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問
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と
ふりがな文庫
“
問
(
と
)” の例文
「
親方
(
おやかた
)
、おまえさんは、
戦争
(
せんそう
)
にいきなさったか。」と、ききました。ふいにこう
問
(
と
)
いかけられたので、
馭者
(
ぎょしゃ
)
は、おどろいた
顔
(
かお
)
をして
しらかばの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
同じ
祝詞
(
のりと
)
の中には、また次のような語も見えます。曰く、「国中に
荒振神等
(
あらぶるかみたち
)
を、
神
(
かみ
)
問
(
と
)
はしに問はしたまひ
神
(
かみ
)
掃
(
はら
)
ひに掃ひたまひて云々」
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
黒板
(
こくばん
)
につるした大きな黒い
星座
(
せいざ
)
の図の、上から下へ白くけぶった
銀河帯
(
ぎんがたい
)
のようなところを
指
(
さ
)
しながら、みんなに
問
(
と
)
いをかけました。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
子供
(
こども
)
には、
話
(
はな
)
した
跡
(
あと
)
でいろ/\の
事
(
こと
)
を
問
(
と
)
はれて、
私
(
わたくし
)
は
又
(
また
)
已
(
や
)
むことを
得
(
え
)
ずに、いろ/\な
事
(
こと
)
を
答
(
こた
)
へたが、それを
悉
(
こと/″\
)
く
書
(
か
)
くことは
出來
(
でき
)
ない。
寒山拾得縁起
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
此所
(
こゝ
)
ならば
度々
(
たび/″\
)
來
(
き
)
たが、
未
(
ま
)
だ
大發掘
(
だいはつくつ
)
はせずに
居
(
ゐ
)
るのだ。
今日
(
けふ
)
掘
(
ほ
)
つても
好
(
い
)
いかと
問
(
と
)
ふと、
大丈夫
(
だいじやうぶ
)
だ。
原田文海
(
はらだぶんかい
)
が
心得
(
こゝろえ
)
とると
大呑込
(
おほのみこ
)
み。
探検実記 地中の秘密:03 嶺の千鳥窪
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
▼ もっと見る
何
(
ど
)
ういふ
樣子
(
やうす
)
何
(
ど
)
のやうな
事
(
こと
)
をいふて
行
(
ゆ
)
きましたかとも
問
(
と
)
ひたけれど
悋氣男
(
りんきをとこ
)
と
忖度
(
つも
)
らるゝも
口惜
(
くちを
)
しく、
夫
(
そ
)
れは
種々
(
いろ/\
)
御厄介
(
ごやつかい
)
で
御座
(
ござ
)
りました
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
『お
前
(
まへ
)
は
亞尼
(
アンニー
)
とか
云
(
い
)
つたねえ、
何
(
なん
)
の
用
(
よう
)
かね。』と
私
(
わたくし
)
は
靜
(
しづ
)
かに
問
(
と
)
ふた。
老女
(
らうぢよ
)
は
虫
(
むし
)
のやうな
聲
(
こゑ
)
で『
賓人
(
まれびと
)
よ。』と
暫時
(
しばし
)
私
(
わたくし
)
の
顏
(
かほ
)
を
眺
(
なが
)
めて
居
(
を
)
つたが
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
此處
(
こゝ
)
へ
筒袖
(
つゝそで
)
の
片手
(
かたて
)
ゆつたりと
懷
(
ふところ
)
に、
左手
(
ゆんで
)
に
山牛蒡
(
やまごばう
)
を
提
(
ひつさ
)
げて、
頬被
(
ほゝかぶり
)
したる六十ばかりの
親仁
(
おやぢ
)
、ぶらりと
來懸
(
きかゝ
)
るに
路
(
みち
)
を
問
(
と
)
ふことよろしくあり。
城の石垣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
何
(
なん
)
が
故
(
ゆえ
)
に
私宅教授
(
したくけふじゆ
)
の口がありても
錢取道
(
ぜにとるみち
)
を
考
(
かんが
)
へず、
下宿屋
(
げしゆくや
)
の
婢
(
ひ
)
に、
何
(
なに
)
を
爲
(
し
)
て
居
(
ゐ
)
ると
問
(
と
)
はれて
考
(
かんが
)
へる
事
(
こと
)
を
爲
(
し
)
て
居
(
ゐ
)
ると
驚
(
おどろ
)
かしたるや。
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
この家へきたときからこのくらいか、あるいはいつごろから
調子
(
ちょうし
)
がよくなったかと
問
(
と
)
うのであった。安藤は
真
(
しん
)
の花前の
友
(
とも
)
である。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
問
(
と
)
ふ寶澤
答
(
こたへ
)
て我は徳川
無名丸
(
むめいまる
)
と申す者なり
繼母
(
けいぼ
)
の
讒言
(
ざんげん
)
により斯は
獨旅
(
ひとりたび
)
を致す者なり又其
許
(
もと
)
は何人にやと
尋
(
たづ
)
ね
返
(
かへ
)
せば
彼者
(
かのもの
)
芝原
(
しばはら
)
へ手を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
余此蝶を見ざりしゆゑ、
近隣
(
きんりん
)
の
老婦
(
らうふ
)
若
(
わか
)
きころ渋海川の
辺
(
ほと
)
りより
嫁
(
か
)
せし人ありしゆゑ
尋
(
たづ
)
ね
問
(
と
)
ひしに、その
老婦
(
らうふ
)
の
語
(
かた
)
りしまゝをこゝに
記
(
しる
)
せり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
ひとり
問
(
と
)
い、ひとり答えて、はては
当面
(
とうめん
)
の
大難
(
だいなん
)
にあたまも
惑乱
(
わくらん
)
して、ぼうぜんと、そこに、
腕
(
うで
)
ぐみのまま立ちすくんでしまったのである。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
兒玉
(
こだま
)
は
先程來
(
さきほどらい
)
、
多
(
おほ
)
く
口
(
くち
)
を
開
(
ひら
)
かず、
微笑
(
びせう
)
して
人々
(
ひと/″\
)
の
氣焔
(
きえん
)
を
聽
(
きい
)
て
居
(
ゐ
)
たが、
今
(
いま
)
突然
(
とつぜん
)
出身
(
しゆつしん
)
の
學校
(
がくかう
)
を
問
(
と
)
はれたので、
一寸
(
ちよつと
)
口
(
くち
)
を
開
(
ひら
)
き
得
(
え
)
なかつたのである。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
さらば如何にすべきと
問
(
と
)
うに、その悪しき玉を切り捨つる法はあれども、未だ我国にて行いしことのなければ、
容易
(
たやす
)
からずと
医師
(
くすし
)
は言う也。
玉取物語
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
一
首
(
しゅ
)
の
歌
(
うた
)
が
自
(
おの
)
ずと
私
(
わたくし
)
の
口
(
くち
)
を
突
(
つ
)
いて
出
(
で
)
たのもその
時
(
とき
)
でございます。
真嶺
(
さね
)
刺
(
さ
)
し、
相摸
(
さがむ
)
の
小野
(
おの
)
に、
燃
(
も
)
ゆる
火
(
ひ
)
の、
火中
(
ほなか
)
に
立
(
た
)
ちて、
問
(
と
)
いし
君
(
きみ
)
はも……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
けれども
彼
(
かれ
)
は
自身
(
じしん
)
に
家主
(
やぬし
)
の
宅
(
たく
)
へ
出向
(
でむ
)
いてそれを
聞
(
き
)
き
糺
(
たゞ
)
す
勇氣
(
ゆうき
)
を
有
(
も
)
たなかつた。
間接
(
かんせつ
)
にそれを
御米
(
およね
)
に
問
(
と
)
ふことは
猶
(
なほ
)
出來
(
でき
)
なかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
若
(
も
)
し
其時
(
そのとき
)
『
日本帝國
(
にほんていこく
)
』から
何程
(
なにほど
)
の
利益
(
りえき
)
と
保護
(
ほご
)
とを
受
(
う
)
けてゐるのかと
問
(
と
)
はれたら、
返事
(
へんじ
)
には
當惑
(
たうわく
)
するほどのミジメな
貧乏生活
(
びんばふせいくわつ
)
を
送
(
おく
)
つてゐた
癖
(
くせ
)
に。
桜と狆と愛国心:コスモポリタンの心理
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
僕の好奇心は
火柱
(
ひばしら
)
のようにもえあがったけれど、博士の
沈痛
(
ちんつう
)
な姿を見ると、
重
(
かさ
)
ねて
問
(
と
)
うは気の毒になり、まあまあと自分の心をおさえつけた。
海底都市
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
貴人
九二
古語
(
ふること
)
かれこれ
問
(
と
)
ひ
弁
(
わきま
)
へ給ふに、
詳
(
つばら
)
に答へたてまつるを、いといと
感
(
め
)
でさせ給うて、
九三
他
(
かれ
)
に
禄
(
ろく
)
とらせよとの給ふ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
さらばただただ
人
(
ひと
)
より偉いと
嬉
(
うれ
)
しがるために勝つかと
問
(
と
)
わば、決して
偉
(
えら
)
がるばかりが目的でない、むしろ人を服従させるのが勝つの意味である。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
と、馳走した上、
音物
(
いんもつ
)
を贈って、さまざま
君前
(
くんぜん
)
を申しなだめて貰いもし、また、営中の形勢をも
問
(
と
)
い
訊
(
ただ
)
そうとしたのだが、飛騨守は、
袂
(
たもと
)
を払って
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
斯樣
(
かやう
)
すれば
惡
(
わる
)
い、
何故
(
なにゆゑ
)
に
惡
(
わる
)
いかといふ
點
(
てん
)
を
自分
(
じぶん
)
の
心
(
こゝろ
)
に
問
(
と
)
はせて
見
(
み
)
て、
自分
(
じぶん
)
で
其理由
(
そのりいう
)
を
發明
(
はつめい
)
し、
成程
(
なるほど
)
これは
善
(
よ
)
い、
惡
(
わる
)
いといふ
處
(
ところ
)
を
自分
(
じぶん
)
に
合點
(
がつてん
)
せしむる。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
けれどもこの時
御寮人
(
ごりょうにん
)
の前へ呼ばれた佐助の態度がオドオドして
胡散臭
(
うさんくさ
)
いのに不審が加わり
問
(
と
)
い
詰
(
つ
)
めて行くと
辻褄
(
つじつま
)
の合わないことが出て来て実はそれを
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
師はいそがはしく凌雲院を出で三枚橋の傍に至りし時、左右の小路より人数多く出来り
尋
(
たずね
)
問
(
と
)
ふべき
仔細
(
しさい
)
あり町奉行所へ参り候へとて引連れて候と告ぐ。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
云
(
い
)
ふべき
言葉
(
ことば
)
もなく、
幾
(
いく
)
らかのお
茶
(
ちや
)
と
麺麭
(
パン
)
と
牛酪
(
バター
)
とを
出
(
だ
)
して、
福鼠
(
ふくねずみ
)
の
方
(
はう
)
に
振向
(
ふりむ
)
き、『
何故
(
なぜ
)
皆
(
みん
)
な
井戸
(
ゐど
)
の
底
(
そこ
)
に
住
(
す
)
んでゐたの?』と
問
(
と
)
ひ
返
(
かへ
)
しました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
魯君
(
ろくん
)
、
之
(
これ
)
を
疑
(
うたが
)
うて、
呉起
(
ごき
)
を
(六九)
謝
(
しや
)
す。
呉起
(
ごき
)
、
是
(
ここ
)
に
於
(
おい
)
て
魏
(
ぎ
)
の
文矦
(
ぶんこう
)
の
賢
(
けん
)
なるを
聞
(
き
)
き、
之
(
これ
)
に
事
(
つか
)
へんと
欲
(
ほつ
)
す。
文矦
(
ぶんこう
)
、
李克
(
りこく
)
に
問
(
と
)
うて
曰
(
いは
)
く、『
呉起
(
ごき
)
は
何如
(
いか
)
なる
人
(
ひと
)
ぞ』
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
時
(
とき
)
は
丁度
(
ちやうど
)
四
時過
(
じす
)
ぎ。
毎
(
いつ
)
もなら
院長
(
ゐんちやう
)
は
自分
(
じぶん
)
の
室
(
へや
)
から
室
(
へや
)
へと
歩
(
ある
)
いてゐると、ダリユシカが、
麥酒
(
ビール
)
は
旦那樣
(
だんなさま
)
如何
(
いかゞ
)
ですか、と
問
(
と
)
ふ
刻限
(
こくげん
)
。
戸外
(
こぐわい
)
は
靜
(
しづか
)
に
晴渡
(
はれわた
)
つた
天氣
(
てんき
)
である。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
夫
(
そ
)
れから
又
(
また
)
或日
(
あるひ
)
に
外国方
(
がいこくがた
)
の小役人が出て来て、時に福澤さんは家来は何人お
召連
(
めしつ
)
れになるかと
問
(
と
)
うから
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
防人
(
さきもり
)
に行くは
誰
(
た
)
が
夫
(
せ
)
と
問
(
と
)
ふ
人
(
ひと
)
を
見
(
み
)
るが
羨
(
とも
)
しさ
物思
(
ものも
)
ひもせず 〔巻二十・四四二五〕 防人の妻
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
『それは
大儀
(
たいぎ
)
だツた。どうだな
能登守殿
(
のとのかみどの
)
の
御病氣
(
ごびやうき
)
は。』と、
但馬守
(
たじまのかみ
)
は
容
(
かたち
)
を
正
(
たゞ
)
して
問
(
と
)
うた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
下人
問
(
と
)
はっしゃらいでも
申
(
まう
)
しませう。
手前
(
てまへ
)
主人
(
しゅじん
)
はカピューレット
長者
(
ちゃうじゃ
)
でござります。
若
(
も
)
し
貴下
(
こなた
)
がモンタギュー
家
(
け
)
の
方
(
かた
)
でござらっしゃらぬならば、
來
(
わ
)
せて
酒杯
(
さかづき
)
を
取
(
と
)
らッしゃりませ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
これ
老幼男女
(
ろうようだんじよ
)
の
區別
(
くべつ
)
を
問
(
と
)
はず、
一齊
(
いつせい
)
に
災害防止
(
さいがいぼうし
)
に
努力
(
どりよく
)
しなければならない
所以
(
ゆえん
)
である。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
之れ予等一行に
従
(
したが
)
ふて利根
水源
(
すゐげん
)
たる世人未知の
文珠
(
もんじゆ
)
菩薩を
拝
(
はい
)
せんとする為めなり、各蕎麦粉三升を
負
(
お
)
ふ、之を
問
(
と
)
へば曰く即ち
食糧
(
しよくれう
)
にして、毎日三合
宛
(
づつ
)
之を
湯
(
ゆ
)
に入れて
呑
(
の
)
み以て
飢
(
うへ
)
を
凌
(
しの
)
ぐを得
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
予また
幕末
(
ばくまつ
)
の
編年史
(
へんねんし
)
を作り、これを三十年史と
名
(
なづ
)
け
刊行
(
かんこう
)
して世に
問
(
と
)
わんとせし時、
誰人
(
たれびと
)
かに
序文
(
じょぶん
)
を
乞
(
こ
)
わんと思いしが、
児
(
じ
)
駿
(
しゅん
)
、
側
(
かたわら
)
に
在
(
あ
)
りて福沢先生の
高文
(
こうぶん
)
を得ばもっとも
光栄
(
こうえい
)
なるべしという。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
気をつけて見れば見るほどどうも
可怪
(
おかし
)
いようにも思われたので、私はいっそ本人に
対
(
むか
)
って
打付
(
うちつけ
)
に
問
(
と
)
い
糺
(
ただ
)
して、その疑問を解こうかとも思ったが、
可哀
(
かあい
)
そうだからお
止
(
よ
)
しなさいと妻はいった。
二階から
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
先
(
さ
)
つきから辰男の不注意を罵つてゐた父や兄は、火が消えて心が落着いてから、一樣に彼れの方へ目を向けて
問
(
と
)
ひ
詰
(
なじ
)
つたが、石のやうに身動きもしないで、堅く口を閉ぢてゐるのに呆れて
入江のほとり
(旧字旧仮名)
/
正宗白鳥
(著)
〔譯〕人は皆身の
安否
(
あんぴ
)
を
問
(
と
)
ふことを知つて、而かも心の安否を問ふことを知らず。宜しく自ら能く
闇室
(
あんしつ
)
を
欺
(
あざむ
)
かざるや
否
(
いな
)
や、能く
衾影
(
きんえい
)
に
愧
(
は
)
ぢざるや否や、能く
安穩
(
あんおん
)
快樂
(
くわいらく
)
を得るや否やと問ふべし。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
客
(
かく
)
あり
余
(
よ
)
に
問
(
と
)
ふに
左
(
さ
)
の二三の
事項
(
じこう
)
を以てせり、
而
(
しか
)
して
余
(
よ
)
は
爾
(
し
)
か
答
(
こた
)
へぬ。
問答二三
(新字旧仮名)
/
内村鑑三
(著)
ただ支那と云う国籍だけはほとんど
有無
(
うむ
)
を
問
(
と
)
われないだけに、
頗
(
すこぶ
)
る
好都合
(
こうつごう
)
に出来上っている。君はまだ高等学校にいた時、僕に「さまよえる
猶太
(
ユダヤ
)
人」と云う
渾名
(
あだな
)
をつけたのを覚えているであろう。
第四の夫から
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
歌に名は
相
(
あひ
)
問
(
と
)
はざりきさいへ
一夜
(
ひとよ
)
ゑにしのほかの一夜とおぼすな
みだれ髪
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
生
(
い
)
ける
銃架
(
じうか
)
。お
前
(
まへ
)
が
目的
(
もくてき
)
を
知
(
し
)
らず
理由
(
りいう
)
を
問
(
と
)
はず
生ける銃架:――満洲駐屯軍兵卒に――
(新字旧仮名)
/
槙村浩
(著)
國
(
くに
)
の
兄姫
(
えびめ
)
の
長
(
たけ
)
すがた、
富士
(
ふじ
)
こそ
問
(
と
)
へれ
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
平次は呼び止めて
問
(
と
)
いを改めます。
銭形平次捕物控:241 人違い殺人
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
その
様子
(
ようす
)
をお
初
(
はつ
)
に
問
(
と
)
いたずねた。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
路
(
みち
)
問
(
と
)
ふほどのこと言ひしのみ
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
何ゆゑとわが
問
(
と
)
はむとき
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
「
祖母
(
おばん
)
に、
問
(
と
)
うてから」
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
牛
(
うし
)
は、
穏
(
おだ
)
やかな
大
(
おお
)
きな
目
(
め
)
をみはって、
遠方
(
えんぽう
)
の
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
に
照
(
て
)
らされて
暑
(
あつ
)
そうな
景色
(
けしき
)
を
見
(
み
)
ていましたが、からすが
頭
(
あたま
)
の
上
(
うえ
)
でこう
問
(
と
)
いますと
馬を殺したからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
鍋町
(
なべちやう
)
は
裏
(
うら
)
の
方
(
はう
)
で
御座
(
ござ
)
いますかと
見返
(
みかへ
)
れば
否
(
いな
)
鍋町
(
なべちやう
)
ではなし、
本銀町
(
ほんしろかねちやう
)
なりといふ、
然
(
さ
)
らばとばかり
馳
(
は
)
せ
出
(
いだ
)
す
又
(
また
)
一町
(
いつちやう
)
、
曲
(
まが
)
りませうかと
問
(
と
)
へば
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“問(問丸)”の解説
問丸(といまる)は、年貢米の陸揚地である河川・港の近くの都市に居住し、運送、倉庫、委託販売業を兼ねる組織。問(とい)とも呼ばれる。
(出典:Wikipedia)
問
常用漢字
小3
部首:⼝
11画
“問”を含む語句
訪問
質問
尋問
言問
問屋
糺問
音問
訊問
問題
牢問
詰問
問答
問合
問糺
問掛
責問
拷問
学問
借問
酒問屋
...