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婦人
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ふじん
ふりがな文庫
“
婦人
(
ふじん
)” の例文
これも、
偉
(
えら
)
い
婦人
(
ふじん
)
の
傳記
(
でんき
)
の
通
(
とほ
)
り、
著者
(
ちよしや
)
も
讀者
(
どくしや
)
も
婦人
(
ふじん
)
だといふ
事
(
こと
)
は、
必
(
かなら
)
ずしも、
他
(
た
)
の
書物
(
しよもつ
)
よりも
推奬
(
すゐしやう
)
すべき
理由
(
りいう
)
にはなりさうもない。
読書の態度
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
少年
(
しょうねん
)
は、
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
には、やさしい
心
(
こころ
)
の
婦人
(
ふじん
)
もあるものと
思
(
おも
)
って、そのうしろ
姿
(
すがた
)
を
見送
(
みおく
)
りますと、
女
(
おんな
)
は
向
(
む
)
こう
側
(
がわ
)
のたばこ
屋
(
や
)
にはいりました。
街の幸福
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
旅商人
(
たびあきうど
)
も
行
(
ゆ
)
けば、
蝙蝠傘
(
かうもりがさ
)
張替直
(
はりかへなほ
)
しも
通
(
とほ
)
る。
洋裝
(
やうさう
)
した
坊
(
ぼつ
)
ちやんの
手
(
て
)
を
曳
(
ひ
)
いて、
麥藁帽
(
むぎわらばう
)
が
山腹
(
さんぷく
)
の
草
(
くさ
)
を
縫
(
ぬ
)
つて
上
(
のぼ
)
ると、
白
(
しろ
)
い
洋傘
(
パラソル
)
の
婦人
(
ふじん
)
が
續
(
つゞ
)
く。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
闔廬
(
かふろ
)
曰
(
いは
)
く、『
試
(
こころ
)
みに
婦人
(
ふじん
)
を
以
(
もつ
)
てす
可
(
べ
)
きか』と。
曰
(
いは
)
く、『
可
(
か
)
なり』と。
是
(
ここ
)
に
於
(
おい
)
て
之
(
これ
)
を
許
(
ゆる
)
す。
宮中
(
きうちう
)
の
美女
(
びぢよ
)
を
出
(
いだ
)
し、百八十
人
(
にん
)
を
得
(
え
)
たり。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
○
婚姻
(
こんいん
)
は秋山十五ヶ村をかぎりとして他所にもとめず。
婦人
(
ふじん
)
他所にて男をもてば
親族
(
しんぞく
)
不通
(
ふつう
)
して
再
(
ふたゝ
)
び
面会
(
めんくわい
)
せざるを、むかしよりの
習
(
ならは
)
せとす。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
母の後ろからすこしはなれて、フランスの
百姓
(
ひゃくしょう
)
女のようなふうをした
婦人
(
ふじん
)
が、白いむつき(おむつ)に
包
(
つつ
)
まれた赤子をだいてついて来た。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
黒縮緬
(
くろちりめん
)
の
羽織
(
はおり
)
、
唐繻子
(
たうじゆす
)
の
帯
(
おび
)
を
〆
(
し
)
め、小さい
絹張
(
きぬばり
)
の
蝙蝠傘
(
かうもりがさ
)
を
傍
(
そば
)
に置き、
後丸
(
あとまる
)
ののめりに
本天
(
ほんてん
)
の
鼻緒
(
はなを
)
のすがつた
駒下駄
(
こまげた
)
を
履
(
は
)
いた
小粋
(
こいき
)
な
婦人
(
ふじん
)
が、女
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
『ムタラ川の
急流
(
きゅうりゅう
)
では、
水車
(
すいしゃ
)
がまわりだしますよ。』と、
婦人
(
ふじん
)
は言ったが、いらいらしてきたので、ほおは赤くほてってきた。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
こんなことを
言
(
い
)
って
袖子
(
そでこ
)
を
庇護
(
かば
)
うようにする
婦人
(
ふじん
)
の
客
(
きゃく
)
なぞがないでもなかったが、しかし
父
(
とう
)
さんは
聞
(
き
)
き
入
(
い
)
れなかった。
娘
(
むすめ
)
の
風俗
(
なり
)
はなるべく
清楚
(
せいそ
)
に。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
カピ長 (ロミオの一群に)ようこそ、
方々
(
かた/″\
)
!
肉刺
(
まめ
)
で
患
(
なや
)
んで
居
(
を
)
らん
婦人
(
ふじん
)
は、
何
(
いづ
)
れも
喜
(
よろこ
)
んで
舞踏敵手
(
おあひて
)
になりませうわい。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
かの
鵞鳥
(
がてう
)
の
聲
(
こゑ
)
の
婦人
(
ふじん
)
は
口
(
くち
)
あんぐり、
眞赤
(
まつか
)
になつて
眼
(
め
)
を
白黒
(
しろくろ
)
にして
居
(
を
)
る、
定
(
さだ
)
めて
先刻
(
せんこく
)
の
失言
(
しつげん
)
をば
後悔
(
こうくわい
)
して
居
(
を
)
るのであらう。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
すると、その
頃
(
ころ
)
、
諸磯
(
もろいそ
)
の、
或
(
あ
)
る
漁師
(
りょうし
)
の
妻
(
つま
)
で、
平常
(
ふだん
)
から
私
(
わたくし
)
の
事
(
こと
)
を
大
(
たい
)
へんに
尊信
(
そんしん
)
してくれている
一人
(
ひとり
)
の
婦人
(
ふじん
)
がありました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
それを
浜松城
(
はままつじょう
)
へ
差
(
さ
)
し立てる
罪人
(
ざいにん
)
などとは、飛んでもないあやまり、どうか、あの
婦人
(
ふじん
)
は
吾々
(
われわれ
)
のほうへお
渡
(
わた
)
しを
願
(
ねが
)
いたい
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
少
(
すこ
)
し
間
(
ま
)
をおいてから、R
国
(
こく
)
婦人
(
ふじん
)
が一
人
(
り
)
起
(
た
)
つて、やゝ
長
(
なが
)
い
叙事的歌詞
(
じよじてきかし
)
のやうなものを、
多少
(
たせう
)
の
科
(
しぐさ
)
を
交
(
まじ
)
へて
演
(
えん
)
じ
出
(
だ
)
した。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
彼
(
かれ
)
は
其眼中
(
そのがんちゆう
)
に
社會
(
しやくわい
)
の
人々
(
ひと/″\
)
を
唯
(
たゞ
)
二
種
(
しゆ
)
に
區別
(
くべつ
)
してゐる、
義者
(
ぎしや
)
と、
不義者
(
ふぎしや
)
と、
而
(
さう
)
して
婦人
(
ふじん
)
の
事
(
こと
)
、
戀愛
(
れんあい
)
の
事
(
こと
)
に
就
(
つ
)
いては、
毎
(
いつ
)
も
自
(
みづか
)
ら
深
(
ふか
)
く
感
(
かん
)
じ
入
(
い
)
つて
説
(
と
)
くのであるが
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
越
(
こえ
)
ぬと見え
丈
(
せい
)
高
(
たか
)
く
面體
(
めんてい
)
柔和
(
にうわ
)
にて
眉毛
(
まゆげ
)
濃
(
こ
)
く
鼻筋
(
はなすぢ
)
通りて
齒並
(
はなら
)
び
揃
(
そろ
)
ひ
否
(
いや
)
みなき天晴の美男にして
婦人
(
ふじん
)
の
好
(
すく
)
風俗
(
ふうぞく
)
なり衣類は
黒七子
(
くろなゝこ
)
の小袖に
橘
(
たちばな
)
の
紋所
(
もんどころ
)
を
付
(
つけ
)
同じ
羽折
(
はをり
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
諭吉
(
ゆきち
)
は、さらに
明治
(
めいじ
)
十五(一八八二)
年
(
ねん
)
に、「
時事新報
(
じじしんぽう
)
」という
新聞
(
しんぶん
)
を
発行
(
はっこう
)
し、
政治
(
せいじ
)
・
教育
(
きょういく
)
・
外交
(
がいこう
)
・
軍事
(
ぐんじ
)
・
婦人
(
ふじん
)
もんだいなどについて、
論文
(
ろんぶん
)
をのせました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
そして
男子
(
だんし
)
のものには、
身
(
み
)
に
甲胄
(
かつちゆう
)
をつけ
劍
(
つるぎ
)
を
佩
(
は
)
いてゐる
勇
(
いさ
)
ましい
形
(
かたち
)
をしたのがあり、
婦人
(
ふじん
)
の
像
(
ぞう
)
には、
髮
(
かみ
)
を
結
(
むす
)
びたすきをかけ、
何
(
なに
)
か
品物
(
しなもの
)
を
捧
(
さゝ
)
げてゐるようなのもあります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
戸の
後
(
うしろ
)
へ
廻
(
まは
)
つて、始めて正面に向いた時、五十あまりの
婦人
(
ふじん
)
が三四郎に挨拶をした。此婦人は三四郎の
身体
(
からだ
)
がまだ
扉
(
とびら
)
の影を
出
(
で
)
ない
前
(
まへ
)
から
席
(
せき
)
を
立
(
た
)
つて
待
(
ま
)
つてゐたものと見える。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
打ったり
罵
(
ののし
)
ったりする
婦人
(
ふじん
)
とは受け取りかねる風情があったまた附き合いのためには見えを
飾
(
かざ
)
り派手を喜び祝儀
無祝儀
(
ぶしゅうぎ
)
盆暮
(
ぼんく
)
れの
贈答
(
ぞうとう
)
等には鵙屋の娘たる格式をもってなかなかの気前を見せ
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
乳母
(
うば
)
の
玉江
(
たまえ
)
は、これも、
高橋三位満実卿
(
たかはしさんみみつざねきょう
)
の
妹
(
いもうと
)
で、りっぱな
婦人
(
ふじん
)
でした。
先生と父兄の皆さまへ
(新字新仮名)
/
五十公野清一
(著)
第二種の上着は第二種の股引と
相
(
あひ
)
伴
(
とも
)
なふに因つて思へば此物は男子の着用品ならんか。第一種の上着を着する
土偶
(
どぐう
)
には乳房の部の
膨
(
は
)
れ方甚きもの有り。是亦第一種の
婦人
(
ふじん
)
用たるを示すものの如し。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
何人
(
なんびと
)
が
何用
(
なによう
)
ありて
逢
(
あ
)
ひたしといふにや
親戚
(
しんせき
)
朋友
(
ほういう
)
の
間柄
(
あひだがら
)
にてさへ
面
(
おもて
)
背
(
そむ
)
ける
我
(
われ
)
に
對
(
たい
)
して
一面
(
いちめん
)
の
識
(
しき
)
なく
一語
(
いちご
)
の
交
(
まじ
)
はりなき
然
(
し
)
かも
婦人
(
ふじん
)
が
所用
(
しよよう
)
とは
何事
(
なにごと
)
逢
(
あひ
)
たしとは
何故
(
なにゆゑ
)
人違
(
ひとちが
)
ひと
思
(
おも
)
へば
譯
(
わけ
)
もなければ
彼處
(
かしこ
)
といひ
此處
(
こゝ
)
といひ
乘
(
の
)
り
廻
(
まは
)
りし
方角
(
はうがく
)
の
不審
(
いぶか
)
しさそれすら
事
(
こと
)
の
不思議
(
ふしぎ
)
なるに
頼
(
たの
)
みたきことあり
足
(
あし
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
婦人
(
ふじん
)
の
驚駭
(
きやうがい
)
は
蓋
(
けだ
)
し
察
(
さつ
)
するに
餘
(
あま
)
りある。
卓
(
たく
)
を
隔
(
へだ
)
てて
差向
(
さしむか
)
ひにでも
逢
(
あ
)
ふ
事
(
こと
)
か、
椅子
(
いす
)
を
並
(
なら
)
べて、
肩
(
かた
)
を
合
(
あ
)
はせて
居
(
ゐ
)
るのであるから、
股栗不能聲
(
こりつしてこゑするあたはず
)
。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
○さて
押
(
おし
)
に
来
(
きた
)
りし男女まづ
普光寺
(
ふくわうじ
)
に入りて
衣服
(
いふく
)
を
脱了
(
ぬぎすて
)
、身に持たる物もみだりに
置棄
(
おきすて
)
、
婦人
(
ふじん
)
は
浴衣
(
ゆかた
)
に
細帯
(
ほそおび
)
まれにははだかもあり、男は皆
裸
(
はだか
)
なり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
けれど、すべての
美
(
うつく
)
しい
婦人
(
ふじん
)
は、
弱々
(
よわよわ
)
しかったように、
妃
(
きさき
)
は
首
(
くび
)
のまわりに
懸
(
か
)
けられた、
青
(
あお
)
い
石
(
いし
)
の
首飾
(
くびかざ
)
りの
重
(
おも
)
みを
支
(
ささ
)
えるに
耐
(
た
)
えられないほどでした。
ひすいを愛された妃
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
年
(
とし
)
の
頃
(
ころ
)
廿六七、
眉
(
まゆ
)
の
麗
(
うる
)
はしい
口元
(
くちもと
)
の
優
(
やさ
)
しい
丁度
(
ちやうど
)
天女
(
てんによ
)
の
樣
(
やう
)
な
美人
(
びじん
)
、
私
(
わたくし
)
は
一目
(
ひとめ
)
見
(
み
)
て、
此
(
この
)
夫人
(
ふじん
)
は
其
(
その
)
容姿
(
すがた
)
の
如
(
ごと
)
く、
心
(
こゝろ
)
も
美
(
うる
)
はしく、
世
(
よ
)
にも
高貴
(
けだか
)
き
婦人
(
ふじん
)
と
思
(
おも
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
成
(
な
)
る
程
(
ほど
)
婦人
(
ふじん
)
といふ
限
(
かぎ
)
りでは、ジヤン・ダークも、ナイチンゲールも、
良婦之友
(
りやうふのとも
)
の
愛讀者
(
あいどくしや
)
も、
共通
(
きようつう
)
なのには
違
(
ちが
)
ひない。
読書の態度
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
そして
其
(
そ
)
れがすむと
間
(
ま
)
もなく一
人
(
り
)
の
婦人
(
ふじん
)
が、R
氏
(
し
)
と
打合
(
うちあわ
)
せをしたあとでR
氏
(
し
)
の
通訳
(
つうやく
)
説明
(
せつめい
)
につれて
舞台
(
ぶたい
)
に
上
(
のぼ
)
つた。そしてピアノの
伴奏
(
ばんそう
)
で
独唱
(
どくせう
)
をはじめた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
わたしはこの美しい
婦人
(
ふじん
)
の前では
一種
(
いっしゅ
)
のおそれを感じたけれども、
貴婦人
(
きふじん
)
はひじょうに親切に話しかけてくれたし、その声はいかにも
優
(
やさ
)
しかったから
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「ウーム、
強
(
た
)
って
通
(
とお
)
さんとあらばぜひがない。では、ただいま
奥
(
おく
)
へにないこんだ
婦人
(
ふじん
)
をこれへだしてもらいたい」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
で、いよいよ
暴風雨
(
あらし
)
が
荒
(
あ
)
れ
出
(
だ
)
しますと、
右
(
みぎ
)
の
婦人
(
ふじん
)
が
早速
(
さっそく
)
私
(
わたくし
)
の
墓
(
はか
)
に
駆
(
か
)
けつけて一
心
(
しん
)
不乱
(
ふらん
)
に
祈願
(
きがん
)
しました。——
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
遂
(
つひ
)
に
隊長
(
たいちやう
)
二
人
(
にん
)
を
斬
(
き
)
りて
以
(
もつ
)
て
徇
(
とな
)
へ、
其次
(
そのつぎ
)
を
用
(
もつ
)
て
隊長
(
たいちやう
)
と
爲
(
な
)
す。
是
(
ここ
)
に
於
(
おい
)
て
復
(
ま
)
た
之
(
これ
)
に
鼓
(
こ
)
す。
婦人
(
ふじん
)
、
(九)
左右前後跪起
(
さいうぜんごきき
)
、
皆
(
みな
)
、
(一〇)
規矩繩墨
(
きくじようぼく
)
に
中
(
あた
)
り、
敢
(
あへ
)
て
聲
(
こゑ
)
を
出
(
いだ
)
すもの
無
(
な
)
し。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
彼
(
かれ
)
はその
眼中
(
がんちゅう
)
に
社会
(
しゃかい
)
の
人々
(
ひとびと
)
をただ二
種
(
しゅ
)
に
区別
(
くべつ
)
している、
義者
(
ぎしゃ
)
と、
不義者
(
ふぎしゃ
)
と、そうして
婦人
(
ふじん
)
のこと、
恋愛
(
れんあい
)
のことに
就
(
つ
)
いては、いつも
自
(
みずか
)
ら
深
(
ふか
)
く
感
(
かん
)
じ
入
(
い
)
って
説
(
と
)
くのであるが
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
百姓
(
ひゃくしょう
)
がこう言うと、
婦人
(
ふじん
)
はくちびるをかみしめながら、身を起こして、
腰
(
こし
)
かけに腰をおろした。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
贔屓
(
ひいき
)
成
(
なさ
)
るゝかと言しかば越前守殿大いに
怒
(
いか
)
られナニ
婦人
(
ふじん
)
を贔屓するとは不屆の一言
天地
(
てんち
)
自然
(
しぜん
)
の
淨玻璃
(
じやうはり
)
の
鏡
(
かゞみ
)
を
立
(
たて
)
邪正
(
じやしやう
)
を
糺
(
たゞ
)
し
業
(
ごふ
)
の
秤
(
はかり
)
を以て
分厘
(
ふんりん
)
も
違
(
たがは
)
ず善惡を裁斷する天下の役人を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
と
云
(
い
)
つて
居
(
を
)
りますと、
突然
(
いきなり
)
後
(
うしろ
)
の
襖
(
ふすま
)
をがらりと
開
(
あ
)
けて
這入
(
はい
)
つて
来
(
き
)
た
婦人
(
ふじん
)
が
怒
(
いか
)
りの
声
(
こゑ
)
にて、婦人
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
さてこの
埴輪
(
はにわ
)
はどういふ
燒
(
や
)
き
物
(
もの
)
かといひますと、
細
(
ほそ
)
い
刷毛目
(
はけめ
)
の
線
(
せん
)
のはひつた
赤色
(
あかいろ
)
の
素燒
(
すや
)
きでありまして、
人間
(
にんげん
)
の
像
(
ぞう
)
はたいてい
二三尺
(
にさんじやく
)
くらゐの
高
(
たか
)
さで、
男子
(
だんし
)
もあり
婦人
(
ふじん
)
もあります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
つい、
鄰
(
となり
)
に
居
(
ゐ
)
た
十四五人
(
じふしごにん
)
の、
殆
(
ほとん
)
ど
十二三人
(
じふにさんにん
)
が
婦人
(
ふじん
)
の
一家
(
いつか
)
は、
淺草
(
あさくさ
)
から
火
(
ひ
)
に
追
(
お
)
はれ、
火
(
ひ
)
に
追
(
お
)
はれて、こゝに
息
(
いき
)
を
吐
(
つ
)
いたさうである。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
○さて
押
(
おし
)
に
来
(
きた
)
りし男女まづ
普光寺
(
ふくわうじ
)
に入りて
衣服
(
いふく
)
を
脱了
(
ぬぎすて
)
、身に持たる物もみだりに
置棄
(
おきすて
)
、
婦人
(
ふじん
)
は
浴衣
(
ゆかた
)
に
細帯
(
ほそおび
)
まれにははだかもあり、男は皆
裸
(
はだか
)
なり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「なんとおっしゃっても、
私
(
わたくし
)
は、
手術
(
しゅじゅつ
)
を
受
(
う
)
けるのが
怖
(
おそ
)
ろしいのでございます。」と、
婦人
(
ふじん
)
は、
光
(
ひか
)
るメスを、はさみを
考
(
かんが
)
えると、
身
(
み
)
ぶるいをしました。
世の中のこと
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
第
(
だい
)
二には、
偉
(
えら
)
い
婦人
(
ふじん
)
の
傳記
(
でんき
)
である。
從來
(
じうらい
)
、
婦人
(
ふじん
)
の
讀物
(
よみもの
)
といへば、ジヤン・ダーク
傳
(
でん
)
とか、ナイチンゲール
傳
(
でん
)
とか、さういふものを
推薦
(
すゐせん
)
する
人
(
ひと
)
も
少
(
すくな
)
くない。
読書の態度
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
わたしたちがその家に行き着くと、ドアによっかかって二、三人、近所の人と話をしていた
婦人
(
ふじん
)
が、
坑夫
(
こうふ
)
のガスパールは六時でなければ帰らないと言った。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
調子
(
てうし
)
づいた
独唱
(
どくせう
)
が二つばかりつづいた。そして
前
(
まえ
)
に
叙事詩
(
じよじし
)
のやうなものを
朗読
(
らうどく
)
した
多分
(
たぶん
)
代理大使
(
だいりたいし
)
の
夫人
(
ふじん
)
だとおもはるゝ
婦人
(
ふじん
)
が
其後
(
そのあと
)
で又
舞台
(
ぶたい
)
のうへで
朗読
(
らうどく
)
をはじめた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
貧窮
(
ひんきゆう
)
な
友人
(
いうじん
)
に
扶助
(
たすけ
)
を
與
(
あた
)
へぬのを
恥
(
はぢ
)
としてゐたとか、
愉快
(
ゆくわい
)
な
行軍
(
かうぐん
)
や、
戰爭
(
せんさう
)
などの
有
(
あ
)
つたこと、
面白
(
おもしろ
)
い
人間
(
にんげん
)
、
面白
(
おもしろ
)
い
婦人
(
ふじん
)
の
有
(
あ
)
つたこと、
又
(
また
)
高加索
(
カフカズ
)
と
云
(
い
)
ふ
所
(
ところ
)
は
實
(
じつ
)
に
好
(
い
)
い
土地
(
とち
)
で
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
是
(
ここ
)
に
於
(
おい
)
て
(七)
之
(
これ
)
を
右
(
みぎ
)
に
鼓
(
こ
)
す。
婦人
(
ふじん
)
大
(
おほい
)
に
笑
(
わら
)
ふ。
孫子
(
そんし
)
曰
(
いは
)
く、『
約束
(
やくそく
)
明
(
あきら
)
かならず、
(八)
申令
(
しんれい
)
熟
(
じゆく
)
せざるは、
將
(
しやう
)
の
罪也
(
つみなり
)
』と。
復
(
ま
)
た三
令
(
れい
)
五
申
(
しん
)
して
之
(
これ
)
を
左
(
ひだり
)
に
鼓
(
こ
)
す。
婦人
(
ふじん
)
復
(
ま
)
た
大
(
おほい
)
に
笑
(
わら
)
ふ。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
このエステルイエートランドのウルヴォーサに、ずっとむかし、ひとりの
婦人
(
ふじん
)
がいた。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
此
(
この
)
次
(
つぎ
)
は
如何
(
いか
)
なる
人
(
ひと
)
が
出
(
で
)
るだらうと、
私
(
わたくし
)
は
春枝夫人
(
はるえふじん
)
と
語
(
かた
)
りながら一
方
(
ぽう
)
の
倚子
(
ゐす
)
に
倚
(
よ
)
りて
眺
(
なが
)
めて
居
(
を
)
つたが、
暫時
(
しばらく
)
は
何人
(
たれ
)
も
出
(
で
)
ない、
大方
(
おほかた
)
今
(
いま
)
の
鵞鳥聲
(
がてうごゑ
)
の
婦人
(
ふじん
)
の
爲
(
た
)
めに
荒膽
(
あらぎも
)
を
※
(
ぬ
)
かれたのであらう。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
なかなかしとやかな
婦人
(
ふじん
)
で、しきりに
娘
(
むすめ
)
のことばかり
気
(
き
)
にかけて
居
(
お
)
りました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
身
(
み
)
も
婦人
(
ふじん
)
心
(
こゝろ
)
も
不仁
(
ふじん
)
欲
(
よく
)
は
常
(
つね
)
實
(
げ
)
に
理不盡
(
りふじん
)
の
巧
(
たく
)
みなりけり
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
“婦人”の解説
夫人
婦人(ふじん)はくだけた呼び方であり、これは敬称ではない。
正しい敬称はご婦人(ごふじん)であり英語圏ではMs.に相当する。
一般的には成人女性全般または大人の女性への敬称である。上流階級の女性には貴婦人があてがわれる。
類似する意味には成人女性全般を意味する婦女(ふじょ)は汎用性の高い女性と同義である。
(出典:Wikipedia)
婦
常用漢字
小5
部首:⼥
11画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“婦人”で始まる語句
婦人達
婦人等
婦人服
婦人科
婦人像
婦人用
婦人外套
婦人患者
婦人速記者
婦人会