
)
已
(
や
)
むを
得
(
え
)
なかつたんですわ。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
御存
(
ごぞん
)
じの
通
(
とお
)
り
姫
(
ひめ
)
のお
祠
(
やしろ
)
は
相模
(
さがみ
)
の
走水
(
はしりみず
)
と
申
(
もう
)
すところにあるのですが、あそこは
私
(
わたくし
)
の
縁
(
えん
)
づいた
三浦家
(
みうらけ
)
の
領地内
(
りょうちない
)
なのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
この
頃
(
ころ
)
の
先輩
(
せんぱい
)
に、
名高
(
なだか
)
い
西行法師
(
さいぎようほうし
)
といふ
人
(
ひと
)
があります。
御存
(
ごぞん
)
じのとほり、
世捨
(
よす
)
て
人
(
びと
)
として
一風
(
いつぷう
)
變
(
かは
)
つた、
靜
(
しづ
)
かな、さびしい
歌
(
うた
)
を
作
(
つく
)
つたといはれてゐます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
『いけません、いけません! そんなことをさせてもいいとは
誰
(
たれ
)
からも
言付
(
いいつ
)
かりません。
御存
(
ごぞん
)
じでしょう。』
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
あなたは
方々
(
ほうぼう
)
の
国々
(
くにぐに
)
をお
回
(
まわ
)
りですから、たぶん
御存
(
ごぞん
)
じでしょうが、この
村
(
むら
)
でも
年々
(
ねんねん
)
、それ、あそこにちょっと
高
(
たか
)
い山がございましょう、あの山の上の
神
(
かみ
)
さまに
しっぺい太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
乳母 ほんに、
巧
(
うま
)
いことを
被言
(
おっしゃ
)
る。
事壞
(
ことこは
)
しの
爲
(
ため
)
に
出來
(
でき
)
た
人
(
ひと
)
ぢゃといの! あの、
殿方
(
とのがた
)
え、ロミオの
若樣
(
わかさま
)
には
何處
(
どこ
)
へゐたら
逢
(
あ
)
はれうかの、
御存
(
ごぞん
)
じなら
教
(
をし
)
へて
下
(
くだ
)
され。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
しかし
御存
(
ごぞん
)
じの通り、西洋へ行ってもこれと
定
(
さだま
)
った職業は覚えず、学位の肩書も取れず、取集めたものは芝居とオペラと
音楽会
(
コンセール
)
の
番組
(
プログラム
)
に女芸人の寫真と
裸体画
(
はだかえ
)
ばかり。
監獄署の裏
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
或時
(
あるとき
)
はデレリ
茫然
(
ばうぜん
)
としてお
芋
(
いも
)
の
煮
(
に
)
えたも
御存
(
ごぞん
)
じなきお
目出
(
めで
)
たき者は
当世
(
たうせう
)
の
文学者
(
ぶんがくしや
)
を
置
(
お
)
いて
誰
(
た
)
ぞや。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
御存
(
ごぞん
)
じの通り
牡鹿
(
おじか
)
の角は、成長するにつれて枝の数が多くなり、五本ぐらいがまず大鹿である。
こども風土記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「
何
(
なに
)
より
小
(
こ
)
より
御存
(
ごぞん
)
じよりか。なまじ
辱
(
はじ
)
を
知
(
し
)
ってるばかりに、おいらァ
出世
(
しゅっせ
)
が
出来
(
でき
)
ねえんだよ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
ほんとうにあなたはめつたにお
出
(
で
)
ましにならないので、私どものやうに
引越
(
ひつこ
)
してばかりゐますと、ついあなたが
御存
(
ごぞん
)
じない
家
(
いへ
)
も
出來
(
でき
)
てまゐります、今日はほんとうに
嬉
(
うれ
)
しうございました。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
吾助は聞て我等事
御存
(
ごぞん
)
じの通り岡山にて主取は致したれども高が
若黨
(
わかたう
)
奉公なり何時
迄
(
まで
)
勤
(
つと
)
めたりとも
詮
(
せん
)
なしと奉公の中
種々
(
さま/″\
)
なる内職致し
辛
(
からう
)
じて
漸々
(
やう/\
)
五十兩の金子を
溜
(
ため
)
たれば何卒大坂か江戸へ出此金を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
先生
(
せんせい
)
が
御存
(
ごぞん
)
じなかつたら「う」に
聴
(
き
)
いてごらんなさい。
コドモノスケッチ帖:動物園にて
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
此處
(
ここ
)
は、
御存
(
ごぞん
)
じでせう、ほら××
村
(
むら
)
のH
病院
(
びやうゐん
)
ですのよ。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
口
(
くち
)
にせねば
入譯
(
いりわけ
)
御存
(
ごぞん
)
じなきこそよけれ
御恩
(
ごおん
)
がへしにはお
望
(
のぞ
)
み
叶
(
かな
)
へさせまして
悦
(
よろこ
)
び
給
(
たま
)
ふを
見
(
み
)
るが
樂
(
たの
)
しみぞと
我
(
わ
)
れを
捨
(
すて
)
ての
周旋
(
とりもち
)
なるを
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
それも
一
(
ひと
)
つだが、
其
(
そ
)
の
當時
(
たうじ
)
は、
今
(
いま
)
も
大錢
(
たいせん
)
お
扱
(
あつか
)
ひの
方
(
かた
)
はよく
御存
(
ごぞん
)
じ、
諸國
(
しよこく
)
小貨
(
こまかい
)
のが
以
(
もつ
)
てのほか
拂底
(
ふつてい
)
で、
買
(
かひ
)
ものに
難澁
(
なんじふ
)
一方
(
ひとかた
)
ならず。
九九九会小記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そなたが
何
(
なん
)
と
言
(
い
)
おうと、
神界
(
しんかい
)
ではすでに
人民
(
じんみん
)
の
願
(
ねが
)
いを
容
(
い
)
れ、
小桜神社
(
こざくらじんじゃ
)
を
建
(
た
)
てさせることに
決
(
き
)
めた。そなたの
器量
(
ちから
)
は
神界
(
しんかい
)
で
何
(
なに
)
もかも
御存
(
ごぞん
)
じじゃ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
其爲
(
そのため
)
に
亞尼
(
アンニー
)
は
一人
(
ひとり
)
淋
(
さび
)
しく
家
(
いへ
)
に
殘
(
のこ
)
されて、
遂
(
つひ
)
に
私
(
わたくし
)
の
家
(
いへ
)
に
奉公
(
ほうこう
)
に
出
(
で
)
る
樣
(
やう
)
になつたのですが、
御存
(
ごぞん
)
じの
通
(
とう
)
り、
極
(
ご
)
く
正直
(
しやうじき
)
な
女
(
をんな
)
ですから、
私共
(
わたくしども
)
も
目
(
め
)
をかけて
使
(
つか
)
つて
居
(
を
)
る
内
(
うち
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
そんなことはさておいて、この
歌
(
うた
)
の
考
(
かんが
)
へてゐるところは、ほんとうのことではありません。あなた
方
(
がた
)
のうちには、すでに
風流
(
ふうりゆう
)
といふ
言葉
(
ことば
)
を
御存
(
ごぞん
)
じな
方
(
かた
)
がありませう。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
『
可
(
い
)
けません、
可
(
い
)
けません!
那樣事
(
そんなこと
)
を
爲
(
さ
)
せても
可
(
い
)
いとは
誰
(
たれ
)
からも
言付
(
いひつ
)
かりません。
御存
(
ごぞん
)
じでせう。』
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
道翹
(
だうげう
)
は
不審
(
ふしん
)
らしく
閭
(
りよ
)
の
顏
(
かほ
)
を
見
(
み
)
た。「
好
(
よ
)
く
御存
(
ごぞん
)
じでございます。
先刻
(
せんこく
)
あちらの
厨
(
くりや
)
で、
寒山
(
かんざん
)
と
申
(
まを
)
すものと
火
(
ひ
)
に
當
(
あた
)
つてをりましたから、
御用
(
ごよう
)
がおありなさるなら、
呼
(
よ
)
び
寄
(
よ
)
せませうか。」
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
思ったよりは
忙
(
いそが
)
しい店なんだけれど、チップだけじゃ二人暮して行けるはずがないじゃないの。何も
彼
(
か
)
も承知しているくせに、
内
(
うち
)
の先生ときたら相変らず
御存
(
ごぞん
)
じの通りなんだから。
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
拝啓
(
はいけい
)
益々
(
ます/\
)
御壮健
(
ごさうけん
)
奉慶賀候
(
けいがたてまつりさふらふ
)
、
随
(
したが
)
つて
貴君
(
きくん
)
御来京
(
ごらいきやう
)
の
趣
(
おもむき
)
に
御座候得共
(
ござさふらえども
)
、
実
(
じつ
)
は
御存
(
ごぞん
)
じの
通
(
とほ
)
り
御大喪
(
ごたいさう
)
にて、
当地
(
たうち
)
は普通の
家
(
いへ
)
にても
参列者
(
さんれつしや
)
のために
塞
(
ふさ
)
がり、
弊屋
(
へいをく
)
も
宿所
(
しゆくしよ
)
に
充
(
あ
)
てられ、
殊
(
こと
)
に
夜
(
よる
)
のもの
等
(
とう
)
も
之
(
こ
)
れなく
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
和尚
(
おしょう
)
さまも
御存
(
ごぞん
)
じのとおり、このごろお
上
(
かみ
)
のお
言
(
い
)
いつけで、
都
(
みやこ
)
の
猫
(
ねこ
)
が
残
(
のこ
)
らず
放
(
はな
)
し
飼
(
が
)
いになりましたので、
罪
(
つみ
)
のないわたくしどもの
仲間
(
なかま
)
で、
毎日
(
まいにち
)
、
毎晩
(
まいばん
)
、
猫
(
ねこ
)
の
鋭
(
するど
)
い
爪
(
つま
)
さきにかかって
命
(
いのち
)
を
落
(
お
)
とすものが
猫の草紙
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
和
(
やは
)
らげられ
物靜
(
ものしづか
)
に庄兵衞妻其方が名は何と云ぞ又國は何れ成やと
問
(
とは
)
れしかば
豐
(
とよ
)
はげら/\
笑
(
わら
)
ひ出し御奉行
樣
(
さま
)
は
私
(
わたし
)
の名は
御存
(
ごぞん
)
じないか私の夫は越後國寶田村の
昌次郎
(
しやうじらう
)
私は梅と申して上臺の
若夫婦
(
わかふうふ
)
なり夫を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「あなた、原口さんといふ
画工
(
ゑかき
)
を
御存
(
ごぞん
)
じ?」と
聞
(
き
)
き
直
(
なほ
)
した。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「ちつとも
此邊
(
このへん
)
ぢやあ
見掛
(
みか
)
けない
兒
(
こ
)
ですからね、だつて、さう
遠方
(
ゑんぱう
)
から
來
(
く
)
るわけはなしさ、
誰方
(
どなた
)
か
御存
(
ごぞん
)
じぢやありませんか。」
迷子
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
他人
(
ひと
)
はとまれお
前
(
まへ
)
さまばかりは
高
(
たか
)
が
心
(
こゝろ
)
御存
(
ごぞん
)
じと
思
(
おも
)
ふたは
空
(
そら
)
だのめか
情
(
なさけ
)
ないお
詞
(
ことば
)
お
前
(
まへ
)
さまと
縁
(
えん
)
きれて
生存
(
ながら
)
へる
私
(
わたし
)
と
思召
(
おぼしめ
)
すか
恨
(
うら
)
みを
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
これは
御存
(
ごぞん
)
じの
醍醐天皇
(
だいごてんのう
)
の
御代
(
みよ
)
に
出來
(
でき
)
たもので、
普通
(
ふつう
)
、
天子
(
てんし
)
の
仰
(
おほ
)
せでつくつた
歌集
(
かしゆう
)
の
第一番
(
だいゝちばん
)
のものだといふことになつてゐます。かうした
歌集
(
かしゆう
)
を
敕撰集
(
ちよくせんしゆう
)
といひます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
私
(
わたくし
)
は
神樣
(
かみさま
)
に
誓
(
ちか
)
つて
申
(
まう
)
しますよ、
貴方
(
あなた
)
はまだ
御存
(
ごぞん
)
じはありますまいが、
大變
(
たいへん
)
な
事
(
こと
)
があります。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
これも
指導役
(
しどうやく
)
のお
爺
(
じい
)
さんから
教
(
おし
)
えられて、
私
(
わたくし
)
は
女
(
おんな
)
が
眠
(
ねむ
)
っている
時
(
とき
)
に、
白
(
しろ
)
い
珠
(
たま
)
を
神様
(
かみさま
)
から
授
(
さず
)
かる
夢
(
ゆめ
)
を
見
(
み
)
せてやりました。
御存
(
ごぞん
)
じの
通
(
とお
)
り、
白
(
しろ
)
い
珠
(
たま
)
はつまり
男
(
おとこ
)
の
児
(
こ
)
の
徴号
(
しるし
)
なのでございまして……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
一
向
(
かう
)
御存
(
ごぞん
)
じ是なき
段
(
だん
)
仰
(
おほ
)
せ
聞
(
きけ
)
られ候と
委細
(
ゐさい
)
に申上しかば大岡殿名主用右衞門へ對はれ此儀は何ぞ文藏へ
意趣遺恨
(
いしゆゐこん
)
にても是ある者の
心當
(
こゝろあた
)
りはなきやと申さるゝに用右衞門
暫時
(
しばらく
)
考へ文藏儀は至て
實體
(
じつたい
)
なる者ゆゑ
意趣遺恨等
(
いしゆゐこんとう
)
請
(
うく
)
べき者に候は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
二三日
(
にさんにち
)
經
(
た
)
つて、
弴
(
とん
)
さんに
此
(
こ
)
の
話
(
はなし
)
をした。
丁
(
ちやう
)
ど
其日
(
そのひ
)
、
同
(
おな
)
じ
白樺
(
しらかば
)
の
社中
(
しやちう
)
で、
御存
(
ごぞん
)
じの
名歌集
(
めいかしふ
)
『
紅玉
(
こうぎよく
)
』の
著者
(
ちよしや
)
木下利玄
(
きのしたりげん
)
さんが
連立
(
つれだ
)
つて
見
(
み
)
えて
居
(
ゐ
)
た。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
何處
(
どこ
)
の
姉樣
(
あねさま
)
からお
手紙
(
てがみ
)
が
來
(
こ
)
やうぞ、
眞赤
(
まつか
)
な
嘘
(
うそ
)
をと
我家
(
わがや
)
の
見返
(
みかへ
)
られて、
何事
(
なにごと
)
も
御存
(
ごぞん
)
じなしによいお
顏
(
かほ
)
をして
暇
(
ひま
)
を
下
(
くだ
)
さる
勿躰
(
もつたい
)
なさ、あのやうな
毒
(
どく
)
の
無
(
な
)
い
うらむらさき
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
皆
(
みな
)
さんは、
御存
(
ごぞん
)
じであらうか……
此品
(
このしな
)
を。……あなた
方
(
がた
)
が、
女中
(
ねえ
)
さんに
御祝儀
(
ごしうぎ
)
を
出
(
だ
)
してめしあがる
場所
(
ばしよ
)
などには、
決
(
けつ
)
してあるものではない。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
法
(
はふ
)
も
道理
(
だうり
)
も
無茶苦茶
(
むちやくちや
)
の
犬畜生
(
いぬちくしやう
)
のやうな
心
(
こゝろ
)
であらう、
此樣
(
このやう
)
ないたづらの
畜生
(
ちくしやう
)
をば、
御存
(
ごぞん
)
じの
無
(
な
)
い
事
(
こと
)
とて
天
(
てん
)
にも
地
(
ち
)
にも
無
(
な
)
いかのやうに
可愛
(
かあい
)
がつて
下
(
くだ
)
すつて
うらむらさき
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
一寸
(
ちよいと
)
、
其
(
そ
)
の
高樓
(
たかどの
)
を
何處
(
どこ
)
だと
思
(
おも
)
ひます……
印度
(
インド
)
の
中
(
なか
)
のね、
蕃蛇剌馬
(
ばんじやらあまん
)
……
船着
(
ふなつき
)
の
貿易所
(
ぼうえきしよ
)
、——お
前
(
まへ
)
さんが
御存
(
ごぞん
)
じだよ、
私
(
わたし
)
よりか
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
してお
内儀
(
かみ
)
さんはと
阿關
(
おせき
)
の
問
(
と
)
へば、
御存
(
ごぞん
)
じで
御座
(
ござ
)
りましよ
筋向
(
すぢむか
)
ふの
杉田
(
すぎた
)
やが
娘
(
むすめ
)
、
色
(
いろ
)
が
白
(
しろ
)
いとか
恰好
(
かつかう
)
が
何
(
ど
)
うだとか
言
(
い
)
ふて
世間
(
せけん
)
の
人
(
ひと
)
は
暗雲
(
やみくも
)
に
褒
(
ほ
)
めたてた
女
(
もの
)
で
御座
(
ござ
)
ります
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
御存
(
ごぞん
)
じの
通
(
とほ
)
り、
佐賀町
(
さがちやう
)
一廓
(
いつくわく
)
は、
殆
(
ほとん
)
ど
軒
(
のき
)
ならび
問屋
(
とんや
)
といつてもよかつた。
構
(
かま
)
へも
略
(
ほゞ
)
同
(
おな
)
じやうだと
聞
(
き
)
くから、
昔
(
むかし
)
をしのぶよすがに、その
時分
(
じぶん
)
の
家
(
いへ
)
のさまを
少
(
すこ
)
しいはう。
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
石之助
(
いしのすけ
)
其夜
(
そのよ
)
はをとなしく、
新年
(
はる
)
は
明日
(
あす
)
よりの三ヶ
日
(
にち
)
なりとも、
我
(
わ
)
が
家
(
いへ
)
にて
祝
(
いは
)
ふべき
筈
(
はづ
)
ながら
御存
(
ごぞん
)
じの
締
(
しま
)
りなし、
堅
(
かた
)
くるしき
袴
(
はかま
)
づれに
挨拶
(
あいさつ
)
も
面倒
(
めんどう
)
、
意見
(
いけん
)
も
實
(
じつ
)
は
聞
(
きゝ
)
あきたり
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
角
(
かく
)
はまは、
名古屋通
(
なごやつう
)
で
胸
(
むね
)
をそらした
杉野氏
(
すぎのし
)
を
可笑
(
をか
)
しがつて、
當時
(
たうじ
)
、
先生
(
せんせい
)
が
御支配人
(
ごしはいにん
)
を
戲
(
たはむ
)
れにあざけつた
渾名
(
あだな
)
である。
御存
(
ごぞん
)
じの
通
(
とほ
)
り(
樣
(
さま
)
)を
彼地
(
かのち
)
では(はま)といふ。……
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
お
心細
(
こゝろぼそ
)
き
御身
(
おんみ
)
なればこそ、
小生
(
おのれ
)
風情
(
ふぜい
)
に
御叮嚀
(
ごていねい
)
のお
頼
(
たの
)
み、お
前
(
まへ
)
さま
御存
(
ごぞん
)
じはあるまじけれど、
徃昔
(
そのかみ
)
の
御身分
(
ごみぶん
)
おもひ
出
(
だ
)
されてお
痛
(
いた
)
はしゝ、
我
(
わ
)
れ
後見
(
うしろみ
)
まゐらする
程
(
ほど
)
の
器量
(
きりやう
)
なけれど
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
あゝ、
最
(
も
)
う
大分
(
だいぶ
)
遲
(
おそ
)
うござります。さあ、お
召
(
め
)
しなさりまし。
御存
(
ごぞん
)
じの、あの
目
(
め
)
の
赤
(
あか
)
い
大蜈蚣
(
おほむかで
)
の
紆
(
うね
)
つた、
下
(
さが
)
り
藤
(
ふぢ
)
の
揃
(
そろ
)
ひの
軒提灯
(
のきぢやうちん
)
を
御覽
(
ごらう
)
じながら、
徐々
(
そろ/\
)
お
歸
(
かへ
)
りなさいませんか。
月夜車
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
存
常用漢字
小6
部首:⼦
6画
“御存”で始まる語句
御存知
御存生
御存命
御存無
御存之者