-
トップ
>
-
松男君
鐘楼の
下にあじさいが
咲きさかっている
真昼どきだった。
松男君が
腕によりをかけて、あざやかに一つごオん、とついた。
松男君が
比良夫君に
引っ
組んだ。そして
足掛けで
倒そうとしたが、
比良夫君は
相撲の
選手だから、
逆に
腰をひねって
松男君を
投げ
出してしまった。
僕と
松男君はいつだったか、ろんよりしょうこ、ごんごろ
鐘がはたしてごんごろごろと
鳴るかどうか
試しにいったことがある。
静かなときを
僕たちは
選んでいった。