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運
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はこ
ふりがな文庫
“
運
(
はこ
)” の例文
女房
(
にょうぼう
)
は、にこにことして、なにか
盆
(
ぼん
)
にのせて、あちらへ
運
(
はこ
)
んでいました。こちらには、びっこの
娘
(
むすめ
)
が、さびしそうにして
立
(
た
)
っている。
赤いガラスの宮殿
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
爐端
(
ろばた
)
の
餅
(
もち
)
を
頂
(
いたゞ
)
くあとへ、
手
(
て
)
を
揃
(
そろ
)
へ、
頭
(
あたま
)
をならべて、
幾百
(
いくひやく
)
か
列
(
れつ
)
をなしたのが、
一息
(
ひといき
)
に、
山
(
やま
)
一
(
ひと
)
つ
運
(
はこ
)
んだのであると
言
(
い
)
ふ。
洒落
(
しやれ
)
れたもので。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「その腰掛を持つて來なさい。」ブロクルハースト氏は、ちやうど級長が立ち上つたばかりの高い腰掛を
指
(
さ
)
して云つた。それは
運
(
はこ
)
ばれた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
開墾
(
かいこん
)
の
手間賃
(
てまちん
)
を
比較的
(
ひかくてき
)
餘計
(
よけい
)
に
與
(
あた
)
へられる
代
(
かは
)
りには
櫟
(
くぬぎ
)
の
根
(
ね
)
は一つも
運
(
はこ
)
ばない
筈
(
はず
)
であつた。
彼等
(
かれら
)
の
伴侶
(
なかま
)
はさういふことをも
知
(
し
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
仕舞
(
しまひ
)
には
足
(
あし
)
が
痛
(
いた
)
んで
腰
(
こし
)
が
立
(
た
)
たなくなつて、
厠
(
かはや
)
へ
上
(
のぼ
)
る
折
(
をり
)
などは、やつとの
事
(
こと
)
壁傳
(
かべづた
)
ひに
身體
(
からだ
)
を
運
(
はこ
)
んだのである。
其
(
その
)
時分
(
じぶん
)
の
彼
(
かれ
)
は
彫刻家
(
てうこくか
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
原稿
(
げんかう
)
を
書
(
か
)
く、
氣
(
き
)
もちよく
筆
(
ふで
)
が
運
(
はこ
)
ぶので
夢中
(
むちう
)
になつた、その
夢中
(
むちう
)
を
覺
(
さ
)
ました
聲
(
こゑ
)
は
猫
(
ねこ
)
である、あら
座蒲團
(
ざぶとん
)
に
座
(
すは
)
つて、すましてゐる。
ねこ
(旧字旧仮名)
/
北村兼子
(著)
大ぜいの人びとの手をかけて、やっとのことでここまで
運
(
はこ
)
ばれてきたとおとい
品物
(
しなもの
)
がだれにもたべてもらえずにくさっていく。
水菓子屋の要吉
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
私
(
わたし
)
は
起
(
お
)
き
上
(
あが
)
つて、
折
(
をり
)
から
運
(
はこ
)
ばれて
來
(
き
)
た
金盥
(
かなだらひ
)
のあたゝな
湯氣
(
ゆげ
)
の
中
(
なか
)
に、
草
(
くさ
)
の
葉
(
は
)
から
搖
(
ゆる
)
ぎ
落
(
お
)
ちたやうな
涙
(
なみだ
)
を
靜
(
しづ
)
かに
落
(
おと
)
したのであつた。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
折
(
おり
)
から
下坐敷
(
したざしき
)
より
杯盤
(
はいばん
)
を
運
(
はこ
)
びきし
女
(
おんな
)
の
何
(
なに
)
やらお
力
(
りき
)
に
耳打
(
みゝうち
)
して
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
も
下
(
した
)
までお
出
(
いで
)
よといふ、いや
行
(
ゆ
)
き
度
(
たく
)
ないからよしてお
呉
(
く
)
れ
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
今
(
いま
)
のは
勝負
(
しょうぶ
)
なしにすんだので、
又
(
また
)
、四五
人
(
にん
)
のお
役人
(
やくにん
)
が、大きなお
三方
(
さんぽう
)
に
何
(
なに
)
か
載
(
の
)
せて、その上に
厚
(
あつ
)
い
布
(
ぬの
)
をかけて
運
(
はこ
)
んで
来
(
き
)
ました。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
それゆえせめての
心
(
こころ
)
から、あたしがいつも
夢
(
ゆめ
)
に
見
(
み
)
るお
前
(
まえ
)
のお七を、
由斎
(
ゆうさい
)
さんに
仕上
(
しあ
)
げてもらって、ここまで
内緒
(
ないしょ
)
で
運
(
はこ
)
んだ
始末
(
しまつ
)
。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
今
(
いま
)
珈琲
(
カツヒー
)
を
運
(
はこ
)
んで
來
(
き
)
た
小間使
(
こまづかひ
)
の
顏
(
かほ
)
にも
其
(
その
)
忙
(
いそ
)
がしさが
見
(
み
)
へるので、
若
(
も
)
しや、
今日
(
けふ
)
は
不時
(
ふじ
)
の
混雜中
(
こんざつちう
)
ではあるまいかと
氣付
(
きづ
)
いたから、
私
(
わたくし
)
は
急
(
きふ
)
に
顏
(
かほ
)
を
上
(
あ
)
げ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
綺麗
(
きれい
)
に
作
(
つく
)
つて
湯
(
ゆ
)
から
帰
(
かへ
)
ると、
妻
(
つま
)
は
不図
(
ふと
)
茶道具
(
ちやだうぐ
)
ともなかとを
私
(
わたし
)
の
傍
(
そば
)
へ
運
(
はこ
)
んで、
例
(
れい
)
の
嫻
(
しとや
)
かに、
落着
(
おちつ
)
いた
風
(
ふう
)
で、
茶
(
ちや
)
など
淹
(
い
)
れて、
四方八方
(
よもやま
)
の
話
(
はなし
)
を
始
(
はじ
)
める。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
「むろんすてやしないよ、ぼくらが上陸してからだれかひとり、ボートをここへこぎもどして、つぎの人を
運
(
はこ
)
ぶつもりだ」
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
「心得ました。すぐさま、自分がお迎えにまいって、御案内に立ちましょう。主君景勝も、望外なるお
運
(
はこ
)
びと、非常によろこばれておりまする」
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
誰
(
たれ
)
もが
體
(
からだ
)
をぐらつかせながら、まるで
出來
(
でき
)
の
惡
(
わる
)
い
機械人形
(
きかいにんぎやう
)
のやうな
足
(
あし
)
を
運
(
はこ
)
んでゐたのだつた。
隊列
(
たいれつ
)
も
可成
(
かな
)
り
亂
(
みだ
)
れてゐた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「へエ、——まだ
宵
(
よひ
)
のうちでしたが、今夜はイヤな事があるから、氣の毒だが此處へ泊めてくれと言つて、自分の夜具と布團を
運
(
はこ
)
んで來ましたよ」
銭形平次捕物控:298 匕首の行方
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
これを
泊
(
とま
)
り山といふ。(山にとまりゐて㕝をなすゆゑ也)さて夏秋にいたれば
積
(
つみ
)
おきたる
薪
(
たきゞ
)
も
乾
(
かわく
)
ゆゑ、
牛馬
(
ぎうば
)
を
駆
(
つか
)
ひて
薪
(
たきゞ
)
を家に
運
(
はこ
)
びて用にあつる也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
訴
(
うつた
)
へるわけゆゑ
言
(
いは
)
は
裁許
(
さいきよ
)
破毀
(
やぶり
)
の願ひなれば一ト通りの
運
(
はこ
)
びにては
貫徹
(
つらぬく
)
事
六
(
むづ
)
ヶ
敷
(
し
)
からんされば長庵とやらが
大雨
(
おほあめ
)
の
降
(
ふる
)
に
傘
(
かさ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
下男共
(
げなんども
)
は
來
(
き
)
て、
彼
(
かれ
)
の
手足
(
てあし
)
を
捉
(
と
)
り、
小聖堂
(
こせいだう
)
に
運
(
はこ
)
び
去
(
さ
)
つたが、
彼
(
かれ
)
が
眼
(
め
)
未
(
いま
)
だ
瞑
(
めい
)
せずして、
死骸
(
むくろ
)
は
臺
(
だい
)
の
上
(
うへ
)
に
横臥
(
よこたは
)
つてゐる。
夜
(
よ
)
に
入
(
い
)
つて
月
(
つき
)
は
影暗
(
かげくら
)
く
彼
(
かれ
)
を
輝
(
てら
)
した。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
車つき
運
(
はこ
)
び
寢臺
(
ねだい
)
の上に乘せられ、魔睡劑の利き目がまだ殘つてゐるのが運び去られる。母らしい老人に負ぶさり、足のさきに繃帶された娘が出て行く。
泡鳴五部作:05 憑き物
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
鎔岩
(
ようがん
)
に
無數
(
むすう
)
の
泡末
(
ほうまつ
)
が
含
(
ふく
)
まれたものは
輕石
(
かるいし
)
或
(
あるひ
)
はそれに
類似
(
るいじ
)
のものとなるのであるが、その
小片
(
しようへん
)
はらぴりと
名
(
な
)
づけられ、
火山灰
(
かざんばひ
)
と
共
(
とも
)
に
遠方
(
えんぽう
)
にまで
運
(
はこ
)
ばれる。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
それで
狩獵
(
しゆりよう
)
でとつて
來
(
き
)
た
獸
(
けだもの
)
の
肉
(
にく
)
は、
壺
(
つぼ
)
の
中
(
なか
)
に
鹽漬
(
しほづ
)
けとして
保存
(
ほぞん
)
されるし、
水
(
みづ
)
やその
他
(
た
)
の
流動物
(
りゆうどうぶつ
)
を
瓶
(
かめ
)
に
入
(
い
)
れて、
自由
(
じゆう
)
に
運
(
はこ
)
ぶことも
出來
(
でき
)
るようになりました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
いくつもの
峠
(
とうげ
)
を
越
(
こ
)
えて
海藻
(
かいそう
)
の〔数文字空白〕を
着
(
き
)
せた馬に
運
(
はこ
)
ばれて来たてんぐさも四角に切られて
朧
(
おぼ
)
ろにひかった。
嘉吉
(
かきち
)
は
子供
(
こども
)
のように
箸
(
はし
)
をとりはじめた。
十六日
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
A それや
君
(
きみ
)
、
少
(
すこ
)
しは
薄氣味
(
うすぎみ
)
わるくなるだらうぢやないか。
只
(
た
)
つた十八
萬
(
まん
)
五千七百九十九
枚
(
まい
)
の
年始状
(
ねんしじやう
)
が
大隈邸
(
おほくまてい
)
に
運
(
はこ
)
びこまれてさへ
新聞種
(
しんぶんだね
)
になるんだもの。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
一
反
(
たん
)
以上
(
いじやう
)
貝
(
かひ
)
を
掘
(
ほ
)
り
取
(
と
)
つて
運
(
はこ
)
び
出
(
だ
)
してある。
其跡
(
そのあと
)
からは
清水
(
しみづ
)
が
湧出
(
ゆうしゆつ
)
して、
直
(
たゞ
)
ちに
田
(
た
)
に
入
(
い
)
る
程
(
ほど
)
低
(
ひく
)
くなつて
居
(
ゐ
)
る。
此所
(
こゝ
)
に
貝塚
(
かひづか
)
があらうとは、
今日
(
けふ
)
まで
知
(
し
)
らなかつた。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
そのお
雛
(
ひな
)
は
井戸
(
ゐど
)
から
石段
(
いしだん
)
を
上
(
あが
)
り、
土藏
(
どざう
)
の
横
(
よこ
)
を
通
(
とほ
)
り、
桑畠
(
くはばたけ
)
の
間
(
あひだ
)
を
通
(
とほ
)
つて、お
家
(
うち
)
の
臺所
(
だいどころ
)
までづゝ
水
(
みづ
)
を
運
(
はこ
)
びました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
馬車屋
(
ばしゃや
)
のフィアレンサイドは、
黒馬旅館
(
くろうまりょかん
)
にきみょうな
客
(
きゃく
)
の
荷物
(
にもつ
)
を
運
(
はこ
)
んだ日の夜おそく、アイピング村のはずれのちいさなビヤホールで、一
杯
(
ぱい
)
かたむけながら
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
美女は、しずかに歩を
運
(
はこ
)
んで、博士の人形を
結
(
ゆわ
)
えている綱に、空いている方の手をかけた。彼女はその綱をひいて、博士の人形を室外に持出す様子を示した。
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
『
後
(
あと
)
十日
(
とうか
)
も
経
(
た
)
てばいよいよ
鎮座祭
(
ちんざさい
)
の
運
(
はこ
)
びになる。
形
(
かたち
)
こそ
小
(
ちい
)
さいが、
普請
(
ふしん
)
はなかなか
手
(
て
)
が
込
(
こ
)
んで
居
(
い
)
るぞ……。』
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
然しながら都会を養い、都会のあらゆる不浄を
運
(
はこ
)
び去り、新しい
生命
(
いのち
)
と元気を都会に
注
(
そそ
)
ぐ大自然の役目を勤むる田舎は、都会に貢献する所がないであろう乎。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
そうでしょう、
道
(
みち
)
があるお
蔭
(
かげ
)
で、
方々
(
ほうぼう
)
の
土地
(
とち
)
に出来る
品物
(
しなもの
)
がどんどんわたしたちのところへ
運
(
はこ
)
ばれて来ますし、お
友
(
とも
)
だち
同士
(
どうし
)
も
楽
(
らく
)
に
往
(
い
)
ったり
来
(
き
)
たりすることが出来ます。
母の話
(新字新仮名)
/
アナトール・フランス
(著)
おまえはおかあさんから、
牛乳
(
ぎゅうにゅう
)
のしぼり
台
(
だい
)
を、なんどもなんどもひったくったな。それから、おかあさんが
牛乳桶
(
ぎゅうにゅうおけ
)
を
運
(
はこ
)
んでいるときに、いろんないたずらをしたっけな。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
また
海
(
うみ
)
のつよい
風
(
かぜ
)
は
濱邊
(
はまべ
)
の
砂
(
すな
)
を
吹
(
ふ
)
き
飛
(
と
)
ばして、
砂丘
(
さきゆう
)
を
造
(
つく
)
つたり、その
砂丘
(
さきゆう
)
の
砂
(
すな
)
をまた
方々
(
ほう/″\
)
へ
吹
(
ふ
)
き
運
(
はこ
)
んで、
大事
(
だいじ
)
な
田
(
た
)
や
畑
(
はた
)
や、
時
(
とき
)
によると
人家
(
じんか
)
までも
埋
(
うづ
)
めてしまふことがあります。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
すると
母親
(
ははおや
)
は、
大
(
おお
)
きな、
大
(
おお
)
きな、お
皿
(
さら
)
へ
黒
(
くろ
)
いスープを
盛
(
も
)
って、
運
(
はこ
)
んで
来
(
き
)
ました。マリちゃんはまだ
悲
(
かな
)
しくって、
頭
(
あたま
)
もあげずに、おいおい
泣
(
な
)
いていました。すると
父親
(
ちちおや
)
は、もう一
度
(
ど
)
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
曾
(
かつ
)
て
聞
(
き
)
く沼岸には岩代上野の県道即ち
会津
(
あいづ
)
街道
(
かいどう
)
ありて、
傍
(
かたは
)
らに一小屋あり、会津檜枝岐村と
利根
(
とね
)
の
戸倉村
(
とくらむら
)
との交易品を蔵する所にして、檜枝岐村より会津の名酒を此処に
運
(
はこ
)
び
置
(
お
)
けば
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
支那
(
しな
)
の
恐
(
おそ
)
ろしい道の悪い
処
(
ところ
)
へ
行
(
い
)
きまして
木石
(
ぼくせき
)
を
積
(
つ
)
んで
運
(
はこ
)
びますのが、
中々
(
なかなか
)
骨の折れた事で
容易
(
ようい
)
ではございません、
勿論
(
もちろん
)
牛は力のあるのが
性質
(
うまれつき
)
故
(
ゆゑ
)
、
詰
(
つま
)
りは
国
(
くに
)
の
為
(
た
)
めだから
仕方
(
しかた
)
がございませんが
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
そしていつもの癖をむき出しに紙をなめる様にしてペンを
運
(
はこ
)
ばして居た。
千世子(二)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
ロミオ あ、これ、お
待
(
ま
)
ち。やがて、あの
寺
(
てら
)
の
塀外
(
へいそと
)
へ、おぬしに
渡
(
わた
)
す
爲
(
ため
)
に、
繩梯子
(
なはばしご
)
のやうに
編
(
あ
)
み
合
(
あは
)
せたものを
家來
(
けらい
)
に
持
(
も
)
たせて
遣
(
や
)
りませう。それこそは
忍
(
しの
)
ぶ
夜半
(
やは
)
に
嬉
(
うれ
)
しい
事
(
こと
)
の
頂點
(
ちゃうてん
)
へ
此身
(
このみ
)
を
運
(
はこ
)
ぶ
縁
(
えん
)
の
綱
(
つな
)
。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
駕籠
(
かご
)
に
乘
(
の
)
つて
行
(
ゆ
)
かうかと
思
(
おも
)
つたけれど、それも
大層
(
たいそう
)
だし、
長閑
(
のどか
)
な
春日和
(
はるびより
)
を、
麥畑
(
むぎばたけ
)
の
上
(
うへ
)
に
舞
(
ま
)
ふ
雲雀
(
ひばり
)
の
唄
(
うた
)
を
聽
(
き
)
きつゝ、
久
(
ひさ
)
し
振
(
ぶ
)
りで
旅人
(
たびびと
)
らしい
脚絆
(
きやはん
)
の
足
(
あし
)
を
運
(
はこ
)
ぶのも
面白
(
おもしろ
)
からう、
何
(
な
)
んの六
里
(
り
)
ぐらゐの
田舍路
(
ゐなかみち
)
を
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
原料の儘にもせよ、又は
製造品
(
せいぞうひん
)
としてにもせよ、是等の黒曜石は他地方、
恐
(
おそ
)
らくは信濃地方より此地方に
運
(
はこ
)
ばれしものたる事明かなり。他の地方に於ける他の
石質
(
せきしつ
)
に付いても同樣の事を云ふを得べし。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
樂
(
たの
)
しみは、
童
(
わらは
)
墨
(
すみ
)
するかたはらに、
筆
(
ふで
)
の
運
(
はこ
)
びをおもひをる
時
(
とき
)
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
と言って、細君の
運
(
はこ
)
んで来た茶を一杯ついで出して
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
忙
(
せは
)
しげに
夜
(
よ
)
に入る子らが身の
運
(
はこ
)
び、太皷ぞ鳴れる。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
あとの家来は荷物を
運
(
はこ
)
びながら、
続
(
つづ
)
いて行った。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
あら トマトを
運
(
はこ
)
び出したわ
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
運
(
はこ
)
ばれる
豚
(
ぶた
)
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
「どうぞ、これをくださいな。」といって、これを
買
(
か
)
いました。
甲
(
こう
)
のアネモネが
持
(
も
)
ち
運
(
はこ
)
び
去
(
さ
)
られるとき、あとの二つのアネモネは
花と人の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
夫
(
それ
)
は
傍
(
そば
)
で
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
ては
危
(
あぶ
)
な
相
(
さう
)
な
手
(
て
)
もとで
幾度
(
いくたび
)
か
針
(
はり
)
の
運
(
はこ
)
びやうを
間違
(
まちが
)
つて
解
(
と
)
いたこともあつたが、
遂
(
しまひ
)
には
身體
(
からだ
)
にしつくり
合
(
あ
)
ふやうに
成
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
少
(
わか
)
い
人
(
ひと
)
が
人形
(
にんぎやう
)
を
運
(
はこ
)
んで
行
(
ゆ
)
く
後
(
あと
)
になり
前
(
さき
)
になり、
天守
(
てんしゆ
)
へ
入
(
はい
)
つて
四階目
(
しかいめ
)
へ
上
(
のぼ
)
つた、
処
(
ところ
)
、
柱
(
はしら
)
の
根
(
ね
)
に
其
(
そ
)
の
木像
(
もくざう
)
を
抱緊
(
だきし
)
めて、
死
(
し
)
んだやうに
眠
(
ねむ
)
つて
居
(
を
)
る。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“運”の解説
運(うん)とは、その人の意思や努力ではどうしようもない巡り合わせを指す。
(出典:Wikipedia)
運
常用漢字
小3
部首:⾡
12画
“運”を含む語句
運命
運動
幸運
運河
不運
運転手
一等運転士
運動場
運搬
示威運動
天運
運送
戸外運動
運上
運動量
悲運
気運
運行
福運
任運
...