“当地”のいろいろな読み方と例文
旧字:當地
読み方割合
こちら42.9%
ここ14.3%
こっち14.3%
とうち14.3%
こゝ7.1%
たうち7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今度、当地こちらへ来がけに、歯がいたんで、馴染なじみ歯科医はいしゃへ行ったとお思い。その築地は、というと、用たしで、歯科医は大廻りに赤坂なんだよ。
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それより外当地ここでもまだ誰も見たものはないのでございますから、どうかしら、怪しいと存じました。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「もし何かおありになるようなら、遠慮なしに云ってください、私もこう云う性分しょうぶんだ、できるだけのことはしましょう、あなたは何時いつ当地こっちへいらっしたのです」
女の首 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
昨年さくねん、ご当地とうちで、おどおりいたしましたむすめは、さる地方ちほうにおいて、たわらかさねまするさいに、腹帯はらおびれて、非業ひごう最期さいごげました。
公園の花と毒蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
会場は花晨亭と云つて、当地こゝで第一等の料理屋ださうだが、おれは一度も足を入れた事がない。もとの家老とかの屋敷を買ひ入れて、其儘開業したと云ふ話だが、成程見懸からしていかめしい構だ。
坊っちやん (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
拝啓はいけい益々ます/\御壮健ごさうけん奉慶賀候けいがたてまつりさふらふしたがつて貴君きくん御来京ごらいきやうおもむき御座候得共ござさふらえどもじつ御存ごぞんじのとほ御大喪ごたいさうにて、当地たうちは普通のいへにても参列者さんれつしやのためにふさがり、弊屋へいをく宿所しゆくしよてられ、ことよるのものとうれなく
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)