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山
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やま
ふりがな文庫
“
山
(
やま
)” の例文
すみなれた
林
(
はやし
)
や、
山
(
やま
)
や、
河
(
かわ
)
や、
野原
(
のはら
)
を
見捨
(
みす
)
て、
知
(
し
)
らぬ
他国
(
たこく
)
へ
出
(
で
)
ることは、これらの
小鳥
(
ことり
)
にとっても、
冒険
(
ぼうけん
)
にちがいなかったからです。
ふるさと
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼
(
か
)
の
八
(
や
)
ツ
山
(
やま
)
の
沖
(
おき
)
に
並
(
なら
)
んで
泛
(
うか
)
ぶ
此
(
これ
)
も無用なる
御台場
(
おだいば
)
と
相俟
(
あひま
)
つて、いかにも
過去
(
すぎさ
)
つた時代の遺物らしく放棄された悲しい
趣
(
おもむき
)
を示してゐる。
水 附渡船
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
それが
前
(
まへ
)
に
言
(
い
)
つたように
人間
(
にんげん
)
が
多
(
おほ
)
くなるにつれて
木材
(
もくざい
)
がいよ/\
多
(
おほ
)
く
必要
(
ひつよう
)
となり、どんどん
伐
(
き
)
るため、
村落
(
そんらく
)
に
近
(
ちか
)
い
山
(
やま
)
の
木
(
き
)
はもとより
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
小児
(
せうに
)
の如くタワイなく、
意気地
(
いくぢ
)
なく、
湾白
(
わんぱく
)
で、ダヾをこねて、
遊
(
あそ
)
び
好
(
ずき
)
で、
無法
(
むはふ
)
で、
歿分暁
(
わからずや
)
で、
或時
(
あるとき
)
はお
山
(
やま
)
の
大将
(
たいしやう
)
となりて
空威張
(
からゐばり
)
をし
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
どんどん
逃
(
に
)
げて行って、
山
(
やま
)
の下まで
来
(
く
)
ると、
御飯
(
ごはん
)
を
食
(
た
)
べてしまった
山姥
(
やまうば
)
が、いくらさがしても女の子がいないので、
大
(
たい
)
そうおこって
山姥の話
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
▼ もっと見る
美
(
うつく
)
しい
瀬
(
せ
)
を
立
(
た
)
てて、
玉
(
たま
)
のやうな
礫
(
こいし
)
をおもしに、
獸
(
けもの
)
の
皮
(
かは
)
の
白
(
しろ
)
く
晒
(
さら
)
されたのが
浸
(
ひた
)
してある
山川
(
やまがは
)
に
沿
(
そ
)
うて
行
(
ゆ
)
くと、
山
(
やま
)
の
奧
(
おく
)
にまた
山
(
やま
)
があつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
そればかりではありません、
山
(
やま
)
にある
木
(
き
)
の
葉
(
は
)
、
田圃
(
たんぼ
)
にある
草
(
くさ
)
の
中
(
なか
)
にも『
食
(
た
)
べられるからおあがり。』と
言
(
い
)
つてくれるのもありました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
爐端
(
ろばた
)
の
餅
(
もち
)
を
頂
(
いたゞ
)
くあとへ、
手
(
て
)
を
揃
(
そろ
)
へ、
頭
(
あたま
)
をならべて、
幾百
(
いくひやく
)
か
列
(
れつ
)
をなしたのが、
一息
(
ひといき
)
に、
山
(
やま
)
一
(
ひと
)
つ
運
(
はこ
)
んだのであると
言
(
い
)
ふ。
洒落
(
しやれ
)
れたもので。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それも、この男としては無理もないことで、例えば、ほとんどその発端の時、
間
(
あい
)
の
山
(
やま
)
でのムク犬擁護のための乱闘の後でもそうです。
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
御米
(
およね
)
の
言葉
(
ことば
)
を
聞
(
き
)
いて、
始
(
はじ
)
めて
一窓庵
(
いつさうあん
)
の
空氣
(
くうき
)
を
風
(
かぜ
)
で
拂
(
はら
)
つた
樣
(
やう
)
な
心持
(
こゝろもち
)
がした。
一
(
ひと
)
たび
山
(
やま
)
を
出
(
で
)
て
家
(
うち
)
へ
歸
(
かへ
)
れば
矢張
(
やは
)
り
元
(
もと
)
の
宗助
(
そうすけ
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
東海道線
(
とうかいだうせん
)
と
山
(
やま
)
の
手
(
て
)
線
(
せん
)
と
合
(
がつ
)
して
居
(
ゐ
)
る
鐵道線路
(
てつだうせんろ
)
の
右手
(
みぎて
)
の
臺地
(
だいち
)
がそれで、
大井
(
おほゐ
)
の
踏切
(
ふみきり
)
から
行
(
ゆ
)
けば、
鐵道官舍
(
てつだうくわんしや
)
の
裏
(
うら
)
から
畑中
(
はたなか
)
に
入
(
い
)
るのである。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
跛
(
びっこ
)
を引き歩きながら「
丸葉柳
(
まるばやなぎ
)
は、
山
(
やま
)
オコゼは」と、少し舌のもつれるような
低音
(
バス
)
で
尻下
(
しりさ
)
がりのアクセントで呼びありくのであった。
物売りの声
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
こういう有様であるから、とても
普通
(
なみ
)
の小供のように一通りの職業を習得するは思いも寄らず、
糊口
(
くちすぎ
)
をすることが
関
(
せき
)
の
山
(
やま
)
でありました。
幕末維新懐古談:01 私の父祖のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
山
(
やま
)
がたといひ
出
(
だ
)
して、
土地
(
とち
)
の
樣子
(
ようす
)
からその
性質
(
せいしつ
)
を
述
(
の
)
べて、そこに
青々
(
あを/\
)
と
芽
(
め
)
を
出
(
だ
)
した
野菜
(
やさい
)
の
色
(
いろ
)
を、
印象深
(
いんしようぶか
)
くつかんで、
示
(
しめ
)
してゐます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
何
(
なに
)
として
今日
(
けふ
)
はと
頸
(
うなじ
)
を
延
(
の
)
ばす
心
(
こゝろ
)
は
同
(
おな
)
じ
表
(
おもて
)
のお
高
(
たか
)
も
路次口
(
ろじぐち
)
顧
(
かへり
)
みつ
家内
(
かない
)
を
覗
(
のぞ
)
きつ
芳
(
よし
)
さまはどうでもお
留守
(
るす
)
らしく
御相談
(
ごさうだん
)
すること
山
(
やま
)
ほどあるを
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
『
日出雄
(
ひでを
)
や、あの
向
(
むか
)
ふに
見
(
み
)
える
高
(
たか
)
い
山
(
やま
)
を
覺
(
おぼ
)
えておいでかえ。』と
住馴
(
すみな
)
れし子ープルス
市街
(
まち
)
の
東南
(
とうなん
)
に
聳
(
そび
)
ゆる
山
(
やま
)
を
指
(
ゆびざ
)
すと、
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
は
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
夜
(
よる
)
の
燭火
(
ともしび
)
は
燃
(
も
)
え
盡
(
つ
)
きて、
嬉
(
うれ
)
しげな
旦
(
あした
)
めが
霧立
(
きりた
)
つ
山
(
やま
)
の
巓
(
いたゞき
)
にもう
足
(
あし
)
を
爪立
(
つまだ
)
てゝゐる。
速
(
はや
)
う
往
(
い
)
ぬれば
命
(
いのち
)
助
(
たす
)
かり、
停
(
とゞ
)
まれば
死
(
し
)
なねばならぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
慶州
(
けいしゆう
)
には
周圍
(
しゆうい
)
に
低
(
ひく
)
い
山
(
やま
)
があつて、
一方
(
いつぽう
)
だけ
少
(
すこ
)
し
開
(
ひら
)
けてゐる
地勢
(
ちせい
)
は、ちょうど
内地
(
ないち
)
の
奈良
(
なら
)
に
似
(
に
)
て、まことに
景色
(
けしき
)
のよいところであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
「つば
競
(
ぜ
)
りの御決戦をお覚悟ならば、ここよりは、あれなる前山、
仏
(
ぶつ
)
ヶ
根
(
ね
)
山
(
やま
)
の方が、いちだんとよい、御旗場所かとおもわれます」
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
無事
(
ぶじ
)
であつて
何
(
なに
)
よりじや。その
黒
(
くろ
)
い
大
(
おほ
)
きな
山
(
やま
)
とは、
鯨
(
くじら
)
ぢやつた。おそろしいこと、おそろしいこと、
聞
(
き
)
いただけでも
慄
(
ぞつ
)
とする」
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
私
(
わたくし
)
が
山
(
やま
)
の
修行場
(
しゅぎょうじょう
)
に
居
(
お
)
りながら、
何
(
ど
)
うやら
竜宮界
(
りゅうぐうかい
)
の
模様
(
もよう
)
が
少
(
すこ
)
しづつ
判
(
わか
)
りかけたのも、
全
(
まった
)
くこの
難有
(
ありがた
)
い
神社
(
じんじゃ
)
参拝
(
さんぱい
)
の
賜
(
たまもの
)
でございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
探険家はだれかというと、川上一郎君、すなわちポコちゃんと、
山
(
やま
)
ノ
井
(
い
)
万造
(
まんぞう
)
君、すなわち
千
(
せん
)
ちゃんと、この二人の少年だった。
宇宙の迷子
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そんな
事
(
こと
)
を、あまり
熱心
(
ねつしん
)
に、そして
感傷的
(
かんしやうてき
)
に
話
(
はな
)
し
合
(
あ
)
つたのちは、
二人
(
ふたり
)
とも
過去
(
くわこ
)
の
山
(
やま
)
や
川
(
かは
)
にその
心
(
こゝろ
)
を
吸
(
す
)
いとられたやうに、ぽかんとしてゐた。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
「うん、あそこなら、
出
(
で
)
ようて、
前
(
まえ
)
の
山
(
やま
)
で
清水
(
しみず
)
が
湧
(
わ
)
くくらいだから、あの
下
(
した
)
なら
水
(
みず
)
は
出
(
で
)
ようが、あんなところへ
井戸
(
いど
)
を
掘
(
ほ
)
って
何
(
なに
)
にするや。」
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
一休
(
いっきゅう
)
さんは、
六
(
むっ
)
つのとき いなり
山
(
やま
)
の きたに ある あんこくじと いう おてらに はいって、ぼうさんに なることに なりました。
一休さん
(新字新仮名)
/
五十公野清一
(著)
要吉
(
ようきち
)
は、東京の
山
(
やま
)
の
手
(
て
)
にある、ある
盛
(
さか
)
り
場
(
ば
)
の
水菓子屋
(
みずがしや
)
の
小僧
(
こぞう
)
さんです。要吉は、
半年
(
はんねん
)
ばかり前にいなかからでてきたのです。
水菓子屋の要吉
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
しかし
汽車
(
きしや
)
はその
時分
(
じぶん
)
には、もう
安安
(
やすやす
)
と
隧道
(
トンネル
)
を
辷
(
すべ
)
りぬけて、
枯草
(
かれくさ
)
の
山
(
やま
)
と
山
(
やま
)
との
間
(
あひだ
)
に
挾
(
はさ
)
まれた、
或
(
ある
)
貧
(
まづ
)
しい
町
(
まち
)
はづれの
踏切
(
ふみき
)
りに
通
(
とほ
)
りかかつてゐた。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
良次郎は御主人の娘をそそのかして
淫奔
(
いたずら
)
をするような、そんな不心得な人間じゃありません。ここにいるお
山
(
やま
)
はほんとうの妹じゃありません。
半七捕物帳:20 向島の寮
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
『ラランいふのはおまへか。ヱヴェレストはそんな
鴉
(
からす
)
に
用
(
よう
)
はないぞ。おまへなんぞに
来
(
こ
)
られると
山
(
やま
)
の
穢
(
けが
)
れだ。
帰
(
かへ
)
れ、
帰
(
かへ
)
れ。』
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
折しも秋の末なれば、屋根に
生
(
お
)
ひたる
芽生
(
めばえ
)
の
楓
(
かえで
)
、時を
得顔
(
えがお
)
に色付きたる、その
隙
(
ひま
)
より、
鬼瓦
(
おにがわら
)
の傾きて見ゆるなんぞ、
戸隠
(
とがく
)
し
山
(
やま
)
の
故事
(
ふること
)
も思はれ。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
海岸
(
かいがん
)
に
近
(
ちか
)
き
山
(
やま
)
、
山
(
やま
)
には
松柏
(
しようはく
)
茂
(
しげ
)
り、
其頂
(
そのいたゞき
)
には
古城
(
こじやう
)
の
石垣
(
いしがき
)
を
殘
(
のこ
)
したる、
其麓
(
そのふもと
)
の
小高
(
こだか
)
き
處
(
ところ
)
に
立
(
た
)
つて
居
(
ゐ
)
るのが
大島小學校
(
おほしませうがくかう
)
であります。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
帝
(
みかど
)
は、
天
(
てん
)
に
一番
(
いちばん
)
近
(
ちか
)
い
山
(
やま
)
は
駿河
(
するが
)
の
國
(
くに
)
にあると
聞
(
きこ
)
し
召
(
め
)
して、
使
(
つか
)
ひの
役人
(
やくにん
)
をその
山
(
やま
)
に
登
(
のぼ
)
らせて、
不死
(
ふし
)
の
藥
(
くすり
)
を
焚
(
た
)
かしめられました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
この
山
(
やま
)
が
活火山
(
かつかざん
)
であることは
明治二十六年
(
めいじにじゆうろくねん
)
に
至
(
いた
)
るまで
知
(
し
)
られなかつたが、この
年
(
とし
)
突然
(
とつぜん
)
噴火
(
ふんか
)
を
始
(
はじ
)
めたゝめ
死火山
(
しかざん
)
でなかつたことが
證據立
(
しようこだ
)
てられた。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
丁度向いの所にミョンヒスベルヒ
山
(
やま
)
と、その
巓
(
いただき
)
にある城とが、はっきりした
輪廓
(
りんかく
)
をなして、
空
(
そら
)
にえがかれている。明りなぞを
点
(
つ
)
けるには及ばない。
みれん
(新字新仮名)
/
アルツール・シュニッツレル
(著)
山
(
やま
)
を
切
(
き
)
り
崩
(
くづ
)
して、それに
引添
(
ひきそ
)
ふやうに
建
(
た
)
てられたこの
家
(
いへ
)
の二
階
(
かい
)
からは、
丁度
(
ちやうど
)
迫
(
せま
)
らぬ
程度
(
ていど
)
にその
斜面
(
しやめん
)
と
空
(
そら
)
の一
部
(
ぶ
)
とが、
仰臥
(
ぎやうぐわ
)
してゐる
私
(
わたし
)
の
目
(
め
)
に
入
(
はい
)
つて
來
(
く
)
る。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
宿には私と、
山
(
やま
)
ゥ
人
(
ど
)
らしい夫婦づればかり、シムプロン・エキスプレッスの汽笛も、遠い国から響くようで心細い。
スウィス日記
(新字新仮名)
/
辻村伊助
(著)
そういうわけで、私は数えどし十五のとき、郷里
上
(
かみ
)
ノ
山
(
やま
)
の小学校を
卒
(
お
)
え、陰暦の七月十七日、つまり盆の十七日の午前一時ごろ父に連れられて家を出た。
三筋町界隈
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
山
(
やま
)
の
宿
(
しゅく
)
、金龍山下瓦町(広小路の「北東仲町」をいま「北仲町」といっているように、そこもいまは「金龍山瓦町」とのみ手間をかけないでいっている)
浅草風土記
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
四方
(
しほう
)
が
山
(
やま
)
に
囲
(
かこ
)
まれた
甲府
(
こうふ
)
の町のことですから、九月になるともう
山颪
(
やまおろ
)
しの秋風が立ち、大きなテントの屋根は、ばさりばさりと風にあおられていました。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
この辺にこんな上品な美しい
女性
(
ひと
)
が住んでいたら、いままでにその評判を聞かないわけはないから、これはおそらく都の人が
三
(
み
)
つ
山
(
やま
)
詣
(
もう
)
でをしたついでに
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
天皇、御歳
一百六十八歳
(
ももぢあまりむそぢやつ
)
、(戊寅の年の十二月に崩りたまひき。)御陵は、
山
(
やま
)
の
邊
(
べ
)
の
道
(
みち
)
の
勾
(
まがり
)
の
岡
(
をか
)
の
上
(
へ
)
一九
にあり。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
尤
(
もつと
)
も、
私
(
わたし
)
の
父
(
ちゝ
)
は
初
(
はじ
)
め
小
(
ちひ
)
さな
士族
(
しぞく
)
として、
家屋
(
かをく
)
と、
宅地
(
たくち
)
と、
其
(
そ
)
の
周圍
(
しうゐ
)
の
少
(
すこ
)
しの
山
(
やま
)
と、
金祿公債證書
(
きんろくこうさいしようしよ
)
の
何
(
なん
)
百
圓
(
ゑん
)
かを
所有
(
しよいう
)
してゐたが、
私
(
わたし
)
が
家督
(
かとく
)
を
相續
(
さうぞく
)
した
頃
(
ころ
)
には
桜と狆と愛国心:コスモポリタンの心理
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
全
(
まつた
)
く
不思議
(
ふしぎ
)
な
事
(
こと
)
でございました。
或
(
あ
)
る
日
(
ひ
)
山
(
やま
)
から
虎
(
とら
)
に
騎
(
の
)
つて
歸
(
かへ
)
つて
參
(
まゐ
)
られたのでございます。そして
其
(
その
)
儘
(
まゝ
)
廊下
(
らうか
)
へ
這入
(
はひ
)
つて、
虎
(
とら
)
の
背
(
せ
)
で
詩
(
し
)
を
吟
(
ぎん
)
じて
歩
(
ある
)
かれました。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
南村山郡の
高松
(
たかまつ
)
には「
麻布
(
あざぶ
)
」と呼ぶごく薄手の紙を
漉
(
す
)
きます。
上
(
かみ
)
ノ
山
(
やま
)
温泉
(
おんせん
)
には遠くありません。この紙は漆を
濾
(
こ
)
すのになくてはならない紙なのであります。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
それで
朝日
(
あさひ
)
はびつくらして
東
(
ひがし
)
の
山
(
やま
)
から
出
(
で
)
ましたので、お
月様
(
つきさま
)
はなごり
惜
(
を
)
しいけれどそれきり
夜
(
よる
)
に
別
(
わか
)
れました。
コドモノスケッチ帖:動物園にて
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
それが行列を為し
矛
(
ほこ
)
を出し、
山
(
やま
)
を出し、
矢台
(
やたい
)
を出すというような儀式、これは皆インドの儀式に相違ない。
東洋文化史における仏教の地位
(新字新仮名)
/
高楠順次郎
(著)
元来此の女は
山
(
やま
)
の
浮草
(
うきくさ
)
と云う茶見世へ出て居りました
浮草
(
うきくさ
)
のお
浪
(
なみ
)
という者で、黥
再刺
(
いれなおし
)
で市中お構いになって、
島数
(
しまかず
)
の五六
度
(
たび
)
もあり、
小強請
(
こゆすり
)
や
騙
(
かた
)
り
筒持
(
つゝもた
)
せをする
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それは、
山
(
やま
)
の
宿
(
しゅく
)
というのは、隅田川に沿った細長い町で、そこの隅田川寄りにある小山田家は、当然大川の流れに接していなければならないということであった。
陰獣
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
遠國
(
ゑんごく
)
の
山
(
やま
)
から
切
(
き
)
り
出
(
だ
)
すのだといふ
模擬
(
まがひ
)
の
重
(
おも
)
い
臺
(
だい
)
へゴム
製
(
せい
)
の
表
(
おもて
)
を
打
(
う
)
つた
下駄
(
げた
)
を
突
(
つ
)
つ
掛
(
か
)
けて
居
(
ゐ
)
るものもある。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
三丰
嘗
(
かつ
)
て武当の
諸
(
しょ
)
巌壑
(
がんがく
)
に
游
(
あそ
)
び、
此
(
この
)
山
(
やま
)
異日必ず
大
(
おおい
)
に
興
(
おこ
)
らんといいしもの、実となってこゝに現じたる也。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
“山”の解説
山(やま)とは、周囲よりも高く盛り上がった地形や場所のことをいう。地形学では丘陵や「台地」よりも周囲との相対的高度差(比高)や起伏が大きいものを指す。平地と比べ、傾斜した地形から成る。
(出典:Wikipedia)
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
“山”を含む語句
沢山
山中
山端
山人
山上
案山子
仰山
山峡
向山
山茶花
山間
山毛欅
大山
澤山
山椒
山水
山下
山河
雪山
山頂
...