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精神
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せいしん
ふりがな文庫
“
精神
(
せいしん
)” の例文
よく
聞
(
き
)
き
糺
(
たゞ
)
して
見
(
み
)
ると、しかく
平氣
(
へいき
)
な
男
(
をとこ
)
も、
時々
(
とき/″\
)
は
歡樂
(
くわんらく
)
の
飽滿
(
はうまん
)
に
疲勞
(
ひらう
)
して、
書齋
(
しよさい
)
のなかで
精神
(
せいしん
)
を
休
(
やす
)
める
必要
(
ひつえう
)
が
起
(
おこ
)
るのださうであつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
寧
(
むし
)
ろ
相
(
あひ
)
反
(
はん
)
した
放縱
(
はうじう
)
な
日頃
(
ひごろ
)
が
自然
(
しぜん
)
に
精神
(
せいしん
)
にも
肉體
(
にくたい
)
にも
急激
(
にはか
)
な
休養
(
きうやう
)
を
與
(
あた
)
へたので
彼
(
かれ
)
は
自分
(
じぶん
)
ながら一
時
(
じ
)
はげつそりと
衰
(
おとろ
)
へた
樣
(
やう
)
にも
思
(
おも
)
はれて
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
日
(
ひ
)
の
出
(
で
)
を
見
(
み
)
ろとは、
大島小學校
(
おほしませうがくかう
)
の
神聖
(
しんせい
)
なる
警語
(
けいご
)
で、
其
(
その
)
堂々
(
だう/\
)
たる
冲天
(
ちゆうてん
)
の
勢
(
いきほひ
)
と、
其
(
その
)
飽
(
あ
)
くまで
氣高
(
けだ
)
かい
精神
(
せいしん
)
と、これが
此警語
(
このけいご
)
の
意味
(
いみ
)
です。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
お
爺
(
じい
)
さま、
何
(
ど
)
うぞ
私
(
わたくし
)
に
一
(
ひと
)
つの
御神鏡
(
ごしんきょう
)
を
授
(
さず
)
けて
戴
(
いただ
)
き
度
(
と
)
う
存
(
ぞん
)
じます。
私
(
わたくし
)
はそれを
御神体
(
ごしんたい
)
としてその
前
(
まえ
)
で
精神
(
せいしん
)
統一
(
とういつ
)
の
修行
(
しゅぎょう
)
を
致
(
いた
)
そうと
思
(
おも
)
います。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
クリストフがいる小さな
町
(
まち
)
を、ある晩、
流星
(
りゅうせい
)
のように通りすぎていったえらい
音楽家
(
おんがくか
)
は、クリストフの
精神
(
せいしん
)
にきっぱりした
影響
(
えいきょう
)
を与えた。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
▼ もっと見る
其故
(
それゆゑ
)
私
(
わたくし
)
の
塾
(
じゆく
)
ではこの
規則
(
きそく
)
の
精神
(
せいしん
)
、
規則
(
きそく
)
の
根本
(
こんぽん
)
へ
立
(
た
)
ち
歸
(
かへ
)
つて、
各個人
(
かくこじん
)
の
都合
(
つがふ
)
といふ
所
(
ところ
)
を十
分
(
ぶん
)
に
了解
(
れうかい
)
せしむるといふ
方針
(
はうしん
)
を
取
(
とつ
)
て
居
(
ゐ
)
るのであります。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
(ハ)
精神
(
せいしん
)
の
保養
(
ほよう
)
。 しかし、ずっと
最近
(
さいきん
)
では、
森林
(
しんりん
)
の
利用
(
りよう
)
を、もっとすゝめて、
直接
(
ちよくせつ
)
に
人々
(
ひとびと
)
の
健康
(
けんこう
)
のために
應用
(
おうよう
)
することを
考
(
かんが
)
へつきました。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
じつは自分は花前はもうだめとあきらめていたところ、きょうのようすでは
精神
(
せいしん
)
の
状態
(
じょうたい
)
が、たしかにすこしよくなってる。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
『
時節
(
じせつ
)
がら、みなさまの
身
(
み
)
にもなってみまして、てまえどもは、
食
(
た
)
べていければいいという
精神
(
せいしん
)
で、ご
奉公
(
ほうこう
)
をしています。』と、
主人
(
しゅじん
)
は、いった。
アパートで聞いた話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
飯粒
(
めしつぶ
)
に
釣
(
つ
)
らるゝ
鮒男
(
ふなをとこ
)
がヤレ
才子
(
さいし
)
ぢや
怜悧者
(
りこうもの
)
ぢやと
褒
(
ほ
)
めそやされ、
偶
(
たま
)
さか
活
(
い
)
きた
精神
(
せいしん
)
を
有
(
も
)
つ
者
(
もの
)
あれば
却
(
かへつ
)
て
木偶
(
でく
)
のあしらひせらるゝ事
沙汰
(
さた
)
の
限
(
かぎ
)
りなり。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
これはいかにももっともな
忠告
(
ちゅうこく
)
であったが、わたしはもうこれまでと同じに
精神
(
せいしん
)
を打ちこんで歌を歌わなくなったことを
白状
(
はくじょう
)
しなければならない。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
肉体の
生命
(
せいめい
)
が
奇蹟的
(
きせきてき
)
に
無事
(
ぶじ
)
だったかわりに、あの少年の
精神
(
せいしん
)
に
狂気
(
きょうき
)
が
与
(
あた
)
えられたのではないか? 少女たちは
虹
(
にじ
)
の
松原
(
まつばら
)
からめいめいの
都
(
みやこ
)
へ帰った。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すなわちその
思想
(
しそう
)
は純然たる
古流
(
こりゅう
)
にして、
三河武士
(
みかわぶし
)
一片の
精神
(
せいしん
)
、ただ徳川
累世
(
るいせい
)
の
恩義
(
おんぎ
)
に
報
(
むく
)
ゆるの外
他志
(
たし
)
あることなし。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
然
(
しか
)
るに、
中根
(
なかね
)
は
身
(
み
)
の
危急
(
ききふ
)
を
忘
(
わす
)
れて
銃
(
じう
)
を
離
(
はな
)
さず、
飽
(
あ
)
くまで
銃
(
じう
)
を
守
(
まも
)
らうとした。あの
行爲
(
かうゐ
)
、あの
精神
(
せいしん
)
は
正
(
まさ
)
に
軍人精神
(
ぐんじんせいしん
)
を
立派
(
りつぱ
)
に
發揚
(
はつやう
)
したもので、
誠
(
まこと
)
に
軍人
(
ぐんじん
)
の
鑑
(
かがみ
)
である。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
誠愛誠實を無益のものと思ひ、無暗に人を疑ひ、矢鱈に天を恨み、その
極
(
きよく
)
遂
(
つい
)
に
精神
(
せいしん
)
の
和
(
やわらぎ
)
を
破
(
やぶ
)
りて
行
(
おこな
)
ふべからざる
事
(
こと
)
を
行
(
おこな
)
ひ
自
(
みづか
)
ら
知
(
し
)
らざる
程
(
ほど
)
の
惡事
(
あくじ
)
を
爲遂
(
しと
)
ぐる
事
(
こと
)
あらば
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
しっかりとひとりだちをして、
自分
(
じぶん
)
をたっとぶという
精神
(
せいしん
)
がない。これでは、
日本
(
にっぽん
)
はひらけない。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
議論
(
ぎろん
)
を
上下
(
じやうげ
)
するも大きいが、お
互
(
たがひ
)
の
談
(
はなし
)
も
数年前
(
すうねんまえ
)
よりは
真面目
(
まじめ
)
に
成
(
な
)
つた、さて話をして見ると、
山田
(
やまだ
)
は文章を
以
(
も
)
つて立たうと
云
(
い
)
ふ
精神
(
せいしん
)
、
私
(
わたし
)
も
同断
(
どうだん
)
だ、
私
(
わたし
)
の
此
(
この
)
志
(
こゝろざし
)
を
抱
(
いだ
)
いたのは
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
健康
(
けんこう
)
なからだをつくると同時に、
団体競技
(
だんたいきょうぎ
)
として、
協同
(
きょうどう
)
の
精神
(
せいしん
)
をやしなうためのものなのだ。ぎせいの
精神
(
せいしん
)
のわからない人間は、社会へ出たって、社会を
益
(
えき
)
することはできない。
星野くんの二塁打
(新字新仮名)
/
吉田甲子太郎
(著)
此
(
こ
)
の
上
(
うへ
)
で
又
(
ま
)
た
立停
(
たちとま
)
つて
前途
(
ゆくて
)
を
見
(
み
)
ながら、
由井
(
ゆゐ
)
ヶ
濱
(
はま
)
までは、
未
(
ま
)
だ三
町
(
ちやう
)
ばかりあると、つく/″\
然
(
さ
)
う
考
(
かんが
)
へた。三
町
(
ちやう
)
は
蓋
(
けだ
)
し
遠
(
とほ
)
い
道
(
みち
)
ではないが、
身體
(
からだ
)
も
精神
(
せいしん
)
も
共
(
とも
)
に
太
(
いた
)
く
疲
(
つか
)
れて
居
(
ゐ
)
たからで。
星あかり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
しつゝ
情
(
なさ
)
け
有
(
ある
)
家
(
いへ
)
へ
乳貰
(
ちもら
)
ひに
赴
(
おもむ
)
き
漸々
(
やう/\
)
にして
育
(
そだ
)
つれ共
乳
(
ちゝ
)
の
足
(
たら
)
ざれば泣
沈
(
しづ
)
む子よりも
猶
(
なほ
)
悲
(
かな
)
しく思ひ最う此上は
神佛
(
しんぶつ
)
の
加護
(
かご
)
に
預
(
あづ
)
かるより他事無しと吉兵衞は
祇園
(
ぎをん
)
清水
(
きよみづ
)
其外
靈場
(
れいぢやう
)
へ
祈誓
(
きせい
)
を
掛
(
かけ
)
精神
(
せいしん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
暫
(
しばら
)
く
見詰
(
みつ
)
めてゐるうちに、
閭
(
りよ
)
は
覺
(
おぼ
)
えず
精神
(
せいしん
)
を
僧
(
そう
)
の
捧
(
さゝ
)
げてゐる
水
(
みづ
)
に
集注
(
しふちゆう
)
した。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
わたくしが
疲
(
つか
)
れてそこに
睡
(
ねむ
)
りますと、ざあざあ
吹
(
ふ
)
いてゐた
風
(
かぜ
)
が、だんだん
人
(
ひと
)
のことばにきこえ、やがてそれは、いま
北上
(
きたかみ
)
の
山
(
やま
)
の
方
(
はう
)
や、
野原
(
のはら
)
に
行
(
おこな
)
はれてゐた
鹿踊
(
しゝおど
)
りの、ほんたうの
精神
(
せいしん
)
を
語
(
かた
)
りました。
鹿踊りのはじまり
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
いひ
換
(
か
)
へて
見
(
み
)
ると
自分
(
じぶん
)
の
心
(
こゝろ
)
がわかつて
頂
(
いたゞ
)
くように、
説明
(
せつめい
)
をし、お
願
(
ねが
)
ひをし、お
詑
(
わ
)
びをするもので、
根本
(
こんぽん
)
の
精神
(
せいしん
)
においては、このとほり、
私
(
わたし
)
どもは
服從
(
ふくじゆう
)
申
(
まを
)
してをります、といふ
誓
(
ちか
)
ひの
意味
(
いみ
)
になります。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
「
精神
(
せいしん
)
一
到
(
とう
)
何事
(
なにごと
)
かならざらん」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
此
(
この
)
位
(
くらゐ
)
靜
(
しづ
)
かに
物事
(
ものごと
)
を
爲
(
す
)
るのが
法
(
ほふ
)
だとか
云
(
い
)
つた。
口
(
くち
)
を
利
(
き
)
かず、
音
(
おと
)
を
立
(
た
)
てないのは、
考
(
かんが
)
への
邪魔
(
じやま
)
になると
云
(
い
)
ふ
精神
(
せいしん
)
からださうであつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
で、こちらの
世界
(
せかい
)
で、
何
(
なに
)
よりも
大切
(
たいせつ
)
な
修行
(
しゅぎょう
)
というのは
精神
(
せいしん
)
の
統一
(
とういつ
)
で、
精神統一
(
せいしんとういつ
)
以外
(
いがい
)
には
殆
(
ほと
)
んど
何物
(
なにもの
)
もないといえる。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
いくら
先祖
(
せんぞ
)
が
偉
(
えら
)
くても、
後
(
あと
)
をつぐものに、そのりっぱな
精神
(
せいしん
)
がなければ、みんなこんなようになってしまうのだ。
武ちゃんと昔話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
時間が
過
(
す
)
ぎていった。元気よくものを言うのは「先生」だけであった。けれどそれもわたしたちのしずんでいるのがとうとうかれの
精神
(
せいしん
)
をもしずませた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
洪水
(
こうずゐ
)
の
去
(
さ
)
つた
後
(
あと
)
は、
丁度
(
ちやうど
)
過激
(
くわげき
)
な
精神
(
せいしん
)
の
疲勞
(
ひらう
)
から
俄
(
にはか
)
に
老衰
(
らうすゐ
)
した
者
(
もの
)
の
如
(
ごと
)
く、
半死
(
はんし
)
の
状態
(
じやうたい
)
を
呈
(
てい
)
した
草木
(
さうもく
)
は
皆
(
みな
)
白髮
(
はくはつ
)
に
變
(
へん
)
じて
其
(
そ
)
の
力
(
ちから
)
ない
葉先
(
はさき
)
を
秋風
(
あきかぜ
)
に
吹
(
ふ
)
き
靡
(
なび
)
かされた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
そのときにはたしかに
精神
(
せいしん
)
に
異状
(
いじょう
)
を
呈
(
てい
)
しておった。なにを話してみようもなく、花前は口をきかなかった。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
は
即
(
すなは
)
ち
作者
(
さくしや
)
が
精神
(
せいしん
)
を
籠
(
こ
)
めて
脚色
(
きやくしよく
)
したるもの、
而
(
しか
)
して
其
(
その
)
殺人罪
(
さつじんざい
)
を
犯
(
おか
)
すに
至
(
いた
)
りたるも、
實
(
じつ
)
に
是
(
こ
)
れ、この
錯亂
(
さくらん
)
、この
調子
(
てふし
)
はづれ、この
撞着
(
どうちやく
)
より
起
(
おこ
)
りしにあらずんばあらず。
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
年
(
とし
)
を
取
(
と
)
つたと
言
(
い
)
つた
處
(
ところ
)
で四十二三ですもの、
人間
(
にんげん
)
の
働盛
(
はたらきざかり
)
です。
精神
(
せいしん
)
意氣
(
いき
)
に
變
(
かはり
)
のある
筈
(
はず
)
もないのです。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
瘠我慢
(
やせがまん
)
一篇の
精神
(
せいしん
)
も
専
(
もっぱ
)
らここに
疑
(
うたがい
)
を存しあえてこれを後世の
輿論
(
よろん
)
に
質
(
ただ
)
さんとしたるものにして、この一点については
論者輩
(
ろんしゃはい
)
がいかに
千言万語
(
せんげんばんご
)
を
重
(
かさ
)
ぬるも
到底
(
とうてい
)
弁護
(
べんご
)
の
効
(
こう
)
はなかるべし。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
いつでもあの
翼
(
はね
)
の
生
(
は
)
へたうつくしい
人
(
ひと
)
をたづねあぐむ、
其
(
その
)
昼
(
ひる
)
のうち
精神
(
せいしん
)
の
疲労
(
つかれ
)
ないうちは
可
(
いゝ
)
んだけれど、
度
(
ど
)
が
過
(
す
)
ぎて、そんなに
晩
(
おそ
)
くなると、いつもかう
滅入
(
めい
)
つてしまつて、
何
(
なん
)
だか
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
これは
家族的
(
かぞくてき
)
でありまして
其
(
そ
)
の
主義
(
しゆぎ
)
は
全
(
まつた
)
く
放任主義
(
はうにんしゆぎ
)
併
(
しか
)
し
放任主義
(
はうにんしゆぎ
)
と
申
(
まを
)
しても
决
(
けつ
)
して
氣儘放題
(
きまゝはうだい
)
にして
置
(
お
)
くといふのではありません。
其
(
そ
)
の
放任主義
(
はうにんしゆぎ
)
の
中
(
うち
)
には
自營獨立
(
じえいどくりつ
)
の
精神
(
せいしん
)
が
籠
(
こも
)
つて
居
(
ゐ
)
ます。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
それで
時々
(
とき/″\
)
は
自然
(
しぜん
)
の
森林
(
しんりん
)
に
遊
(
あそ
)
んで、すがすがしい
空氣
(
くうき
)
を
吸
(
す
)
ひ、
精神
(
せいしん
)
を
保養
(
ほよう
)
する
必要
(
ひつよう
)
があります。
都會
(
とかい
)
には
大小
(
だいしよう
)
の
公園
(
こうえん
)
も
設
(
まう
)
けられてゐますが、そんなものは
完全
(
かんぜん
)
な
安靜場所
(
あんせいばしよ
)
といへません。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
「
中根
(
なかね
)
はあの
時
(
とき
)
、
自分
(
じぶん
)
の
身
(
み
)
の
危急
(
ききふ
)
を
忘
(
わす
)
れて
銃
(
ぢう
)
を
高
(
たか
)
く
差
(
さ
)
し
上
(
あ
)
げて『
銃
(
ぢう
)
を
取
(
と
)
つてくれ‥‥』と、
己
(
おれ
)
に
向
(
むか
)
つて
云
(
い
)
つたのだ。
即
(
すなは
)
ち
銃
(
ぢう
)
を
愛
(
あい
)
し
守
(
まも
)
る
立派
(
りつぱ
)
な
精神
(
せいしん
)
を
示
(
しめ
)
したのだ‥‥」と、
軍曹
(
ぐんそう
)
は
咳
(
がい
)
一
咳
(
がい
)
した。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
どうか、いつまでも、
学校時代
(
がっこうじだい
)
に
培
(
つちか
)
われた
健全
(
けんぜん
)
な
精神
(
せいしん
)
の
持
(
も
)
ち
主
(
ぬし
)
であってくれ、そして、たとえ
遠
(
とお
)
くわかれていても、おたがいに
手
(
て
)
を
握
(
にぎ
)
り
合
(
あ
)
ってゆこうよ。
風雨の晩の小僧さん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「うん」と
答
(
こた
)
へた
丈
(
だけ
)
であつたが、
其
(
その
)
樣子
(
やうす
)
は
素氣
(
そつけ
)
ないと
云
(
い
)
ふよりも、
寧
(
むし
)
ろ
湯上
(
ゆあが
)
りで、
精神
(
せいしん
)
が
弛緩
(
しくわん
)
した
氣味
(
きみ
)
に
見
(
み
)
えた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
いつもならだれもこの
老人
(
ろうじん
)
がなにか言っても、からかう
種
(
たね
)
にはしても、まじめに気を
留
(
と
)
める者はなかったであろうが、いちばん強い人間もそのときは
精神
(
せいしん
)
を
失
(
うしな
)
っていた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「そうだとも、それでおまえの
精神
(
せいしん
)
はわかった、それで、おれがおまえの保証人になるから、おまえ安心してやってくれ、まだ
昼乳
(
ひるちち
)
までにはすこし
休
(
やす
)
むまがあるから休んでくれ」
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
もちろん
地上
(
ちじょう
)
の
人間
(
にんげん
)
は
肉体
(
にくたい
)
という
厄介
(
やっかい
)
なものに
包
(
つつ
)
まれて
居
(
お
)
りますから、いかに
神社
(
じんじゃ
)
の
前
(
まえ
)
で
精神
(
せいしん
)
の
統一
(
とういつ
)
をなされても、そう
容易
(
ようい
)
に
神様
(
かみさま
)
との
交通
(
こうつう
)
はできますまいが、
私
(
わたくし
)
どものように
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
すなわち明治政府において外国の
金
(
かね
)
を借り、またその人を
雇
(
やと
)
うて鉄道海軍の事を
計画
(
けいかく
)
したると
毫
(
ごう
)
も
異
(
こと
)
なるところなし。小栗は幕末に生れたりといえども、その
精神
(
せいしん
)
気魄
(
きはく
)
純然たる当年の
三河武士
(
みかわぶし
)
なり。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
成程
(
なるほど
)
私
(
わたくし
)
の
塾
(
じゆく
)
には
規則
(
きそく
)
と
申
(
まを
)
しても
唯
(
た
)
だ
何時
(
なんどき
)
に
寢
(
ね
)
る、
起
(
おき
)
るといふ
丈
(
だけ
)
で、
其外
(
そのほか
)
に
之
(
これ
)
を
守
(
まも
)
れ、これを
行
(
おこな
)
へといふやうな
命令的
(
めいれいてき
)
の
事
(
こと
)
は
更
(
さら
)
に
申
(
まを
)
さないが、
其
(
そ
)
の
代
(
かは
)
り、
何事
(
なにごと
)
も
自營獨立
(
じえいどくりつ
)
の
精神
(
せいしん
)
を
籠
(
こ
)
めて
遣
(
や
)
つて
貰
(
もら
)
ひたい。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
昔
(
むかし
)
の
偉
(
えら
)
い
人
(
ひと
)
は、みんなそうした
人
(
ひと
)
たちでありました。また、
小
(
ちい
)
さな
日本
(
にっぽん
)
の
国
(
くに
)
が、
大
(
おお
)
きな
国
(
くに
)
と
戦
(
たたか
)
って、
勝
(
か
)
つことができたのは、
日本人
(
にほんじん
)
にこの
精神
(
せいしん
)
があったからです。
真吉とお母さん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
先生
(
せんせい
)
は、
勉強
(
べんきょう
)
をしても、
働
(
はたら
)
いても、その
精神
(
せいしん
)
に
変
(
か
)
わりがなければ、お
国
(
くに
)
につくすと
同
(
おな
)
じだとおっしゃったから、
大
(
おお
)
いに
働
(
はたら
)
きたまえ。」と、
哲夫
(
てつお
)
は、いいました。
中学へ上がった日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
これを
聞
(
き
)
くと、
重
(
じゅう
)
ちゃんは、
急
(
きゅう
)
にからすがいとしくなりました。
小
(
ちい
)
さな
鳥
(
とり
)
の
身
(
み
)
ながら、よく
大
(
おお
)
きな
自然
(
しぜん
)
の
力
(
ちから
)
にうちかとうとする
精神
(
せいしん
)
をもつものだ、と
考
(
かんが
)
えたからです。
高い木とからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「よくわかりました。
精神
(
せいしん
)
の
力
(
ちから
)
です。
芸
(
げい
)
が、
命
(
いのち
)
がけだからです。」と、
乙
(
おつ
)
は、
感嘆
(
かんたん
)
しました。
二人の軽業師
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
後
(
あと
)
から、おまえ
一人
(
ひとり
)
を
入
(
い
)
れると、ほかのものの
申
(
もう
)
し
出
(
で
)
も
許
(
ゆる
)
さなくてはならぬ。」と
部隊長
(
ぶたいちょう
)
は、
言葉
(
ことば
)
にそういいながら、いずれ
劣
(
おと
)
らぬ
忠勇
(
ちゅうゆう
)
決死
(
けっし
)
の、
我
(
わ
)
が
兵士
(
へいし
)
の
精神
(
せいしん
)
に
感心
(
かんしん
)
しました。
とびよ鳴け
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、
素直
(
すなお
)
で
特色
(
とくしょく
)
豊
(
ゆた
)
かな
絵
(
え
)
は、
多
(
おお
)
くの
工員
(
こういん
)
たちの
間
(
あいだ
)
に
人気
(
にんき
)
を
呼
(
よ
)
びました。なぜなら、
疲
(
つか
)
れたものの
精神
(
せいしん
)
にあこがれと
朗
(
ほが
)
らかさをあたえることによって、
彼
(
かれ
)
らを
慰
(
なぐさ
)
めたからであります。
心の芽
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“精神”の意味
《名詞》
物質、肉体に対しての心、魂。
知性的、理性的な心の働き。
根本の意味。最も大切な目標。
(出典:Wiktionary)
“精神”の解説
精神(せいしん、en: Spirit)は、心、意識、気構え、気力、理念、などといった意味を持つ言葉。
(出典:Wikipedia)
精
常用漢字
小5
部首:⽶
14画
神
常用漢字
小3
部首:⽰
9画
“精神”で始まる語句
精神病者
精神的
精神上
精神病
精神統一
精神萌芽説
精神萌芽
精神病院
精神化学
精神病系統