“わくらん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
惑乱70.0%
惑亂30.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
惑乱わくらん寂寥せきりょうとが、同時に彼の心をとらえていた。「ひとりぽっち」という言葉が異様に彼の胸に響いたのである。
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
宇治は惑乱わくらんを感じながら、それを立てなおすように高城の顔に瞳を定めた。高城の表情に何か怪訝けげんの色がふと走ったが、そのまま水筒を彼に返してゆるゆる立ち上った。
日の果て (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
『ソフィイ! ソフィイ!』と私はまた呼びました。それでもまだだまつてゐるのです。私は床の上に起き上つて身を乘り出してみました。はじめは驚きが、次には惑亂わくらんが襲つて來ました。
かれにはつていて與吉よきちた。與吉よきち横頬よこほゝいんした火傷やけどかれ惑亂わくらんしたこゝろさわがせた。勘次かんじまたそばつぶつて後向うしろむきつて卯平うへいた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)