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惑乱
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わくらん
ふりがな文庫
“
惑乱
(
わくらん
)” の例文
旧字:
惑亂
ひとり
問
(
と
)
い、ひとり答えて、はては
当面
(
とうめん
)
の
大難
(
だいなん
)
にあたまも
惑乱
(
わくらん
)
して、ぼうぜんと、そこに、
腕
(
うで
)
ぐみのまま立ちすくんでしまったのである。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ひややかなまま母、思いやりのない夫、家の人びとのあまりにすげなきしぶりを気づいては、お政は
心中
(
しんちゅう
)
惑乱
(
わくらん
)
してほとんど
昏倒
(
こんとう
)
せんばかりに
悲
(
かな
)
しい。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
惑乱
(
わくらん
)
と
寂寥
(
せきりょう
)
とが、同時に彼の心を
捉
(
とら
)
えていた。「ひとりぽっち」という言葉が異様に彼の胸に響いたのである。
次郎物語:01 第一部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
宇治は
惑乱
(
わくらん
)
を感じながら、それを立てなおすように高城の顔に瞳を定めた。高城の表情に何か
怪訝
(
けげん
)
の色がふと走ったが、そのまま水筒を彼に返してゆるゆる立ち上った。
日の果て
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
御行 (狼狽の極。しばらくは全く
惑乱
(
わくらん
)
状態。……ややあって、大声で右手に叫ぶ)
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
▼ もっと見る
愚夫愚婦
(
ぐふぐふ
)
の邪教に
沈溺
(
ちんでき
)
、
惑乱
(
わくらん
)
する、言うに
堪
(
た
)
えざるものあり。しかして政府、あにこれを問わざるべけんや。われ聞く、国の王者あるは、なお家の父母あるがごとし。
四海
(
しかい
)
の内、みな兄弟なり。
教門論疑問
(新字新仮名)
/
柏原孝章
(著)
間もなく継母を迎えなければならなくなったときの
惑乱
(
わくらん
)
、しかもその継母が、彼を愛するためにのみ迎えられると知った時の
狼狽
(
ろうばい
)
は、あわれにもまたほほえましいものであった。
次郎物語:03 第三部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
お政は泣く子をかげでしかりつけ、
背
(
せ
)
におうて
膳立
(
ぜんだ
)
てをするのである。おちついてやるならばなんでもないことながら、心中
惑乱
(
わくらん
)
しているお政の手には、ことがすこしも運ばない。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
“惑乱”の意味
《名詞》
正気を失うほど心が乱れること。
人心などを惑わし、乱すこと。
(出典:Wiktionary)
惑
常用漢字
中学
部首:⼼
12画
乱
常用漢字
小6
部首:⼄
7画
“惑”で始まる語句
惑
惑溺
惑星
惑亂
惑酔
惑信
惑悩
惑情
惑深
惑病