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組
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く
ふりがな文庫
“
組
(
く
)” の例文
と
言
(
い
)
いながら、まさかりをほうり
出
(
だ
)
して、いきなり
熊
(
くま
)
に
組
(
く
)
みつきました。そして
足
(
あし
)
がらをかけて、どしんと
地
(
じ
)
びたに
投
(
な
)
げつけました。
金太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
一体
(
いつたい
)
東海道
(
とうかいだう
)
掛川
(
かけがは
)
の
宿
(
しゆく
)
から
同
(
おなじ
)
汽車
(
きしや
)
に
乗
(
の
)
り
組
(
く
)
んだと
覚
(
おぼ
)
えて
居
(
ゐ
)
る、
腰掛
(
こしかけ
)
の
隅
(
すみ
)
に
頭
(
かうべ
)
を
垂
(
た
)
れて、
死灰
(
しくわい
)
の
如
(
ごと
)
く
控
(
ひか
)
へたから
別段
(
べつだん
)
目
(
め
)
にも
留
(
と
)
まらなかつた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
四
人
(
にん
)
の
子供
(
こども
)
らはその
日
(
ひ
)
から
隊
(
たい
)
を
組
(
く
)
んで
隣村
(
となりむら
)
へ
出
(
で
)
かけていって
太郎
(
たろう
)
とけんかをしました。しかし
先方
(
せんぽう
)
はいつも
太郎
(
たろう
)
一人
(
ひとり
)
でありました。
雪の国と太郎
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
王子は
腕
(
うで
)
を
組
(
く
)
んで、
岩
(
いわ
)
の上に
座
(
すわ
)
りました。いつまでもじっと
我慢
(
がまん
)
していました。しかし、そのうちに、だんだん
恐
(
おそろ
)
しくなってきました。
強い賢い王様の話
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
たま/\
音
(
おん
)
の
組
(
く
)
み
合
(
あ
)
わせがしぜんとそうなっているまでだと、いくたびもおもいかえしておりますうちに、又もや朝露軒どのは
盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
また
倉
(
くら
)
のような
建
(
た
)
て
物
(
もの
)
は、
多
(
おほ
)
くは
今日
(
こんにち
)
も
奈良
(
なら
)
の
正倉院
(
しようそういん
)
の
御倉
(
おくら
)
などに
見
(
み
)
るような、
木
(
き
)
を
組
(
く
)
みあはせた
校倉
(
あぜくら
)
といふものであつたと
思
(
おも
)
はれます。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
萬歳
(
ばんざい
)
は
難有
(
ありがた
)
いが、
鬼
(
おに
)
とも
組
(
く
)
まんず
荒男
(
あらくれをとこ
)
が、
前後左右
(
ぜんごさゆう
)
からヤンヤヤンヤと
揉上
(
もみあ
)
げるので、
其
(
その
)
苦
(
くる
)
しさ、
私
(
わたくし
)
は
呼吸
(
いき
)
が
止
(
と
)
まるかと
思
(
おも
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
芋蟲
(
いもむし
)
は
腕
(
うで
)
を
組
(
く
)
んで
其頂
(
そのいたゞ
)
きに
坐
(
すわ
)
り、
悠々
(
いう/\
)
と
長
(
なが
)
い
水煙草
(
みづたばこ
)
の
煙管
(
きせる
)
を
喫
(
ふか
)
してゐて、
愛
(
あい
)
ちやんや
其他
(
そのた
)
の
物
(
もの
)
にも
一切
(
いつさい
)
眼
(
め
)
をくれませんでした。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
それは
丸太
(
まるた
)
を
切
(
き
)
り
組
(
く
)
んで
出来
(
でき
)
た、やっと
雨露
(
うろ
)
を
凌
(
しの
)
ぐだけの、
極
(
きわ
)
めてざっとした
破屋
(
あばらや
)
で、
広
(
ひろ
)
さは
畳
(
たたみ
)
ならば二十
畳
(
じょう
)
は
敷
(
し
)
ける
位
(
くらい
)
でございましょう。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
斯
(
か
)
う云ふ時に代助は、
頭
(
あたま
)
の
内側
(
うちがは
)
と
外側
(
そとがは
)
が、
質
(
しつ
)
の
異
(
こと
)
なつた切り
組
(
く
)
み細工で
出来上
(
できあが
)
つてゐるとしか感じ得られない
癖
(
くせ
)
になつてゐた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
その
内
(
うち
)
に
竹
(
たけ
)
が
疎
(
まば
)
らになると、
何本
(
なんぼん
)
も
杉
(
すぎ
)
が
竝
(
なら
)
んでゐる、——わたしは
其處
(
そこ
)
へ
來
(
く
)
るが
早
(
はや
)
いか、いきなり
相手
(
あひて
)
を
組
(
く
)
み
伏
(
ふ
)
せました。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
半睡
(
はんすい
)
のぼんやりした夢の中で、レエヌさんにとった自分の態度を、後悔したり、肯定したり、
組
(
く
)
んずほぐれつという工合にこねかえしていたが
キャラコさん:05 鴎
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
「つねに
練
(
ね
)
りきたえている
胡蝶
(
こちょう
)
の
陣
(
じん
)
を
組
(
く
)
みましょう。ふだん
武芸
(
ぶげい
)
をはげむのも、こういう
場合
(
ばあい
)
のためにではありませぬか」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
松男君
(
まつおくん
)
が
比良夫君
(
ひらおくん
)
に
引
(
ひ
)
っ
組
(
く
)
んだ。そして
足掛
(
あしか
)
けで
倒
(
たお
)
そうとしたが、
比良夫君
(
ひらおくん
)
は
相撲
(
すもう
)
の
選手
(
せんしゅ
)
だから、
逆
(
ぎゃく
)
に
腰
(
こし
)
をひねって
松男君
(
まつおくん
)
を
投
(
な
)
げ
出
(
だ
)
してしまった。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
煩
(
うるさ
)
いほど沢山蠅の群が集つて、
何処
(
どこ
)
から
塵埃
(
ほこり
)
と一緒に舞込んで来たかと思はれるやうに、鴨居だけばかりのところを
組
(
く
)
んづ
離
(
ほぐ
)
れつしたのであつた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「自身番の疝気野郎、飛んでもねえどじを
組
(
く
)
みやがって、お話にもならねえ」と、幸次郎は
忌々
(
いまいま
)
しそうに云った。
半七捕物帳:19 お照の父
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
不味
(
まづ
)
さうに
取揃
(
とりそろ
)
へられた
晝食
(
ひるめし
)
を
爲
(
な
)
し
終
(
を
)
へると、
彼
(
かれ
)
は
兩手
(
りやうて
)
を
胸
(
むね
)
に
組
(
く
)
んで
考
(
かんが
)
へながら
室内
(
しつない
)
を
歩
(
ある
)
き
初
(
はじ
)
める。
其中
(
そのうち
)
に四
時
(
じ
)
が
鳴
(
な
)
る。五
時
(
じ
)
が
鳴
(
な
)
る、
猶
(
なほ
)
彼
(
かれ
)
は
考
(
かんが
)
へながら
歩
(
ある
)
いてゐる。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
これが
永福門院
(
えいふくもんいん
)
のお
歌
(
うた
)
です。
御覽
(
ごらん
)
のとほり、
物
(
もの
)
の
色
(
いろ
)
あひ、
組
(
く
)
み
合
(
あは
)
せが、
非常
(
ひじよう
)
に
美
(
うつく
)
しく
作
(
つく
)
られてゐます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
死刑
(
しけい
)
をば十
分
(
ぶん
)
に
利用
(
りよう
)
しなければならぬといふ
議論
(
ぎろん
)
を
組
(
く
)
み
立
(
た
)
てさせ、
着々
(
ちやく/\
)
それを
實行
(
じつかう
)
しようとした。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
其
(
その
)
天棚
(
てんだな
)
は
以前
(
もと
)
は
立派
(
りつぱ
)
な
木
(
き
)
の
柱
(
はしら
)
を
丁度
(
ちやうど
)
小
(
ちひ
)
さな
家
(
いへ
)
の
棟上
(
むねあ
)
げでもしたやうな
形
(
かたち
)
に
組
(
く
)
まれたのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
早朝関翁以下
駅逓
(
えきてい
)
の人々に別を告げる。斗満橋を渡って、見かえると、谷を
罩
(
こ
)
むる
碧
(
あお
)
い
朝霧
(
あさぎり
)
の中に、関翁は此方に向い、
杖
(
つえ
)
の
頭
(
かしら
)
に両手を
組
(
く
)
んで其上に
額
(
ひたい
)
を
押付
(
おしつ
)
けて居られた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
平常着
(
ふだんぎ
)
のまゝで
御座
(
ござ
)
りましたかと
問
(
と
)
へば、はあ
羽織
(
はをり
)
だけ
替
(
か
)
えて
行
(
ゆ
)
かれたやうで
御座
(
ござ
)
んす、
何
(
なに
)
か
持
(
も
)
つて
行
(
ゆき
)
ましたか、いゑ
其
(
その
)
やうには
覺
(
おぼ
)
えませぬと
有
(
あ
)
るに、はてなと
腕
(
うで
)
の
組
(
く
)
まれて
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
はじめ家族までも
傷
(
きづつ
)
けんという心はなかりしが、きり入りし
一同
(
いちどう
)
の鳥銃放ちて引上げたるとき、一人足らざりしかば、怪みて臼井が邸にかえりて見しに、此男六郎が母に
組
(
く
)
まれて
みちの記
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
そこで體を突ツ張つて、腕を
組
(
く
)
み
足拍子
(
あしひやうし
)
を取つて、出來るだけえらさうに
寛々
(
ゆる/\
)
と歩いて見る。駄目だ。些ともえらくなれない。何か
妄
(
むやみ
)
と氣に
懸
(
かゝ
)
ツて、不安は
槍襖
(
やりぶすま
)
を作ツて
襲
(
おそ
)
ツて來る。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
それは
例
(
たと
)
へば
堂塔
(
だうたふ
)
伽藍
(
がらん
)
を
造
(
つく
)
る
場合
(
ばあひ
)
に、
巨大
(
きよだい
)
なる
重
(
おも
)
い
屋根
(
やね
)
を
支
(
さゝ
)
へる
必要上
(
ひつえうじやう
)
、
軸部
(
ぢくぶ
)
を
充分
(
じうぶん
)
に
頑丈
(
ぐわんぜう
)
に
組
(
く
)
み
堅
(
かた
)
めるとか、
宮殿
(
きうでん
)
を
造
(
つく
)
る
場合
(
ばあひ
)
に、その
格式
(
かくしき
)
を
保
(
たも
)
ち、
品位
(
ひんゐ
)
を
備
(
そな
)
へるために、
優良
(
いうれう
)
なる
材料
(
ざいれう
)
を
用
(
もち
)
ひ
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
死んでも、目をとじてくれたり、両手を
胸
(
むね
)
の上で
組
(
く
)
み
合
(
あ
)
わせてくれる人のいないのが、気になってしかたがなかったんですね。どうか、おまえさん、もう一どいって、そうしてやってくれませんか?
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
指
(
ゆび
)
組
(
く
)
み
絞
(
しぼ
)
り胸隱くす
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
手
(
て
)
を
組
(
く
)
め、
子供
(
こども
)
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
謎
(
なぞ
)
と
組
(
く
)
む
曲路
(
まがりみち
)
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
敢
(
あへ
)
て
註
(
ちう
)
するに
及
(
およ
)
ばないが、
俥
(
くるま
)
の
上
(
うへ
)
で
露呈
(
あらは
)
に
丸髷
(
まるまげ
)
なり
島田
(
しまだ
)
なりと、
散切
(
ざんぎり
)
の……
惡
(
わる
)
くすると、
揉上
(
もみあげ
)
の
長
(
なが
)
い
奴
(
やつ
)
が、
肩
(
かた
)
を
組
(
く
)
んで、でれりとして
行
(
ゆ
)
く。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
こんどはうさぎが
行司
(
ぎょうじ
)
になって、
鹿
(
しか
)
と
熊
(
くま
)
が
取
(
と
)
り
組
(
く
)
みましたが、
鹿
(
しか
)
はすぐ
角
(
つの
)
ごと
熊
(
くま
)
にひっくり
返
(
かえ
)
されてしまいました。
金太郎
(
きんたろう
)
は
金太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「おれは、
負
(
ま
)
けてもけっして、あやまりはしない。けんかをしたら、
命
(
いのち
)
のあらんかぎり
組
(
く
)
みついているだろう。その
結果
(
けっか
)
は、どうなるのか?」
からす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
またその
次
(
つ
)
ぎには
石
(
いし
)
を
組
(
く
)
み
合
(
あは
)
せて
棺
(
かん
)
を
造
(
つく
)
ることをしないで、
蓋
(
ふた
)
と
身
(
み
)
とは
別々
(
べつ/\
)
として、
石
(
いし
)
をくり
拔
(
ぬ
)
いて、
大
(
おほ
)
きな
棺
(
かん
)
を
造
(
つく
)
るように
進歩
(
しんぽ
)
して
來
(
き
)
ました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
緋
(
ひ
)
おどし
谷
(
だに
)
の
山間
(
さんかん
)
から、かわるがわるに
手車
(
てぐるま
)
を
組
(
く
)
んで
竹童
(
ちくどう
)
を助けだしてきた少女たちは、その松原の横へはいって、しきりと彼を
看護
(
かんご
)
していた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と
思
(
おも
)
ふか
思
(
おも
)
はない
内
(
うち
)
に、
妻
(
つま
)
は
竹
(
たけ
)
の
落葉
(
おちば
)
の
上
(
うへ
)
へ、
唯
(
ただ
)
、
一蹴
(
ひとけ
)
りに
蹴倒
(
けたふ
)
された、(
再
(
ふたたび
)
、
迸
(
ほとばし
)
る
如
(
ごと
)
き
嘲笑
(
てうせう
)
)
盜人
(
ぬすびと
)
は
靜
(
しづ
)
かに
兩腕
(
りやううで
)
を
組
(
く
)
むと、おれの
姿
(
すがた
)
へ
眼
(
め
)
をやつた。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
二人
(
ふたり
)
の
精神
(
せいしん
)
を
組
(
く
)
み
立
(
た
)
てる
神經系
(
しんけいけい
)
は、
最後
(
さいご
)
の
纖維
(
せんゐ
)
に
至
(
いた
)
る
迄
(
まで
)
、
互
(
たがひ
)
に
抱
(
だ
)
き
合
(
あ
)
つて
出來
(
でき
)
上
(
あが
)
つてゐた。
彼等
(
かれら
)
は
大
(
おほ
)
きな
水盤
(
すゐばん
)
の
表
(
おもて
)
に
滴
(
した
)
たつた二
點
(
てん
)
の
油
(
あぶら
)
の
樣
(
やう
)
なものであつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
旦那方の前ですが、ここでわたくしは飛んだドジを
組
(
く
)
んでしまって、まことに面目次第もございません。
真鬼偽鬼
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
不味
(
まず
)
そうに
取揃
(
とりそろ
)
えられた
昼食
(
ひるめし
)
を
為
(
な
)
し
終
(
お
)
えると、
彼
(
かれ
)
は
両手
(
りょうて
)
を
胸
(
むね
)
に
組
(
く
)
んで
考
(
かんが
)
えながら
室内
(
しつない
)
を
歩
(
ある
)
き
初
(
はじ
)
める。その
中
(
うち
)
に四
時
(
じ
)
が
鳴
(
な
)
る。五
時
(
じ
)
が
鳴
(
な
)
る、なお
彼
(
かれ
)
は
考
(
かんが
)
えながら
歩
(
ある
)
いている。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
乃
(
そこ
)
で
愛
(
あい
)
ちやんは
恰度
(
ちやうど
)
お
稽古
(
けいこ
)
の
時
(
とき
)
のやうに
前掛
(
まへかけ
)
の
上
(
うへ
)
へ
兩手
(
りやうて
)
を
組
(
く
)
んで、それを
復習
(
ふくしう
)
し
初
(
はじ
)
めました、が
其聲
(
そのこゑ
)
は
咳嗄
(
しわが
)
れて
變
(
へん
)
に
聞
(
きこ
)
え、
其一語々々
(
そのいちご/\
)
も
平常
(
いつも
)
と
同
(
おな
)
じではありませんでした。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
どう
考
(
かんが
)
へても、この
五
(
いつ
)
つの
現象
(
げんしよう
)
が、
一
(
ひと
)
つの
完全
(
かんぜん
)
な
山
(
やま
)
のありさまに
組
(
く
)
み
立
(
た
)
てゝ
感
(
かん
)
じられては
來
(
き
)
ません。こんな
人
(
ひと
)
ですから、
時々
(
とき/″\
)
おどけた
歌
(
うた
)
を
作
(
つく
)
つて、
人
(
ひと
)
を
笑
(
わら
)
はせようとしました。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
嫌
(
い
)
やだとつても
此組
(
このくみ
)
の
大將
(
たいしやう
)
で
居
(
い
)
てくんねへ、
左樣
(
さう
)
どぢ
計
(
ばかり
)
は
組
(
く
)
まないからとて
面目
(
めんぼく
)
なさゝうに
謝罪
(
わび
)
られて
見
(
み
)
れば
夫
(
そ
)
れでも
私
(
わたし
)
は
嫌
(
い
)
やだとも
言
(
い
)
ひがたく、
仕方
(
しかた
)
が
無
(
な
)
い
遣
(
や
)
る
處
(
ところ
)
までやるさ
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
三十
有餘名
(
いうよめい
)
の、
日頃
(
ひごろ
)
は
鬼
(
おに
)
とも
組
(
く
)
まん
水兵等
(
すいへいら
)
も、
今
(
いま
)
は
全
(
まつた
)
く
無言
(
むごん
)
に、
此處
(
こゝ
)
に
一團
(
いちだん
)
、
彼處
(
かしこ
)
に
一團
(
いちだん
)
、
互
(
たがひ
)
に
顏
(
かほ
)
を
見合
(
みあ
)
はすばかりで、
其中
(
そのうち
)
に二三
名
(
めい
)
は、
萬一
(
まんいち
)
にも十二の
樽
(
たる
)
の
中
(
うち
)
一つでも、二つでも
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
吉之丞はぐったりとなり、あおのけに寝て胸の上で手を
組
(
く
)
んだ、いつもの
楽
(
らく
)
な
姿勢
(
しせい
)
をとると、ひょっとすると、明日は眼がさめないのかも知れないと思いながら、うつらうつらしだした。
呂宋の壺
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
それからそれへと纏まりのない思想の断片が脳中を
組
(
く
)
んず
解
(
ほぐ
)
れつした。
The Affair of Two Watches
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
鰌
(
どぜう
)
一尾
(
いつぴき
)
獲物
(
えもの
)
は
無
(
な
)
い。
無
(
な
)
いのを
承知
(
しやうち
)
で、
此処
(
こゝ
)
に
四
(
よ
)
ツ
手
(
で
)
を
組
(
く
)
むと
言
(
い
)
ふのは、
夜
(
よ
)
が
更
(
ふ
)
けると
水
(
みづ
)
に
沈
(
しづ
)
めた
網
(
あみ
)
の
中
(
なか
)
へ、
何
(
なん
)
とも
言
(
い
)
へない、
美
(
うつく
)
しい
女
(
をんな
)
が
映
(
うつ
)
る。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
だからおれの
口
(
くち
)
から
人生観
(
じんせいかん
)
などと、しゃれたことをいうのはおかしいが、
人間
(
にんげん
)
の
社会
(
しゃかい
)
は、
組
(
く
)
み
立
(
た
)
てられた
機械
(
きかい
)
のようなものだと
信
(
しん
)
じているのさ。
戦友
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と、小文治が乗りつけてみると、ひとりの
怪人
(
かいじん
)
、蔦之助を
組
(
く
)
みふせて
鋭利
(
えいり
)
な短刀をその
胸板
(
むないた
)
へ
突
(
つ
)
きとおそうとしている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして
鹿
(
しか
)
が
腰
(
こし
)
を
押
(
お
)
して
熊
(
くま
)
が
胸
(
むね
)
に
組
(
く
)
みついて、みんな
総
(
そう
)
がかりでうんうんいって、
金太郎
(
きんたろう
)
を
倒
(
たお
)
そうとしましたが、どうしても
倒
(
たお
)
すことができませんでした。
金太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
さうして
兩手
(
りやうて
)
を
組
(
く
)
み
合
(
あ
)
はして、
其中
(
そのなか
)
へ
黒
(
くろ
)
い
頭
(
あたま
)
を
突
(
つ
)
つ
込
(
こ
)
んでゐるから、
肱
(
ひぢ
)
に
挾
(
はさ
)
まれて
顏
(
かほ
)
がちつとも
見
(
み
)
えない。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
例
(
たと
)
へば
劍
(
つるぎ
)
の
柄
(
つか
)
のところを
鹿
(
しか
)
の
角
(
つの
)
で
裝飾
(
そうしよく
)
し、その
上
(
うへ
)
に
外國
(
がいこく
)
では
見
(
み
)
られない
直線
(
ちよくせん
)
や
弧線
(
こせん
)
の
組
(
く
)
み
合
(
あは
)
せた
模樣
(
もよう
)
をつけた
日本風
(
につぽんふう
)
な
刀劍
(
とうけん
)
が、
外國的
(
がいこくてき
)
な
刀劍
(
とうけん
)
と
同時
(
どうじ
)
に
用
(
もち
)
ひられてゐたのであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
“組”の意味
《名詞》
(くみ)似た性質または同じ目的用途などで一緒にされたあつまり。そろわされたもの。グループ。セット。
(くみ)学級。学校のクラス
(くみ)(俗語)暴力団員によって構成された集団。やくざ集団
(出典:Wiktionary)
組
常用漢字
小2
部首:⽷
11画
“組”を含む語句
組合
組織
心組
取組合
仕組
一組
乗組
乗組員
組付
腕組
番組
入組
取組
組頭
三組
気組
新徴組
組違
骨組
乘組
...