“惑乱”の読み方と例文
旧字:惑亂
読み方割合
わくらん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ひとりい、ひとり答えて、はては当面とうめん大難だいなんにあたまも惑乱わくらんして、ぼうぜんと、そこに、うでぐみのまま立ちすくんでしまったのである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ひややかなまま母、思いやりのない夫、家の人びとのあまりにすげなきしぶりを気づいては、お政は心中しんちゅう惑乱わくらんしてほとんど昏倒こんとうせんばかりにかなしい。
告げ人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
惑乱わくらん寂寥せきりょうとが、同時に彼の心をとらえていた。「ひとりぽっち」という言葉が異様に彼の胸に響いたのである。
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)