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又
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また
ふりがな文庫
“
又
(
また
)” の例文
それは畑の
豆
(
まめ
)
の木の下や、林の
楢
(
なら
)
の木の根もとや、
又
(
また
)
雨垂
(
あまだ
)
れの石のかげなどに、それはそれは上手に
可愛
(
かあい
)
らしくつくってあるのです。
カイロ団長
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
女房
(
かみさん
)
は、
弱
(
よわ
)
つちやつた。
可恐
(
おそろ
)
しく
重
(
おも
)
いんです。が、
持
(
も
)
たれないといふのは
悔
(
くや
)
しいてんで、それに
押
(
お
)
されるやうにして、
又
(
また
)
ひよろ/\。
廓そだち
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そら
雲
(
くも
)
が
日
(
ひ
)
を
隱
(
か
)
くした!
薄
(
うす
)
い
影
(
かげ
)
が
野
(
の
)
の
上
(
うへ
)
を、
海
(
うみ
)
の
上
(
うへ
)
を
這
(
は
)
う、
忽
(
たちま
)
ち
又
(
また
)
明
(
あか
)
るくなる、
此時
(
このとき
)
僕
(
ぼく
)
は
決
(
けつ
)
して
自分
(
じぶん
)
を
不幸
(
ふしあはせ
)
な
男
(
をとこ
)
とは
思
(
おも
)
はなかつた。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
若
(
も
)
しくは
又
(
また
)
苔の下に咽んでいた清水の滴りが岩間に走り出て、忽ち
潺湲
(
せんかん
)
の響を立てながら一道の迅流となって駆け下りて行くように
奥秩父の山旅日記
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
これは高橋
廉一
(
れんいち
)
氏の
監
(
かん
)
するところである。その結果がよいところから、東京電灯が
玖珠
(
くす
)
郡
飯田
(
はんだ
)
村
湯坪
(
ゆつぼ
)
に
又
(
また
)
地熱研究所を設置している。
別府温泉
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
▼ もっと見る
出
(
で
)
て
來
(
こ
)
られる
都合
(
つがふ
)
ならば
又
(
また
)
今
(
いま
)
までのやうにお
世話
(
せわ
)
に
成
(
な
)
りに
來
(
き
)
まする、
成
(
な
)
るべくは
鳥渡
(
ちよつと
)
たち
歸
(
かへ
)
りに
直
(
す
)
ぐも
出京
(
しゆつけう
)
したきものと
輕
(
かる
)
くいへば
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
然
(
しか
)
し
是
(
これ
)
は
活
(
い
)
きた
話
(
はなし
)
とか、
交際
(
かうさい
)
とかと
云
(
い
)
ふものとは
又
(
また
)
別
(
べつ
)
で、
餘
(
あま
)
り
適切
(
てきせつ
)
な
例
(
れい
)
では
有
(
あ
)
りませんが、
例
(
たと
)
へば
書物
(
しよもつ
)
はノタで、
談話
(
だんわ
)
は
唱歌
(
しやうか
)
でせう。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
申さば父の
越度
(
をちど
)
となり
又
(
また
)
云
(
いは
)
ずば吉三郎は殺さるべし兩方
全
(
まつた
)
きやうには何事も
行
(
ゆか
)
ざれども
能々
(
よく/\
)
考
(
かんが
)
へて
心
(
こゝろ
)
靜
(
しづ
)
かに
双方
(
さうはう
)
無事に
成
(
なる
)
やうの
御答
(
おこたへ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
只
(
ただ
)
職人の積りで居るのだから、政治の
考
(
かんがえ
)
と云うものは少しもない。自分でも
仕
(
し
)
ようとも思わなければ、
又
(
また
)
私は出来ようとも思わない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
子供
(
こども
)
には、
話
(
はな
)
した
跡
(
あと
)
でいろ/\の
事
(
こと
)
を
問
(
と
)
はれて、
私
(
わたくし
)
は
又
(
また
)
已
(
や
)
むことを
得
(
え
)
ずに、いろ/\な
事
(
こと
)
を
答
(
こた
)
へたが、それを
悉
(
こと/″\
)
く
書
(
か
)
くことは
出來
(
でき
)
ない。
寒山拾得縁起
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
B
又
(
また
)
俳句
(
はいく
)
だらう。
先年
(
せんねん
)
電車
(
でんしや
)
のストライキのあつた
時
(
とき
)
、あれは
何
(
なん
)
とか
云
(
い
)
つたつけな、
妙
(
めう
)
な
俳句
(
はいく
)
の
樣
(
やう
)
なものを
書
(
か
)
いてよこしたぢやないか。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
又
(
また
)
日本
(
にほん
)
の
小説
(
せうせつ
)
によく
現
(
あら
)
はれる
魔法遣
(
まはふづか
)
ひが、
不思議
(
ふしぎ
)
な
藝
(
げい
)
を
演
(
えん
)
ずるのは
多
(
おほ
)
くは、一
半
(
はん
)
は
佛教
(
ぶつけう
)
から一
半
(
はん
)
は
道教
(
だうけう
)
の
仙術
(
せんじゆつ
)
から
出
(
で
)
たものと
思
(
おも
)
はれる。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
且
(
かつ
)
面白
(
おもしろ
)
い
人物
(
じんぶつ
)
であるから
交際
(
かうさい
)
して
見給
(
みたま
)
へと
云
(
い
)
ふのでありました、
是
(
これ
)
から
私
(
わたし
)
が
又
(
また
)
山田
(
やまだ
)
と
石橋
(
いしばし
)
とを
引合
(
ひきあは
)
せて、
先
(
ま
)
づ
桃園
(
とうゑん
)
に
義
(
ぎ
)
を
結
(
むす
)
んだ
状
(
かたち
)
です
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
不可能
(
ふかのう
)
で、
又
(
また
)
其目的
(
そのもくてき
)
のみの
大學
(
だいがく
)
でもなし
博物館
(
はくぶつくわん
)
でもない、
故
(
ゆゑ
)
に
今一息
(
いまひといき
)
といふ
岡目
(
をかめ
)
の
評
(
ひやう
)
が
其所
(
そこ
)
に
突入
(
とつにふ
)
するだけの
餘地
(
よち
)
が
無
(
な
)
いでも
無
(
な
)
い。
探検実記 地中の秘密:01 蛮勇の力
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
私
(
わたくし
)
はこの
時
(
とき
)
始
(
はじ
)
めて、
云
(
い
)
ひやうのない
疲勞
(
ひらう
)
と
倦怠
(
けんたい
)
とを、さうして
又
(
また
)
不可解
(
ふかかい
)
な、
下等
(
かとう
)
な、
退屈
(
たいくつ
)
な
人生
(
じんせい
)
を
僅
(
わづか
)
に
忘
(
わす
)
れる
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
たのである。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
之
(
これ
)
は
政府
(
せいふ
)
の
指導
(
しだう
)
又
(
また
)
は
消費節約
(
せうひせつやく
)
の
奬勵
(
しやうれい
)
の
行
(
ゆ
)
き
渡
(
わた
)
つたと
云
(
い
)
ふよりも、
寧
(
むし
)
ろ
國民自體
(
こくみんじたい
)
が
此
(
こ
)
の
事柄
(
ことがら
)
の
必要
(
ひつえう
)
を
感
(
かん
)
じて
居
(
を
)
つたからだと
思
(
おも
)
ふのである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
それから
又
(
また
)
『
毒
(
どく
)
』と
記
(
しる
)
してある
瓶
(
びん
)
から
澤山
(
たくさん
)
飮
(
の
)
めば、それが
屹度
(
きつと
)
晩
(
おそ
)
かれ
早
(
はや
)
かれ
體
(
からだ
)
の
害
(
がい
)
になるものだと
云
(
い
)
ふことを
决
(
けつ
)
して
忘
(
わす
)
れませんでした。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
且
(
かつ
)
又
(
また
)
、それだけに特別の努力も払われたことはなく、大して新生面も附け加えられて来なかったように考えられてならぬのである。
FARCE に就て
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
九、
大地震
(
だいぢしん
)
の
場合
(
ばあひ
)
には
水道
(
すいどう
)
は
斷水
(
だんすい
)
するものと
覺悟
(
かくご
)
し、
機敏
(
きびん
)
に
貯水
(
ちよすい
)
の
用意
(
ようい
)
をなすこと。
又
(
また
)
水
(
みづ
)
を
用
(
もち
)
ひざる
消防法
(
しようぼうほう
)
をも
應用
(
おうよう
)
すべきこと。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
その
又
(
また
)
返報には、綽名を付けたり、汚物を入口にぬすくったり、小便を引っかけたりするという。勿論、いいも悪いもわからない。
東京人の堕落時代
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
又
(
また
)
私
(
わたくし
)
の
申上
(
もうしあ
)
げることにどんな
誤謬
(
あやまち
)
があるかも
計
(
はか
)
りかねますので、そこはくれぐれもただ一つの
参考
(
さんこう
)
にとどめて
戴
(
いただ
)
きたいのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
ヂュリ
誓言
(
せいごん
)
には
及
(
およ
)
びませぬ。
若
(
も
)
し
又
(
また
)
、
誓言
(
せいごん
)
なさるなら、わたしが
神樣
(
かみさま
)
とも
思
(
おも
)
ふお
前
(
まへ
)
の
身
(
み
)
をお
懸
(
か
)
けなされ、すればお
言葉
(
ことば
)
を
信
(
しん
)
じませう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
責任
(
せきにん
)
といふ
事
(
こと
)
に
重
(
おもき
)
を
置
(
お
)
きたいのもこれが
爲
(
た
)
め、
依頼心
(
いらいしん
)
が
多
(
おほ
)
いのも
是
(
これ
)
が
爲
(
た
)
め、
又
(
また
)
意志
(
いし
)
の
強固
(
きやうこ
)
でないといふのも
是
(
これ
)
が
爲
(
た
)
めであらうと
思
(
おも
)
ひます。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
其父
(
そのちち
)
、
戰
(
たたか
)
ひて
(七三)
踵
(
くびす
)
を
旋
(
めぐら
)
さずして、
遂
(
つひ
)
に
敵
(
てき
)
に
死
(
し
)
せり。
呉公
(
ごこう
)
、
今
(
いま
)
又
(
また
)
其子
(
そのこ
)
を
吮
(
す
)
ふ。
妾
(
せふ
)
、
(七四)
其死所
(
そのししよ
)
を
知
(
し
)
らず。
是
(
ここ
)
を
以
(
もつ
)
て
之
(
これ
)
を
哭
(
こく
)
するなり
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
此中四個の
表面
(
へうめん
)
には額の部に「一の字」形隆まり有り、
又
(
また
)
兩方
(
りやうはう
)
の
耳
(
みみ
)
の
邊
(
へん
)
より顎の邊へ掛けて「への字」を倒さにしたる
形
(
かた
)
の隆まりも有り。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
「そんな
事
(
こと
)
はない。」
私
(
わたし
)
は
笑
(
わら
)
ひながら
否定
(
ひてい
)
した。すると
又
(
また
)
S、H
氏
(
し
)
が
訂正
(
ていせい
)
でもするやうに、「いや、
私
(
わたし
)
の
方
(
ほう
)
が……。」と
答
(
こた
)
へた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
暫
(
しばら
)
くたつてからお
品
(
しな
)
は
庭
(
には
)
でおつぎがざあと
水
(
みづ
)
を
汲
(
く
)
んでは
又
(
また
)
間
(
あひだ
)
を
隔
(
へだ
)
てゝざあと
水
(
みづ
)
を
汲
(
く
)
んで
居
(
ゐ
)
るのを
聞
(
き
)
いた。おつぎは
大根
(
だいこ
)
を
洗
(
あら
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
長吉
(
ちやうきち
)
は月の
夜
(
よ
)
に連れられて来た
路地口
(
ろぢぐち
)
をば、これは
又
(
また
)
一層の苦心、一層の
懸念
(
けねん
)
、一層の疲労を
以
(
も
)
つて、やつとの事で
見出
(
みいだ
)
し得たのである。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
六
時
(
じ
)
が七
時
(
じ
)
になつても、
船
(
ふね
)
はひた/\と
波止場
(
はとば
)
の
際
(
きは
)
まで
押
(
お
)
し
寄
(
よ
)
せて
居
(
ゐ
)
ながら、まだなか/\
著
(
つ
)
けさうにない。
其
(
そ
)
のうち
又
(
また
)
しても
銅鑼
(
どら
)
が
鳴
(
な
)
る。
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
それから
又
(
また
)
いくら信念の上に立った親愛同志の同棲者に対してでも、やはり
些細
(
ささい
)
な観察や評価の眼はにぶらしてはなりません。
家庭愛増進術:――型でなしに
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
でも
先
(
まず
)
差当
(
さしあた
)
り牛込と浅草とを目差して先ず牛込へ行き
夫々
(
それ/″\
)
探りを入て置て
直
(
すぐ
)
又
(
また
)
車で浅草へ引返しました、何うも
汗水垢
(
あせみずく
)
に成て働きましたぜ
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
今
(
いま
)
のは
勝負
(
しょうぶ
)
なしにすんだので、
又
(
また
)
、四五
人
(
にん
)
のお
役人
(
やくにん
)
が、大きなお
三方
(
さんぽう
)
に
何
(
なに
)
か
載
(
の
)
せて、その上に
厚
(
あつ
)
い
布
(
ぬの
)
をかけて
運
(
はこ
)
んで
来
(
き
)
ました。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
又
(
また
)
なんじら
我
(
わ
)
が
名
(
な
)
のために
凡
(
すべ
)
ての
人
(
ひと
)
に
憎
(
にく
)
まれん。されど
終
(
おわり
)
まで
耐
(
た
)
え
忍
(
しの
)
ぶものは
救
(
すく
)
わるべし。この
町
(
まち
)
にて、
責
(
せ
)
めらるる
時
(
とき
)
は、かの
町
(
まち
)
に
逃
(
のが
)
れよ。
斜陽
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
といふのは
梅廼屋
(
うめのや
)
は
落語社会
(
らくごしやくわい
)
の
寄合茶屋
(
よりあひぢやや
)
でございますから……「
有難
(
ありがた
)
うございます、どうか
御囘向
(
ごゑかう
)
を願ひます、
又
(
また
)
参詣
(
おまゐり
)
を
致
(
いた
)
します」と
云
(
い
)
つて
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それとも
又
(
また
)
、その裏の林のなかで
山鳩
(
やまばと
)
でも
啼
(
な
)
いたのだろうか? ともかくも、その
得体
(
えたい
)
の知れぬアクセントだけが
妙
(
みょう
)
に私の耳にこびりついた。
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
又
(
また
)
ある日、ぼくが、練習が済み、水を貰おうと、食堂へ降りて行くと、入口でぱったり、あなたと同じジャンパアの中村さんに、
逢
(
あ
)
いました。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
彼らの祭り歌も舞の曲も、一切のニルヤセヂを挙げて、
按司
(
あじ
)
の
又
(
また
)
の
按司
(
あじ
)
、すなわち君主に奉献せしめよと、高唱せぬものはなかったのである。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
病気のためにも病床の慰みにも
将
(
は
)
た
又
(
また
)
死後の
計
(
はかりごと
)
の足しにもならないこういう高価の大辞典を瀕死の
間際
(
まぎわ
)
に買うというは世間に余り聞かない
咄
(
はなし
)
で
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
鳥
(
とり
)
が
飛
(
と
)
んで
行
(
い
)
ってしまうと、
杜松
(
ねず
)
の
木
(
き
)
は
又
(
また
)
元
(
もと
)
の
通
(
とお
)
りになりましたが、
手巾
(
はんけち
)
は
骨
(
ほね
)
と一しょに
何処
(
どこ
)
へか
消
(
き
)
えてしまいました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
けれどもすぐ
又
(
また
)
横眼でジムの
卓
(
テイブル
)
の方を見ないではいられませんでした。胸のところがどきどきとして苦しい
程
(
ほど
)
でした。
一房の葡萄
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
よし
又
(
また
)
私共が気づきませんでも、玄関を始めすっかり内側から締りがしてありますので、抜け出る道はないはずですの
一寸法師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
(ロ)
暖帶林
(
だんたいりん
)
(
又
(
また
)
は、
櫧帶
(
かしたい
)
)。 この
帶
(
たい
)
に
屬
(
ぞく
)
する
區域
(
くいき
)
は、
沖繩縣
(
おきなはけん
)
の
中央
(
ちゆうおう
)
以北
(
いほく
)
から、
四國
(
しこく
)
九州
(
きゆうしゆう
)
の
全部
(
ぜんぶ
)
と
本州
(
ほんしゆう
)
の
南部
(
なんぶ
)
で、
平均
(
へいきん
)
北緯三十六度
(
ほくいさんじゆうろくど
)
以南
(
いなん
)
の
地
(
ち
)
です。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
障子
(
しやうじ
)
を
開
(
あ
)
けたなり、
少時
(
しばらく
)
肴
(
さかな
)
から
垂
(
た
)
る
汁
(
つゆ
)
か
膏
(
あぶら
)
の
音
(
おと
)
を
聞
(
き
)
いてゐたが、
無言
(
むごん
)
の
儘
(
まゝ
)
又
(
また
)
障子
(
しやうじ
)
を
閉
(
た
)
てゝ
元
(
もと
)
の
座
(
ざ
)
へ
戻
(
もど
)
つた。
細君
(
さいくん
)
は
眼
(
め
)
さへ
肴
(
さかな
)
から
離
(
はな
)
さなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
お辰かと珠運も
抱
(
だき
)
しめて
額
(
ひたい
)
に唇。彫像が動いたのやら、女が来たのやら、
問
(
とわ
)
ば
拙
(
つたな
)
く語らば遅し。
玄
(
げん
)
の
又
(
また
)
玄
(
げん
)
摩訶不思議
(
まかふしぎ
)
。
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
それから
又
(
また
)
三日ばかり
経
(
た
)
つて、天人が空を
眺
(
なが
)
めてゐますと、
子良
(
しりやう
)
がこつそりと来て、その
袖
(
そで
)
を引いて、
囁
(
ささや
)
きました。
子良の昇天
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
「なるほど」帆村は
又
(
また
)
鴨田の方へ向き直った。「
莫迦
(
ばか
)
げたことをお
尋
(
たず
)
ねいたしますが、この
蟒
(
うわばみ
)
は人間を呑みますか」
爬虫館事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
要するに地上に降る者には、
皆
(
みな
)
何等
(
なんら
)
かの使命、
又
(
また
)
何等
(
なんら
)
かの目的があり、
斯
(
か
)
くして向上進歩を遂げんとするのである。
霊訓
(新字新仮名)
/
ウィリアム・ステイントン・モーゼス
(著)
且
(
かつ
)
又
(
また
)
、弱り切ったお君の姿を見ると、このうえ駕籠に揺られて、
険
(
けわ
)
しい山越しをさせることは考えものであります。
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
そうして
又
(
また
)
、
俄
(
にわか
)
の出来事に無数の悪魔が駈出して来た様な、にくにくしい土色した雲が、空低く散らかり飛び駈けって、
引切
(
ひっき
)
りなしに北の方へ走り行く。
大雨の前日
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
如何
(
いか
)
なる
事業
(
じげふ
)
に
從
(
したが
)
ふとも、
體力
(
たいりよく
)
此
(
これ
)
に
伴
(
ともな
)
ふて
強健
(
きやうけん
)
ならずば、
意
(
い
)
の
如
(
ごと
)
く
活動
(
くわつどう
)
する
能
(
あた
)
はず、
又
(
また
)
所期
(
しよき
)
の十一だも
達
(
たつ
)
する
能
(
あた
)
はざるは、
世上
(
せじやう
)
に
其
(
その
)
例
(
れい
)
を
多
(
おほ
)
く
見
(
み
)
る
處
(
ところ
)
なり。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
又
常用漢字
中学
部首:⼜
2画
“又”を含む語句
将又
又聞
又々
荒木又右衛門
三又
又平
又復
又貸
猶又
又候
柴又
吃又
又者
猫又
且又
又六
又兵衛
刺又
又市
岩佐又兵衛
...