“拂底”の読み方と例文
新字:払底
読み方割合
ふつてい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それもひとつだが、當時たうじは、いま大錢たいせんあつかひのかたはよく御存ごぞんじ、諸國しよこく小貨こまかいのがもつてのほか拂底ふつていで、かひものに難澁なんじふ一方ひとかたならず。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
これほどのひと他人たにんられてるまじとの意氣いきごみにて、むこさま拂底ふつていなかなればにや華族くわぞく姫君ひめぎみ高等官かうとうかん令孃れいぢよう大商人おほあきんど持參金ぢさんきんつきなどれよれよと申みの口〻くち/″\より
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
拂底ふつてい蝋燭らふそくの、それもほそくて、あなおほきく、しんくらし、かずでもあればだけれども、祕藏ひざうはこから……しておぼえはないけれど、寶石はうせきでも取出とりだすやうな大切たいせつな、その蝋燭らふそく
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)