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極
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きは
ふりがな文庫
“
極
(
きは
)” の例文
太古
(
たいこ
)
遺跡
(
ゐせき
)
の
發掘
(
はつくつ
)
に、
初
(
はじ
)
めて
余
(
よ
)
が
手
(
て
)
を
下
(
くだ
)
したのは、
武藏
(
むさし
)
の
權現臺
(
ごんげんだい
)
である。それは
余
(
よ
)
の
品川
(
しながは
)
の
宅
(
たく
)
から
極
(
きは
)
めて
近
(
ちか
)
い、
荏原郡
(
えばらぐん
)
大井
(
おほゐ
)
の
小字
(
こあざ
)
の
事
(
こと
)
。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
居室
(
へや
)
に
歸
(
かへ
)
つて
見
(
み
)
ると、ちやんと
整頓
(
かたづい
)
て
居
(
ゐ
)
る。
出
(
で
)
る
時
(
とき
)
は
書物
(
しよもつ
)
やら
反古
(
ほご
)
やら
亂雜
(
らんざつ
)
極
(
きは
)
まつて
居
(
ゐ
)
たのが、
物
(
もの
)
各々
(
おの/\
)
所
(
ところ
)
を
得
(
え
)
て
靜
(
しづ
)
かに
僕
(
ぼく
)
を
待
(
まつ
)
て
居
(
ゐ
)
る。
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
とその
家庭
(
かてい
)
の
苦痛
(
くつう
)
を
白状
(
はくじやう
)
し、
遂
(
つい
)
にこの
書
(
しよ
)
の
主人公
(
しゆじんこう
)
、
後
(
のち
)
に
殺人
(
さつじん
)
の
罪人
(
ざいにん
)
なるカ……イ……を
伴
(
ともな
)
ひて
其
(
その
)
僑居
(
けうきよ
)
に
歸
(
かへ
)
るに
至
(
いた
)
る
一節
(
いつせつ
)
極
(
きは
)
めて
面白
(
おもしろ
)
し。
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
初更
(
しよかう
)
に
至
(
いた
)
るや、
病
(
や
)
める
妻
(
つま
)
なよやかに
起
(
お
)
きて、
粉黛
(
ふんたい
)
盛粧
(
せいしやう
)
都雅
(
とが
)
を
極
(
きは
)
め、
女婢
(
こしもと
)
をして
件
(
くだん
)
の
駿馬
(
しゆんめ
)
を
引出
(
ひきいだ
)
させ、
鞍
(
くら
)
を
置
(
お
)
きて
階前
(
かいぜん
)
より
飜然
(
ひらり
)
と
乘
(
の
)
る。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
〔譯〕
象山
(
しようざん
)
の、
宇宙
(
うちう
)
内
(
ない
)
の事は皆
己
(
おの
)
れ
分内
(
ぶんない
)
の事は、
此
(
こ
)
れ男子
擔當
(
たんたう
)
の志
此
(
かく
)
の如きを謂ふなり。
陳澔
(
ちんかう
)
此を引いて
射義
(
しやぎ
)
を
註
(
ちゆう
)
す、
極
(
きは
)
めて
是
(
ぜ
)
なり。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
▼ もっと見る
愛
(
あい
)
ちやんは
再
(
ふたゝ
)
び
福鼠
(
ふくねずみ
)
に
腹
(
はら
)
を
立
(
た
)
たせまいと、
極
(
きは
)
めて
愼
(
つゝ
)
ましやかに、『
私
(
わたし
)
には
解
(
わか
)
りませんわ。
何所
(
どこ
)
から
皆
(
みん
)
な
糖蜜
(
たうみつ
)
を
汲
(
く
)
んで
來
(
き
)
たのでせう?』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
極
(
きは
)
めて
狹
(
せま
)
い
周圍
(
しうゐ
)
を
有
(
いう
)
して
居
(
ゐ
)
る。
然
(
しか
)
し
彼
(
かれ
)
の
痩
(
や
)
せた
小
(
ちひ
)
さな
體躯
(
からだ
)
は、
其
(
そ
)
の
狹
(
せま
)
い
周圍
(
しうゐ
)
と
反撥
(
はんぱつ
)
して
居
(
ゐ
)
るやうな
關係
(
くわんけい
)
が
自然
(
しぜん
)
に
成立
(
なりた
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
二人
(
ふたり
)
は
呉服屋
(
ごふくや
)
の
反物
(
たんもの
)
を
買
(
か
)
つて
着
(
き
)
た。
米屋
(
こめや
)
から
米
(
こめ
)
を
取
(
と
)
つて
食
(
く
)
つた。けれども
其他
(
そのた
)
には
一般
(
いつぱん
)
の
社會
(
しやくわい
)
に
待
(
ま
)
つ
所
(
ところ
)
の
極
(
きは
)
めて
少
(
すく
)
ない
人間
(
にんげん
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ざつと見たぐらゐで、なんでもないなんて云ふのは、無責任
極
(
きは
)
まる話さ。心臓だけは、もうちつとしつかりした医者に見せておきたい。
医術の進歩
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
江戸から追放といふ
峻烈
(
しゆんれつ
)
極
(
きは
)
まる言ひ渡しを受け、明日は役人が乘込んで來て、
竈
(
かまど
)
の下の灰までも引渡すことになつてゐるのでした。
銭形平次捕物控:156 八千両異変
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
しかもその名前なるものが、
甚
(
はなはだ
)
平凡を
極
(
きは
)
めてゐるのだから、それだけでは、いくら賢明な車夫にしても
到底
(
たうてい
)
満足に帰られなからう。
京都日記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
もしこれが
成功
(
せいこう
)
するならば、
飛行船用
(
ひかうせんよう
)
などとして
極
(
きは
)
めて
有益
(
ゆうえき
)
であり、
火山
(
かざん
)
の
利用
(
りよう
)
がこの
點
(
てん
)
に
於
(
おい
)
ても
實現
(
じつげん
)
することになるのであらう。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
一
片
(
ぺん
)
の
宣言書
(
せんげんしよ
)
==其は頭から
尻尾
(
しつぽ
)
まで、
爆發
(
ばくはつ
)
した感情の
表彰
(
へうしやう
)
で、
激越
(
げきえつ
)
を
極
(
きは
)
め、所謂阿父の
横
(
よこ
)
ツ
頬
(
つら
)
へ
叩
(
たゝ
)
き付けた意味のものであツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
けれども……
皷動
(
こどう
)
が
全
(
まつた
)
く
靜
(
しづ
)
まつて、
血
(
ち
)
の
流
(
なが
)
れがもとのゆるやかさにかへつた
頃
(
ころ
)
、
極
(
きは
)
めて
靜
(
しづ
)
かに
歩
(
あゆ
)
み
寄
(
よ
)
つて
來
(
く
)
るもの
侘
(
わ
)
びしさを
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
良
(
やゝ
)
しばしありて
雪子
(
ゆきこ
)
は
息
(
いき
)
の
下
(
した
)
に
極
(
きは
)
めて
恥
(
はづ
)
かしげの
低
(
ひく
)
き
聲
(
こゑ
)
して、もう
後生
(
ごしやう
)
お
願
(
ねが
)
ひで
御座
(
ござ
)
りまする、
其事
(
そのこと
)
は
言
(
い
)
ふて
下
(
くだ
)
さりますな
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
これより山
緩
(
ゆるや
)
かに水
舒
(
の
)
びて、福島町に至る間、また一ところの激湍をも見ず。路も次第に
下
(
くだ
)
り下りて、その
極
(
きは
)
まる處、遂に數百の
瓦甍
(
ぐわばう
)
を認む。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
遠くの
騒
(
さわ
)
ぎ
唄
(
うた
)
、
富貴
(
ふうき
)
の
羨望
(
せんばう
)
、生存の快楽、
境遇
(
きやうぐう
)
の絶望、機会と運命、誘惑、殺人。
波瀾
(
はらん
)
の上にも
脚色
(
きやくしよく
)
の
波瀾
(
はらん
)
を
極
(
きは
)
めて、
遂
(
つひ
)
に演劇の
一幕
(
ひとまく
)
が終る。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
そこへ又後から貞盛は将門の横暴を
直訴
(
ぢきそ
)
して頂戴した将門追捕の官符を持つて帰つて来たのである。これで
極
(
きは
)
めて
鮮
(
あざ
)
やかに前後の事情は分る。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
これ凱旋の
群衆
(
ぐんじゆう
)
喜ばしくこの
圓
(
まろ
)
き天をわけ來るとき、樂しみ
極
(
きは
)
まる汝の心のこれに現はれんためぞかし。 一三〇—一三二
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
大
(
だい
)
、
中
(
ちう
)
、
小
(
せう
)
、三十七
種
(
しゆ
)
の
齒輪車
(
しりんしや
)
は
互
(
たがひ
)
に
噛合
(
かみあ
)
ひ、
吸鍔桿
(
ピストン
)
、
曲肱
(
クンク
)
、
方位盤
(
ダイレクター
)
に
似
(
に
)
たる
諸種
(
しよしゆ
)
の
器械
(
きかい
)
は
複雜
(
ふくざつ
)
を
極
(
きは
)
め、
恰
(
あだか
)
も
聯成式
(
れんせいしき
)
の
蒸氣機關
(
じようききくわん
)
を
見
(
み
)
るやうである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
その事に就きまして、主人に
書置
(
かきおき
)
も致しましたやうな次第で、既に覚悟を
極
(
きは
)
めました
際
(
きは
)
まで、
心懸
(
こころがかり
)
と申すのは、唯そればかりなので御座いました。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
請
(
うけ
)
たれば
最早
(
もはや
)
初瀬留には
逢事
(
あふこと
)
もならず所詮生て
恥
(
はぢ
)
をかゝんよりはと
覺悟
(
かくご
)
極
(
きは
)
めし事なりと
一伍一什
(
いちぶしじふ
)
を物語れば五八は是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
山海經
(
さんかいけう
)
を
見
(
み
)
ても
極
(
きは
)
めて
荒唐無稽
(
くわうたうむけい
)
なものが
多
(
おほ
)
い。
小説
(
せうせつ
)
では
西遊記
(
さいいうき
)
などにも、
到
(
いた
)
る
處
(
ところ
)
痛烈
(
つうれつ
)
なる
化物思想
(
ばけものしさう
)
が
横溢
(
わうえつ
)
して
居
(
ゐ
)
る。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
兼吉と云ふ男は決して
其様
(
そん
)
な性格の者ではありませぬ、石川島造船会社でも評判の職工で、酒は飲まず、
遊蕩
(
いうたう
)
などしたことなく、老母には
極
(
きは
)
めて孝行で
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
長
(
なが
)
い
年月
(
としつき
)
の
間
(
あひだ
)
に
雨風
(
あめかぜ
)
にさらされて
壞
(
こは
)
れてしまひ、
完全
(
かんぜん
)
に
殘
(
のこ
)
つてゐるものが
極
(
きは
)
めて
少
(
すくな
)
いのは
殘念
(
ざんねん
)
なことであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
私は何時でも忠實に前者に從つた、時として火山のやうな激烈さで後者に飛び込んで了ふ最後の
極
(
きは
)
みまでは。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
恐らく
洗煉琢磨
(
せんれんたくま
)
され、その表現の一々がテエマに
對
(
たい
)
して少しの
無駄
(
むだ
)
も、少しの
弛
(
ゆる
)
みもなく、
簡潔緊張
(
かんけつきんちやう
)
を
極
(
きは
)
めてゐる
點
(
てん
)
に於て、志賀氏の
作品程
(
さくひんほど
)
なのはありません。
三作家に就ての感想
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
状使のこれは
極
(
きは
)
めて急なれば、車に乗りて
行
(
ゆ
)
けと
命
(
めい
)
ぜられたる
抱車夫
(
かゝへしやふ
)
の、
御用
(
ごよう
)
となれば
精限
(
せいかぎ
)
り
駈
(
か
)
けて
駈
(
か
)
けて
必
(
かなら
)
ずお
間
(
ま
)
は
欠
(
か
)
かざるべし、されど車に乗ると
云
(
い
)
ふは
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
極
(
きは
)
めて大なる物及び極めて
小
(
せう
)
なる
物
(
もの
)
に至つては實用有りしとは
認
(
みと
)
め難し或は
標章
(
へうしやう
)
玩具
(
ぐわんぐ
)
の類なりしならんか。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
彼
(
かれ
)
は
極
(
きは
)
めて
頑
(
かたくな
)
で、
何
(
なに
)
よりも
秩序
(
ちつじよ
)
と
云
(
い
)
ふことを
大切
(
たいせつ
)
に
思
(
おも
)
つてゐて、
自分
(
じぶん
)
の
職務
(
しよくむ
)
を
遣
(
や
)
り
終
(
おほ
)
せるには、
何
(
なん
)
でも
其鐵拳
(
そのてつけん
)
を
以
(
もつ
)
て、
相手
(
あいて
)
の
顏
(
かほ
)
だらうが、
頭
(
あたま
)
だらうが、
胸
(
むね
)
だらうが
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
竹村
(
たけむら
)
はその
温順
(
おとな
)
しさと
寛容
(
くわんよう
)
なのに
面喰
(
めんくら
)
はされてしまつた。
彼女
(
かのぢよ
)
の
軟
(
やはら
)
かで
洗煉
(
せんれん
)
された
調子
(
てうし
)
から
受取
(
うけと
)
られる
感情
(
かんじやう
)
で
見
(
み
)
ると、しかし
其
(
そ
)
の
考
(
かんが
)
へ
方
(
かた
)
が、
極
(
きは
)
めて
自然
(
しぜん
)
に
見
(
み
)
えるのであつた。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
極
(
きは
)
めて抒情的なアメリカの歌謡曲である。私にはその歌詞が分らなかつたけれど、易者さんは教へてくれた。「働く者の喜びは夕暮と共に来る——」と、いふのださうである。
老残
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
言
(
い
)
はむすべせむすべ知らに(知らず)
極
(
きは
)
まりて
貴
(
たふと
)
きものは
酒
(
さけ
)
にしあるらし (同・三四二)
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
さうした私の悪意を
極
(
きは
)
めた陰口と見え透いたお世辞とによつて彼は転校者として肩身の狭い思ひから巧に舎内の
獰猛組
(
だうまうぐみ
)
に親交を求め、
速
(
すみやか
)
に己が位置を築くことに
汲々
(
きふ/\
)
としてゐた。
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
(六六)
周澤
(
しうたく
)
未
(
いま
)
だ
渥
(
あつ
)
からざるに、
而
(
しか
)
も
(六七)
語
(
ご
)
極
(
きは
)
めて
知
(
ち
)
なれば、
説
(
せつ
)
行
(
おこな
)
はれて
功
(
こう
)
有
(
あ
)
るときは
則
(
すなは
)
ち
(六八)
徳
(
とく
)
亡
(
な
)
く、
説
(
せつ
)
行
(
おこな
)
はれずして
敗
(
はい
)
有
(
あ
)
るときは
則
(
すなは
)
ち
疑
(
うたが
)
はれん、
是
(
かく
)
の
如
(
ごと
)
き
者
(
もの
)
は
身
(
み
)
危
(
あやふ
)
し。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
絶えて人の住むことなきを、此の男のきのふここに入りて、
漸
(
やや
)
して帰りしを
奇
(
あや
)
しとて、此の
一九一
漆師
(
ぬし
)
の
老
(
をぢ
)
がまうされしといふに、
一九二
さもあれ、よく見
極
(
きは
)
めて殿に申さんとて
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
生
(
い
)
きて
居
(
い
)
る
時
(
とき
)
にはさんざん
悪口
(
わるぐち
)
を
言
(
い
)
われたものが、
死
(
し
)
んでから
口
(
くち
)
を
極
(
きは
)
めて
讃
(
ほ
)
められたり、
又
(
また
)
その
反対
(
あべこべ
)
に、
生前
(
せいぜん
)
栄華
(
えいが
)
の
夢
(
ゆめ
)
を
見
(
み
)
たものが、
墓場
(
はかば
)
に
入
(
い
)
ってからひどい
辱
(
はずか
)
しめを
受
(
う
)
けたりします。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
物見車
(
ものみぐるま
)
、
所
(
ところ
)
狭
(
せ
)
きほどなり。若きも老いも、尼法師、あやしき
山賤
(
やまがつ
)
まで、(中略)おのおの目押し
拭
(
のご
)
ひ、鼻すすりあへる気色ども、げに憂き世の
極
(
きは
)
めは、今に尽しつる心地ぞする。〔増鏡〕
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と云ふは江戸臭くして却つて興味なし諸事旅は此事よと稱して箸を
下
(
くだ
)
すに味ひ
頗
(
すこ
)
ぶる佳し
勞
(
つか
)
れを忘れて汲みかはせしが初日ゆゑか人々身体に異常をおぼえて
一徳利
(
ひとゝくり
)
と
極
(
きは
)
めし數にも足らで盃を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
利根
(
とね
)
の
支流
(
しりう
)
たる
湯
(
ゆ
)
の小屋河に
臨
(
のぞ
)
み、河を
下
(
くだ
)
る事二町にし玄道、大龍、小龍の三大
瀑布
(
ばくふ
)
ありて
実
(
じつ
)
に壮観を
極
(
きは
)
む、衆相
顧
(
かへり
)
みて曰く、這回の
探検
(
たんけん
)
たる此等の如き
険所
(
けんしよ
)
数多を
経過
(
けいくわ
)
せざるべからざるかと
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
それに物思ひと云つても、それは彼のこれまでの忙はしい生活に附きまとうてゐた様な、そんな種類のものとは全く趣きを異にした
極
(
きは
)
めて
呑気
(
のんき
)
な、責任などと云ふものから全く離れたものであつた。
夢
(新字旧仮名)
/
相馬泰三
(著)
またこの
偃松
(
はひまつ
)
がなくて、そのかはりに
灌木状
(
かんぼくじよう
)
の
落葉樹
(
らくようじゆ
)
が
茂
(
しげ
)
つてゐるところもありますが、かように
偃松
(
はひまつ
)
や
灌木状
(
かんぼくじよう
)
の
落葉樹
(
らくようじゆ
)
が
生育
(
せいいく
)
してゐるのは、そこが
高山
(
こうざん
)
で
氣候
(
きこう
)
が
極
(
きは
)
めて
寒冷
(
かんれい
)
であり、
風
(
かぜ
)
も
強
(
つよ
)
いので
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
豚小屋は寂し下ゆく路赤く
極
(
きは
)
まり尽きて海光る見ゆ
雲母集
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
人生の
極
(
きは
)
みをのぞき見る。
かの日の歌【一】
(新字旧仮名)
/
漢那浪笛
(著)
やがてぞ谷は
極
(
きは
)
まりて。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
限
(
かぎ
)
りも
知
(
し
)
らず
極
(
きは
)
みなく
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
と
極
(
きは
)
めての
低聲
(
こごゑ
)
。
姉妹
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
貝層
(
かひそう
)
は
極
(
きは
)
めて
淺
(
あさ
)
いが、
其下
(
そのした
)
に
燒土
(
やけつち
)
の
層
(
そう
)
が
有
(
あ
)
つて、
其中
(
そのなか
)
に
少
(
すくな
)
からず
破片
(
はへん
)
がある。
幻翁
(
げんおう
)
の
言
(
げん
)
に
由
(
よ
)
ると、
香爐形
(
こうろがた
)
の
出
(
で
)
た
層
(
さう
)
と
同一
(
どういつ
)
だといふ。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
從
(
したが
)
つて
其方
(
そのはう
)
の
談判
(
だんぱん
)
は、
始
(
はじ
)
めから
未
(
いま
)
だ
嘗
(
かつ
)
て
筆
(
ふで
)
にした
事
(
こと
)
がなかつた。
小六
(
ころく
)
からは
時々
(
とき/″\
)
手紙
(
てがみ
)
が
來
(
き
)
たが、
極
(
きは
)
めて
短
(
みじ
)
かい
形式的
(
けいしきてき
)
のものが
多
(
おほ
)
かつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
金銀
(
きんぎん
)
珠玉
(
しゆぎよく
)
巧
(
たくみ
)
を
極
(
きは
)
め、
喬木
(
けうぼく
)
高樓
(
かうろう
)
は
家々
(
かゝ
)
に
築
(
きづ
)
き、
花林曲池
(
くわりんきよくち
)
は
戸々
(
こゝ
)
に
穿
(
うが
)
つ。さるほどに
桃李
(
たうり
)
夏
(
なつ
)
緑
(
みどり
)
にして
竹柏
(
ちくはく
)
冬
(
ふゆ
)
青
(
あを
)
く、
霧
(
きり
)
芳
(
かんば
)
しく
風
(
かぜ
)
薫
(
かを
)
る。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“極”の意味
《名詞》
(きょく)2端のうちの一方。
(ごく)1,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000 = 1048を表す。載の次で恒河沙の前の位。
《形容動詞》
(ごく)程度の大きい様。
(出典:Wiktionary)
極
常用漢字
小4
部首:⽊
12画
“極”を含む語句
京極
極刑
見極
極端
極光
北極
極微
至極
極々
極彩色
取極
極月
極熱
極楽寺
感極
北極星
終極
結極
極限
極付
...