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段
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だん
ふりがな文庫
“
段
(
だん
)” の例文
それが一
段
(
だん
)
向上
(
こうじょう
)
すると
浅黄色
(
あさぎいろ
)
になり、
更
(
さら
)
に
又
(
また
)
向上
(
こうじょう
)
すると、あらゆる
色
(
いろ
)
が
薄
(
うす
)
らいで
了
(
しま
)
って、
何
(
なん
)
ともいえぬ
神々
(
こうごう
)
しい
純白色
(
じゅんぱくしょく
)
になって
来
(
く
)
る。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
もっと早く出たかったのだが、はしご
段
(
だん
)
の上にがんばって、となりの人の戸口の前で一日じゅううなっている大犬が、こわかったのだ。
キリストのヨルカに召された少年
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
「おうッ」と力をふりしぼって、忍剣の手からのびた四
尺
(
しゃく
)
余寸
(
よすん
)
の鉄杖が、パシリーッと、槍の千
段
(
だん
)
を二つにおって、天空へまきあげた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
今は
隱退
(
いんたい
)
してゐる小菅
劍
(
けん
)
之
助
(
すけ
)
老
(
ろう
)
八
段
(
だん
)
が
關根
(
せきね
)
金次郎名人に
向
(
むか
)
つて、
年
(
とし
)
をとると
落
(
らく
)
手があり
勝
(
か
)
ちになる。
落
(
らく
)
手があるやうでは名手とは言へぬ。
下手の横好き:―将棋いろいろ―
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
と
思
(
おも
)
ふと、トン/\トンと
輕
(
かる
)
い
柔
(
やはら
)
かな
音
(
おと
)
に
連
(
つ
)
れて、
褄
(
つま
)
が
搖
(
ゆ
)
れ/\、
揃
(
そろ
)
つた
裳
(
もすそ
)
が、
柳
(
やなぎ
)
の
二枝
(
ふたえだ
)
靡
(
なび
)
くやう……すら/\と
段
(
だん
)
を
下
(
お
)
りた。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
富田
(
とみた
)
六
段
(
だん
)
とモンクスがしっかと
握手
(
あくしゅ
)
した。左右七メートルへだててぱッと飛びのいた。その
瞬間
(
しゅんかん
)
に、勇ましい試合開始の
鐘
(
かね
)
!
柔道と拳闘の転がり試合
(新字新仮名)
/
富田常雄
(著)
二階に行こうと
段
(
だん
)
に一つ足をかけた時、
紫
(
むらさき
)
いろの電光が、ぐるぐるするほど明るくさし込んで来ましたので、ガドルフはぎくっと立ちどまり
ガドルフの百合
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
このしゅんかん、七、八人のランプを持った
坑夫
(
こうふ
)
がわたしたちの方角へかけて来て、はしご
段
(
だん
)
に上がろうと
骨
(
ほね
)
を
折
(
お
)
っていた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
が茶漬を食ふ
段
(
だん
)
になつて、思ひ出した様に、
金
(
かね
)
は借りなくつても
好
(
い
)
いから、平岡を
何処
(
どこ
)
か
使
(
つか
)
つて
遣
(
や
)
つて呉れないかと
頼
(
たの
)
んだ。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
はしご
段
(
だん
)
を
上
(
のぼ
)
ってきた、おかみさんが、
大騒
(
おおさわ
)
ぎをして、なぐる
棒
(
ぼう
)
を
取
(
と
)
りにいきました。おかみさんは、
宿
(
やど
)
なしねこに
入
(
はい
)
り
込
(
こ
)
まれてはたいへんだ。
どこかに生きながら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
起きあがつて見ると、ころぶときに地べたに
突
(
つ
)
いたらしく、右の掌に
擦
(
す
)
り
傷
(
きず
)
がついてゐた。その他は別
段
(
だん
)
故
障
(
せう
)
もなかつた。
坂道
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
ロミオ はて、それは
深切
(
しんせつ
)
の
爲過
(
しすご
)
し。いっそ
迷惑
(
めいわく
)
。おのが
心痛
(
しんつう
)
ばかりでも
心臟
(
しんざう
)
が
痛
(
いた
)
うなるのに、
足下
(
きみ
)
までが
泣
(
な
)
いてくりゃると、一
段
(
だん
)
と
胸
(
むね
)
が
迫
(
せま
)
る。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
其時
(
そのとき
)
越前守は平石次右衞門吉田三五郎池田大助の三人を
膝元
(
ひざもと
)
へ進ませ申されけるは
其方共
(
そのはうども
)
家の爲め思ひ
呉
(
くれ
)
る
段
(
だん
)
忝
(
かたじ
)
けなく存るなり
依
(
よつ
)
て越前が
心底
(
しんてい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
うき
世
(
よ
)
の
飾
(
かざ
)
りの
紅
(
べに
)
をしろいこそ
入
(
い
)
らぬ
物
(
もの
)
と
洗
(
あら
)
ひ
髮
(
がみ
)
の
投
(
な
)
け
島田
(
しまだ
)
に
元結
(
もとゆひ
)
一
筋
(
すぢ
)
きつて
放
(
はな
)
せし
姿
(
すがた
)
、
色
(
いろ
)
このむ
者
(
もの
)
の
目
(
め
)
には
又
(
また
)
一
段
(
だん
)
の
美
(
び
)
とたヽえて
聟
(
むこ
)
にゆかん
嫁
(
よめ
)
にとらん
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「ああぼくははずかしい、きみはぼくよりも、百
段
(
だん
)
もすぐれた人だ、富士男君! なんでも命令してくれたまえ、ぼくはきみの命令ならなんでも服従する」
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
『
大
(
おほ
)
きくなりました
段
(
だん
)
か。
近々
(
きん/\
)
に
橄欖島
(
かんらんたう
)
でお
逢
(
あ
)
ひになつたら、そりや
喫驚
(
びつくり
)
なさる』とまた
兵曹
(
へいそう
)
が
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
した。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
お客は、いきなり
飛
(
と
)
び起きると、あわてて着物を引っかけ、
荷物
(
にもつ
)
をかき集めてはしご
段
(
だん
)
を
駆
(
か
)
け下りました。
神様の布団
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
わが日本選手が三
段
(
だん
)
とびの第一等に入選したとき、
私
(
わたし
)
たち内地の日本人がどんなに喜んだかは、おそらくまだ
皆
(
みな
)
さんの
記憶
(
きおく
)
にあらたなるところであると思います。
国際射的大競技
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
拙
(
まづ
)
い
巧
(
うま
)
いと
申
(
まう
)
すは二の
段
(
だん
)
にいたしまして、
是
(
これ
)
は第一に詩といふものになつて
居
(
を
)
りません、
御承知
(
ごしようち
)
の
通
(
とほ
)
り、詩と
申
(
まう
)
しまするものは、必らず
韻
(
ゐん
)
をふまなければならず
詩好の王様と棒縛の旅人
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
下人
(
げにん
)
は七段ある石段の一番上の
段
(
だん
)
に
洗
(
あら
)
ひざらした
紺
(
こん
)
の
襖
(
あを
)
の尻を据ゑて、右の頬に出來た、大きな
面皰
(
にきび
)
を氣にしながら、ぼんやり、
雨
(
あめ
)
のふるのを
眺
(
なが
)
めてゐるのである。
羅生門
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
天地
呼吸
(
こきふ
)
して
万物
(
ばんぶつ
)
を
生育
(
そだつる
)
也。天地の
呼吸
(
こきふ
)
常
(
つね
)
を
失
(
うしな
)
ふ時は
暑寒
(
あつささむさ
)
時に
応
(
おう
)
ぜず、大風大雨
其余
(
そのよ
)
さま/″\の天
変
(
へん
)
あるは天地の
病
(
やめ
)
る也。天に九ツの
段
(
だん
)
あり、これを
九天
(
きうてん
)
といふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
颯
(
さっ
)
と
浴衣
(
ゆかた
)
をかなぐり
棄
(
す
)
てると
手拭
(
てぬぐい
)
片手
(
かたて
)
に、
上手
(
かみて
)
の
段
(
だん
)
を二
段
(
だん
)
ばかり、そのまま
戸袋
(
とぶくろ
)
の
蔭
(
かげ
)
に
身
(
み
)
を
隠
(
かく
)
した。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
男と巡査がもつれるように
玄関
(
げんかん
)
のふみ
段
(
だん
)
まできたとき、巡査はもう
息
(
いき
)
もたえだえになっていた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
『
俺
(
おれ
)
の
用
(
よう
)
の
有
(
あ
)
るのが
見
(
み
)
えんのか。いや
過去
(
くわこ
)
は
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
しますまい。』と
彼
(
かれ
)
は
調子
(
てうし
)
を一
段
(
だん
)
と
柔
(
やさ
)
しくしてアンドレイ、エヒミチに
向
(
むか
)
つて
云
(
い
)
ふ。『さあ
君
(
きみ
)
、
掛
(
か
)
け
給
(
たま
)
へ、さあ
何卒
(
どうか
)
。』
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
その
時
(
とき
)
、中でいちばん
年
(
とし
)
を
取
(
と
)
ったごま
塩
(
しお
)
ねずみが、一
段
(
だん
)
高
(
たか
)
い
段
(
だん
)
の上につっ
立
(
た
)
ち
上
(
あ
)
がって
猫の草紙
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
紅白
段
(
だん
)
だら
染
(
ぞめ
)
の肉襦袢や、肉色の肉襦袢や、
或
(
あるい
)
は半裸体の男女が、
互
(
たがい
)
に手を組み
膝
(
ひざ
)
を合せて、ゲラゲラ笑いながら見物していた。誰もこの残酷な遊戯を
止
(
と
)
めようとはしなかった。
踊る一寸法師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
穴
(
あな
)
は
間口
(
まぐち
)
七
尺
(
しやく
)
五
寸
(
すん
)
に、
奧行
(
おくゆき
)
八
尺
(
しやく
)
の、
高
(
たか
)
さ四
尺
(
しやく
)
、
長方形
(
ちやうはうけい
)
の
岩室
(
がんしつ
)
で、それに
柄
(
え
)
を
附
(
つ
)
けた
樣
(
やう
)
に
入口
(
いりぐち
)
の
道
(
みち
)
がある。
突當
(
つきあた
)
りに一
段
(
だん
)
高
(
たか
)
い
處
(
ところ
)
があつて、それから
周圍
(
しうゐ
)
と
中央
(
ちうわう
)
とに
淺
(
あさ
)
い
溝
(
みぞ
)
が
掘
(
ほ
)
つてある。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
刮目
(
くわつもく
)
して待つて
居
(
を
)
ると、
都
(
みやこ
)
の
花
(
はな
)
なる者が出た、本も
立派
(
りつぱ
)
なれば、
手揃
(
てぞろひ
)
でもあつた、
而
(
さう
)
して
巻頭
(
くわんたう
)
が
山田
(
やまだ
)
の文章、
憎
(
にく
)
むべき
敵
(
てき
)
ながらも
天晴
(
あつぱれ
)
書きをつた、
彼
(
かれ
)
の文章は
確
(
たしか
)
に二三
段
(
だん
)
進んだと見た
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
其
(
そ
)
の
聽衆
(
てうしゆう
)
は
愛
(
あい
)
ちやんが
毛蟲
(
けむし
)
に、『
裏
(
うら
)
の
老爺
(
ぢい
)
さん』を
復誦
(
ふくせう
)
して
聞
(
き
)
かす
段
(
だん
)
になる
迄
(
まで
)
は、
全
(
まつた
)
く
靜
(
しづ
)
かにしてゐましたが、
全然
(
まるで
)
間違
(
まちが
)
つたことばかり
言
(
い
)
ふので、
海龜
(
うみがめ
)
は
呆
(
あき
)
れ
返
(
かへ
)
つて、『
可笑
(
をか
)
しなこと』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
開卷第一
(
かいかんだいゝち
)
に、
孤獨幽棲
(
こどくゆうせい
)
の
一少年
(
いつしようねん
)
を
紹介
(
しようかい
)
し、その
冷笑
(
れいしよう
)
と
其
(
その
)
怯懦
(
きようだ
)
を
寫
(
うつ
)
し、
更
(
さら
)
に
進
(
すゝ
)
んで
其
(
その
)
昏迷
(
こんめい
)
を
描
(
ゑが
)
く。
襤褸
(
らんる
)
を
纏
(
まと
)
ひたる
一大學生
(
いつだいがくせい
)
、
大道
(
だいどう
)
ひろしと
歩
(
あ
)
るきながら
知友
(
ちゆう
)
の
手前
(
てまへ
)
を
逃
(
に
)
げ
隱
(
かく
)
れする
段
(
だん
)
を
示
(
しめ
)
す。
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
清兵衛
(
せいべえ
)
は
粟
(
あわ
)
をくって、元気が出かかったところである。
槍
(
やり
)
をひねってつきふせようとすると、ひらりとそれをはずした
明兵
(
みんぺい
)
は、かわしざまに、その
槍
(
やり
)
の千
段
(
だん
)
まきを、ななめにきり落とした。
三両清兵衛と名馬朝月
(新字新仮名)
/
安藤盛
(著)
此處
(
こゝ
)
は
谷間
(
たにま
)
に
據
(
よ
)
る一
小村
(
せうそん
)
で
急斜面
(
きふしやめん
)
は
茅屋
(
くさや
)
が
段
(
だん
)
を
作
(
つく
)
つて
叢
(
むらが
)
つて
居
(
ゐ
)
るらしい、
車
(
くるま
)
を
出
(
で
)
て
見
(
み
)
ないから
能
(
よ
)
くは
解
(
わか
)
らないが
漁村
(
ぎよそん
)
の
小
(
せう
)
なる
者
(
もの
)
、
蜜柑
(
みかん
)
が
山
(
やま
)
の
産物
(
さんぶつ
)
らしい。
人車
(
じんしや
)
の
軌道
(
きだう
)
は
村
(
むら
)
の
上端
(
じやうたん
)
を
横
(
よこぎ
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
まあこの
子
(
こ
)
の
大
(
おお
)
きい
事
(
こと
)
! そしてほかの
子
(
こ
)
とちっとも
似
(
に
)
てないじゃないか! こりゃあ、ひょっとすると
七面鳥
(
しちめんちょう
)
かも
知
(
し
)
れないよ。でも、
水
(
みず
)
に
入
(
い
)
れる
段
(
だん
)
になりゃ、すぐ
見分
(
みわ
)
けがつくから
構
(
かま
)
やしない。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
そして一體にふくよかに
柔
(
やはら
)
かに
出
(
で
)
來てゐる、
而
(
しか
)
も形に
緊
(
しま
)
ツたところがあツたから、
誰
(
たれ
)
が見ても
艶麗
(
えんれい
)
な
美
(
うつく
)
しい
體
(
からだ
)
であツた。
着物
(
きもの
)
を
着
(
き
)
てゐる
姿
(
すがた
)
も
好
(
よ
)
かツたが、
裸
(
はだか
)
になると一
段
(
だん
)
と
光
(
ひかり
)
を
増
(
ま
)
した。それから
顔
(
かほ
)
だ。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
春の宵をちひさく撞きて鐘を下りぬ二十七
段
(
だん
)
堂のきざはし
みだれ髪
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
もう一
段
(
だん
)
下の
枝
(
えだ
)
に 下り
給
(
たま
)
へ
叱
(
しか
)
られやしないよ
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
御座
(
おまし
)
の
段
(
だん
)
に
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
道行
(
みちゆき
)
の
段
(
だん
)
顎十郎捕物帳:15 日高川
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
しかも
今度
(
こんど
)
の
私
(
わたくし
)
の
修行場
(
しゅぎょうば
)
は、
山
(
やま
)
の
修行場
(
しゅぎょうば
)
よりも一
段
(
だん
)
格
(
かく
)
の
高
(
たか
)
い
浄地
(
じょうち
)
で、そこには
大
(
たい
)
そうお
立派
(
りっぱ
)
な一
体
(
たい
)
の
竜神様
(
りゅうじんさま
)
が
鎮
(
しず
)
まって
居
(
お
)
られたのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
どうか奴らを
懲
(
こ
)
らして、
稀代
(
きたい
)
な名馬
白獅子
(
しろじし
)
をお取り返しなすッて下さい。「——お願いの筋はそれなんで」と、金毛犬の
段
(
だん
)
は、百拝した。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
五
段
(
だん
)
伸の三
脚
(
きやく
)
の上に
立
(
た
)
てゝ
黒布
(
くろぬの
)
をかぶりながら
焦點
(
せうてん
)
を
合
(
あは
)
せる時の
私
(
わたし
)
の
滿
(
まん
)
足と
嬉
(
うれ
)
しさ、とまた
誇
(
ほこ
)
らしさとはいひやうもなかつた。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
成程
(
なるほど
)
、
狐格子
(
きつねがうし
)
に
釣
(
つ
)
つて
置
(
お
)
いた
提灯
(
ちやうちん
)
は
何時
(
いつ
)
までも
蝋燭
(
らふさく
)
が
消
(
た
)
たずには
居
(
を
)
らぬ。……
気
(
き
)
が
着
(
つ
)
くと
板椽
(
いたえん
)
に
腰
(
こし
)
を
落
(
おと
)
し、
段
(
だん
)
に
脚
(
あし
)
を
投
(
な
)
げてぐつたりして
居
(
ゐ
)
た。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
暗
(
くら
)
い
内部
(
ないぶ
)
には、
電燈
(
でんとう
)
がともっていました。そして、だんだんと
下
(
した
)
の
方
(
ほう
)
へ
深
(
ふか
)
くなっていて、
地下室
(
ちかしつ
)
になっていました。
彼
(
かれ
)
は、
段
(
だん
)
を
降
(
お
)
りかけました。
新しい町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
今宵
(
こよひ
)
、
家例
(
かれい
)
に
因
(
よ
)
り、
宴會
(
えんくわい
)
を
催
(
もよふ
)
しまして、
日頃
(
ひごろ
)
別懇
(
べっこん
)
の
方々
(
かた/″\
)
を
多勢
(
おほぜい
)
客人
(
まろうど
)
に
招
(
まね
)
きましたが、
貴下
(
こなた
)
が
其
(
その
)
組
(
くみ
)
に
加
(
くは
)
はらせらるゝは一
段
(
だん
)
と
吾家
(
わがや
)
の
面目
(
めんもく
)
にござる。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
そのあとへわたしも
続
(
つづ
)
いて、それから「先生」が上がった。はしご
段
(
だん
)
のてっぺんに行き着くまえに大きな水がどっと上がって来てランプを消した。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
幅の
厚
(
あつ
)
い西洋
髪剃
(
かみそり
)
で、
顎
(
あご
)
と頬を
剃
(
そ
)
る
段
(
だん
)
になつて、其
鋭
(
する
)
どい
刃
(
は
)
が、
鏡
(
かゞみ
)
の
裏
(
うら
)
で
閃
(
ひらめ
)
く色が、一種むづ
痒
(
がゆ
)
い様な気持を
起
(
おこ
)
さした。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
潰
(
つぶ
)
し將軍の
御落胤
(
ごらくいん
)
との事なれば少こし
安堵
(
あんど
)
しけれども後々の
咎
(
とがめ
)
を
恐
(
おそ
)
れ
早速
(
さつそく
)
名主組合へ右の
段
(
だん
)
を
屆
(
とゞ
)
け夫より町奉行の
御月番
(
おつきばん
)
松平日向守殿
御役宅
(
おやくたく
)
へ此段を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
滅
(
めつ
)
多にとり出すことのない
感
(
かん
)
情のはしに一つの火がしづかに點ぜられ、
段
(
だん
)
々ひろがつてゆくやうな氣持である。
坂道
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
向うにも一つ
滝
(
たき
)
があるらしい。うすぐろい岩の。みんなそこまで行こうと云うのか。草原があって春木も
積
(
つ
)
んである。ずいぶん
溯
(
のぼ
)
ったぞ。ここは小さな
段
(
だん
)
だ。
台川
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
燈光
(
とうくわう
)
はパツと
消
(
き
)
える、
船長
(
せんちやう
)
驚
(
おどろ
)
いて
身
(
み
)
を
躱
(
かわ
)
す
拍子
(
へうし
)
に
足
(
あし
)
踏滑
(
ふみすべ
)
らして、
船橋
(
せんけう
)
の
階段
(
かいだん
)
を二三
段
(
だん
)
眞逆
(
まつさかさま
)
に
落
(
お
)
ちた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
“段”の意味
《名詞》
(ダン)次々に高くなっている平面。
(ダン)上下に重なっているものの一つ。
(ダン)武芸などの技量を表す等級。
(ダン)長く続く物事の一区切り。
(ダン)物事の一局面。
(きざ)刻み目。
(出典:Wiktionary)
段
常用漢字
小6
部首:⽎
9画
“段”を含む語句
階段
手段
一段
段々
段落
上段
三段
此段
九段坂上
二段
段々畑
梯子段
石段
段梯子
算段
踏段
常套手段
楷子段
段違
楷段
...