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爲
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な
ふりがな文庫
“
爲
(
な
)” の例文
新字:
為
彼
(
か
)
の
(四三)
三
晉
(
しん
)
の
兵
(
へい
)
は、
素
(
もと
)
(四四)
悍勇
(
かんゆう
)
にして
齊
(
せい
)
を
輕
(
かろ
)
んじ、
齊
(
せい
)
を
號
(
がう
)
して
怯
(
けふ
)
と
爲
(
な
)
す。
善
(
よ
)
く
戰
(
たたか
)
ふ
者
(
もの
)
は
(四五)
其勢
(
そのいきほひ
)
に
因
(
よ
)
つて
之
(
これ
)
を
利導
(
りだう
)
す。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
右の二篇の中のつね子といふ女は、作者がより多く同情してゐるかし子よりも、
爲
(
な
)
す事する事が付燒刄で堪らなく「いやな奴」である。
貝殻追放:006 「八千代集」を読む
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
然
(
しか
)
し
今日
(
こんにち
)
の
所
(
ところ
)
では
病院
(
びやうゐん
)
は、
確
(
たしか
)
に
市
(
し
)
の
資力
(
ちから
)
以上
(
いじやう
)
の
贅澤
(
ぜいたく
)
に
爲
(
な
)
つてゐるので、
餘計
(
よけい
)
な
建物
(
たてもの
)
、
餘計
(
よけい
)
な
役
(
やく
)
などで
隨分
(
ずゐぶん
)
費用
(
ひよう
)
も
多
(
おほ
)
く
費
(
つか
)
つてゐるのです。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
然うしたら社會の人として、
或
(
あるひ
)
は
安楽
(
あんらく
)
な
生活
(
せいくわつ
)
を
爲
(
な
)
し
得
(
う
)
るかも知れない。
併
(
しか
)
し精神
的
(
てき
)
には、
全
(
まつた
)
く
死
(
し
)
んで了ツたのも
同
(
おな
)
じことなんだ!
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
かくのごとく、彼の
爲
(
な
)
す所——目を傳ひてわが心の内に入りたる——よりわが爲す所いで、我は世の常を
超
(
こ
)
えて目を日に注げり 五二—五四
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
▼ もっと見る
慰めにも
爲
(
な
)
りてやり度と、人知らば可笑かるべき自ぼれも手傳ひて、おぬひの事といへば我が事のように喜びもし怒りもして過ぎ來つるを
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
『え、まだ
爲
(
な
)
さらない樣ですが。』と、睜つた眼を男に注いで、『貴方はあの、渡邊さんへ
被行
(
いらつしや
)
るんで御座いますか。』
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
斯く入り口又は
窓
(
まど
)
を
隔
(
へだ
)
てて品物の
遣
(
や
)
り
取
(
と
)
りを
爲
(
な
)
せしは
同類
(
どうるい
)
の間ならざるが
故
(
ゆえ
)
ならん。コロボックル
同志
(
どうし
)
ならば
親
(
した
)
しく相對して
事
(
こと
)
を
辨
(
べん
)
ぜしなるべし。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
下宿屋
(
げしゆくや
)
の
下婢
(
かひ
)
が
彼
(
かれ
)
を
嘲
(
あざ
)
けりて
其
(
その
)
爲
(
な
)
すところなきを
責
(
せ
)
むるや「
考
(
かんが
)
へる
事
(
こと
)
を
爲
(
な
)
す」と
云
(
い
)
ひて
田舍娘
(
いなかむすめ
)
を
驚
(
おどろ
)
かし、
故郷
(
こきやう
)
よりの
音信
(
いんしん
)
に
母
(
はゝ
)
と
妹
(
いもと
)
との
愛情
(
あいじやう
)
を
示
(
しめ
)
して
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
そして
其後
(
そのご
)
、
現在
(
げんざい
)
に
至
(
いた
)
るまで、
此
(
こ
)
の
本統
(
ほんたう
)
のコスモポリニズムは
私
(
わたし
)
の
心中
(
しんちう
)
に
層
(
そう
)
一
層
(
そう
)
の
徹底
(
てつてい
)
を
爲
(
な
)
し
來
(
きた
)
つてゐるのである。
桜と狆と愛国心:コスモポリタンの心理
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
『
爲
(
な
)
す
有
(
あ
)
る
人
(
ひと
)
となれ』とは
先生
(
せんせい
)
の
訓言
(
くんげん
)
でした。
人
(
ひと
)
は
碌々
(
ろく/\
)
として
死
(
し
)
ぬべきでない、
力
(
ちから
)
の
限
(
かぎり
)
を
盡
(
つく
)
して、
英雄
(
えいゆう
)
豪傑
(
がうけつ
)
の
士
(
し
)
となるを
本懷
(
ほんくわい
)
とせよとは
其倫理
(
そのりんり
)
でした。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「考へて見れば、若い女をむざ/\と、可哀さうでもある」と、成るべくお鳥の
爲
(
な
)
すがままにして置くのである。
泡鳴五部作:05 憑き物
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
ロミオ おゝ、いでさらば、
我
(
わが
)
聖者
(
せいじゃ
)
よ、
手
(
て
)
の
爲
(
な
)
す
所爲
(
わざ
)
を
唇
(
くちびる
)
に
爲
(
な
)
さしめたまへ。
唇
(
くちびる
)
が
祈
(
いの
)
りまする、
聽
(
ゆる
)
したまへ、さもなくば、
信心
(
しんじん
)
も
破
(
やぶ
)
れ、
心
(
こゝろ
)
も
亂
(
みだ
)
れまする。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
再發
(
さいはつ
)
させ
科人
(
とがにん
)
の身と成し事思ひ知れやと
言
(
い
)
ひながら
奉行
(
ぶぎやう
)
の方に打向ひ
割
(
われ
)
るばかりの
大音
(
だいおん
)
揚
(
あげ
)
是迄
爲
(
な
)
したる我が惡事を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
でございますから、あの方の
爲
(
な
)
さいました事には、一つとして私どもの意表に出てゐないものはございません。
地獄変
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
其
(
そ
)
のまゝ、うと/\して
居
(
ゐ
)
ると、
種痘
(
うゑばうさう
)
の
爲
(
な
)
す
業
(
わざ
)
とて、
如何
(
いか
)
にとも
防
(
ふせ
)
ぎかねて、つい、
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
にか
鼻
(
はな
)
が
鳴
(
な
)
る。
大阪まで
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
又
(
また
)
一
方
(
ぱう
)
から
云
(
い
)
へば
金
(
きん
)
の
解禁
(
かいきん
)
をなすことが
日本
(
にほん
)
の
經濟
(
けいざい
)
の
立直
(
たてなほ
)
しを
爲
(
な
)
し
將來
(
しやうらい
)
の
財界
(
ざいかい
)
の
安定
(
あんてい
)
を
招來
(
せうらい
)
する
所以
(
ゆゑん
)
である。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
且
(
かつ
)
性來
(
せいらい
)
記憶力
(
きおくりよく
)
に
乏
(
とぼ
)
しき
余
(
よ
)
は、
此等
(
これら
)
の
病症
(
びやうしやう
)
の
爲
(
ため
)
に
益
(
ます/\
)
其
(
その
)
※退
(
げんたい
)
するを
感
(
かん
)
じ、
治療法
(
ちれうはふ
)
に
苦心
(
くしん
)
せる
時
(
とき
)
、
偶
(
たま/\
)
冷水浴
(
れいすゐよく
)
を
爲
(
な
)
して
神
(
かみ
)
に
祷願
(
たうぐわん
)
せば
必
(
かなら
)
ず
功驗
(
こうけん
)
ある
可
(
べ
)
しと
告
(
つ
)
ぐる
人
(
ひと
)
あり。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
斯
(
か
)
く
獨樂
(
こま
)
の
舞
(
ま
)
ひながら
行燈
(
あんどう
)
の
周圍
(
まはり
)
を
廻
(
まは
)
るは
即
(
すなは
)
ち
地球
(
ちきう
)
の
公轉
(
こうてん
)
と
云
(
い
)
ふものにて、
行燈
(
あんどう
)
を
一廻
(
ひとまはり
)
まはりて
本
(
もと
)
の
塲所
(
ばしよ
)
へ
歸
(
かへ
)
る
間
(
あひだ
)
に、
春夏秋冬
(
しゆんかしうとう
)
の
時候
(
じこう
)
を
變
(
へん
)
じ、一年を
爲
(
な
)
すなり。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
ああ是れ皆此の身、此の横笛の
爲
(
な
)
せし
業
(
わざ
)
、
刃
(
やいば
)
こそ當てね、
可惜
(
あたら
)
武士を手に掛けしも同じ事。——思へば思ふほど、
乙女心
(
をとめごゝろ
)
の
胸
(
むね
)
塞
(
ふさが
)
りて
泣
(
な
)
くより外にせん
術
(
すべ
)
もなし。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
われ、世に在りて何か
爲
(
な
)
さむ、一帶の砂上に立ちて、
眼
(
まなこ
)
常に、あのうち
重
(
かさ
)
なれる
晶光七天
(
しやうくわうしちてん
)
を眺むるのみ。
頌歌
(旧字旧仮名)
/
ポール・クローデル
(著)
『
君
(
きみ
)
も
私
(
わたくし
)
が
何
(
な
)
んの
爲
(
ため
)
に
此
(
この
)
島
(
しま
)
へ
來
(
き
)
たか、
今
(
いま
)
や
何
(
なに
)
を
爲
(
な
)
しつゝあるやに
就
(
つ
)
いて、
多少
(
たせう
)
の
御考察
(
おかんがへ
)
はあるでせう。』
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
二十五にもなるいゝ若い者が、妻戀坂の知合ひの二階に
爲
(
な
)
すこともなくゴロゴロ暮して居るのでした。
銭形平次捕物控:020 朱塗りの筐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
女王樣
(
ぢよわうさま
)
が
宣告
(
せんこく
)
せられた
人々
(
ひと/″\
)
は、
數多
(
あまた
)
の
兵士
(
へいし
)
に
依
(
よ
)
つて
禁錮
(
きんこ
)
の
中
(
なか
)
に
入
(
い
)
れられました、
兵士
(
へいし
)
は
勿論
(
もちろん
)
これを
爲
(
な
)
すためには
緑門
(
アーチ
)
を
形造
(
かたちづく
)
つてることを
止
(
や
)
めねばなりませんでした
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
雛僧
(
すうそう
)
あり、寺の縁起を説くの
傍
(
かたはら
)
、
溪
(
けい
)
に下るべきの路あるを指點し、わが爲めに導を
爲
(
な
)
さんことを乞ふ。則ち共に
細徑
(
さいけい
)
を
竹林
(
ちくりん
)
の
中
(
うち
)
に求め、石に
縋
(
すが
)
り、岩に
凭
(
よ
)
りて辛うじて溪に達す。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
わたくしは師岡未亡人に、壽阿彌の妹の子が二人共
蒔繪
(
まきゑ
)
をしたことを聞いた。しかし先づ蒔繪を學んだのは兄鈴木で、師岡は鈴木の
傍
(
かたはら
)
にあつてその
爲
(
な
)
す所に
傚
(
なら
)
つたのださうである。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
眞
(
まこと
)
に涙あるものゝ
爲
(
な
)
すに忍びない人生の傍觀者だと憤慨するかも知れない。
歓楽
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
是
(
これ
)
では
實
(
じつ
)
に
仕方
(
しかた
)
がない、
其故
(
それゆゑ
)
私
(
わたくし
)
は
生徒
(
せいと
)
に
向
(
むか
)
つて
常々
(
つね/″\
)
斯
(
か
)
う
申
(
まを
)
して
居
(
を
)
ります。
何事
(
なにこと
)
も
自分
(
じぶん
)
で
研究
(
けんきう
)
して
御覽
(
ごらん
)
なさい、
研究
(
けんきう
)
して
見
(
み
)
て
自分
(
じぶん
)
で
難問
(
なんもん
)
を
解釋
(
かいし
)
するやうに
爲
(
な
)
さい。これは
強
(
あなが
)
ち
讀書
(
どくしよ
)
のみに
限
(
かぎ
)
りません。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
爲
(
な
)
し、おのれ
毒龍
(
どくりよう
)
、
爾
(
なんぢ
)
が
魯鈍
(
うつけ
)
の
故
(
ゆゑ
)
を
以
(
もつ
)
て、
股肱
(
ここう
)
の
臣
(
しん
)
を
喪
(
うしな
)
ひ
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
謂はゆる
先入
(
せんにふ
)
主
(
しゆ
)
と
爲
(
な
)
り、如何ともす可らざるのみ。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
爲
(
な
)
さまくば爲せ、一切の他の神明は喜ばず。
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
説
(
と
)
く
所
(
ところ
)
、
實
(
じつ
)
は
厚利
(
こうり
)
を
爲
(
な
)
さんとして
顯
(
あらは
)
に
名高
(
めいかう
)
を
爲
(
な
)
す
者
(
もの
)
なるに、
之
(
これ
)
に
説
(
と
)
くに
名高
(
めいかう
)
を
以
(
もつ
)
てせば、
則
(
すなは
)
ち
陽
(
あらは
)
に
其身
(
そのみ
)
を
收
(
をさ
)
めて
實
(
じつ
)
は
之
(
これ
)
を
疏
(
うと
)
んぜん。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
少しおさすり致しましよと取つく憐れさ、常は何とも思はざりしことが目に映りて、何ともいはれぬ厭らしき氣もちの
爲
(
な
)
しける
花ごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
是故にかの十字架の
桁
(
けた
)
を見よ、我今名をいはん、さらばその者あたかも雲の中にてその
疾
(
と
)
き火の
爲
(
な
)
す如き
技
(
わざ
)
をかしこに爲すべし。 三四—三六
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
で、
其言
(
そのい
)
ふ
所
(
ところ
)
は
終
(
つひ
)
に一つ
事
(
こと
)
に
歸
(
き
)
して
了
(
しま
)
ふ。
町
(
まち
)
で
生活
(
せいくわつ
)
するのは
好
(
この
)
ましく
無
(
な
)
い。
社會
(
しやくわい
)
には
高尚
(
かうしやう
)
なる
興味
(
インテレース
)
が
無
(
な
)
い。
社會
(
しやくわい
)
は
曖※
(
あいまい
)
な、
無意味
(
むいみ
)
な
生活
(
せいくわつ
)
を
爲
(
な
)
して
居
(
ゐ
)
る。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
西
(
にし
)
は
神通川
(
じんつうがは
)
の
堤防
(
ていばう
)
を
以
(
もつ
)
て
劃
(
かぎり
)
とし、
東
(
ひがし
)
は
町盡
(
まちはづれ
)
の
樹林
(
じゆりん
)
境
(
さかひ
)
を
爲
(
な
)
し、
南
(
みなみ
)
は
海
(
うみ
)
に
到
(
いた
)
りて
盡
(
つ
)
き、
北
(
きた
)
は
立山
(
りふざん
)
の
麓
(
ふもと
)
に
終
(
をは
)
る。
此間
(
このあひだ
)
十
里
(
り
)
見通
(
みとほ
)
しの
原野
(
げんや
)
にして、
山水
(
さんすゐ
)
の
佳景
(
かけい
)
いふべからず。
蛇くひ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今宵
(
こよひ
)
端
(
はし
)
なく御邊に遇ひ、ありしにも似ぬ體を見るにつけ、皆是れ重景が
爲
(
な
)
せる業と思へば、いぶせき庵に多年の行業にも若し知り給はば、嘸や我を恨み給ひけん。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
退身
(
たいしん
)
爲
(
な
)
し
流浪
(
るらう
)
の身と成りしが二君に仕へるは
武士
(
さむらひ
)
の
廉恥
(
はぢいる
)
所成れ共座して
喰
(
くら
)
へば山も
空
(
むな
)
し何れへか
仕官
(
しくわん
)
に
就
(
つか
)
んと思ひしに不幸にも永の
煩
(
わづら
)
ひに夫も成らず
困苦
(
こんく
)
に困苦を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
船を寄せて見ると、十六、七の小娘が、頬をやられたらしく、手拭で傷を押へて、二、三人の介抱を受け、あとの五、六人は、
爲
(
な
)
すこともなく立ち騷いでゐるのです。
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
『それでは
先
(
ま
)
づ
如何
(
どん
)
な
事
(
こと
)
を
爲
(
な
)
せば
可
(
よ
)
ろしう
御座
(
ござ
)
いましよう。』と
問
(
と
)
ひました。
老人
(
らうじん
)
は
目
(
め
)
を
閉
(
と
)
ぢたまゝ
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
そしてよく父と子との衝突があつたが、その間をよく取り
爲
(
な
)
して呉れたのは、渠の實母であつた。
泡鳴五部作:05 憑き物
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
製法 磨製石斧の
製法
(
せいはふ
)
は現存石器時代人民の
爲
(
な
)
す所に
由
(
よ
)
つても
知
(
し
)
るを得れと、
遺跡
(
ゐせき
)
に於て
獲
(
う
)
る所の
截
(
き
)
り
掛
(
か
)
けの
凹
(
くぼ
)
み有る石片截り目を存する
石斧
(
いしおの
)
、
刄
(
は
)
の
鈍
(
にぶ
)
きもの刄の鋭きもの
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
其中
(
そのうち
)
、
姫
(
ひめ
)
の
目覺
(
めざ
)
めしゆゑ、
天
(
てん
)
の
爲
(
な
)
せる
業
(
わざ
)
は
是非
(
ぜひ
)
に
及
(
およ
)
ばず、ともかく
出
(
で
)
てござれ、と
勸
(
すゝ
)
むるうちに、
近
(
ちか
)
づく
人聲
(
ひとごゑ
)
、
予
(
われら
)
駭
(
おどろ
)
き
逃出
(
にげいで
)
ましたが、
絶望
(
ぜつばう
)
の
餘
(
あまり
)
にや、
姫
(
ひめ
)
は
續
(
つゞ
)
いて
參
(
まゐ
)
りもせず
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
地球
(
ちきう
)
の
周圍
(
まはり
)
に
月
(
つき
)
の
廻
(
まは
)
る
圖
(
づ
)
、「い」
印
(
じるし
)
より
始
(
はじま
)
り「ち」
印
(
じるし
)
に
至
(
いた
)
る。
此廻
(
このまは
)
る
道
(
みち
)
にて
月
(
つき
)
の
盈虚
(
みちかけ
)
を
爲
(
な
)
す
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
即
(
すなは
)
ち
現今
(
げんこん
)
に
於
(
おい
)
て
最
(
もつと
)
も
精巧
(
せいこう
)
なる
潜水器
(
せんすいき
)
でも、
海底
(
かいてい
)
五十
米突
(
メートル
)
以下
(
いか
)
に
沈
(
しづ
)
んでは
水
(
みづ
)
の
壓力
(
あつりよく
)
の
爲
(
た
)
めと
空氣喞筒
(
くうきポンプ
)
の
不完全
(
ふくわんぜん
)
なる
爲
(
ため
)
に、
到底
(
たうてい
)
其
(
その
)
用
(
よう
)
を
爲
(
な
)
さぬのであるから、
潜水器
(
せんすいき
)
を
用
(
もち
)
ゆる
海賊船
(
かいぞくせん
)
は
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
冬曉
(
とうげう
)
早
(
はや
)
く
蓐
(
じよく
)
を
離
(
はな
)
れて
斗滿川
(
とまむがは
)
に
行
(
ゆ
)
き、
氷穴中
(
へうけつちゆう
)
に
結
(
むす
)
べる
氷
(
こほり
)
を
手斧
(
てをの
)
を
以
(
もつ
)
て
破
(
やぶ
)
り(
此
(
この
)
氷
(
こほり
)
の
厚
(
あつ
)
さにても
數寸餘
(
すうすんよ
)
あり)
身
(
み
)
を
沒
(
ぼつ
)
し、
曉天
(
げうてん
)
に
輝
(
かゞや
)
く
星光
(
せいくわう
)
を
眺
(
なが
)
めながら
灌水
(
くわんすゐ
)
を
爲
(
な
)
す
時
(
とき
)
の、
清爽
(
せいさう
)
なる
情趣
(
じやうしゆ
)
は
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
筧
(
かけひ
)
の細きに、水の來りてその桶に
充
(
み
)
つること遲く、
少女
(
をとめ
)
は立ちてさま/″\の物語を
爲
(
な
)
せしが、果ては久しく
留
(
とゞま
)
りて石の如く動かざる我が上に及びしと覺しく、互に
此方
(
こなた
)
を見ては
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
何
(
なん
)
が
故
(
ゆへ
)
に、
婬賣
(
いんばい
)
女に
罪
(
つみ
)
を
行
(
おこな
)
ふ
資本
(
しほん
)
と
知
(
し
)
りながら、
香水料
(
こうすいりよう
)
の
慈惠
(
じけい
)
を
爲
(
な
)
せしや、
何
(
なん
)
が
故
(
ゆへ
)
に
少娘
(
むすめ
)
を
困厄
(
こんやく
)
せしめし
惡漢
(
あくかん
)
をうちひしぐなどの
正義
(
せいぎ
)
ありて、
而
(
しか
)
して
己
(
おの
)
れ
自
(
みづか
)
ら
人
(
ひと
)
を
殺
(
ころ
)
すほどの
惡事
(
あくじ
)
を
爲
(
な
)
せしや
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
恁ういふことが出來たら、其は
嘸
(
さぞ
)
樂しいことだらう。併しこんなことが
果
(
はた
)
して僕等に出來るだらうか、少くとも僕等はそんなことを
爲
(
な
)
し
得
(
う
)
る
素質
(
そしつ
)
を
有
(
いう
)
してゐるだらうか。
何
(
ど
)
うして思ひもよらぬことだ。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
爲
(
な
)
すこともなく
茫然
(
ぼんやり
)
坐
(
すわ
)
つてゐました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
爲
部首:⽖
12画
“爲”を含む語句
所爲
行爲
爲方
爲事
爲出
處爲
有爲
何爲
爲替相場
以爲
其爲
爲合
爲人
爲難
爲可
爲樣
無爲
爲來
御爲
爲體
...