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南
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みなみ
ふりがな文庫
“
南
(
みなみ
)” の例文
世界
(
せかい
)
の
植物
(
しょくぶつ
)
を
愛
(
あい
)
する
人
(
ひと
)
たちで、おそらく、わたしを
知
(
し
)
っていないものはあるまいね。わたしは、
南
(
みなみ
)
の
温
(
あたた
)
かな
島
(
しま
)
の
林
(
はやし
)
の
中
(
なか
)
で
育
(
そだ
)
ちました。
みつばちのきた日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
勘次
(
かんじ
)
はそれでも
他
(
た
)
に
分別
(
ふんべつ
)
もないので
仕方
(
しかた
)
なしに
桑畑
(
くはばたけ
)
を
越
(
こえ
)
て
南
(
みなみ
)
へ
詑
(
わび
)
を
頼
(
たの
)
みに
行
(
い
)
つた。
彼
(
かれ
)
は
古
(
ふる
)
い
菅笠
(
すげがさ
)
を
一寸
(
ちよつと
)
頭
(
あたま
)
へ
翳
(
かざ
)
して
首
(
くび
)
を
蹙
(
ちゞ
)
めて
行
(
い
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「
何
(
なん
)
とも、ありがたう
存
(
ぞん
)
じます——
分
(
わ
)
けて
今晩
(
こんばん
)
は
御苦勞樣
(
ごくらうさま
)
です……
後
(
のち
)
に
御加勢
(
ごかせい
)
にまゐります。」おなじく
南
(
みなみ
)
どなりへ
知
(
し
)
らせにおいでの
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
南
(
みなみ
)
へ
廻
(
まは
)
すと、
玄關
(
げんくわん
)
からの
入口
(
いりぐち
)
を
半分
(
はんぶん
)
塞
(
ふさ
)
いで
仕舞
(
しま
)
ふし、
東
(
ひがし
)
へ
出
(
だ
)
すと
暗
(
くら
)
くなる、と
云
(
い
)
つて、
殘
(
のこ
)
る
一方
(
いつぽう
)
へ
立
(
た
)
てれば
床
(
とこ
)
の
間
(
ま
)
を
隱
(
かく
)
すので、
宗助
(
そうすけ
)
は
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
兵法
(
へいほう
)
に申す、
小河
(
しょうが
)
東
(
ひがし
)
にあるを
田沢
(
でんたく
)
といい、
流水
(
りゅうすい
)
南
(
みなみ
)
にあるを
青龍
(
せいりゅう
)
とよび、西に道あるを
朱雀
(
すじゃく
)
と
名
(
な
)
づけ、北に山あるを
玄武
(
げんぶ
)
、林あるを
白虎
(
びゃっこ
)
と
称
(
しょう
)
す
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
その
明
(
あ
)
け
方
(
がた
)
の
空
(
そら
)
の
下
(
した
)
、ひるの
鳥
(
とり
)
でもゆかない
高
(
たか
)
いところをするどい
霜
(
しも
)
のかけらが
風
(
かぜ
)
に
流
(
なが
)
されてサラサラサラサラ
南
(
みなみ
)
のほうへとんでゆきました。
いちょうの実
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
斯
(
か
)
うして
殆
(
ほとん
)
ど
毎日
(
まいにち
)
の
如
(
ごと
)
く
掘
(
ほ
)
つて
居
(
ゐ
)
る
間
(
うち
)
に、
萱原
(
かやはら
)
を三
間
(
げん
)
幅
(
はゞ
)
で十
間
(
けん
)
ばかり、
南
(
みなみ
)
から
北
(
きた
)
まで
掘進
(
ほりすゝ
)
んで、
畑
(
はた
)
の
方
(
はう
)
まで
突拔
(
つきぬ
)
けて
了
(
しま
)
つた。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
だが私はその次の瞬間、自分が現在は
南
(
みなみ
)
と呼ばれていることがじーんと電鈴のように五官の中へ鳴り響いて来るのを感じた。
光の中に
(新字新仮名)
/
金史良
(著)
庭では、近くの
南
(
みなみ
)
さん夫婦の声も交って陽気な話し声や笑い声があがっていた。その声が耳についてなかなか眠れなかった。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
支那
(
しな
)
では、たゞ
今
(
いま
)
申
(
まを
)
したように
新石器時代
(
しんせつきじだい
)
のものが
出
(
で
)
るばかりではなく、その
北方
(
ほつぽう
)
黄河
(
こうが
)
の
流
(
なが
)
れが
北
(
きた
)
へ
曲
(
まが
)
つて、また
南
(
みなみ
)
へをれて
來
(
く
)
るあたりでは
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
と
吉彦
(
よしひこ
)
さんがいった。
四郎五郎
(
しろごろう
)
さんの
家
(
いえ
)
の
正男
(
まさお
)
さんは、
海
(
うみ
)
の
荒鷲
(
あらわし
)
の
一人
(
ひとり
)
で、いま
南
(
みなみ
)
の
空
(
そら
)
に
活躍
(
かつやく
)
していらっしゃるのだ。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
老博士の助力者として航空技術本部の
木本
(
きもと
)
工学博士、大学助教授
南
(
みなみ
)
工学博士の外に製図専門の技師二名、その護衛役としては老博士の子息新一青年
偉大なる夢
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
春枝夫人
(
はるえふじん
)
もいと
晴々
(
はれ/″\
)
しき
顏色
(
がんしよく
)
で、そよ/\と
吹
(
ふ
)
く
南
(
みなみ
)
の
風
(
かぜ
)
に
鬢
(
びん
)
のほつれ
毛
(
げ
)
を
拂
(
はら
)
はせながら
餘念
(
よねん
)
もなく
海上
(
かいじやう
)
を
眺
(
なが
)
めて
居
(
を
)
る。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
大正十二年
(
たいしようじゆうにねん
)
の
關東大地震
(
かんとうだいぢしん
)
に
於
(
おい
)
て
熱海港
(
あたみこう
)
の
兩翼
(
りようよく
)
、
即
(
すなは
)
ち
北
(
きた
)
は
衞戍病院分室
(
えいじゆびよういんぶんしつ
)
のある
邊
(
へん
)
、
南
(
みなみ
)
は
魚見崎
(
うをみざき
)
に
於
(
おい
)
ては
波
(
なみ
)
の
高
(
たか
)
さ
四五尺
(
しごしやく
)
しかなかつたが、
船着場
(
ふなつきば
)
では
十五尺
(
じゆうごしやく
)
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
そも/\
空想
(
くうさう
)
は、
空氣
(
くうき
)
よりも
仄
(
ほのか
)
なもので、
今
(
いま
)
は
北國
(
ほっこく
)
の
結氷
(
こほり
)
に
言寄
(
いひよ
)
るかと
思
(
おも
)
へば、
忽
(
たちま
)
ち
腹
(
はら
)
を
立
(
た
)
てゝ
吹變
(
ふきかは
)
って、
南
(
みなみ
)
の
露
(
つゆ
)
に
心
(
こゝろ
)
を
寄
(
よ
)
するといふ
其
(
その
)
風
(
かぜ
)
よりも
浮氣
(
うはき
)
なものぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
中房
(
なかふさ
)
から
東沢乗越
(
ひがしさわのっこし
)
を経て
高瀬
(
たかせ
)
川の上流へと下り烏帽子へかかって
南
(
みなみ
)
沢から
黒部
(
くろべ
)
川へ出ることも出来る。
可愛い山
(新字新仮名)
/
石川欣一
(著)
同
(
おな
)
じ
平地
(
へいち
)
でも
臺灣
(
たいわん
)
と
本州
(
ほんしゆう
)
と
北海道
(
ほつかいどう
)
とでは
樹木
(
じゆもく
)
が
違
(
ちが
)
つてゐるように
地球上
(
ちきゆうじよう
)
の
緯度
(
いど
)
の
差
(
さ
)
につれて、
言
(
い
)
ひかへると
赤道
(
せきどう
)
から
南
(
みなみ
)
と
北
(
きた
)
とへ
向
(
むか
)
つて
平
(
たひら
)
にすゝんでいくとすれば
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
宮の御最期まで側近に奉仕してゐた、藤原保藤の女
南
(
みなみ
)
の方といふ方は、その時、さぞかし騷がれたことであらう。親王樣を庇はうにも、女の腕では庇ふ所詮もないのである。
滑川畔にて
(旧字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
お
別
(
わか
)
れ
申
(
まを
)
すが
惜
(
を
)
しいと
言
(
い
)
つても
是
(
こ
)
れが
夢
(
ゆめ
)
ならば
仕方
(
しかた
)
のない
事
(
こと
)
、さ、お
出
(
いで
)
なされ、
私
(
わたくし
)
も
歸
(
かへ
)
ります、
更
(
ふ
)
けては
路
(
みち
)
が
淋
(
さび
)
しう
御座
(
ござ
)
りますぞとて
空車
(
からぐるま
)
引
(
ひ
)
いてうしろ
向
(
む
)
く、
其人
(
それ
)
は
東
(
ひがし
)
へ、
此人
(
これ
)
は
南
(
みなみ
)
へ
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
暫
(
しばら
)
くして、ラランはその
弱
(
よは
)
つたからだを
南
(
みなみ
)
へ
向
(
む
)
けて、
熱
(
あつ
)
い
印度
(
インド
)
の
方
(
はう
)
へふらふら
飛
(
と
)
んでゐたが、ガンガといふ
大河
(
たいか
)
の
上流
(
じようりう
)
で、
火傷
(
やけど
)
した
口
(
くち
)
の
渇
(
かわ
)
きを
湿
(
うる
)
ほさうとして
誤
(
あやま
)
つて
溺
(
おぼ
)
れ
死
(
し
)
んでしまつた。
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
要
(
えう
)
は
兵
(
へい
)
を
彊
(
つよ
)
くし
(一〇六)
馳説
(
ちぜい
)
の
(一〇七)
從横
(
しようくわう
)
を
言
(
い
)
ふ
者
(
もの
)
を
破
(
やぶ
)
るに
在
(
あ
)
るなり。
是
(
ここ
)
に
於
(
おい
)
て
南
(
みなみ
)
は百
越
(
ゑつ
)
を
平
(
たひ
)
らげ、
北
(
きた
)
は
陳蔡
(
ちんさい
)
を
并
(
あは
)
せ
(一〇八)
三
晉
(
しん
)
を
却
(
しりぞ
)
け、
西
(
にし
)
は
秦
(
しん
)
を
伐
(
う
)
つ。
諸矦
(
しよこう
)
、
楚
(
そ
)
の
彊
(
つよ
)
きを
患
(
うれ
)
ふ。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
私
(
わたくし
)
の
地上
(
ちじょう
)
に
居
(
お
)
った
頃
(
ころ
)
は
朝廷
(
ちょうてい
)
が
南
(
みなみ
)
と
北
(
きた
)
との
二
(
ふた
)
つに
岐
(
わか
)
れ、一
方
(
ぽう
)
には
新田
(
にった
)
、
楠木
(
くすのき
)
などが
控
(
ひか
)
え、
他方
(
たほう
)
には
足利
(
あしかが
)
その
他
(
た
)
東国
(
とうごく
)
の
武士
(
ぶし
)
どもが
附
(
つ
)
き
随
(
したが
)
い、
殆
(
ほと
)
んど
連日
(
れんじつ
)
戦闘
(
たたかい
)
のない
日
(
ひ
)
とてもない
有様
(
ありさま
)
でした……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
ここから
南
(
みなみ
)
の
方
(
ほう
)
に
猿
(
さる
)
が
島
(
しま
)
という
所
(
ところ
)
がございます。そこには
猿
(
さる
)
がたくさん
住
(
す
)
んでおりますから、どなたかお
使
(
つか
)
いをおやりになって、
猿
(
さる
)
を一ぴきおつかまえさせになれば、よろしゅうございます。
くらげのお使い
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
元来が
蒲柳
(
ほりゅう
)
の質であるところへ、腎臓の持病があり、めったに出稽古などに来てくれる人ではないのに、もう初夏の暑い日ざかりに、大阪の
南
(
みなみ
)
の方から阪急電車で出向いて来てくれると云うのは
細雪:02 中巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
永楽帝の燕王たるや、
塞北
(
さいほく
)
に出征して、よく
胡情
(
こじょう
)
を知る。部下の諸将もまた
夷事
(
いじ
)
に通ずる者多し。王の
南
(
みなみ
)
する、
幕中
(
ばくちゅう
)
に
番騎
(
ばんき
)
を蔵す。
凡
(
およ
)
そ
此
(
これ
)
等
(
ら
)
の事に徴して、永楽帝の
塞外
(
さくがい
)
の状勢を
暁
(
さと
)
れるを知るべし。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
扨も檢使には
掛
(
かゝ
)
り合の者一同
召連
(
めしつれ
)
て北の番所へ(
幕府
(
ばくふ
)
の頃は町奉行兩人有て
南
(
みなみ
)
北
(
きた
)
と二ヶ所に
役宅
(
やくたく
)
あり)
歸
(
かへ
)
りしかば中山出雲守殿へ檢使の次第を
言上
(
いひあげ
)
且夫々の口書を
差出
(
さしいだ
)
しけるに出雲守殿も長庵が
佞辯
(
ねいべん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
南
(
みなみ
)
陽を受けた羽目に
凭
(
もた
)
れて、平次は八五郎の報告を
促
(
うなが
)
しました。
銭形平次捕物控:196 三つの死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
一
層
(
そう
)
ひどく
人
(
ひと
)
を
突
(
つ
)
き
退
(
の
)
けながら
南
(
みなみ
)
の
門
(
もん
)
の
方
(
はう
)
へ
出
(
で
)
て
行
(
い
)
つた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
打寄する浪は寂しく
南
(
みなみ
)
なる
樹々
(
きぎ
)
ぞ生ひたるかげふかきまで
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
南
(
みなみ
)
みち子さんは丈の短い
襟掛羽織
(
えりかけばおり
)
を着た人でした。
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
南無とは、決して
南
(
みなみ
)
無
(
な
)
しではありません。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
白
(
しろ
)
がね
鐙
(
あぶみ
)
、わか
駒
(
ごま
)
の騎士も
南
(
みなみ
)
へ
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
梅
遠近
(
おちこち
)
南
(
みなみ
)
すべく北すべく
俳人蕪村
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
あだな
南
(
みなみ
)
のニグレスが
どんたく:絵入り小唄集
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
南
(
みなみ
)
の
島
(
しま
)
に
船出
(
ふなで
)
せし
寡婦の除夜
(新字旧仮名)
/
内村鑑三
(著)
南
(
みなみ
)
の村に我うまれ
筑波ねのほとり
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
南
(
みなみ
)
の
家
(
いへ
)
に
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
日
(
ひ
)
が
輝
(
かがや
)
いて、
暖
(
あたた
)
かな
風
(
かぜ
)
が、
柔
(
やわ
)
らかな
草
(
くさ
)
の
上
(
うえ
)
を
渡
(
わた
)
るときは、
笛
(
ふえ
)
の
音
(
ね
)
と
唄
(
うた
)
の
声
(
こえ
)
は、もつれあって、
明
(
あか
)
るい
南
(
みなみ
)
の
海
(
うみ
)
の
方
(
ほう
)
に
流
(
なが
)
れてゆきました。
港に着いた黒んぼ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
其
(
その
)
夜
(
よ
)
與吉
(
よきち
)
は
南
(
みなみ
)
の
女房
(
にようばう
)
から
薄荷
(
はくか
)
の
入
(
はひ
)
つた
駄菓子
(
だぐわし
)
を二つばかり
貰
(
もら
)
つた。
裏
(
うら
)
の
垣根
(
かきね
)
から
桑畑
(
くはばたけ
)
を
越
(
こ
)
えて
歩
(
ある
)
きながら
與吉
(
よきち
)
は
菓子
(
くわし
)
を
舐
(
しやぶ
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
西日
(
にしび
)
に
乾
(
かわ
)
く
井戸端
(
ゐどばた
)
の
目笊
(
めざる
)
に、
殘
(
のこ
)
ンの
寒
(
さむ
)
さよ。
鐘
(
かね
)
いまだ
氷
(
こほ
)
る
夜
(
よ
)
の、
北
(
きた
)
の
辻
(
つじ
)
の
鍋燒
(
なべやき
)
饂飩
(
うどん
)
、
幽
(
かすか
)
に
池
(
いけ
)
の
石
(
いし
)
に
響
(
ひゞ
)
きて、
南
(
みなみ
)
の
枝
(
えだ
)
に
月
(
つき
)
凄
(
すご
)
し。
月令十二態
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
みな
妙
(
みよう
)
な
恰好
(
かつこう
)
をした
人間
(
にんげん
)
の
繪
(
え
)
で、それは
今日
(
こんにち
)
南
(
みなみ
)
アフリカの
土人
(
どじん
)
ブッシュマンなどが
描
(
か
)
く
繪
(
え
)
と
非常
(
ひじよう
)
に
似
(
に
)
てゐるのです。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
勿論
(
もちろん
)
、
旋風
(
つむじかぜ
)
の
常
(
つね
)
とて
一定
(
いつてい
)
の
方向
(
ほうかう
)
はなく、
西
(
にし
)
に、
東
(
ひがし
)
に、
南
(
みなみ
)
に、
北
(
きた
)
に、
輕氣球
(
けいきゝゆう
)
は
恰
(
あだか
)
も
鵞毛
(
がもう
)
のごとく、
天空
(
てんくう
)
に
舞
(
ま
)
ひ
揚
(
あが
)
り、
舞
(
ま
)
ひ
降
(
さが
)
り、マルダイヴ
群島
(
ぐんたう
)
の
上
(
うへ
)
を
斜
(
なゝめ
)
に
飛
(
と
)
び
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
讀者
(
どくしや
)
もし
世界地圖
(
せかいちず
)
を
開
(
ひら
)
かれたなら、アフリカの
西沿岸
(
にしえんがん
)
の
大
(
おほ
)
きな
凹
(
くぼ
)
みが、
大西洋
(
たいせいよう
)
を
隔
(
へだ
)
てた
對岸
(
たいがん
)
の
南
(
みなみ
)
アメリカ
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
僕
(
ぼく
)
は
又
(
また
)
してもおもい
出
(
だ
)
した、
吉彦
(
よしひこ
)
さんが
鐘
(
かね
)
をつくとき
言
(
い
)
った
言葉
(
ことば
)
を——「
西
(
にし
)
の
谷
(
たに
)
も
東
(
ひがし
)
の
谷
(
たに
)
も、
北
(
きた
)
の
谷
(
たに
)
も
南
(
みなみ
)
の
谷
(
たに
)
も
鳴
(
な
)
るぞ。ほれ、あそこの
村
(
むら
)
もここの
村
(
むら
)
も
鳴
(
な
)
るぞ。」
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
海岸
(
かいがん
)
からだん/\に
山地
(
さんち
)
へかゝり
高山
(
こうざん
)
へ
登
(
のぼ
)
つていくにつれ、だん/\と
温度
(
おんど
)
が
低
(
ひく
)
くなるのは、ちょうど
緯度
(
いど
)
の
南
(
みなみ
)
から
北
(
きた
)
へ
進
(
すゝ
)
むにしたがつて
寒
(
さむ
)
さがますのと
同
(
おな
)
じです。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
そう云えば私はこの協会の中では、いつの間にか
南
(
みなみ
)
先生で通っていた。私の苗字は御存じのように
南
(
なん
)
と読むべきであるが、いろいろな理由で日本名風に呼ばれていた。
光の中に
(新字新仮名)
/
金史良
(著)
「こゝは
寒帶
(
かんたい
)
だから
炬燵
(
こたつ
)
でも
置
(
お
)
かなくつちや
凌
(
しの
)
げない」と
云
(
い
)
つた。
小六
(
ころく
)
の
部屋
(
へや
)
になつた六
疊
(
でふ
)
は、
疊
(
たゝみ
)
こそ
奇麗
(
きれい
)
でないが、
南
(
みなみ
)
と
東
(
ひがし
)
が
開
(
あ
)
いてゐて、
家中
(
うちぢゆう
)
で
一番
(
いちばん
)
暖
(
あたゝ
)
かい
部屋
(
へや
)
なのである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
(二七)
桓公
(
くわんこう
)
實
(
じつ
)
は
少姫
(
せうき
)
を
怒
(
いか
)
つて、
南
(
みなみ
)
のかた
蔡
(
さい
)
を
襲
(
おそ
)
ふ。
管仲
(
くわんちう
)
因
(
よ
)
つて
楚
(
そ
)
を
伐
(
う
)
ち、
(二八)
包茅
(
はうばう
)
の・
周室
(
しうしつ
)
に
入貢
(
にふこう
)
せざるを
責
(
せ
)
む。
桓公
(
くわんこう
)
實
(
じつ
)
は
北
(
きた
)
のかた
山戎
(
さんじう
)
を
征
(
せい
)
す、
而
(
しかう
)
して
管仲
(
くわんちう
)
因
(
よ
)
つて
燕
(
えん
)
をして
召公
(
せうこう
)
の
政
(
まつりごと
)
を
修
(
をさ
)
めしむ。
国訳史記列伝:02 管晏列伝第二
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
青島
(
あをしま
)
の
木立
(
こだち
)
を見ればかなしかる
南
(
みなみ
)
の
洋
(
うみ
)
のしげりおもほゆ
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
南
(
みなみ
)
の
紺屋
(
こうや
)
へ
宿
(
やど
)
とろか。
桜さく島:春のかはたれ
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
“南”の解説
南(みなみ)は、北極星とは対蹠の方位。東西が相対的な位置関係にあるのに対して南北は絶対的な位置関係にある。北回帰線以北で、太陽高度が最も高くなる方位。逆に南回帰線以南では、太陽高度が最も低くなる。
方位磁針のS極が指す「南」は厳密には磁南といい、南とは多少のずれがある。日本国内では、その差は約5~7°で、地域により異なる。
(出典:Wikipedia)
南
常用漢字
小2
部首:⼗
9画
“南”を含む語句
南瓜
南風
南方
南無阿弥陀仏
東南風
印南野
南瓜畑
南部
南無三宝
東南
南陽
済南
印南
神南備
南京
南無
日南
西南
南京玉
南北
...