)” の例文
新字:
(四三)しんへいは、もと(四四)悍勇かんゆうにしてせいかろんじ、せいがうしてけふす。たたかもの(四五)其勢そのいきほひつてこれ利導りだうす。
右の二篇の中のつね子といふ女は、作者がより多く同情してゐるかし子よりも、す事する事が付燒刄で堪らなく「いやな奴」である。
しか今日こんにちところでは病院びやうゐんは、たしか資力ちから以上いじやう贅澤ぜいたくつてゐるので、餘計よけい建物たてもの餘計よけいやくなどで隨分ずゐぶん費用ひようおほつかつてゐるのです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
然うしたら社會の人として、あるひ安楽あんらく生活せいくわつるかも知れない。しかし精神てきには、まつたんで了ツたのもおなじことなんだ!
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
かくのごとく、彼のす所——目を傳ひてわが心の内に入りたる——よりわが爲す所いで、我は世の常をえて目を日に注げり 五二—五四
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
慰めにもりてやり度と、人知らば可笑かるべき自ぼれも手傳ひて、おぬひの事といへば我が事のように喜びもし怒りもして過ぎ來つるを
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
『え、まださらない樣ですが。』と、睜つた眼を男に注いで、『貴方はあの、渡邊さんへ被行いらつしやるんで御座いますか。』
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
斯く入り口又はまどへだてて品物のりをせしは同類どうるいの間ならざるがゆえならん。コロボックル同志どうしならばしたしく相對してことべんぜしなるべし。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
下宿屋げしゆくや下婢かひかれあざけりてそのすところなきをむるや「かんがへることす」とひて田舍娘いなかむすめおどろかし、故郷こきやうよりの音信いんしんはゝいもととの愛情あいじやうしめして
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
そして其後そのご現在げんざいいたるまで、本統ほんたうのコスモポリニズムはわたし心中しんちうそうそう徹底てつていきたつてゐるのである。
ひととなれ』とは先生せんせい訓言くんげんでした。ひと碌々ろく/\としてぬべきでない、ちからかぎりつくして、英雄えいゆう豪傑がうけつとなるを本懷ほんくわいとせよとは其倫理そのりんりでした。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
「考へて見れば、若い女をむざ/\と、可哀さうでもある」と、成るべくお鳥のすがままにして置くのである。
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
ロミオ おゝ、いでさらば、わが聖者せいじゃよ、所爲わざくちびるさしめたまへ。くちびるいのりまする、ゆるしたまへ、さもなくば、信心しんじんやぶれ、こゝろみだれまする。
再發さいはつさせ科人とがにんの身と成し事思ひ知れやとひながら奉行ぶぎやうの方に打向ひわれるばかりの大音だいおんあげ是迄したる我が惡事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
でございますから、あの方のさいました事には、一つとして私どもの意表に出てゐないものはございません。
地獄変 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
のまゝ、うと/\してると、種痘うゑばうさうわざとて、如何いかにともふせぎかねて、つい、何時いつにかはなる。
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
またぱうからへばきん解禁かいきんをなすことが日本にほん經濟けいざい立直たてなほしを將來しやうらい財界ざいかい安定あんてい招來せうらいする所以ゆゑんである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
かつ性來せいらい記憶力きおくりよくとぼしきは、此等これら病症びやうしやうためます/\その※退げんたいするをかんじ、治療法ちれうはふ苦心くしんせるときたま/\冷水浴れいすゐよくしてかみ祷願たうぐわんせばかなら功驗こうけんあるしとぐるひとあり。
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
獨樂こまひながら行燈あんどう周圍まはりまはるはすなは地球ちきう公轉こうてんふものにて、行燈あんどう一廻ひとまはりまはりてもと塲所ばしよかへあひだに、春夏秋冬しゆんかしうとう時候じこうへんじ、一年をすなり。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
ああ是れ皆此の身、此の横笛のせしわざやいばこそ當てね、可惜あたら武士を手に掛けしも同じ事。——思へば思ふほど、乙女心をとめごゝろむねふさがりてくより外にせんすべもなし。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
われ、世に在りて何かさむ、一帶の砂上に立ちて、まなこ常に、あのうちかさなれる晶光七天しやうくわうしちてんを眺むるのみ。
頌歌 (旧字旧仮名) / ポール・クローデル(著)
きみわたくしんのためこのしまたか、いまなにしつゝあるやにいて、多少たせう御考察おかんがへはあるでせう。』
二十五にもなるいゝ若い者が、妻戀坂の知合ひの二階にすこともなくゴロゴロ暮して居るのでした。
女王樣ぢよわうさま宣告せんこくせられた人々ひと/″\は、數多あまた兵士へいしつて禁錮きんこなかれられました、兵士へいし勿論もちろんこれをすためには緑門アーチ形造かたちづくつてることをめねばなりませんでした
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
雛僧すうそうあり、寺の縁起を説くのかたはらけいに下るべきの路あるを指點し、わが爲めに導をさんことを乞ふ。則ち共に細徑さいけい竹林ちくりんうちに求め、石にすがり、岩にりて辛うじて溪に達す。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
わたくしは師岡未亡人に、壽阿彌の妹の子が二人共蒔繪まきゑをしたことを聞いた。しかし先づ蒔繪を學んだのは兄鈴木で、師岡は鈴木のかたはらにあつてそのす所にならつたのださうである。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
まことに涙あるものゝすに忍びない人生の傍觀者だと憤慨するかも知れない。
歓楽 (旧字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
これではじつ仕方しかたがない、其故それゆゑわたくし生徒せいとむかつて常々つね/″\まをしてります。何事なにこと自分じぶん研究けんきうして御覽ごらんなさい、研究けんきうして自分じぶん難問なんもん解釋かいしするやうにさい。これはあなが讀書どくしよのみにかぎりません。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
し、おのれ毒龍どくりようなんぢ魯鈍うつけゆゑもつて、股肱ここうしんうしな
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
謂はゆる先入せんにふしゆり、如何ともす可らざるのみ。
さまくば爲せ、一切の他の神明は喜ばず。
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
ところじつ厚利こうりさんとしてあらは名高めいかうものなるに、これくに名高めいかうもつてせば、すなはあらは其身そのみをさめてじつこれうとんぜん。
少しおさすり致しましよと取つく憐れさ、常は何とも思はざりしことが目に映りて、何ともいはれぬ厭らしき氣もちのしける
花ごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
是故にかの十字架のけたを見よ、我今名をいはん、さらばその者あたかも雲の中にてそのき火のす如きわざをかしこに爲すべし。 三四—三六
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
で、其言そのいところつひに一つことしてしまふ。まち生活せいくわつするのはこのましくい。社會しやくわいには高尚かうしやうなる興味インテレースい。社會しやくわい曖※あいまいな、無意味むいみ生活せいくわつしてる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
西にし神通川じんつうがは堤防ていばうもつかぎりとし、ひがし町盡まちはづれ樹林じゆりんさかひし、みなみうみいたりてき、きた立山りふざんふもとをはる。此間このあひだ見通みとほしの原野げんやにして、山水さんすゐ佳景かけいいふべからず。
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
今宵こよひはしなく御邊に遇ひ、ありしにも似ぬ體を見るにつけ、皆是れ重景がせる業と思へば、いぶせき庵に多年の行業にも若し知り給はば、嘸や我を恨み給ひけん。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
退身たいしん流浪るらうの身と成りしが二君に仕へるは武士さむらひ廉恥はぢいる所成れ共座してくらへば山もむなし何れへか仕官しくわんつかんと思ひしに不幸にも永のわづらひに夫も成らず困苦こんくに困苦を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
船を寄せて見ると、十六、七の小娘が、頬をやられたらしく、手拭で傷を押へて、二、三人の介抱を受け、あとの五、六人は、すこともなく立ち騷いでゐるのです。
『それでは如何どんことせばろしう御座ございましよう。』とひました。老人らうじんぢたまゝ
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
そしてよく父と子との衝突があつたが、その間をよく取りして呉れたのは、渠の實母であつた。
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
製法 磨製石斧の製法せいはふは現存石器時代人民のす所につてもるを得れと、遺跡ゐせきに於てる所のけのくぼみ有る石片截り目を存する石斧いしおのにぶきもの刄の鋭きもの
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
其中そのうちひめ目覺めざめしゆゑ、てんせるわざ是非ぜひおよばず、ともかくてござれ、とすゝむるうちに、ちかづく人聲ひとごゑわれらおどろ逃出にげいでましたが、絶望ぜつばうあまりにや、ひめつゞいてまゐりもせず
地球ちきう周圍まはりつきまは、「い」じるしよりはじまり「ち」じるしいたる。此廻このまはみちにてつき盈虚みちかけ
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
すなは現今げんこんおいもつと精巧せいこうなる潜水器せんすいきでも、海底かいてい五十米突メートル以下いかしづんではみづ壓力あつりよくめと空氣喞筒くうきポンプ不完全ふくわんぜんなるために、到底たうていそのようさぬのであるから、潜水器せんすいきもちゆる海賊船かいぞくせん
冬曉とうげうはやじよくはなれて斗滿川とまむがはき、氷穴中へうけつちゆうむすべるこほり手斧てをのもつやぶり(このこほりあつさにても數寸餘すうすんよあり)ぼつし、曉天げうてんかゞや星光せいくわうながめながら灌水くわんすゐときの、清爽せいさうなる情趣じやうしゆ
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
かけひの細きに、水の來りてその桶につること遲く、少女をとめは立ちてさま/″\の物語をせしが、果ては久しくとゞまりて石の如く動かざる我が上に及びしと覺しく、互に此方こなたを見ては
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
なんゆへに、婬賣いんばい女につみおこな資本しほんりながら、香水料こうすいりよう慈惠じけいせしや、なんゆへ少娘むすめ困厄こんやくせしめし惡漢あくかんをうちひしぐなどの正義せいぎありて、しかしておのみづかひところすほどの惡事あくじせしや
「罪と罰」の殺人罪 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
恁ういふことが出來たら、其はさぞ樂しいことだらう。併しこんなことがはたして僕等に出來るだらうか、少くとも僕等はそんなことを素質そしついうしてゐるだらうか。うして思ひもよらぬことだ。
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
すこともなく茫然ぼんやりすわつてゐました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)